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昭和26(あ)2185 公文書毀棄、公務執行妨害

裁判所

昭和28年3月13日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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1,506 文字

主文 本件上告を棄却する。理由 弁護人鍛治利一の上告趣意第一点について。しかし、第一審第二回公判における証人A、同Bの各供述及び臨検捜索差押許可状(証一号)によれば、日本専売公社職員専売監視Aの請求によつて東京簡易裁判所の簡易裁判所判事向井周吉が右許可状を発したものであることが窺える。従つて論旨は憲法違反の前提を欠き採用できない。同第二点について。記録に徴するに、本件の臨検捜索差押許可状は日本専売公社職員専売監視Aの請求によつて正当な理由に基いて発せられたことが認められるのであり、これを否定するに足る証拠を何等発見しえない。論旨は憲法違反の前提を欠き採用できない。同第三点について。しかし本件の臨検捜索差押許可状の下段の「臨検すべき場所捜索すべき身体又は物件」の欄には「横浜市a区b町cの被疑者方」と記載されているが、これは原判決も説示するごとく「場所の表示として正確を欠く嫌いはあつても、被疑者Cに対する令状たることは右記載自体に徴して明かであるから、これにより横浜市a区d町e番地の被告人方において臨検捜索差押をなすに毫末も差支なきものと謂わざるを得ない。」 というべきであり、右は要するに場所の表示の誤記とも言えないではないのである。論旨は独自の見解であつて採用しえない。同第四点について。しかし本件許可状における「差押えるべき物件」の標示が所論の如く不明確であると仮定しても、それは差押の許可に関するものであるから、そのために臨検捜索の許可状の効力に何等の影響を及ぼすべきものではない。本件において第一審判決- 1 -の確定したところによると、被告人は日本専売公社職員三名が本件令状にもとずいて被告人方を捜査中同人等が右職員であつて裁判官の令状によつて捜索しつつある旨の言葉に 。本件において第一審判決- 1 -の確定したところによると、被告人は日本専売公社職員三名が本件令状にもとずいて被告人方を捜査中同人等が右職員であつて裁判官の令状によつて捜索しつつある旨の言葉にも耳をかさず、本件令状をひつたくつて破棄し、また同人等に暴行を加えて公務の執行を妨害したというのであつて臨検捜索許可状の有効なる本件においては差押許可状の無効は少しも右公文書毀棄罪及び公務執行妨害罪の成否に影響するところはないのである、従つて論旨は判決に影響を及ぼさない主張であるから結局理由がない。 件令状にもとずいて被告人方を捜査中同人等が右職員であつて裁判官の令状によつて捜索しつつある旨の言葉にも耳をかさず、本件令状をひつたくつて破棄し、また同人等に暴行を加えて公務の執行を妨害したというのであつて臨検捜索許可状の有効なる本件においては差押許可状の無効は少しも右公文書毀棄罪及び公務執行妨害罪の成否に影響するところはないのである、従つて論旨は判決に影響を及ぼさない主張であるから結局理由がない。同第五点について。しかし憲法三五条二項の趣旨は臨検、捜索、押収について各個の許可がなされた旨記載されていれば、これを一通の令状に記載することを妨げないのであるから(昭和二五年(れ)八四一号、同二七年三月一九日大法廷判決。判例集六巻三号五〇二頁以下参照)、論旨主張のごとき憲法違反の問題は生じない。同第六点、第七点について。論旨はいずれも刑訴四〇五条の適法の上告理由に当らないし、なお同四一一条を適用する場合とも考えられない。よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。昭和二八年三月一三日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官霜山精一裁判官栗山茂裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官谷村唯一郎- 2 - 唯一郎

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