- 1 -主文 原告らの請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は原告らの負担とする。 事実 及び理由第1請求被告は,原告らに対し,422万8063円を支払え。 第2事案の概要本件は,原告らが,被告に対し,相続放棄の申述を受理すべきであるにもかかわらず,国家公務員である参与員が故意に不受理相当という意見を述べ,国家公務員である家事審判官が不当な目的をもって相続放棄の申述を却下したため,原告らは弁護士に委任して即時抗告することを余儀なくされ,弁護士費用及び精神的苦痛の損害を被ったとして,国家賠償法1条1項に基づき,その損害賠償を求める事案である。 前提事実(証拠を掲記しない事実は,当事者間に争いがない)。 ( )当事者等 原告らは,いずれもA(平成18年4月16日死亡。以下「被相続人」という)の妹であるB(平成15年5月1日死亡)の子である。被相続人に。 は,C(平成15年死亡,D,Eの3人の子がおり,CにはF,G,Hの)3人の子がいる。D,E,F,G,H(以下「本件先順位相続人」という)。 の5名は,Eの平成19年6月25日の相続放棄の申述受理を最後に,全員相続放棄を行った。 ( )原告らの相続放棄申述の経緯 ア原告らは,平成19年6月上旬ころ,原告X2が税務署員の訪問を受け,被相続人が死亡していて,滞納税金があることを知った。 イ原告らは,平成20年2月26日に,相続放棄申述書をさいたま家庭裁判所へ送付したところ,同申述書は,いずれも翌27日に到達した。 - 2 -ウ平成20年6月4日,原告X2及び原告X3は,参与員I(以下「本件参」。)(「」。)。 与員というから予備審問を受けた以下第1回予備審問という本件参与員は,予備審問の結果,この時点では相続放棄の申述受理の可否の 告X3は,参与員I(以下「本件参」。)(「」。)。 与員というから予備審問を受けた以下第1回予備審問という本件参与員は,予備審問の結果,この時点では相続放棄の申述受理の可否の意見を留保することにした(甲2)。 エ平成20年6月16日,都合で平成20年6月4日の期日変更をしていた原告X1は,本件参与員から予備審問を受けた(以下「第2回予備審問」といい,第1回予備審問と併せて「本件各予備審問」という。本件参与員,。)は,予備審問終了後,原告X1に対し,1080円分の切手を3組購入してくるよう指示した。原告X1は,切手を購入後,本件参与員に渡した際,本件参与員の名前と身分を尋ねた。 オ本件参与員は,原告らの予備審問を経て,相続放棄の申述の受理不相当と。 (「」。),いう意見を記載した家事審判官J以下本件家事審判官というは平成20年6月23日,原告らの相続放棄の申述をいずれも却下するという審判(以下「本件審判」という)をし,本件審判内容は同月25日,原告。 らに告知された。原告らは,2週間以内に即時抗告できることを知り,被相続人の税金の滞納が2000万円以上あることも知り,即時抗告を弁護士に委任した(甲3,7ないし9)。 カ原告らの即時抗告の際,原告らの委任を受けたK弁護士は,原告X1及び原告X2のところへ税務署員が最後に訪問したのは平成20年2月8日であることを税務署に確認して電話聴取書(甲4)を作成し,原告らが本件先順位相続人の最後の相続放棄を知った時期は平成20年2月8日である旨の原告らの陳述書(甲7ないし9)を作成し,それぞれ抗告審へ提出した。抗告審では,原告らが相続の開始があったことを知った時期を平成20年2月8日かそれ以降と認定し,原審判を取り消してさいたま家庭裁判所に差し戻 陳述書(甲7ないし9)を作成し,それぞれ抗告審へ提出した。抗告審では,原告らが相続の開始があったことを知った時期を平成20年2月8日かそれ以降と認定し,原審判を取り消してさいたま家庭裁判所に差し戻した(甲6。 ) 争点 - 3 -( )本件参与員の行為により被告は国家賠償責任を負うか(争点( )) 。 (原告ら)ア原告らは,本件各予備審問の際に,平成19年6月ころに税務署員から被相続人の死亡を初めて知らされたこと,その際先順位の相続人の一人が相続放棄未了と聞いたこと,その後平成20年2月に税務署員から先順位の相続,。 