平成12(行ウ)24 ナベシマ物流元代表者救済命令取消

裁判年月日・裁判所
平成14年7月16日 神戸地方裁判所
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判決文本文24,288 文字)

判決平成14年7月16日神戸地方裁判所平成12年(行ウ)第24号不当労働行為救済命令取消請求事件 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求被告が兵庫県地労委平成10年(不)第4号,第8号事件について平成12年5月9日付けでした命令を取り消す。 第2 事案の概要本件は,被告補助参加人が被告に対して原告外1名を被申立人として申し立てた兵庫県地労委平成10年(不)第4号,第8号事件について,被告が平成12年5月9日付けで別紙のとおりの命令(以下「本件命令」という。)を発したのに対し,原告が,自己が労働組合法7条にいう「使用者」には当たらないなどと主張して,本件命令の取消しを求める事案である。 1 争いのない事実等(後掲括弧内に証拠等を掲記した事実を除き,当事者間に争いがない。)(1) 訴外株式会社電装舎(以下「電装舎」という。)は,昭和47年9月1日に設立された株式会社であり,電気工事業,空調設備工事業及び一般貨物自動車運送事業等を目的としていた(乙1,16の1)。 原告は,電装舎の単独の代表取締役であったが,平成元年11月18日,原告の妻である訴外Aが取締役に就任すると同時に代表権が付与され,原告とAの双方が代表権を有するに至った。原告は,平成5年11月30日,電装舎の代表取締役を辞任し,同日,電装舎の監査役に就任した。原告は,平成10年11月12日,監査役を退任した。 電装舎の本店所在地は,神戸市a区b通c丁目d番e号であったが,電装舎は,平成6年2月14日,本店を神戸市f区g町h丁目i番地の1に移転し(丙41の1),更に,平成11年9月1 を退任した。 電装舎の本店所在地は,神戸市a区b通c丁目d番e号であったが,電装舎は,平成6年2月14日,本店を神戸市f区g町h丁目i番地の1に移転し(丙41の1),更に,平成11年9月1日,本店を京都府j郡k町lm番地の1に移転した。電装舎は,そのころ,海上コンテナ輸送業務を有限会社サン物流(以下「サン物流」という。)に譲渡した。 Aは,同年10月22日,電装舎の代表取締役を辞任した。電装舎は,同日,商号を株式会社ケイ企画(以下「ケイ企画」という。)に変更し,訴外Bがケイ企画の代表取締役に就任した。 Bは,平成12年3月25日,ケイ企画の代表取締役を辞任した。ケイ企画は,同日,商号を株式会社ナベシマ物流(以下「ナベシマ物流」という。)に変更し,訴外Cがナベシマ物流の代表取締役に就任した(乙1,16の1及び2)。 ナベシマ物流は,同日,本店を鹿児島県n郡o町pq番地の1に移転した。 (2) 原告は,有限会社電装設備(平成元年6月1日設立。以下「電装設備」という。)及び株式会社ムサシ貿易(平成5年12月20日設立。以下「ムサシ貿易」という。)の代表取締役である。 (3) 訴外Dは,平成10年5月14日当時,電装舎の従業員であり,かつ,被告補助参加人の組合員であった。 (4) 被告補助参加人は,同月28日及び同年6月29日,被告に対し,電装舎を被申立人として,不当労働行為救済の申立てをした(同年9月22日,原告も被申立人に追加された。)ところ,被告は,平成12年5月9日付けで,ナベシマ物流及び原告に対し,本件命令を発し,原告は,同月13日,本件命令の交付を受けた。 本件命令は,当時,電装舎の代表取締役であったAについて,Aが従業員から「奥さん」と呼ばれていたこと,従業員の労働条件を自ら決定していたとの疎 ,原告は,同月13日,本件命令の交付を受けた。 本件命令は,当時,電装舎の代表取締役であったAについて,Aが従業員から「奥さん」と呼ばれていたこと,従業員の労働条件を自ら決定していたとの疎明がないこと及び組合(被告補助参加人)との団体交渉において原告や訴外Eの意向に従う態度を一貫して示したことを認定し,Aが代表取締役としての実権を有していたとは認め難いとする一方で,原告について,原告自身の地位及び会社の業務内容の如何にかかわらず,一貫して,会社(電装舎)の従業員の労働条件につき,現実的かつ具体的な支配力を有し,これを行使してきたということができると判断し,原告を「使用者」と認定した。 (5) なお,当裁判所は,被告が原告を被申立人として申し立てた同年第9号緊急命令申立事件について,同年11月29日,本件命令主文第1,2項のうち原告関係部分について,原告に対し,本件命令に従わなければならないとする緊急命令を発した(丙183)。 (6) 原告は,上記緊急命令を履行しなかったため,当裁判所は,平成13年(ホ)第38号緊急命令不履行過料事件について,同年4月6日,原告を過料50万円に処する旨の決定をした(丙193)。 (7) 被告補助参加人副執行委員長であった訴外Fは,被告補助参加人のために本件訴訟を追行していたが,同人は,本件口頭弁論終結の後である平成14年6月2日,被告補助参加人代表者執行委員長に選出され,同月17日,自らの訴訟行為をすべて追認した(弁論の全趣旨)。 2 主要な争点原告が労働組合法7条にいう「使用者」として不当労働行為に及んだか否か。 3 当事者の主張(1) 被告の主張ア原告は,一貫して,ナベシマ物流(旧商号ケイ企画,もと商号電装舎)の従業員の労働条件につき,現実的か 者」として不当労働行為に及んだか否か。 3 当事者の主張(1) 被告の主張ア原告は,一貫して,ナベシマ物流(旧商号ケイ企画,もと商号電装舎)の従業員の労働条件につき,現実的かつ具体的な支配力を有し,これを行使してきたものであり,労働組合法7条にいう「使用者」に当たる(最高裁判所平成5年(行ツ)第17号同7年2月28日第三小法廷判決・民集49巻2号559頁参照)。 イ確かに,電装舎は,少なくとも一時期までは法形式上独立した法人格を有していたということができるが,一方で,電装舎を現実的かつ具体的に支配していたのは原告であり,原告自らが不当労働行為を行うにとどまらず,その責任を回避するため,原告の配偶者であり,電装舎の代表取締役でもあったA及びEをして不当労働行為を行わせていたという事実も否定できない。また,電装舎は,その運送業務をサン物流に譲渡した時点で会社としての実体を失い,以後は企業としての体をなしていないということができる。 したがって,本件は,電装舎を支配する原告が不当労働行為の意思と目的をもって電装舎の法人格を濫用したものであり,かつ,その後の経過の中で電装舎の法人格は全くの形骸と化したというほかはないから,電装舎の法人格を否認し,電装舎を現実的かつ具体的に支配する原告を同条にいう「使用者」として,その責任を追及するのが相当である。 ウ(ア) 不利益な取扱い原告は,Dが被告補助参加人に加入したことを知った直後である平成10年5月14日,Dに対し,翌日以降古い車両に乗り換えること及び大森陸運株式会社(以下「大森陸運」という。)の専属業務から外すことを指示しているが,Dがこれらの指示の理由を問い質したところ,原告は「心当たりがあるだろう。」と答えて,Dの組合加入にその理由がある 森陸運株式会社(以下「大森陸運」という。)の専属業務から外すことを指示しているが,Dがこれらの指示の理由を問い質したところ,原告は「心当たりがあるだろう。」と答えて,Dの組合加入にその理由があることを示唆している。また,同月28日,Dが原告に対し,歩合給の高い早出勤務につかせてもらえない理由を問い質したところ,原告は「仕事がほしければ組合を脱退すればよい。」と回答した。 これらのことからして,原告が被告補助参加人を強く嫌悪して,Dを歩合給の高い中長距離の走行業務や歩合給の安定した運送業務から排除することを意図していたことは明らかであり,実際にも,その後,Dに支給された歩合給の額は大幅に減少している。 (イ) 団体交渉拒否被告補助参加人との団体交渉についても,原告は被告補助参加人からの団体交渉申入書を破り捨てるなど,自らが団体交渉に応じることを頑なに拒否するとともに,団体交渉には専らAをして当たらせていたが,Aは,Dに対する不利益な取扱いの中止を求める被告補助参加人からの要求に対し,原告及びその指揮下にあるEの意見を尊重せざるを得ないので要求には応じられないとの回答を繰り返すにとどまっていたのである。 (ウ) 支配介入前記(ア)のとおり,原告は,Dに対し,「仕事がほしければ組合を脱退すればよい。」と述べ,Aも,原告がDの組合加入を嫌悪し,その脱退を意図していたことを知りつつ,これにあえて異を唱えず,原告の行為を追認する姿勢をとり続けていた。すなわち,原告が自ら又はAをしてDに対する脱退勧奨の支配介入行為を行っていた事実は否定できないのである。 (2) 被告補助参加人の主張ア ①労働関係上の諸利益に影響力・支配力を及ぼし得る者,②自主的な団結と団結目的に関連して対抗関係に立つ 配介入行為を行っていた事実は否定できないのである。 (2) 被告補助参加人の主張ア ①労働関係上の諸利益に影響力・支配力を及ぼし得る者,②自主的な団結と団結目的に関連して対抗関係に立つ者が労働組合法7条にいう「使用者」に当たる。 イ原告は,電装舎の代表取締役を形式上妻Aと替わり,取締役から退いて,なおも監査役を務め,依然労働者から「社長」と呼ばれ,労働者の労働条件について,実質的な支配を及ぼしてきたし,代表取締役であるAは「奥さん」と呼ばれ,会社にはAの机もなく,Aは会社にも現れず,海上コンテナ輸送の仕事上のことは何も知らず,指揮命令を行うこともなく,日常の海上コンテナ輸送に関する労務指揮はすべて原告が取り仕切っていた。配車は,原告のもとでEが行っていた。 したがって,「使用者」の概念を制限的に解する朝日放送事件判決(前記最高裁判所判決)に照らしても,原告は,「労働者の基本的な労働条件について,雇用主と部分的とはいえ同視できる程度に現実的かつ具体的に支配,決定することができる地位にある」といえるから,原告は,同条にいう「使用者」に当たる。 ウ電装舎は,その主業務の海上コンテナ輸送業務をサン物流(当時原告の親戚で昵懇のGが取締役であった。)に譲渡し,平成11年9月1日,電装舎は,上記の営業譲渡を一切隠しながら,本店を京都府瑞穂町に移転し,同年10月1日付けで,Dに対し,強制配転を命じた。 電装舎は,配転直後の同月22日,商号をケイ企画に,代表取締役をBにそれぞれ変更したが,Bは京都にめったに現れず,連絡先の電話番号も教えず,実際の作業場建設作業の指示は,原告がEを通じて行っており,同月に労災事故が発生し,労働基準監督署が調査に入った際,原告は監督官に対し,作業場は原告が代表取締役となっている 絡先の電話番号も教えず,実際の作業場建設作業の指示は,原告がEを通じて行っており,同月に労災事故が発生し,労働基準監督署が調査に入った際,原告は監督官に対し,作業場は原告が代表取締役となっているムサシ貿易の所有であると答えており,ケイ企画の従業員はD1人であるというBも知らなかった事実を答えている。さらに,原告は,現場作業の中止をDに命じた。ケイ企画は,その後,Dに一切の仕事をさせないまま,待機状態とし,平成12年3月,商号をナベシマ物流に変更し,本店を鹿児島に移転した。しかし,被告の文書が届かずに返送されており,事業実体はない。 したがって,本件は,電装舎を一貫して支配する原告が不当労働行為の意思と目的をもって電装舎の法人格を濫用したものであり,かつ,その後の経過の中で電装舎の法人格は全く形骸化したものであるから,電装舎の法人格を否認し,電装舎を現実的かつ具体的に支配する原告を同条にいう「使用者」として,その責任を追及するのが相当である。 (3) 原告の主張ア労働組合法7条にいう「使用者」とは,必ずしも労働者との間に雇用契約を締結した雇用主に限定されるわけではないが,この場合でも,雇用契約がなくとも,契約上の雇用主と同視できる程度に労働者の労働関係上の諸利益に直接の影響力ないし支配力を及ぼし得るような地位にあることが必要である。しかし,まず第1に,契約上はどのようになっているかという形式的理由も見逃してはならない。 そして,実質的な判断をする場合においても,賃金や労働時間,職場への配置等の基本的労働条件を決め,労働者の労務の提供を指揮命令していると常識で判断できる場合に初めて「使用者」といえるのである。 