【DRY-RUN】主 文 本件各上告を棄却する。 理 由 被告人Aの弁護人尾中勝也上告趣意第一点について しかし原判決が事実認定の資料としたのは、第一審の公判における被告人の供
主 文 本件各上告を棄却する。 理 由 被告人Aの弁護人尾中勝也上告趣意第一点について しかし原判決が事実認定の資料としたのは、第一審の公判における被告人の供述 であつて、被告人の警察での供述ではない。であるから、警察で自白を強要せられ たという論旨は、原判決の違法を主張する理由にはならぬ。もとより、右公判での 供述が他からの強制によつたという何らの根迹もない。その余の論旨は結局原審の 事実の認定を非難するもので、上告適法の理由とならぬ。論旨は理由がない。同上 告趣意第二点について、 しかし、所論のように、第一審判決の後、被告人が、被害者に、被害を弁償した という新しい事情が発生したとしても、第二審裁判所は、必ず第一審判決より軽い 刑を言渡さなければならぬということはない。所論は、結局、原審の自由裁量に任 かされている刑の量定を非難するものであつて、適法なる上告の理由とすることは できない。論旨は理由がない。被告人Bの弁護人遠山丙市上告趣意第一点について、 要するに論旨は、被告人Bに関する原判示第四の犯罪事実中その(二)と(三) とについては、原判決は、被告人の自白のみを証拠として、知情の点、すなわち被 告人は、その買受けた物件が盗品であることを知つていたという事実を認定したの であるから違法である、というのであるが、なるほど、この点の直接の証拠は、被 告人の自白のみではあるが、これら売買の事実は、被告人の自白の外、売主たる窃 盗犯人Cに対する司法警察官の訊問調書、同じく売主である窃盗犯人Dの原審公判 における供述が証拠として引用せられているのみならず、さきに、(二)の事実よ りわづか半月程前に、被告人が(一)の物件を買受けた際に、被告人は、売主たる 窃盗犯人Eに対し、これは忍びか、たゝきの品かと聞いたので、Fは静岡の方の忍 - られているのみならず、さきに、(二)の事実よ りわづか半月程前に、被告人が(一)の物件を買受けた際に、被告人は、売主たる 窃盗犯人Eに対し、これは忍びか、たゝきの品かと聞いたので、Fは静岡の方の忍 - 1 - びだと告げたという事は、原判決引用のEに対する司法警察官の訊問調書で、立証 せられているところであり、原審はこれら諸般の証拠を被告人の自白と綜合して、 すなわち、如上諸般の証拠を被告人の自白に対する補強証拠として(二)および( 三)の売買についても、被告人は、その盗品であることを知つていたものと認定し たのであつて、所論のように、被告人の自白を唯一の証拠として、これを認定した ものでないことは原判文を検討すれば、極めて明らかである。論旨は理由がない。 同上告趣意第二点について、 しかし右は、原判決の量刑を不当なりとするもので、上告適法の理由とはならな い。論旨は理由がない。 以上の理由により、刑事訴訟法第四百四十六条に従い、主文のように判決する。 右は全裁判官の一致した意見である。 検察官柳川真文関与 昭和二十三年四月十七日 最高裁判所第二小法廷 裁判長裁判官 塚 崎 直 義 裁判官 霜 山 精 一 裁判官 栗 山 茂 裁判官 藤 田 八 郎 - 2 -
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