昭和37(あ)899 公職選挙法違反

裁判年月日・裁判所
昭和39年11月18日 最高裁判所大法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件各上告を棄却する。          理    由  弁護人前堀政幸の上告趣意第一点について。  所論は、要するに、本件で郵送された文書は、公職選挙法一四二条に該当するも

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判決文本文1,740 文字)

主文 本件各上告を棄却する。 理由 弁護人前堀政幸の上告趣意第一点について。 所論は、要するに、本件で郵送された文書は、公職選挙法一四二条に該当するものではなく、同法一四六条に該当するものであり、従つて選挙運動期間前においては、その頒布は罪とならないものであつて、この点において、原判決は事実認定ならびに法解釈を誤つたものであること、かりに右文書が同法一四二条の文書であるとしても、同条の規定は、選挙運動期間中の頒布行為に限り適用があるのであつて、そう解してのみ憲法二一条に違反しないものといい得るのであるから、選挙運動期間前における本件文書頒布行為を処罰した原判決は、判例に違反し、かつ、憲法二一条に違反するものであることを主張するものである。 所論中、本件文書が公職選挙法一四二条一項にいう選挙運動のために使用する文書に該当するものではない、との主張は、事実誤認及び単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。(なお、本人の写真、経歴を掲げ、「大なる政治家として大成させて戴きたい」等の記載をした本件文書について、「文書の記載内容自体よりしてその真意は選挙運動のために使用するものと窺知するに難くなく、公職選挙法第一四二条にいう選挙運動のために使用する文書に該当するもの」と判示した原判決の判示は、正当として肯認し得る。)次に、所論中、判例違反を主張する点は、本件と事案を異にする引用判例の趣旨を正解しないものであつて、採用することができない。すなわち、論旨引用の判例(昭和二八年(あ)第三一四七号、同三〇年四月六日大法廷判決、刑集九巻四号八一九頁)は、公職選挙法一四六条の制限違反に関するものであつて、同法一四二条の制限が選挙運動期間中の行為に限り適用されるとの趣旨を判示したものではない。 、同三〇年四月六日大法廷判決、刑集九巻四号八一九頁)は、公職選挙法一四六条の制限違反に関するものであつて、同法一四二条の制限が選挙運動期間中の行為に限り適用されるとの趣旨を判示したものではない。 - 1 -同法一四二条と一四六条とを対比すれば、後者の規定だけが「選挙運動期間中は」と明示しているのであるから、前者の場合は、選挙運動期間中に限らず、選挙運動期間前の行為についても、その制限の適用がある趣旨であることは、文理上も当然というべきであつて、原判決に何ら違法は存しない。 更に、所論中、憲法二一条違反を主張する点があるが、憲法二一条は、言論・出版その他表現の自由を絶対無制限に保障しているものではなく、その自由には公共の福祉のために必要かつ合理的な制限の存し得べきことは、つとに、当裁判所の判例とするところである(昭和二四年(れ)第二五九一号、同二五年九月二七日大法廷判決、刑集四巻九号一七九九頁)。ところで、公職の選挙につき文書図画の無制限の頒布等を許容するときは、選挙運動に不当な競争を招き、これがため、選挙の自由公正を害し、その適正公平を保障しがたいこととなるので、かような弊害を防止するために必要かつ合理的と認められる範囲において、文書図画の頒布の制限禁止等の規制を加えることは、選挙の適正公平を確保するという公共の福祉のためのやむを得ない措置であるから、かような措置を認めた公職選挙法一四二条の規定を目して憲法二一条に違反するものとはいえない。従つて右規定を適用して被告人を処断した原判決は正当であつて、違憲の非難はあたらない。 同第二点について。 所論は、量刑不当の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。 よつて、刑訴四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 昭和三九年一一月一八日最高裁判所大法廷 。 所論は、量刑不当の主張であつて、適法な上告理由にあたらない。 よつて、刑訴四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。 昭和三九年一一月一八日最高裁判所大法廷裁判長裁判官横田喜三郎裁判官入江俊郎裁判官奥野健一- 2 -裁判官石坂修一裁判官山田作之助裁判官五鬼上堅磐裁判官横田正俊裁判官草鹿浅之介裁判官長部謹吾裁判官城戸芳彦裁判官石田和外裁判官柏原語六裁判官田中二郎裁判官松田二郎裁判官岩田誠- 3 -

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