昭和57(オ)214 受取金引渡等

裁判年月日・裁判所
昭和58年10月28日 最高裁判所第二小法廷 判決 その他 大阪高等裁判所 昭和55(ネ)1829
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【DRY-RUN】主    文      原判決主文第三項中、上告人の請求に関し、第一審判決が被上告人に対 し金二二五万円及びこれに対する昭和五一年一〇月三一日から支払ずみまで年五分 の割合による金員を超えて支払を命じ

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判決文本文2,182 文字)

主文 原判決主文第三項中、上告人の請求に関し、第一審判決が被上告人に対し金二二五万円及びこれに対する昭和五一年一〇月三一日から支払ずみまで年五分の割合による金員を超えて支払を命じた部分を取り消した部分につき、原判決を破棄し、本件を大阪高等裁判所に差し戻す。 原判決主文第一項を「控訴人の被控訴人Dに対する本件控訴及び被控訴人Aに対する請求に関する本件控訴を棄却する。」と更正する。 理由 上告代理人岩永勝二の上告理由について記録によると、上告人の被上告人に対する請求に関する部分についての本件訴訟の経緯は、(一) 上告人及び第一審原告D(以下「原告D」といい、右両名を合わせて「上告人ら」という。)は、上告人の父であり原告Dの夫である訴外亡Eの交通事故による死亡に基づく損害賠償について保険会社に対する自動車損害賠償責任保険の損害賠償額の請求手続事務を被上告人に委任したが、被上告人が保険会社から受領した右賠償額のうち、四五〇万円(以下「本件残額」という。)を上告人らに引渡さないと主張して、被上告人に対し、本件残額四五〇万円及びこれに対する昭和四九年七月一五日から支払ずみまで年五分の割合による遅延損害金の支払を求める旨の申立をしたところ、第一審は、被上告人が、右委任契約に基づき本件残額につき、上告人に対し二八五万六三九三円、原告Dに対し一六四万三六〇七円(以上合計四五〇万円)の各引渡義務及びこれらに対する昭和五一年一〇月三一日から支払ずみまで年五分の割合による遅延損害金の支払義務を負つているとして、上告人らの申立にかかる各請求を右各金額の限度で認容し、その余を棄却する旨の判決をしたこと、(二) 右第一審判決に対し、被上告人のみが控訴したところ、原審は、被上告人が上告人らに対し、合計すると第一 告人らの申立にかかる各請求を右各金額の限度で認容し、その余を棄却する旨の判決をしたこと、(二) 右第一審判決に対し、被上告人のみが控訴したところ、原審は、被上告人が上告人らに対し、合計すると第一審判決の前記認容額と同額の金員の支- 1 -払義務を負つていることを認めたが、上告人らの本訴請求の趣旨の記載によれば、上告人らは被上告人に対し、本件残額四五〇万円の二分の一ずつ、すなわち各二二五万円の支払を求める旨の申立をしていることが明らかであるとして、右申立の範囲内における原告Dの請求については、第一審判決の前記認容額と同額を認容すべきであるとしたものの、上告人の請求については、被上告人に対して二二五万円及びこれに対する昭和五一年一〇月三一日から支払ずみまで年五分の割合による金員の支払を求める限度で認容すべきであるとしたうえ、主文第三項において、右認容すべき部分については被上告人の本件控訴を棄却し、第一審判決中被上告人に対し右の限度を超えて金員の支払を命じた部分(六〇万六三九三円及びこれに対する昭和五一年一〇月三一日から支払ずみまで年五分の割合による金員の支払を命じた部分)については、上告人の申立がないとして、被上告人の控訴を容れ、第一審判決を取り消す旨の判決をした(原判決主文第三項にいう「変更」には、右趣旨の判示を含むと解される。)ことが認められる。 しかしながら、上告人らの請求の原因、弁論の全趣旨及び本件訴訟の経緯に照らすと、上告人らが右請求をするに当たつて真に意図しているところのものは、上告人ら両名が被上告人に対し、前記委任契約に基づいて支払を求めうべき債権全部の履行、すなわち本件残額四五〇万円全額及びこれに対する遅延損害金の支払を求めることにあることがうかがわれなくはないから、原審としては、上告人らに対し、本訴請求の趣旨につき 支払を求めうべき債権全部の履行、すなわち本件残額四五〇万円全額及びこれに対する遅延損害金の支払を求めることにあることがうかがわれなくはないから、原審としては、上告人らに対し、本訴請求の趣旨につき釈明を求め、上告人らの各申立の真に意図しているところを明らかにしたうえ審理判断すべきであつたというべきである。しかるに、原審は、右の点につき何ら釈明を求めることなく、上告人らが本件残額につきその二分の一ずつの金員の支払を求める申立をしているものと速断して前記のとおり判決しているが、右は、釈明権の行使を怠り、ひいては審理不尽の違法を犯したものというべきであり、この違法は原判決の結論に影響を及ぼすことが明らかであるから、論旨- 2 -は理由があり、原判決主文第三項中第一審判決を取り消した前記部分は破棄を免れない。そして、右部分について、前示のとおり更に求釈明して審理を尽くさせる必要があるから、本件を原審に差し戻すこととする。 なお、原判決主文第一項は、「控訴人の被控訴人Dに対する本件控訴及び被控訴人Aに対する請求に関する本件控訴を棄却する。」とすべきところを誤記したことが原判決の理由に照らし明らかであるから、民訴法一九四条に則り職権をもつて右のとおり更正する。 よつて、民訴法四〇七条一項に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官鹽野宜慶裁判官木下忠良裁判官宮崎梧一裁判官大橋進裁判官牧圭次- 3 - 梧一裁判官 大橋進裁判官 牧圭次

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