- 1 -主文 被告人A株式会社を罰金2,000万円に,被告人Bを懲役2年及び罰金3,000万円に処する。 被告人Bにおいてその罰金を完納することができないときは,金10万円を1日に換算した期間,同被告人を労役場に留置する。 被告人Bに対し,この裁判が確定した日から3年間その懲役刑の執行を猶予する。 訴訟費用は被告人両名の連帯負担とする。 理由 (罪となるべき事実) 被告人A株式会社(以下「被告会社」という。)は,大阪市a区bc丁目d番e号に本店を置き,仏壇仏具の販売等を営む資本金の額1,000万円の株式会社,被告人B(以下,単に「被告人」という。)は被告会社の代表取締役としてその業務全般を統括していたもの,Cは被告会社の経理事務を担当していたものであるが,被告人は,第1 C及びD株式会社の代表取締役を務めていたEと共謀の上,被告会社の業 務に関し,Dに対する架空の業務委託費を計上するなどの方法により所得を秘匿した上,別表1記載のとおり,「事業年度」欄記載の平成22年9月1日から平成27年8月31日までの5事業年度における実際の①所得金額,②これに対する法人税額,③税額控除後の差引法人税額が,それぞれ「実際額」欄記載のとおりであったにもかかわらず,「確定申告書提出日」欄記載の各日に,いずれも大阪市浪速区難波中 3丁目13番9号所在の所轄浪速税務署において,同税務署長に対し,④所得金額,⑤これに対する法人税額,⑥税額控除後の差引法人税額が,それぞれ「申告額」欄記載の金額である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し,そのまま法定納期限を徒過させ,もって不正の行為により,「ほ脱法人税額」欄記載のとおり,上記各事業年度における実際の差引法人税額(③)と上 額」欄記載の金額である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し,そのまま法定納期限を徒過させ,もって不正の行為により,「ほ脱法人税額」欄記載のとおり,上記各事業年度における実際の差引法人税額(③)と上記申告に係る差引法人税額(⑥)との 差額である法人税合計1億7,053万4,400円を免れ(別紙1ほ脱税額計算書,同2修- 2 -正損益計算書参照(掲載省略)),第2 Cと共謀の上,被告会社の業務に関し,架空の課税仕入れを計上するなどの方法により,別表2記載のとおり,「課税期間」欄記載の平成22年9月1日から平成27年8月31日までの5課税期間における実際の①消費税の課税標準額,②これに対する消費税額,③これから控除されるべき消費税額,④納付すべき消費税額, ⑤中間納付税額,④から⑤を差し引いた後の⑥納付消費税額,⑦地方消費税の課税標準額となる消費税額,⑧納付すべき地方消費税の譲渡割額,⑨中間納付譲渡割額及び⑧から⑨を差し引いた後の⑩納付譲渡割額が,それぞれ「実際額」欄記載のとおりであったにもかかわらず,「確定申告書提出日」欄記載の各日に,いずれも前記浪速税務署において,同税務署長に対し,⑪消費税の課税標準額,⑫これに対す る消費税額,⑬これから控除されるべき消費税額,⑭納付すべき消費税額,⑮中間納付税額,⑭から⑮を差し引いた後の⑯納付消費税額(別表2番号4の課税期間については⑰中間納付還付税額),⑱地方消費税の課税標準額となる消費税額,⑲納付すべき地方消費税の譲渡割額,⑳中間納付譲渡割額及び⑲から⑳を差し引いた後の㉑納付譲渡割額(別表2番号4の課税期間については㉒中間納付還付譲渡割額) が,それぞれ「申告額」欄記載の金額である旨の虚偽の消費税及び地方消費税確定申告書を提出し,そのまま法定納期限を徒過させ,もって不 額(別表2番号4の課税期間については㉒中間納付還付譲渡割額) が,それぞれ「申告額」欄記載の金額である旨の虚偽の消費税及び地方消費税確定申告書を提出し,そのまま法定納期限を徒過させ,もって不正の行為により,「ほ脱消費税額」欄及び「ほ脱地方消費税譲渡割額」欄記載のとおり,上記各課税期間における実際の納付消費税額(⑥)と上記申告に係る納付消費税額(⑯)との差額(別表2番号4の課税期間については実際の納付消費税額(⑥))である消費税合 