平成19(行コ)6 相続税更正処分等取消請求控訴事件(原審・福岡地方裁判所平成14年(行ウ)第26号)

裁判年月日・裁判所
平成19年7月19日 福岡高等裁判所 租税
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判決文本文9,239 文字)

主文 原判決主文第3項を次のとおり変更する。 (1)被控訴人が,控訴人Aに対し,平成12年6月30日付でした平成10年▲月▲日相続開始に係る相続税の更正のうち納付すべき税額490万5500円を超える部分及び過少申告加算税賦課決定のうち15万1000円を超える部分をいずれも取り消す。 (2)被控訴人が,控訴人Bに対し,平成12年6月30日付でした平成10年▲月▲日相続開始に係る相続税の更正のうち納付すべき税額377万6400円を超える部分及び過少申告加算税賦課決定のうち6万8000円を超える部分をいずれも取り消す。 (3)控訴人らのその余の請求をいずれも棄却する。 訴訟の総費用は,これを5分し,その2を控訴人らの負担とし,その余を被控訴人の負担とする。 事実 及び理由第1控訴の趣旨 原判決を取り消す。 平成10年▲月▲日相続開始に係る控訴人らの相続税について,被控訴人が平成12年6月30日付でした更正処分(以下「本件更正処分」という)及び。 過少申告加算税賦課決定処分(以下「本件賦課決定処分」という)をいずれも。 取り消す。 第2事案の概要 本件は,控訴人らが,相続財産中の土地について租税特別措置法(平成11年法律第9号による改正前のもの。以下「措置法」という)69条の3所定の。 特例(小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例。以下「本件特例」という)の適用があるものとして相続税の申告をしたところ,被控訴人か。 ら,本件特例の適用は認められないとして相続税の更正及び過少申告加算税の 賦課決定を受けたことから,その取消しを求めた事案である。 前提事実等当事者間に争いのない事実等は本件の第一審判決2頁24行目から5頁18行目までのとおりであり,関係法令の規定内容等は同頁20行目から6頁 受けたことから,その取消しを求めた事案である。 前提事実等当事者間に争いのない事実等は本件の第一審判決2頁24行目から5頁18行目までのとおりであり,関係法令の規定内容等は同頁20行目から6頁の末尾までのとおりであるから,それぞれこれを引用する。 本件の審理経過等(1)一審は,本件訴え中,本件更正処分のうち,控訴人らの申告にかかる納付すべき税額(控訴人Aにつき338万9900円,同Bにつき308万9200円)を超えない部分の取消しを求める部分を却下し,その余の請求につき,相続財産中の土地について本件特例の適用は認められないとして,控訴人らの請求を棄却する判決(以下「一審判決」という)をした。 。 (2)これに対し,控訴人らが控訴したところ,差戻前の控訴審は,控訴人らの控訴を棄却した(以下「控訴審判決」という。 。)(3)そこで,控訴人らは,①控訴審判決には措置法69条の3第1項の解釈適用の誤りがあること,②控訴審判決が,本件更正処分のうち申告税額を超えない部分の取消しを求める部分の訴えを却下したことは,国税通則法24条等の法令解釈を誤ったものであることなどを主張して上告受理の申立てをしたところ,①を理由とする上告受理の申立てのみが受理された。 (4)その上で,上告審は,上記土地につき本件特例の適用を否定した控訴審の判断には,判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとして,控訴審判決のうち,本件更正処分のうち控訴人らの申告にかかる納付すべき税額を超える部分及び本件賦課決定処分(上告審判決の別紙処分目録1及び2記載の各処分)に係る請求に関する部分を破棄し,さらに,甲土地が措置法69条の3第1項1号の「特定居住用宅地等」に該当するか否か,控訴人らの納付すべき税額等について審理判断させる必要があるとして,当庁に差し 分)に係る請求に関する部分を破棄し,さらに,甲土地が措置法69条の3第1項1号の「特定居住用宅地等」に該当するか否か,控訴人らの納付すべき税額等について審理判断させる必要があるとして,当庁に差し戻した(以下「上告審判決」という。 