さらに,単純に労働者の労務の内容を指揮している程度に関与している場合には,その範囲でのみ ,労働者の労務の提供を指揮命令していると常識で判断できる場合に初めて「使用者」といえるのである。 さらに,単純に労働者の労務の内容を指揮している程度に関与している場合には,その範囲でのみ「使用者」としての地位を有するのであり,労務の指示のみで不利益な取扱いによる賃金の支払責任までを含めた「使用者」の地位を認定することは,前記最高裁判所判決に反した被告の独自の判断というべきである。 イ原告は,平成5年11月30日以後は,Dと雇用契約上の関係はないし,電装舎の代表取締役ではないから,電装舎の従業員に対する直接的な法的関係にもない。 したがって,Dに対する労働契約上の支配力は電装舎が有している。 ウ原告は,同日以後は,電装舎の経営に関与していないし,仮に関与していたとしても,関与の程度と内容は主に配車関係のみである。配車関係に関与していたのも相談程度であり,決定権限は電装舎の代表取締役であるAが有していた。 被告が認定した不当労働行為についても,原告は,直接に関与しているものではなく,妻のAにアドバイスをしたにすぎない。電装舎は,事務員3名といっても,専属ではなく,関係会社(電装設備や電装運輸倉庫株式会社(以下「電装運輸倉庫」という。)等)の事務も兼務している事務員と原告夫婦の零細・家族企業である。夫は,妻が代表取締役を務める会社のアドバイスをするのは当然であり,決定権限はあくまで妻である電装舎の代表取締役であるAの判断に委ねられていた。 現実に不当労働行為と認定された大森陸運への配車に関するDが出席した被告補助参加人との団体交渉はすべてAが行っており,被告補助参加人及びDもAが電装舎の代表取締役であることを認めていた。Aは,大森陸運への配車に関する被告補助参加人との団体交渉を主体的に行って した被告補助参加人との団体交渉はすべてAが行っており,被告補助参加人及びDもAが電装舎の代表取締役であることを認めていた。Aは,大森陸運への配車に関する被告補助参加人との団体交渉を主体的に行っていたものである。 被告は,Aが電装舎で「奥さん」と呼ばれていたことや,原告が「社長」と呼ばれていたことを支配関係の事実として認定しているが,これらは会社の支配関係を表すものではなく,あくまで呼称にすぎない。 電装舎の配車は,配車係を代行していたEがDを始めとする電装舎の従業員に対し,配車という具体的な作業指示をしているのみで,支配力を有しているということはできず,従業員に対する配車を含めた労務の提供全般についての支配は電装舎の意思として行われているものである。 エ原告は,ケイ企画の経営には一切関与していない。平成12年3月15日のBとDのトラブル(賃金遅配等)から,同月下旬,Bは,Dに対し,解雇通知を出したが,原告は全く関係がない。同日までのDに対する給与や作業指示はBが行っていた。原告がケイ企画に赴いたのは一度だけであり,この時においてもDに対する作業指示は一切していない。 オケイ企画は,同月25日,商号をナベシマ物流に変更したが,その当時はDを解雇した後であり,従業員は誰もおらず,会社としての実体を有していなかったし,活動もしていない会社となっていた。 したがって,原告が実体のないケイ企画及びナベシマ物流に支配力や影響力を行使することなどあり得ない。そもそもDは,同月下旬にケイ企画から解雇され,以後出勤もしていないから,Dがケイ企画あるいはナベシマ物流の従業員であることを前提とした本件命令主文第2,3項はその前提を欠く違法なものである。 カ本件命令は,原告に対し,ナベシマ物流と原告との関係に ていないから,Dがケイ企画あるいはナベシマ物流の従業員であることを前提とした本件命令主文第2,3項はその前提を欠く違法なものである。 カ本件命令は,原告に対し,ナベシマ物流と原告との関係について,何らの主張立証をする機会を与えることなく発せられたもので,原告の防御権を侵害する命令である。そして,実際問題として,原告は,ナベシマ物流に対しては,事実上の影響力すら有していないのであるから,本件命令の内容を誠実に履行することは不可能なのである。 