計3,170万0,600円及び上記各課税期間の実際の納付譲渡割額(⑩)と上記申告に係る納付譲渡割額(㉑)との差額(別表2番号4の課税期間については実際の納付譲渡割額(⑩))である地方消費税の譲渡割合計814万3,000円を免れるとともに,別表2番号4の課税期間については,上記虚偽の消費税及び地方消費税確定申告書を提出することにより,同税務署長をして,上記申告に係る消費税の中間納付還付税 額81万5,300円(⑰)及び地方消費税の中間納付還付譲渡割額24万6,600円(㉒)を- 3 -被告会社に還付することを決定させた上,平成26年11月25日,大阪市f区gh丁目i番j号所在の株式会社F銀行G支店に開設された被告会社名義の普通預金口座に還付加算金6,400円を加算した合計106万8,300円を振込入金させ,もって不正の行為により,上記申告に係る消費税の中間納付還付税額81万5,300円及び地方消費税の中間納付還付譲渡割額24万6,600円の還付を受けた(別紙3ほ脱税額計算書,同4修正控除 対象仕入税額計算書参照(掲載省略))。 (事実認定の補足説明)第1 本件の主要な争点被告会社が判示(別紙2及び別紙4(掲載省略))の架空業務委託費,架空販売手数料,架空販売促進費及び架空広告宣 入税額計算書参照(掲載省略))。 (事実認定の補足説明)第1 本件の主要な争点被告会社が判示(別紙2及び別紙4(掲載省略))の架空業務委託費,架空販売手数料,架空販売促進費及び架空広告宣伝費を計上したことについては争いがない ところ,本件の主要な争点は,平成25年8月期の有限会社Hに係る3,000万円の架空広告宣伝費の計上に関して,被告人がほ脱の故意を有していたか否かである(その他の架空業務委託費等を計上したことについて被告人が犯意を有していたことには争いがない。)。 なお,D,有限会社I,株式会社Jに対する架空経費相当額の一部が被告人に還 流されたか否か等についても検察官と弁護人の主張は対立しているが,還流の有無が納税義務者である被告会社やその代表者である被告人の刑事責任を特段左右するものとはいえないから,この点について判断する必要性は認められない。 第2 弁護人の主張弁護人は,被告会社の営業部長であったKの証言やCの証言は信用できず,Kと Cが協力をすれば被告人に気付かれないままにHに対する支払いをすることが十分可能であるなどと主張して,Hに対する架空広告宣伝費の計上について被告人にほ脱の故意があったとすることには合理的な疑いが残ると主張する。 第3 裁判所の判断 1 振替伝票等について ⑴Hに対し,「(略)『24時間TV』美術セット」「企画制作・運営管理費」- 4 -名目で,3,150万円から振込手数料525円を控除した3,149万9,475円を振り込む旨の振替伝票(以下「本件振替伝票」という。)が存在しているところ,本件振替伝票の「承認印」欄には,被告会社代表者である被告人名義の銀行印(以下「本件銀行印」という。)による印影が顕出されている。本件銀行印が被告人しか暗証番号 伝票」という。)が存在しているところ,本件振替伝票の「承認印」欄には,被告会社代表者である被告人名義の銀行印(以下「本件銀行印」という。)による印影が顕出されている。本件銀行印が被告人しか暗証番号を知らない金庫に保管されていたなどの本件銀行印の管理状況等に照らせば,上記印影は, 被告人が自ら本件銀行印を押印したことによって顕出されたと認められる。 