人の一人も相続放棄をしたことを知ったということを本件参与員に伝えたしたがって「相続の開始があったことを知ったとき」とは,平成20年2,月に先順位の相続人が相続放棄をしたことを知ったときであり,原告らはこのときから3か月以内に相続放棄の申述をしている。それにもかかわらず,本件参与員は,平成19年6月20日が「相続の開始があったことを知ったとき」であるとして,相続放棄の却下相当と意見した。 イ本件参与員は,原告らの本件各予備審問における態度が法律を軽視するものであったことや,原告X1が本件参与員の立場や名前を聞いたことなどで気分を害し,相続放棄の申述を受理すべきと意見すべきところを,故意に却下相当と意見したのである。 ウ仮に故意が認められないとしても,原告らは本件先順位相続人の放棄の事実を後に知ったと供述しているのに,それより先の相続財産の存在を知った時期をもって熟慮期間の起算点ととらえているから,重過失がある。 ,,エ本件参与員の行為により誤った審判がなされ原告らに損害が生じたから国家賠償法1条1項により,国家賠償責任が認められる。 オ損害額は,弁護士費用の284万8063円,弁護士との打合せ る。 ,,エ本件参与員の行為により誤った審判がなされ原告らに損害が生じたから国家賠償法1条1項により,国家賠償責任が認められる。 オ損害額は,弁護士費用の284万8063円,弁護士との打合せのための交通費,通信費等諸経費3万円及び原告一人当たり慰謝料45万円の合計422万8063円である。 (被告)ア否認する。原告らは,本件各予備審問の際には,先順位の相続人の最後の一人が相続放棄をした時期について,平成20年2月とは述べていない。原- 4 -告らが曖昧な記憶しか持たなかったため,本件参与員は平成19年6月20日に原告らは相続開始を知ったと認識した。 イ原告らは,本件参与員が故意に事実と異なる意見をしたと主張するが,原告らの推測に過ぎない。 ウ審判を行うのは家事審判官であり,参与員は家事審判官の諮問機関に過ぎず,評決権も有さず,意見に拘束力もない。法律上も,参与員が個別の国民に対し職務上の注意義務を負っていることをうかがわせる明文の規定がない。したがって,参与員は個別の国民に対し職務上の注意義務を負わないから,本件で本件参与員に注意義務違反はない。また,仮に注意義務があったとしても,参与員が違法又は不当な目的をもって意見を述べたなどの特別の事情がなければ,注意義務違反とはならないと解すべきであり,本件ではそのような特別の事情はない。さらに,仮に本件参与員に注意義務違反があったとしても,審判を行うのは家事審判官であるから,原告らの損害と本件参与員の行為には相当因果関係がない。 エ損害額については,争う。 ( )本件家事審判官の行為により被告は国家賠償責任を負うか(争点( )) 。 (原告ら)ア本件審判には,本件先順位相続人の最後の一人が相続放棄をしたのが平成19年6月25日であり,原告らが相続人となったのはそれ 為により被告は国家賠償責任を負うか(争点( )) 。 (原告ら)ア本件審判には,本件先順位相続人の最後の一人が相続放棄をしたのが平成19年6月25日であり,原告らが相続人となったのはそれ以後であるにもかかわらず,それに先立つ平成19年6月20日に原告X2が相続人となったことを知ったと認定している点,原告X2が平成19年6月20日ころに相続放棄手続が終わっていない者がいると聞いた旨を本件参与員が記録しているにもかかわらず,それに触れずに平成19年6月20日を原告X2が相続人となったことを知ったときとしている点で,誤りがある。本件家事審判官は,受理相当と認識しながら,本件参与員にそれを指摘し,議論することを疎い,不当な目的をもって却下の本件審判をした。 - 5 -イ本件参与員が本件家事審判官に提出した事前審査報告書には先順位者放棄日として平成19年6月25日との記載があるのに,原告らが先順位者の放棄を知った日の記載がなく「3か月を超過している場合,申述者の主張す,る自己のために相続開始があったことを知った時」の欄には「相続財産の存在を平成19年6月20日に知った(甲2)ないし「相続財産の存在を平」成19年6月頃に知った(甲3)との記載があるのみである。このような」事前審査報告書には,熟慮期間の起算の要件事実に関する報告が欠けているばかりか,申述人が自己のために相続開始があったことを知った時を本件先順位相続人の放棄日より前の日付で記載するという誤謬があり,一見して熟慮期間超過の認定の根拠となし得ないことが明らかである。そして,この事,。 前審査報告書のほかに熟慮期間超過を認定し得るような資料は存在しないそれにもかかわらず,本件家事審判官は,熟慮期間超過を認定し,本件審判をしたから,過失に基づく職務上の義務違背行為があ の事,。 前審査報告書のほかに熟慮期間超過を認定し得るような資料は存在しないそれにもかかわらず,本件家事審判官は,熟慮期間超過を認定し,本件審判をしたから,過失に基づく職務上の義務違背行為がある。 ウ損害論は,同様に422万8063円である。 (被告)ア否認する。本件審判の起案を行ったのは本件家事審判官であるが,本件家事審判官は不当な目的をもって本件審判を行っていない。 イ家事審判官が行った本件審判が,国家賠償法1条1項の規定にいう違法な行為があったものとして被告の損害賠償責任が肯定されるためには,単に上訴によって是正されるべき瑕疵が存在するだけでは足りず,さらに家事審判官が違法又は不当な目的をもって審判したなどの特別の事情が必要と解すべきである。本件ではそのような特別な事情はなく,原告らは単に推測を述べるに過ぎない。 第3争点に対する判断 争点( )(本件参与員の行為により被告は国家賠償責任を負うか)につい 。 て- 6 -( )原告らは,第1回予備審問の時点で,原告X2は,本件先順位相続人の最 後の一人が相続放棄したことを知ったのは,2回目に税務署員の訪問を受けたときであり,その時期は平成20年2月8日であることを本件参与員に伝えていた旨や第2回予備審問の時点で,原告X1は,平成20年2月に初めて税務署員の訪問を受けたと伝えていた旨主張し,これを前提として相続放棄の申述を受理すべきであった旨主張する。そこで,第1回予備審問及び第2回予備審問において,税務署員の訪問があった時期が平成20年2月ころであることを本件参与員に対し述べたとの事実の有無を検討する。 ア原告X2及び原告X3は,第1回予備審問時に,税務署員の2回目の訪問は平成20年2月8日であったことを伝えた旨供述する(甲7,8。しか)し,本件参与員 員に対し述べたとの事実の有無を検討する。 ア原告X2及び原告X3は,第1回予備審問時に,税務署員の2回目の訪問は平成20年2月8日であったことを伝えた旨供述する(甲7,8。しか)し,本件参与員が第1回予備審問を終えて作成した事前審査報告書(甲2。 以下「報告書1」という)ではその旨の記載がないこと,本件参与員は報。 告書1で原告X2及び原告X3は真剣みが全くない,4か月ほっておいたのは厳しく責められるべきなどと原告X2及び原告X3を責めるような記載をしているが,本件先順位相続人の最後の相続放棄を知ったのが平成20年2月8日であることを本件参与員が第1回予備審問時に認識していれば,かように原告X2及び原告X3を責める内容の記載はしなかったと考えられること,仮に本件参与員が原告らに害意をもって相続放棄の申述を却下としたければ,原告X2及び原告X3を責めるような記載をせず淡々と熟慮期間超過の事実のみを記載すれば足りるはずであるから,報告書1の記載をもって本件参与員に原告らを懲らしめたり害したりする意思があったとは認められないこと,原告らの相続放棄申述書及びさいたま家庭裁判所からの照会に対する回答書では,相続の開始を知った日は平成19年6月20日ないし平成19年6月25日となっており,税務署員の訪問があった時期も平成19年5月ころなどと記載していて,平成20年以降に原告らが初めて相続開始を知ったと認めるに足りる記載はないこと(乙2,3,5,原告X2及び原告)- 7 -X3の陳述書は,原告らが委任した弁護士が税務署員から平成20年2月8日に最後の訪問をしたことを確認した平成20年7月2日ころより後の平成20年7月9日付けで作成されていること(甲7,8)などの事情を総合すると,原告X2及び原告X3の陳述は採用できない。