昭和25(オ)190 所有権確認及び所有権取得登記抹消登記手続請求

裁判年月日・裁判所
昭和29年1月28日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 名古屋高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告訴訟代理人鍛治利一の上告理由第一点について。  原審の確定した事実によれば

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判決文本文1,532 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告訴訟代理人鍛治利一の上告理由第一点について。 原審の確定した事実によれば、上告人先代亡Dは大正一一年三月三〇日の確定日附ある証書で本件第一乃至第五目録記載の不動産を自己に留保して同一三年八月三〇日隠居したのであるが、同人がかかる行動に出でた所以のものは、大正八年一〇月頃から自分と別居し、同一〇年四月頃まで本籍地で農業をしていた長男である上告人が、父祖の業たる農業を嫌い、別居の際分与した財産を処分し、その売得金等を資本として四日市々a町に湯屋を開業したばかりでなく、父たる自分の実印を盗用して擅に自分名義の土地に抵当権設定登記手続をして、E農工銀行から金一、三五〇円を、また訴外Fから金一、三〇〇円を借受けていたことがあり、かようなことから痛くその死後のことを憂い種々熟考の結果によるものであるというのである。 原審はかかる事実関係の下にあつては反対の事情を認むべきものなき本件では、(原審でこの点に関し何等の主張も立証もなされていないことが記録上明らかである。)上告人先代Dは前示財産留保に関する証書に確定日附を受けた大正一一年三月三〇日その旨の意思を表示し、爾来同一三年八月三〇日隠居をなす際まで該財産留保の意思を持続していたものと推断し得るのであるから、本件第一乃至第五目録記載の不動産は右隠居の際同人のために留保されたものであるといわなければならない旨判示したのである。この原判旨は正当である。 けだし、財産留保の意思表示は隠居をなす前に確定日附ある証書によつてなせば足るものであり、必ずしも隠居と同時、若しくはこれと近接した日附の確定日附ある証書によることを必要とするものではない。さればたとえその確定日附の日時と- 1 - す前に確定日附ある証書によつてなせば足るものであり、必ずしも隠居と同時、若しくはこれと近接した日附の確定日附ある証書によることを必要とするものではない。さればたとえその確定日附の日時と- 1 -隠居をなした日時との間に時間的間隔があつたとしても、現に隠居の際その留保の意思が持続されていることが認められる以上、その意思表示の効力に消長を来たすべきいわれはないからである。それ故原判決には所論のような違法はなく論旨は理由がない。 同第二点について。 論旨は上告人先代亡Dが所論第一次隠居の際留保した財産は当時同人の所有していた全財産であると主張するけれど、原審の確定した事実によれば、右Dは当時本件第六目録記載の物件を所有していたのであるが、該物件は留保財産に加えられていなかつたというのである。従つて所論は原審の認定に反する事実を前提とするものであるといわなければならない。しかのみならず財産の保留が遺留分を侵した旨の主張は、いわゆる抗弁であり、従つてかかる抗弁をなすものにその主張及び立証の責任あるものというべく、財産の留保を主張するものにおいて、その留保が家督相続人の遺留分に関する規定に反することなき旨を主張し立証することを要するものではない。しかるに原審において所論のような遺留分侵犯の点に関しては上告人から何等の主張もなされなかつたことが記録上明白であるから、原審がその点につき考慮を払わなかつたとしても、原判決に所論の遺法があるとはいい得ないのである。それ故論旨は採るを得ない。 よつて民訴四〇一条、九五条、八九条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官岩松三郎裁判官真野毅 のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷 裁判長裁判官 岩松三郎 裁判官 真野毅 裁判官 斎藤悠輔

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