主文 原略式命令を破棄する。 被告人を罰金10万円に処する。 上記罰金を完納することができないときは,金5000円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置する。 理由 新見簡易裁判所は,平成13年8月28日,「被告人は,公安委員会の運転免許を受けず,かつ,酒気を帯び,呼気1㍑につき0.25mg以上のアルコールを身体に保有する状態で,平成13年6月11日午後10時56分ころ,岡山県新見市ab北方約200m付近道路において,普通乗用自動車を運転した」との事実を認定した上,道路交通法118条1項1号,64条,119条1項7号の2,65条1項,同法施行令44条の3,刑法54条1項前段その他の関係法令を適用し,被告人を罰金12万円に処する旨の略式命令を発し,この命令は平成13年9月14日確定した。しかし,道路交通法118条1項1号の罪の法定刑は「6月以下の懲役又は10万円以下の罰金」,同法119条1項7号の2の罪のそれは「3月以下の懲役又は5万円以下の罰金」であるところ,原略式命令が被告人の所為は1個の行為が2個以上の罪名に触れる場合に当たるものとして刑法54条1項前段を適用したのは正当であるから,本件については,重い道路交通法118条1項1号の罪の刑で処断すべきであり,罰金刑を選択した場合には,その処断刑の多額は10万円となる。したがって,これを超過して被告人を罰金12万円に処した原略式命令は,法令に違反し,かつ,被告人のため不利益である。 よって,刑訴法458条1号により,原略式命令を破棄し,被告事件について更に判決することとする。 原略式命令の確定した事実に法令を適用すると,被告人の所為のうち,無免許運- 1 -転の点は道路交通法118条1項1号,64条に,酒気帯び運転の点は同法 被告事件について更に判決することとする。 原略式命令の確定した事実に法令を適用すると,被告人の所為のうち,無免許運- 1 -転の点は道路交通法118条1項1号,64条に,酒気帯び運転の点は同法119条1項7号の2,65条1項,同法施行令44条の3にそれぞれ該当するところ,これは1個の行為が2個の罪名に触れる場合であるから,刑法54条1項前段,10条により1罪として重い無免許運転の罪の刑で処断することとし,所定刑中罰金刑を選択し,その金額の範囲内で被告人を罰金10万円に処し,この罰金を完納することができないときは,同法18条により金5000円を1日に換算した期間被告人を労役場に留置することとし,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 検察官浅野義正公判出席(裁判長裁判官金谷利廣裁判官奥田昌道裁判官濱田邦夫裁判官上田豊三)- 2 -
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