第1回予備審問時に, の訪問をしたことを確認した平成20年7月2日ころより後の平成20年7月9日付けで作成されていること(甲7,8)などの事情を総合すると,原告X2及び原告X3の陳述は採用できない。第1回予備審問時に,税務署員から本件先順位相続人の最後の相続放棄が終わったと聞いたのが,平成20年2月8日であったと原告X2が本件参与員に伝えていたとは認められない。 イ原告X1は,第2回予備審問時に,平成20年2月に初めて税務署員の訪問を受けたことを伝えた旨供述する(甲9。しかし,本件参与員が第2回)(。 「」。)予備審問を終えて作成した事前審査報告書甲3以下報告書2というではその記載がないこと,本件参与員は報告書2で原告X2及び原告X3と全く同じで原告X1は真剣みが全くない,裁判所から一方的に呼び出されるのは納得がいかないと言い当職の名前を聞いて帰った,あまりにも身勝手な言い分,本人も法律の軽視を認めているなどと原告X2及び原告X3と併せて原告X1を責めるような記載をしているが,本件先順位相続人の最後の相続放棄を知ったのが平成20年2月であることを本件参与員が第2回予備審問時に認識していれば,かように原告らを責める内容の記載はしなかったと考えられること,仮に本件参与員が原告らに害意をもって相続放棄却下としたければ,原告らを責めるような記載をせず淡々と熟慮期間超過の事実のみを記載すれば足りるはずであるから,報告書2の記載をもって本件参与員に原告らを懲らしめたり害したりする意思があったとは認められないこと,前述のとおり,原告らの相続放棄申述書及びさいたま家庭裁判所からの照会に対する回答書では,相続の開始を知った日は平成19年6月20日ないし平成19年6月25日となっており,税務署員の訪問があった時期も平成19年5月ころなどと記載していて, いたま家庭裁判所からの照会に対する回答書では,相続の開始を知った日は平成19年6月20日ないし平成19年6月25日となっており,税務署員の訪問があった時期も平成19年5月ころなどと記載していて,平成20年以降に原告らが初めて相続開始を知ったと認めるに足りる記載はないこと(乙1,4,原告X1の陳述書)- 8 -は,原告らが委任した弁護士が税務署員から平成20年2月8日に最後の訪問をしたことを確認した平成20年7月2日ころより後の平成20年7月9日付けで作成されていること(甲9)などの事情を総合すると,原告X1の陳述は採用できない。第2回予備審問時に,平成20年2月に初めて税務署員の訪問を受けたと本件参与員に伝えていたとは認められない。 ( )以上の事実を前提に,本件参与員の行為が被告に国家賠償責任を生じさせ るか検討する。本件参与員が原告らに対し注意義務を負うか否か,また,注意義務違反があったとして損害発生と因果関係があるかということは別として,上訴等の制度の存在や,参与員が諮問機関にとどまること,判断の当否,,は明確に論じ難いことがあるという性質などを考慮すると参与員の行為は参与員が違法又は不当な目的をもって意見を述べたなどの特別の事情がなければ,職務上の注意義務違反とはならないと解すべきである。 本件についてみると,報告書1及び報告書2の記載を見ると,相続財産の存在を知ったのが平成19年6月20日ないし平成19年6月ころで,本件(,先順位相続人の相続放棄がされたのが平成19年6月25日であって甲23,この記載は不合理というべきである。しかし,原告らの相続放棄申述)書及び回答書(乙1ないし5)の記載や,本件各予備審問で原告らは本件参与員に対し複数回の税務署員の訪問があったことを伝えたもののその時期が不明であった うべきである。