令和5特(わ)2289 金融商品取引法違反

裁判年月日・裁判所
令和6年7月22日 東京地方裁判所
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判決文本文1,514 文字)

令和6年7月22日東京地方裁判所刑事第18部宣告令和5年特(わ)第2289号金融商品取引法違反被告事件 主文 被告人を懲役2年に処する。 この裁判が確定した日から4年間その刑の執行を猶予する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は、当時、大阪市(住所省略)に本店を置き、子供服等の製造、販売等を目的とする会社であって、その発行する株券を株式会社東京証券取引所が開設するJASDAQ市場に上場していた株式会社甲の取締役会長としてその業務全般を統括管理していたものであるが、同社の筆頭株主であった株式会社乙の代表取締役であったA、甲の代表取締役社長としてその業務全般を統括管理していたB並びに同社の株主であったC及びDと共謀の上、同社の業務に関し、令和3年6月17日、前記本店事務所内に設置された入出力装置から、開示用電子情報処理組織を利用して、内閣府の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録させる方法により、大阪市中央区大手前4丁目1番76号所在の近畿財務局において、同財務局長に対し、甲の令和2年3月21日から令和3年3月20日までの連結会計年度につき、営業損失が6981万4000円(ただし、1000円未満切捨て。以下同じ。)、経常損失が8552万7000円、税金等調整前当期純損失が9563万2000円であったにもかかわらず、架空売上を計上する方法により、営業利益を6377万3000円、経常利益を5405万9000円、税金等調整前当期純利益を4395万5000円と記載した虚偽の連結損益計算書を掲載した有価証券報告書を提出 し、もって重要な事項につき虚偽の記載のある有価証券報告書を提出したものである。 (量刑の理由)本件犯行は、甲の営業損益、経常損益 虚偽の連結損益計算書を掲載した有価証券報告書を提出 し、もって重要な事項につき虚偽の記載のある有価証券報告書を提出したものである。 (量刑の理由)本件犯行は、甲の営業損益、経常損益及び税金等調整前当期純損益のいずれについても損失を計上すべきところ、架空売上を計上する方法により粉飾決算を行っていずれも利益が生じているかのように装うものであり、その粉飾額も約1億3000万円に上っている。本件犯行は、単年度の粉飾とはいえ、投資家による企業価値の判断を誤らせる危険が大きく、ひいては投資家の有価証券市場の公正性及び公平性への信頼を棄損し得るものといえる。 また、本件においては、共犯者の知人らが経営に関与する複数の会社を架空売上の計上先とし、同人らの協力も得て、様々な名目を使い分けて実体のある取引を仮装するなどして粉飾が行われており、その態様は巧妙で悪質である。 被告人は、有価証券報告書作成時は甲の代表取締役社長として、同報告書提出時は同社の取締役会長として、同社の業務全般を統括する立場にあったのだから、本件においてその職責を全うしなければならなかったことは明らかであり、共犯者の積極的な働き掛けにより本件に及んだ側面が否定できないことを考慮しても、その刑事責任は軽くない。もっとも、被告人が、公訴事実を認め、公判廷において反省の態度を示していること、前科のないことなどを考慮すると、被告人に対しては、主文掲記の刑に処することとした上で、その刑の執行を猶予するのを相当とする(求刑懲役2年)。 よって、主文のとおり判決する。 令和6年7月24日東京地方裁判所刑事第18部 裁判長裁判官野村賢裁判官冨田環志裁判官瀨天晴 和6年7月24日 東京地方裁判所刑事第18部 裁判長 裁判官 野村賢 裁判官 冨田環志 裁判官 瀨天晴

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