そして,被告人が,被告会社の経営を実質的に一人で担っており,口座振込が必要になった場合には,振替伝票に預金払出票,振込票及び請求書等の根拠資料が添付されて被告人の決裁が仰がれていたこと,被告会社とHの間では本件振替伝票に基づく取引が行われるまで取引を行ったことがなかったこと,本件振替伝票記 載の名目が,24時間テレビの美術セットなどという特殊なもので,その金額も3,000万円と高額であったこと,被告人は,24時間テレビの舞台セットを実際に制作したのはL塗装店のMであり,その金額は300万円程度であると認識していたこと等に照らせば,遅くとも被告人が本件振替伝票に押印した時までには,Hに対する架空経費計上を認識していたと認められる。 ⑵ これに対し,被告人は,本件振替伝票には記憶がないなどと述べ,弁護人は,被告人が気付かないまま本件振替伝票等に押印していた可能性があるなどと主張する。しかしながら,前記⑴記載の各事情からすれば,被告人が本件振替伝票の内容を確認せずに本件銀行印を押印したとは考え難いし,本件振替伝票及びこれに対応する振込受付書等を見てもCが数字を付け足したり書きかえたりするなどの改ざん をして被告人の決裁金額よりも過大な資金を移動させたような跡はうかがわれず,平成20年頃以降は被告会社の資金を横領した形跡のないCが本件振替伝票等だけ被告人を欺いて被告人の するなどの改ざん をして被告人の決裁金額よりも過大な資金を移動させたような跡はうかがわれず,平成20年頃以降は被告会社の資金を横領した形跡のないCが本件振替伝票等だけ被告人を欺いて被告人の認識と異なる内容のものを作成する動機も見当たらないこと等からすれば,Cが被告人の認識と異なる内容の振替伝票及びその根拠資料を添付するなどの方法を用いて,被告人に本件振替伝票に押印させたとは考え難い。以上 によれば,被告人が気付かないまま本件振替伝票等に押印していた可能性は乏しく,- 5 -弁護人の主張は採用できない。 2 K証言について⑴ K証言の要旨Kは,概要,①被告人が,当初,3,000万円の20%の割合でMにお金をもうけさせてあげたいという話をしていたこと,②Mから断りの連絡があった後,Kが,被告 人に対し,Mから断られたことを伝えてHを使うことを提案し,被告人が了承したこと,その後KがHのNに架空請求書を発行することを依頼したこと,③平成25年8月15日に,被告会社からHに振り込まれた約3,150万円のうち3,000万円をKが受領した上で被告会社の事務所に持っていき,喫茶店において被告人に対して現金2,400万円を手渡したと証言する。 ⑵ K証言の信用性ア K証言は,被告人が,遅くとも本件振替伝票に押印した時までには,Hに対する架空経費計上を認識していたとの事実(前記1⑴参照)や,被告会社からH名義の口座に約3,150万円が振り込まれた当日に3,000万円が出金されてKに渡った事実とよく整合し,加えて,Mが24時間テレビの舞台セットの製作について高額での 受注を断念し,結局300万円で引き受けたとのM証言ともその限度で整合する上,それ自体の内容にも特段不自然な点はない。したがって,前記⑴のK が24時間テレビの舞台セットの製作について高額での 受注を断念し,結局300万円で引き受けたとのM証言ともその限度で整合する上,それ自体の内容にも特段不自然な点はない。したがって,前記⑴のK証言は信用でき,被告人が,KからのHを用いた脱税の提案を了承し,平成25年8月15日に,被告会社からHに振り込まれた約3,150万円のうち現金2,400万円をKから手渡されたとの事実が認められる。 イこれに対し,弁護人は,Kの証言のうち被告人に2,400万円を渡した場所に関する証言及び3,000万円の現金を二つに分けた経過に関する証言に変遷があるため,K証言は信用できないなどと主張する。しかしながら,K証言は,Kが平成25年8月15日に被告人に2,400万円を渡したことについては一貫している。弁護人が主張する証言の変遷は,瑣末な点の変遷にすぎず,これらの点に変遷があったからと いって,Kが平成25年8月15日に被告人に2,400万円を渡したとする証言の根幹部分- 6 -の信用性が失われるとはいえない。この点についての弁護人の主張は採用できない。 