しかし,原告らの相続放棄申述)書及び回答書(乙1ないし5)の記載や,本件各予備審問で原告らは本件参与員に対し複数回の税務署員の訪問があったことを伝えたもののその時期が不明であったこと(甲2,3)などからすると,平成19年6月ころが原告らの「自己のために相続の開始があったことを知った時」であったと認定したとしても,著しい過失があったとまでいえないとするのが相当である。そうすると,本件参与員が原告らの相続放棄の申述不受理相当との意見を述べたことにつき,違法又は不当な目的をもって意見を述べたような,特別の事情があると認めることはできない。したがって,被告に国家賠償責任があるとはいえない。 争点( )(本件家事審判官の行為により被告は国家賠償責任を負うか)に 。 - 9 -ついて( )次に,本件家事審判官の本件審判が違法か検討するところ,家事審判官の 審判が違法となるためには,裁判官の独立の保障,上訴等の制度の存在,判断の当否は明確に論じ難いことがあるという性質などを考慮すると,単に上訴によって是正されるべき瑕疵が存在するだけでは足りず,さらに家事審判官が違法又は不当な目的をもって審判したなどの特別の事情が必要と解すべきである。 ( )本件について,まず故意による国家賠償責任の成否を検討すると,既述の とおり,本件各予備審問時に,平成20年2月ころに原告らが税務署員の訪問を受けて本件先順位相続人の最後の相続放棄を終わったことを知ったということを伝えていたとは認められず,本件参与員が相続放棄の申述を受理すべきところ,故意に不受理相当の意見を述べたという事実も認められない。 したがって,本件参与員が違法又は不当な目的を持っていたことを前提に,本件家事審判官が本件参与員への指摘や議論を避けて不当な目的で本件審判を 故意に不受理相当の意見を述べたという事実も認められない。 したがって,本件参与員が違法又は不当な目的を持っていたことを前提に,本件家事審判官が本件参与員への指摘や議論を避けて不当な目的で本件審判を行ったという事実は認められない。 ( )次に,過失による国家賠償責任の成否を検討すると,報告書1及び報告書 2の記載を見ると,本件先順位相続人の最後の相続放棄は平成19年6月25日に行われたと認められるにもかかわらず(甲2,3,本件審判では,)原告X2が現実に相続人となったことを知ったのが平成19年6月20日であるとし(ただし「申立の理由等」欄の記載である,原告らは平成19,。)年6月ころに相続人となったこと及び相続債務があることを認識したと認められるが,相続放棄の申立てをしたのは平成20年2月27日であり,熟慮。 期間を徒過しているとして原告らの相続放棄の申述をいずれも却下している本件先順位相続人全員の相続放棄を知る前に,相続人となったことを知ったとしている点で,原告X2の相続放棄の申述には誤解があることが認められるから,この点を見落とした点に本件家事審判官の不注意は否定できない。 - 10 -しかしながら,原告らの相続放棄申述書及び回答書,報告書1及び報告書2などからは,原告らは平成19年6月20日ないし25日ころに被相続人の相続開始について何らかの事実を知ったことが認められ,平成20年2月に税務署員の訪問を受けたなど,平成19年6月ころより後の時期になって初めて原告らが被相続人の相続の開始を知ったと認めるに足りる事実の記載もないのであるから,平成19年6月ころに原告らは相続人となったこと及び被相続人に相続債務があることを認識したと認め,相続放棄の申立てが平成20年2月27日であるから,相続放棄の申述は却下するとした本件審判を あるから,平成19年6月ころに原告らは相続人となったこと及び被相続人に相続債務があることを認識したと認め,相続放棄の申立てが平成20年2月27日であるから,相続放棄の申述は却下するとした本件審判を行った本件家事審判官に,違法又は不当な目的をもっていたような特別な事情があるとはいえない。したがって,被告に国家賠償責任があるとはいえない。 第4 結論 以上により,原告らの請求をいずれも棄却することとして,主文のとおり判決する。 さいたま地方裁判所第5民事部裁判長裁判官片野悟好裁判官岩坪朗彦裁判官佐久間隆
▼ クリックして全文を表示