第3 当裁判所の判断 1 労働組合法7条にいう「使用者」の意義について労働組合法7条にいう「使用者」とは,原則として,労働契約上の雇用主をいうものと解されるから,労働契約上の雇用主が法人である場合には,その法人が「使用者」に当たるのであって,その法人の現実の行為者は「使用者」に当たらないのが原則である(なお,被告及び被告補助参加人が指摘する前記最高裁判所判決は,労働契約上の雇用主とは別個独立の事業主体が労働契約上の雇用主から労働者の派遣を受けてその業務に従事させていたという事案に関するものであって,労働契約上の雇用主たる電装舎の現実の行為者である原告が電装舎の従業員であるDに対して不当労働行為をしたことが問題となっている本件とは事案を異にし,適切でない。)。 もっとも,労働契約上の雇用主たる法人の法人格が全くの形骸にすぎない場合,またはそれが法律の適用を回避するために濫用される場合においては,その法人格を否認して,法人の背後に存在する実体たる現実の行為者個人に対し,同条にいう「使用者」としての責任を追及するのが相当である(最高裁判所昭和43年(オ)第877号同44年2月27日第一小法廷判決・民集23巻2号511頁参照)。 そこで,以下この点について検討する。 用者」としての責任を追及するのが相当である(最高裁判所昭和43年(オ)第877号同44年2月27日第一小法廷判決・民集23巻2号511頁参照)。 そこで,以下この点について検討する。 2(1) 前記争いのない事実等,証拠(甲1,7ないし9,乙2,3の1及び2,乙4ないし15,丙1ないし23,24の1ないし5,丙25,26,27の1及び2,丙28ないし30,32,33,35ないし38,39の1及び2,丙40,41の1ないし4,丙42,43の1ないし4,丙44の1及び2,丙45ないし49,50の1ないし3,丙51ないし65,66の1及び2,丙67ないし81,87,88,89の1ないし3,丙90ないし94,96ないし117,118の1及び2,丙119の1及び2,丙121,123ないし125,126の1,丙127,128の1,丙131の1及び2,丙132ないし135,136の1ないし3,丙139ないし141,143,144の1ないし3,丙146ないし149,151,152,154,157ないし159,161,162,170,171,173,176,179,181,182,184,187,194,195,原告本人)及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。 ア当事者らの関係及び電装グループの一体性と原告による支配(ア) 電装舎は,昭和47年9月1日に設立された株式会社であり,電気工事業,空調設備工事業及び一般貨物自動車運送事業等を目的としていた。 原告は,電装舎の単独の代表取締役であったが,平成元年11月18日,原告の妻であるAが取締役に就任すると同時に代表権が付与され,原告とAの双方が代表権を有するに至った。原告は,平成5年11月30日,電装舎の代表取締役を辞任し,同日,電装舎の監査 元年11月18日,原告の妻であるAが取締役に就任すると同時に代表権が付与され,原告とAの双方が代表権を有するに至った。原告は,平成5年11月30日,電装舎の代表取締役を辞任し,同日,電装舎の監査役に就任した。原告は,平成10年11月12日,監査役を退任した。 電装舎の発行済株式の総数は4万2600株であるところ,その株主は判然としない(原告本人の供述によれば,その五,六割の株式を所有していたが,平成元年ころ,Aにこれらを無償で譲渡したというのであるが,これを裏付ける客観的な証拠はない。)。また,電装舎において,実質的に株主総会や取締役会が開催された事実は窺われない。 (イ) Dは,平成4年10月,電装舎に入社し,海上コンテナ輸送のトレーラーの運転手として勤務していた。なお,電装舎代表取締役A及びD作成の平成6年4月23日付け労働契約書(丙47)9条5号及び平成9年10月15日付け乗務員労働契約書(丙1)12条6号には,いずれも「労働組合に加入又は,扇動活動をした時。」が解雇事由として規定されていた。 (ウ) 被告補助参加人は,平成7年2月5日に結成された個人加盟方式の地域合同労働組合であり,その下部組織として,北大阪支部,大阪東部支部,南大阪支部,泉州支部及び兵庫支部がある。 (エ) 平成元年6月1日,倉庫業,自動車運送取扱事業及び損害保険代理店業等を目的とする電装運輸倉庫並びに電気設備工事の設計施工,冷暖房工事の設計施工及び空調機器の販売等を目的とする電装設備が設立された。電装舎は,そのころ,一般区域貨物自動車運送事業及び自動車運送取扱事業並びにこれらに付帯する一切の業務を目的としていた。さらに,平成5年12月20日,自動車スクラップ等の輸出入業等を目的とするムサシ貿易が設立された。これらの 域貨物自動車運送事業及び自動車運送取扱事業並びにこれらに付帯する一切の業務を目的としていた。さらに,平成5年12月20日,自動車スクラップ等の輸出入業等を目的とするムサシ貿易が設立された。これらの4社は「電装グループ」と総称されていた。 原告は,電装設備及びムサシ貿易の代表取締役である。電装運輸倉庫の代表取締役は,原告の親族であるHであるが,原告が電装運輸倉庫の代表取締役を称したこともあった。原告は,電装舎の代表取締役を辞任した後も,電装舎の従業員から「社長」と呼ばれ,Aは「奥さん」と呼ばれていた。電装グループの役員のほとんどは,原告及びAの親族で占められていた。 電装運輸倉庫,電装舎及び電装設備は,平成10年6月ころまで,同一の事務所を使用していた。その事務所の入口には,上記3社の名称が記載された看板が掲げられていた。その事務所内は,各会社ごとに区別されておらず,また,Aの机はなかった。事務員3名は,いずれも原告の親族であり,上記3社の事務を行っていた。電話番号表(丙108)には,その筆頭に原告の名前及び電話番号が記載され,他方,Aの名前及び電話番号は記載されていない。電装舎及び電装設備の電話番号は電装グループに共通のものであり,事務員が事務所で共用している電話を取る際は「電装です。」と名乗っていた。Dが平成4年ころに受け取った電装舎「代表取締役A」名義の名刺(丙116)には,「DENSOGROUP」(電装グループ),「冷暖房設備工事・一般電気設備工事」,「一般区域貨物自動車運送事業・倉庫業・保険代理業」などと記載されている。 被告補助参加人が,平成10年6月29日,被告に対し,電装舎を被申立人として,不利益な取扱い及び支配介入について不当労働行為救済の申立てを 保険代理業」などと記載されている。 被告補助参加人が,平成10年6月29日,被告に対し,電装舎を被申立人として,不利益な取扱い及び支配介入について不当労働行為救済の申立てをしたところ,原告は,同年7月1日,電装舎の事務所は電装運輸倉庫及び電装設備の事務所の外にあるコンテナハウスにあると称したが,実際の電装舎の事務は,従前と同じ場所で行われていた。原告は,その後,電装舎の従業員が電装運輸倉庫の専属業務に従事し,電装運輸倉庫が電装舎の配車をするという形を装った。 (オ) 原告は,電装舎の代表取締役を辞任した後である平成5年12月19日,Dに対し,電装舎代表取締役A名義で解雇の通知書(丙40)を発し,他の電装舎の従業員にも同様に解雇通知を発したが,同月29日,電装舎と対立していた運輸一般という労働組合の組合員が会社がつぶれると判断して退職した後,同組合員以外の従業員らを集めて,「これからまだやっていこうと思うんやけれども,ついてきてくれる人はついてきてくれ。」などと言って,事業を継続した。 原告は,平成6年4月,月給制を歩合給制に変更し,同年10月,期限の定めのない労働契約を1年間の労働契約に変更した。 原告は,平成9年4月1日,電装舎の従業員に対し,歩合給を引き下げることを提案したが,従業員が反対したため,これを撤回した。 原告は,平成10年3月31日,電装舎の従業員に対し,電装舎の指示以外で有料道路に乗らないことや歩合給の引下げを提案した。 原告は,電装舎の従業員に対し,スリップサインの出ているタイヤや車検切れのシャーシで走行させたことがあった。 同年5月当時,電装舎においては,原告の指揮監 原告は,電装舎の従業員に対し,スリップサインの出ているタイヤや車検切れのシャーシで走行させたことがあった。 同年5月当時,電装舎においては,原告の指揮監督のもと,配車係のE(なお,同人は,電装設備の従業員とされていた。)