また,弁護人は,平成25年8月15日には,多忙な大供養会が開催されているため,その合間を縫って喫茶店に赴くことは考え難いと主張するが,本件全証拠を精査しても,被告人及びKが同日に喫茶店等で現金の授受をすることが不可能であったといえるような事情はなく,多忙な大供養会が開催されていたことを前提とし ても,被告人及びKが現金の授受をすることは十分可能であったというべきである。 弁護人の主張する事情は,前記⑴のK証言の信用性を失わせるほどの事情とはいえない。 3 結論以上によれば,被告人は,平成25年8月期のHに係る3,000万円の架空広告宣伝費 の計上に関して の主張する事情は,前記⑴のK証言の信用性を失わせるほどの事情とはいえない。 3 結論以上によれば,被告人は,平成25年8月期のHに係る3,000万円の架空広告宣伝費 の計上に関して,ほ脱の故意を有していたものと認められる。 (法令の適用)【被告会社】罰条判示第1の各所為 別表1の各番号ごとに,いずれも法人税法163条1項,平成26年法律第10号附則164条により同法による改正前の法人税法159条1項判示第2の別表2番号1から3まで及び5の各所為のうち各消費税ほ脱の点別表2の各番号ごとに,いずれも消費税法67条1項,64条1項1号 各地方消費税譲渡割ほ脱の点別表2の各番号ごとに,いずれも地方税法72条の95第6項,1項1号判示第2の別表2番号4の所為のうち消費税ほ脱及び同不正受還付の点包括して消費税法67条1項,64条1項(消費税ほ脱の点は同項1号に,消 費税不正受還付の点は同項2号に,それぞれ該当するが,両者は包括一罪- 7 -と解されるため,刑法10条により,犯情の重い消費税ほ脱の罪の刑で処断)地方消費税譲渡割ほ脱及び同不正受還付の点包括して地方税法72条の95第6項,1項(地方消費税譲渡割ほ脱の点は同項1号に,地方消費税譲渡割不正受還付の点は同項2号に,それぞれ該当するが,両者は包括一罪と解されるため,刑法10条により,犯情の重い地 方消費税譲渡割ほ脱の罪の刑で処断)科刑上一罪の処理判示第2の別表2各番号について各番号ごとに,いずれも刑法54条1項前段,10条(別表2の各番号の所為ごとに1個の行為が2個の罪名に触れる場合であるから,それぞれ1罪として, いずれも犯情の重い消費税 いて各番号ごとに,いずれも刑法54条1項前段,10条(別表2の各番号の所為ごとに1個の行為が2個の罪名に触れる場合であるから,それぞれ1罪として, いずれも犯情の重い消費税ほ脱の罪の刑で処断)併合罪の処理刑法45条前段,48条2項(各罪所定の罰金の多額を合計) 【被告人】罰条 判示第1の各所為別表1の各番号ごとに,いずれも刑法60条,平成26年法律第10号附則164条により同法による改正前の法人税法159条1項判示第2の別表2番号1から3まで及び5の各所為のうち各消費税ほ脱の点 別表2の各番号ごとに,いずれも刑法60条,消費税法67条1項,64条1項1号各地方消費税譲渡割ほ脱の点別表2の各番号ごとに,いずれも刑法60条,地方税法72条の95第6項,1項1号 判示第2の別表2番号4の所為のうち- 8 -消費税ほ脱及び同不正受還付の点包括して刑法60条,消費税法67条1項,64条1項(消費税ほ脱の点は同項1号に,消費税不正受還付の点は同項2号に,それぞれ該当するが,両者は包括一罪と解されるため,刑法10条により,犯情の重い消費税ほ脱の罪の刑で処断) 地方消費税譲渡割ほ脱及び同不正受還付の点包括して刑法60条,地方税法72条の95第6項,1項(地方消費税譲渡割ほ脱の点は同項1号に,地方消費税譲渡割不正受還付の点は同項2号に,それぞれ該当するが,両者は包括一罪と解されるため,刑法10条により,犯情の重い地方消費税譲渡割ほ脱の罪の刑で処断) 科刑上一罪の処理判示第2の別表2各番号について各番号ごとに,いずれも刑法54条1項前段,10条(別表2の各番号の所為 犯情の重い地方消費税譲渡割ほ脱の罪の刑で処断) 