令和5(わ)532 業務上横領

裁判年月日・裁判所
令和6年5月29日 奈良地方裁判所
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判決文本文1,832 文字)

主文 被告人を懲役2年4月に処する。 理由 【罪となるべき事実】被告人は、奈良県生駒郡(住所省略)A地区の住民等により構成される地縁法人A自治会の会計担当者として、同自治会の貯金管理等の業務に従事していたものであるが、同自治会のため第1(令和5年11月15日付け起訴状記載の公訴事実第1関係)同郡(住所省略)所在のB組合C支店に開設された地縁法人A自治会会計D名義の普通貯金口座の貯金を業務上預かり保管中、別表1(省略)記載のとおり、15回にわたり、令和5年4月28日から同年9月22日までの間に、同支店ほか1か所において、自己の用途に費消する目的で、同口座から現金合計304万9000円の払戻しを受けて着服し第2(令和5年11月15日付け起訴状記載の公訴事実第2関係)同支店に開設された地縁法人A自治会会計D名義の定期貯金口座の貯金を業務上預かり保管中 1 同年3月28日、同支店において、自己の用途に費消する目的で、同口座から現金176万7462円の払戻しを受けて着服し 2 同年7月18日、同支店において、自己の用途に費消する目的で、同口座から現金60万0011円の払戻しを受けて着服し第3(令和5年11月15日付け起訴状記載の公訴事実第3関係)同年3月19日から同年9月8日までの間、別表2(省略)記載のとおり、前記A自治会に所属するEほか7名から、各交付場所において順次交付を受けて集金した自治会費等の現金を業務上預かり保管中、いずれもその頃、同所において、自己の用途に費消する目的で、同現金合計73万2400円を着服し第4(令和5年11月15日付け起訴状記載の公訴事実第4関係) 同支店に開設された地縁法人A自治会駐車場会計D名義の普通貯金口座の 途に費消する目的で、同現金合計73万2400円を着服し第4(令和5年11月15日付け起訴状記載の公訴事実第4関係) 同支店に開設された地縁法人A自治会駐車場会計D名義の普通貯金口座の貯金を業務上預かり保管中 1 同年4月3日、同支店において、自己の用途に費消する目的で、同口座から現金60万円の払戻しを受けて着服し 2 同年5月16日、同支店において、自己の用途に費消する目的で、同口座から現金60万円の払戻しを受けて着服し第5(令和5年10月25日付け起訴状記載の公訴事実関係)同支店に開設された地縁法人A自治会会計D名義の普通貯金口座の貯金を業務上預かり保管中、同年9月29日、同郡(住所省略)B組合F支店において、自己の用途に費消する目的で、同口座から現金20万円の払戻しを受けて着服しもってそれぞれ横領したものである。 【証拠の標目】(省略)【法令の適用】(省略)【量刑の理由】 1 本件は、自治会の会計担当者であった被告人が、預かり保管していた同自治会の貯金及び集金した自治会費等である現金をそれぞれ着服した業務上横領の事案であり、被害総額は合計754万円余りにも上っている。被告人自身による弁済のほか、被告人の父親の援助によって合計430万円の被害弁償が実現しているものの、被害結果は大きいというべきである。 被告人は、ギャンブルや遊興費への浪費等によって生活に窮する中で、自治会の会計担当者の立場を悪用して着服行為を繰り返したものであって、本件各犯行に至った動機や経緯にも酌むべき余地はない。 2 上記事情等を踏まえると、被告人が事実を認めるなどして反省の態度を示していること、一定額の被害弁償が実現しており、残額についても被告人が弁償の意 向を示していること、保釈後に稼働を再開した 2 上記事情等を踏まえると、被告人が事実を認めるなどして反省の態度を示していること、一定額の被害弁償が実現しており、残額についても被告人が弁償の意 向を示していること、保釈後に稼働を再開したこと、再犯防止に向けてギャンブル依存症の治療を開始したこと、前科前歴がないこと、被告人の父親が監督を誓約していること、本件の発覚を契機に町議会議員の辞職に至るなどして一定の社会的制裁を受けたことなどの被告人に酌むべき事情のほか、弁護人の主張内容を十分に考慮しても、被告人の刑事責任は重いというべきであって、執行猶予を付すことが相当な事案とは認められない。 そこで、以上の事情等を総合考慮して、主文掲記の懲役刑を量定した。 (求刑懲役3年6月)令和6年5月29日奈良地方裁判所刑事部 裁判官岡田卓

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