【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人丸下紫朗の上告趣意第一点について。 記録によると本件事犯は所論の如く当初詐欺罪として起訴されたところ第一、二 審
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人丸下紫朗の上告趣意第一点について。 記録によると本件事犯は所論の如く当初詐欺罪として起訴されたところ第一、二審ともこれを臓物収受罪として認定処断したものであることは明瞭である。しかし裁判所は公訴事実については、その基本たる事実関係の同一性を害しない限り、検事の付した罪名やその指摘した事実等に拘束されることなく、自由に審理判断し、他の罪名に当る事実を認定し得ることは勿論であつて、本件公判請求書記載の詐欺の公訴事実と原審認定の判示臓物収受の事実とを彼此対照するに、その間事犯の態様に差異は認められるが、いずれも他人の所有にかゝる財物を不法に領得する犯罪たる点において互に密接の関係を有するからその基本たる事実関係においては同一であると解するを相当とする。然らば原審は本件公訴事実の範囲内において判示臓物収受の事実を適法に認定処断したものということができるから、原判決は所論の如き違法ありとはいえない。論旨は理由がない。 同第二点について。 しかし原判決挙示の証拠によつて被告人が判示物品を臓品たるの情を知りながら収受した事実を認めることができる。所論は結局事実の誤認を主張し原審の証拠調の限度に関する専権事項を非難するものであつて上告理由として採用するを得ない。 よつて刑事訴訟法施行法第二条旧刑事訴訟法第四四六条に従い主文のとおり判決する。 右は裁判官全員一致の意見である。 検察官十蔵寺宗雄関与昭和二四年一月二五日- 1 -最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官塚崎直義裁判官霜山精一裁判官栗山茂 裁判長裁判官塚崎直義裁判官霜山精一裁判官栗山茂裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎- 2 -
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