科刑上一罪の処理判示第2の別表2各番号について各番号ごとに,いずれも刑法54条1項前段,10条(別表2の各番号の所為ごとに1個の行為が2個の罪名に触れる場合であるから,それぞれ1罪として,いずれも犯情の重い消費税ほ脱の罪の刑で処断) 刑種の選択いずれも懲役刑及び罰金刑の併科併合罪の処理刑法45条前段懲役刑につき刑法47条本文,10条(犯情の最も重い判示第1の別表1番号3の罪の刑に法定の加重)罰金刑につき刑法48条2項(各罪所定の罰金の多額を合計) 労役場留置刑法18条刑の執行猶予刑法25条1項(懲役刑につき)【被告会社及び被告人】訴訟費用の負担刑事訴訟法181条1項本文,182条(量刑の理由) 5年度分のほ脱税額は,法人税については合計約1億7,000万円と高額であり,消- 9 -費税及び地方消費税については合計約4,000万円(不正受還付に係る金額を含む。)と少ない額ではない。法人税のほ脱率は5年度分平均約77%と高率で,消費税及び地方消費税のほ脱率(不正受還付に係る金額を含む。)も平均約58%と低くない。 また,本件脱税に係る所得等の秘匿工作は,実体のない会社の銀行口座に金を振り込んで引き出すなど,資金移動の外観を作出するような巧妙な手法によるものが中 心であり,悪質である。 被告人の供述を踏まえて検討しても,動機等に酌量すべき事情は見当たらない。 なお,前記のとおり,架空経費相当額の被告人への還流の有無や金額は,被告会社や被告人の刑事責任を特に軽減するような事情ではない。 弁護人は,本件ほ脱所得の大半を占めるD すべき事情は見当たらない。 なお,前記のとおり,架空経費相当額の被告人への還流の有無や金額は,被告会社や被告人の刑事責任を特に軽減するような事情ではない。 弁護人は,本件ほ脱所得の大半を占めるDに対する架空業務委託費の計上につい て,かつて被告会社の実権を握っていた被告人の元夫にその振込額が流れており,その計上は被告人が元夫の要求に応じざるを得なかったためであるから,刑事責任を被告人のみに問うのは酷であるなどと主張する。しかしながら,被告人が元夫の要求に応じざるを得なかったとまでいえるような事情はうかがわれず,最終的には,納税義務者である被告会社において名実共に経営者を務めていた被告人が,自らの 意思で本件脱税に及んでいるのであるから,元夫の存在が本件脱税に一定の影響を与えたとしても,酌量すべき事情とはいえない。 また,弁護人は,Jに対する架空販売手数料については,同社を設立したKが被告会社で実際に稼働していた期間の限度では全くの架空とは言い切れないなどと主張する。しかしながら,Kは稼働していたことの対価として業務委託費を受領して おり,販売手数料の中に稼働していたことの対価は含まれていないというべきであるから,弁護人の主張はその前提を欠く。 他方,被告人は,被告人個人の資産を用いるなどして被告会社につき本件各本税を全額納付したことが認められる。また,当公判廷において,本件脱税を一部の犯意を除いていずれも認めて反省の態度を示し,延滞税・加算税の支払いのために被 告会社の財産を換価する準備もしている。これらは被告人及び被告会社にとって有- 10 -利に考慮すべき事情である。 以上の事情に加え,被告会社の現状等も踏まえて,被告会社の罰金刑を主文のとおりとするほか,被告人にも懲役刑に併せて相応の罰金刑を 及び被告会社にとって有- 10 -利に考慮すべき事情である。 以上の事情に加え,被告会社の現状等も踏まえて,被告会社の罰金刑を主文のとおりとするほか,被告人にも懲役刑に併せて相応の罰金刑を科し,被告人の懲役刑についてはその執行を猶予するのが相当と判断した。 (求刑被告会社につき罰金2,000万円,被告人につき懲役2年6月及び罰金4,300 万円)平成31年3月18日大阪地方裁判所第12刑事部 裁判長裁判官増田啓祐 裁判官棚村治邦 裁判官水谷翔
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