が配車の指示をしていた。 原告が直接配車の指示をすることもあった。Aは,週3回透析を受けるなどして,会社にほとんどおらず,配車に関与していなかった。 (カ) Dは,前記(オ)の歩合給の引下げや安全上の問題があったことから,同年4月16日,被告補助参加人に加入した。 イ Dの組合員通告と不利益な取扱い(ア) 被告補助参加人書記長Bは,同年5月14日午後5時ころ,電装舎側に電話をかけ,Dが被告補助参加人に加入したことを通告し,翌日団交申入書を持っていくので時間を取ってもらいたいことを申し入れた。 原告は,上記組合員通告直後である同日午後5時すぎころ,Dに対し,Dがそれまで乗車していた使用開始後2年余りの車から使用開始後9年以上の古い車に乗り換えるように指示するとともに,「大森はもう行かんでええ。」,「定時(午前8時)に来てくれたらええ。」と言って,Dを歩合給が安定した大森陸運の専属業務から外す旨の指示をした。 Dが車を乗り換える理由を質すと,原告は,Dに対し,「心あたりあるやろ。」,「わかっとうはずや。」,「理由は会社の方針や。」,「これから(会社を)縮小していくんや。」,「(車は)修理出すねん。下取り,また,売却する予定や。」などと言った。 また,原告は,Dに対し,「あんたの顔見とうもない。」などと言った。Dが原告に対して「組合のほう通してくださいね。」と言うと,原告は, また,売却する予定や。」などと言った。 また,原告は,Dに対し,「あんたの顔見とうもない。」などと言った。Dが原告に対して「組合のほう通してくださいね。」と言うと,原告は,Dに対し,「そんな組合知らんわあ。なんや組合って。組合みたいなもん関係ないわあ。誰が来ようと。」と言った。原告がDに対して「会社もつぶれる思うとけ。つぶす思うとけ。」と言ったので,Dが原告に対して「組合に入ったからつぶすんですか。」と尋ねると,原告は,Dに対し,「知らんわあ。何じゃごらあ。やかましいわあ。やかましいわあ。ついてくなあ。こらあ。何じゃおらあ。えー。なんやおえー。やかましいわあ。」などと言った。 (イ) 原告は,同月15日午前8時ころ,Dに対し,古い車を掃除するように言った。 電装舎は,Dに対し,同日から,他の従業員とは異なり,大森陸運の専属業務,早出勤務や1件あたり1万円以上の歩合給が付く中長距離の走行の配車をしなかった。 その結果,Dの歩合給は,上記組合員通告後,大幅に減少した。同年6月15日,電装舎から5月分の賃金が支払われたが,Dに支給された賃金の総額は32万3802円であり,4月分の賃金に比べて10万円以上の減額となっていた。同年7月分ないし9月分の歩合給は,他の従業員の平均よりも10万円以上低かった。その後も同様の状態が続いた。 ウ被告補助参加人と原告又はAとの間の交渉経過(ア) Bが原告に対し,同年5月15日午前8時40分ころ,要求書及び団交申入書を持っていきたいと電話で言ったところ,原告は,「会社がつぶれるような時に,交渉の余地はない。」,「今日も給料日だが,給料も払えない。」などと答えた。また,Bが原告に対し,前日ファック び団交申入書を持っていきたいと電話で言ったところ,原告は,「会社がつぶれるような時に,交渉の余地はない。」,「今日も給料日だが,給料も払えない。」などと答えた。また,Bが原告に対し,前日ファックスで送った申入書を見たかと質したところ,原告は,「そんなものは見てない。」と答えた。 Bらが,Dとともに,同日正午ころ,原告に対し,要求書(丙4)及び申し入れ書(丙5)を手渡そうとしたところ,原告は,その受取りを拒否した。 原告は,古い車への乗換えに関して,「金がないんですよ私は。古い車もみな売っていくんですよ。」などと言い,Dを大森陸運の専属業務から外したことに関して,「信頼できない人にまかされへん。」などと言い,Dが被告補助参加人に加入したことに関して,「たてついてるやん。私に。」と言った。 原告は,Dに対し,乗り換える前の車の中にあった高速道路のプレートを返さず,「残業もせえへんやろ。用事ないやろ。安心して仕事まかされへん。」と言った。これに対し,Bは,原告に対し,「残業しないとは言ってないでしょう。」