。) なお,上告審判決が控訴審判決を破棄した理由は「Cは,従前,甲土地を,現実に居住の用に供していたのであるが,福岡市の施行する本件事業のため甲土地を含む本件土地につき仮換地の指定がされ,本件土地及び本件仮換地の使用収益がともに禁止されたことにより(土地区画整理法99条参照,仮)設住宅への転居及び甲建物の取壊しを余儀なくされ,その後,本件仮換地についての使用収益開始日が定められないため本件仮換地に建物を建築することも不可能な状況のまま,同人が死亡し,相続が開始したというのである」。 「相続開始ないし相続税申告時点において,C又は上告人(控訴人)らが本件仮換地を居住の用に供する予定がなかったと認めるに足りる特段の事情のない限り,甲土地は,措置法69条の3にいう「相続の開始の直前において…居住の用に供されていた宅地」に当たると解するのが相当である。そして,本件においては(中略)上記の特段の事情は認めることができない。したが,って,甲土地について本件特例が適用されるというべきである」というもの。 である。 争点 上記3によれば,当審における本件の審理の対象は,上告審判決の別紙処分目録1及び2記載の処分であることになる。また「甲土地について本件特例が,適用される」ことは,当裁判所を拘束するから,残る問題(争点)は,それが措置法69条の3第1項1号の適用を受ける「特定居住用宅地等」に該当するか否かと,控訴人らが納付すべき税額の確定である。 上記争点を巡る当事者の主張は以下のとおりである。 (1)控訴 点)は,それが措置法69条の3第1項1号の適用を受ける「特定居住用宅地等」に該当するか否かと,控訴人らが納付すべき税額の確定である。 上記争点を巡る当事者の主張は以下のとおりである。 (1)控訴人Aが相続により取得した土地(本件土地)が「特定居住用宅地等」(措置法69条の3第1項1号)に該当するか否か,具体的には,控訴人Aが同条第2項2号ハの要件に該当するか否か。 (控訴人らの主張)控訴人Aは,乙土地上に乙建物を建築して居住し,Cは甲土地上の甲建物 に居住していたものであるが,以下のアないしウの事情を総合すると,控訴人AがCと「生計を一にしていた」親族に当たることは明らかであり,措置法69条の3第2項2号ハの要件に該当する。 また,甲土地と乙土地とからなる本件土地は一体としてこれを見るべきであって,甲土地と乙土地を別個独立のものとして評価するのは相当でない。 したがって,Cは本件土地を居住の用に供していたものであり,控訴人Aもこれを自己の居住の用に供していたというべきである。 ア控訴人Aは,D,C夫婦に子供がいなかったことから,E家を承継するために,控訴人Bとともに,同夫婦の養子となったものである。 イ甲建物と乙建物は隣接しており,いわゆる「スープの冷めない」位置関係にあるが,平成9年3月ころからは,高齢となったCの世話をするために,Fが甲建物でCと同居し,朝食と昼食を作り,夕食は控訴人Bが乙建物で作ったものを毎日運んでいた。朝食と昼食についても,食材の購入等はほとんど控訴人Bが行っていた。 ウC,F及び控訴人らは,平成9年11月18日ころ,それぞれ甲建物及び乙建物から福岡市の提供した仮設住宅(×××号室及び×××号室)に転居したが,生活状況は転居前と同様であった。 (被控訴人の主張)ア一般に「生計を一にしている」とは,同一の ろ,それぞれ甲建物及び乙建物から福岡市の提供した仮設住宅(×××号室及び×××号室)に転居したが,生活状況は転居前と同様であった。 (被控訴人の主張)ア一般に「生計を一にしている」とは,同一の生活単位に所属して日常生活の資を共通にしている状態をいうものと解されるところ,控訴人AはCと同居していたわけではなく,また,Cには,Dから相続した建物につき1か月約20万円の賃料収入(不動産所得)があり,自ら所得税の確定申告をしていたため,所得税(給与所得)及び社会保険の関係で控訴人Aの扶養家族とはなっていなかった。さらに,Cと同居して同人の身の回りの世話をし,朝食及び昼食の支度をしていたのはFであり,控訴人Bは,Cの食材等をまとめて購入し,同人の夕食の世話をしていたにすぎない。 以上の事実関係に照らすと,控訴人Aは,Cと「同一の生活単位に所属して日常生活の資を共通にしていた」とはいえないから,Cと「生計を一にしていた者」に該当しないことは明らかである。 イ控訴人Aは,仮設住宅に転居するまでは乙土地上にある乙建物に居住していたのであって,甲土地上にある甲建物に生活の拠点を置いていたとは到底いえないから,甲土地を「相続開始前から申告期限まで引き続き・・・自己の居住の用に供している」とはいえない。 (2)控訴人らが納付すべき税額(とりわけ,相続財産中の土地について相続税の課税価格に算入すべき価額)(控訴人らの主張)ア土地区画整理事業施行中の土地について相続が開始した場合には,相続税の課税実務では,国税庁長官の通達により,仮換地の評価額を前提として相続税が課されることになっているのであるから,本件特例の適用に当たっては,本件仮換地の面積を基準とすべきである。 イ被控訴人は,この点について,後記のとおり主張するが,仮に,本件特例の適用に て相続税が課されることになっているのであるから,本件特例の適用に当たっては,本件仮換地の面積を基準とすべきである。 イ被控訴人は,この点について,後記のとおり主張するが,仮に,本件特例の適用に当たり,本件土地の面積を基準にするのであれば,評価額も本件土地を基準とすべきである。評価額については仮換地のそれを基準とし,面積については本件土地のそれによるという被控訴人の主張は平仄が合っておらず,上記通達との整合性にも欠ける。 (被控訴人の主張)上告審判決は,甲土地について本件特例の適用があることを前提とした判示をしているのであるから,本件特例の適用に当たっては,本件仮換地の面積ではなく,本件土地の面積を基準にすべきである。 第3当裁判所の判断 争点(1)について(1)当事者間に争いがない事実に加えて,証拠(甲1,8)及び弁論の全趣旨 によれば,昭和▲年にDが死亡した後,Cは甲建物で,控訴人らは乙建物でそれぞれ居住していたが,甲建物と乙建物は隣接しており,お互いに頻繁に行き来していたこと,平成9年3月ころからは,高齢となったCの世話をするために,Fが甲建物においてCと同居していたこと,Cの食事は,朝食と昼食はFが作り,夕食は控訴人Bが乙建物で作ったものを毎日運んでおり,朝食と昼食についても,食材の購入等はほとんど控訴人Bが行っていたこと,C,F及び控訴人らは,平成9年11月18日ころ,仮設住宅に転居したが,同人らの関係及び生活状況は転居前とほぼ同様であったこと,Cは,Dから相続した建物から賃料収入を得て,これにつき確定申告をし,社会保険にも自ら加入しており,控訴人Aの扶養家族として取り扱われていなかったこと,以上の事実が認められる。 (2)ところで,措置法69条の3第2項2号ハに規定する「生計を一にしていた」とは,日常生活の にも自ら加入しており,控訴人Aの扶養家族として取り扱われていなかったこと,以上の事実が認められる。 (2)ところで,措置法69条の3第2項2号ハに規定する「生計を一にしていた」とは,日常生活の糧を共通にしていたことを意味するものと解するのが相当であるが,Cと控訴人Aが同居していないことは明らかである上,上記(1)の認定事実によっても,Cと控訴人Aとの間で,生活費の支出が共通になされていたとまでは認めがたく,むしろ,Cが自ら賃料収入を得て,社会保険にも加入していたことからすれば,両者の生計は各自独立していたものと推認される。 そうすると,控訴人AがCと「生計を一にしていた者」であるとはいえない。 (3)加えて,従来,Cは甲土地上の甲建物に居住していたのに対して,控訴人Aは乙土地上の乙建物に居住していたのである(この点は争いがない)から,。 同控訴人が甲土地を自己の居住の用に供していたといえないことは明白である。同控訴人は,本件土地を一体のものとして見るべき旨主張するが,採用の限りでない。 (4)以上によれば,いずれにしても控訴人Aは措置法69条の3第2項2号ハ の要件に該当しないものというほかない。なお,同控訴人が同号イ,ロの要件に該当しないことは明らかである。 争点(2)について(1)本件土地について相続税の課税価格に算入すべき価額アCは,従前,甲土地上の甲建物に居住することによって,同土地を現実に居住の用に供していたところ,福岡市の施行する本件事業のために甲建物の取壊及び仮設住宅への転居を余儀なくされたものであって,本件事業による仮換地の指定がなされなければ,引き続き甲土地を現実に居住の用に供していた蓋然性が高かったものということができる。しかも,Cは,仮換地上に建物を建築することも不可能な状況に置かれたものであ 業による仮換地の指定がなされなければ,引き続き甲土地を現実に居住の用に供していた蓋然性が高かったものということができる。しかも,Cは,仮換地上に建物を建築することも不可能な状況に置かれたものであって,上告審判決は以上のような事情を重視して,本件特例の適用を肯定したものである。 