主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人後藤紀の上告理由について。原審の確定したところによれば、被上告人が上告人に本件家屋を賃貸したさい、その階下北西側の八畳間一室は賃貸の目的から除外していたものであるところ、上告人は、被上告人の承諾を得ないで、右八畳間につき、従来障子で区切られていた床続きの隣室との境の敷居を取り除き、右境の一部にドアを設け他の部分にビータイル張りで仕切りをし、室内の床を一段下げる等の改造を施して洋風の応接間とし、これを貸借部分とあわせて使用しているというのであつて、これら原審認定の事実関係においては、上告人には、賃貸借契約の当事者間の信頼を裏切つて賃貸借関係の継続を困難ならしめる著しい不信行為があるものと認めるべく、被上告人において催告を要せず賃貸借契約を解除しうる事由があるものと解するのが相当である。したがつて、被上告人のした賃貸借契約解除を有効とした原審の判断は正当であつて、その判断に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官松本正雄裁判官田中二郎裁判官下村三郎裁判官飯村義美裁判官関根小郷- 1 - 裁判官関根小郷
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