もっとも,上告審判決は「甲土地だけでも200平方メートルを超えて,いるので,本件特例の適用の有無は甲土地について検討すれば足りる」とした上で,上記結論を導いているのであるから,このような上告審判決の趣旨に照らせば,甲土地のうち200平方メートルに相当する部分につき,本件特例が適用されるものと解するのが相当である。 イところで,相続税の課税実務においては,土地区画整理事業中の宅地の評価については,原則として仮換地の価額を基準とするものとされている(なお,このような取扱いは,従前地の価値と仮換地の価値が等価であることを前提とするものであるから,これが等価でないために清算金が支払われる場合には,仮換地の価額を算定するに当たり,この点を考慮することになるのは当然である。これは,土地区画整理事業が進捗すると,従。)前の宅地そのものを評価することが技術的に困難となる場合があることを考慮したものと解されるのであって,合理的な取扱いであるといえる。 そうであれば,本件の場合においても,同様の取扱いをすべきである。 したがって,本件土地の評価については本件仮換地の価額を基準とすべきであり,かつ,本件特例における200平方メートル部分の価額を算定するに当たっても,本件仮換地の価額を基準とすべきである。 以上によれば,本件特例における200平方メートル部分の価額を算定するに当たっては,面積については本件土地(甲土地)を基準とするが,価額については,本件土地と本件仮換地が等 額を基準とすべきである。 以上によれば,本件特例における200平方メートル部分の価額を算定するに当たっては,面積については本件土地(甲土地)を基準とするが,価額については,本件土地と本件仮換地が等価であるとの前提のもと,本件仮換地の価額を基準にすることになる。なお,この点について,控訴人らは,上記第2の4(2)アのとおりに主張するが,本件特例における200平方メートル部分の価額を算定するに当たり,本件仮換地の面積を基準にすると,控訴人Aは,仮換地の指定がなかった場合以上に利益を受けることとなるが,そのような利益を享受させる理由は全くないのであるから,控訴人らの主張は採用できない。 ウ以上によれば,本件土地について相続税の課税価格に算入すべき価額は,以下のとおり,6376万4115円となる。 (ア)甲土地a本件特例適用前の甲土地の価額(下記計算の基準となる評価額及び面積については,争いがない)7600万3144円(本件土地。 (本件仮換地)の評価額)×552.46平方メートル(甲土地の面積)/620.99平方メートル(本件土地の面積)≒6761万5738円b甲土地のうち小規模宅地等に該当する部分の価額7600万3144円(本件土地(本件仮換地)の評価額)/620.99平方メートル(本件土地の面積)×200平方メートル(小規模宅地等の面積)≒2447万8057円c小規模宅地等について相続税の課税価格に算入すべき価額 7万8057円×50/100(措置法69条の3第1項2号)≒1 223万9028円d甲土地のうち小規模宅地等に該当する部分以外の部分の価額 61万5738円-2447万8057円=4313万7681円e甲土地の相続税の課税価格に算入すべき価額1223万9028円+4313万7681円= 模宅地等に該当する部分以外の部分の価額 61万5738円-2447万8057円=4313万7681円e甲土地の相続税の課税価格に算入すべき価額1223万9028円+4313万7681円=5537万6709円(イ)乙土地7600万3144円(本件土地(本件仮換地)の評価額)×68.53平方メートル(乙土地の面積)/620.99平方メートル(本件土地の面積)≒838万7406円(ウ)本件土地の課税価格に算入すべき価額5537万6709円+838万7406円=6376万4115円(2)控訴人らが納付すべき相続税額ア相続税の総額(ア)相続により取得した財産の価額1億3006万0210円(このうち,本件土地について課税価格に算入すべき価額は,上記(1)ウのとおり6376万4115円であり,その余の財産の価額については,争いがない)。 (イ)Cの債務及び葬式費用464万9993円(争いがない)(ウ)課税価格1億3006万0210円(上記(ア))-464万9993円(上記(イ))=1億2541万0000円(ただし,国税通則法118条1項により1000円未満の端数切り捨て)(エ)基礎控除額7000万0000円(相続税法15条1項)(オ)課税遺産総額 1億2541万0000円(上記(ウ))-7000万0000円(上記(エ))=5541万0000円(カ)相続税の総額{5541万0000円(上記(オ))×1/2)×0.2-120万0(000円}×2=868万2000円(平成15年法律第8号による改正前の相続税法16条)イ控訴人Aが納付すべき税額(ア)相続により取得した財産の価額7551万0137円(このうち,本件土地について課税価格に算入すべき価額は6376万4115円であり,その余の財産の 税法16条)イ控訴人Aが納付すべき税額(ア)相続により取得した財産の価額7551万0137円(このうち,本件土地について課税価格に算入すべき価額は6376万4115円であり,その余の財産の価額については争いがない)。 (イ)被相続人(C)の債務及び葬式費用464万9993円(争いがない)(ウ)課税価格7551万0137円(上記(ア))-464万9993円(上記(イ))=7086万0000円(ただし,国税通則法118条1項により1000円未満の端数切り捨て)(エ)納付すべき税額868万2000円(上記ア(カ))×7086万円(上記(ウ))/1億2541万円(上記ア(オ))=490万5500円(ただし,国税通則法119条1項により100円未満の端数切り捨て)ウ控訴人Bが納付すべき税額(ア)相続により取得した財産の価額5455万0073円(争いがない)(イ)被相続人(C)の債務及び葬式費用0円(争いがない) (ウ)課税価格5455万0000円(国税通則法118条1項により1000円未満の端数切り捨て)(エ)納付すべき税額868万2000円(上記ア(カ))×5455万円(上記(ウ))/1億2541万円(上記ア(オ))=377万6400円(ただし,国税通則法119条1項により100円未満の端数切り捨て)(3)控訴人らが納付すべき過少申告加算税額上記1において説示したところによれば,本件では,甲土地が特定居住用宅地等に該当することを基礎付ける間接事実や証拠に乏しく,控訴人らがこれに該当すると信じたことにつき,やむを得ないと認められる客観的事情は存しない。 そうすると,控訴人らにおいて,甲土地が特定居住用宅地等に該当することを前提とした納税申告をしたことにつき「正当な理由(国税通則法65条4」 つき,やむを得ないと認められる客観的事情は存しない。 そうすると,控訴人らにおいて,甲土地が特定居住用宅地等に該当することを前提とした納税申告をしたことにつき「正当な理由(国税通則法65条4」項)があるとは認め難いから,控訴人らは,下記の過少申告加算税の納付義務を免れない。 ア控訴人Aが納付すべき税額(ア)過少申告額490万5500円(上記2(2)イ(エ))-338万9900円(申告納税額)=151万円(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数切り捨て)(イ)納付すべき税額151万円(上記(ア))×0.1(国税通則法65条1項)=15万1000円イ控訴人Bが納付すべき税額(ア)過少申告額 377万6400円(上記2(2)ウ(エ))-308万9200円(申告納税額)=68万円(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数切り捨て)(イ)納付すべき税額68万円(上記(ア))×0.1(国税通則法65条1項)=6万8000円 結論 以上によれば,控訴人らの請求は,控訴人Aに対する本件更正処分のうち納付すべき税額490万5500円を超える部分及び同人に対する本件賦課決定処分のうち15万1000円を超える部分の各取消を求め,控訴人Bに対する本件更正処分のうち納付すべき税額377万6400円を超える部分及び同人に対する本件賦課決定処分のうち6万8000円を超える部分の各取消を求める点については理由があるから,この限度でこれを認容し,その余の請求については理由がないから,これを棄却すべきである。 本件控訴は,上記の限度で理由がある。 福岡高等裁判所第3民事部裁判長裁判官西理裁判官有吉一郎裁判官堂薗幹一郎 控訴は,上記の限度で理由がある。 福岡高等裁判所第3民事部裁判長裁判官西理裁判官有吉一郎裁判官堂薗幹一郎

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