と言った。 原告は,Dに対し,BらがEの机の上に置いておいた要求書(丙4)及び申し入れ書(丙5)の入った封筒をDの車のバンパーに挟み込んで突き返した。 (イ) 被告補助参加人は,同日,電装舎に対し,要求書(丙7)及び申し入れ書(丙8)を書留内容証明郵便物として送付した。 同月18日午後2時ころ,BがEに対して架電したところ,Eは,上記内容証明郵便物に関して,「あんなもんは破った。」と言い,団体交渉に関して,「応じる余地ない。」と答えるとともに,それは電装舎の意思である旨答えた。 Bらは,Dとともに,同日午後5時4 便物に関して,「あんなもんは破った。」と言い,団体交渉に関して,「応じる余地ない。」と答えるとともに,それは電装舎の意思である旨答えた。 Bらは,Dとともに,同日午後5時40分ころ,団体交渉申入書(丙9)を電装舎の事務所に持参したところ,居合わせた事務員のIは,「そこに置いといたらええんと違うんですか。どうせ破ってしまうんじゃないですか。」,「昨日も破って,他のゴミと一緒に燃やしとったですよ。」などと言って,これを受け取らなかったので,事務所の入口近くにあった机の上に団体交渉申入書(丙9)を置いた。 同月19日午後2時50分ころ,Bが原告に対して架電したところ,原告は,Bらが前日持参した団体交渉申入書(丙9)に関して,「破って捨てた。」と言い,団体交渉に関して,「そんなんやらん。」と答えた。 原告は,結局,被告補助参加人との間で一度も団体交渉をすることはなかった。 (ウ) 被告補助参加人は,同月20日,被告に対し,団体交渉の開催及び組合加入を理由とした不利益な取扱いの中止を求めて,あっせんの申請をした(兵庫県地労委同年(調)第9号)が,原告が被告からの電話に出ないなど,あっせんを辞退する意思が固かったことから,同月25日,あっせんは打切りとなった。 Eは,同月23日午前8時10分ころ,Dに対し,不利益な取扱いに関し,「組合なんかいつ休まれるかわからん。」,「早出とか手当つけろと言われたら困る。」,「一切組合は認めん。認めんから話合いはしない。」,「残業代,歩合に含んでいる。」などと言った。 被告補助参加人は,同月28日,被告に対し,電装舎を被申立人として,団体交渉拒否について不当労働行為救済の申立てをした( い。」,「残業代,歩合に含んでいる。」などと言った。 被告補助参加人は,同月28日,被告に対し,電装舎を被申立人として,団体交渉拒否について不当労働行為救済の申立てをした(兵庫県地労委同年(不)第4号)。 Eは,同日,Dに対し,「差別しとる言うたら,差別あるわな。」などと言った。Dが原告に対し,同日午後4時20分ころ,なぜ早出勤務がないのかを質したところ,原告は,Dに対し,「ストやられたら困る。」,「仕事ほしかったら,脱退したらええ。」,「安心して仕事まかせられへん。」と言った。 (エ) Aは,同年6月3日午後4時30分ころ,Dに対し,「組合が大森に言うていったらしいな。」,「あんたのことを。」,「大森が組合ができたらしいなて言うてきた。」,「大森に言うていって悪かったいうて,みんなに謝りよ。」などと言った。また,Aが「(原告が)それはごっつうおこっとった。」と言ったので,Dが「社長が話合いに応じないから。」と言うと,Aは,「私が社長やないの。」,「采配はあの人がしているけど,お金はみんな私が出してる。」と言った。 原告は,同月4日,Dに対し,懲戒解雇通知書(丙10)を手渡した。 Dらは,同月5日,Eに対し,「不当解雇の撤回と就労の申し入れ」と題する書面(丙11)を渡そうとしたが,Eは,その受取りを拒否した。また,Dらは,同日,Iに対し,争議通告書(丙12)を手渡し,これを原告に渡すように頼んだところ,Aは,被告補助参加人側に対し,翌日午前4時から1対1で話合いをすると電話で言った。 被告補助参加人側は,同月6日午前4時からの交渉の際,Aに対し,解雇撤回および団体交渉申入書(丙13)を読み上げてからこれを 午前4時から1対1で話合いをすると電話で言った。 被告補助参加人側は,同月6日午前4時からの交渉の際,Aに対し,解雇撤回および団体交渉申入書(丙13)を読み上げてからこれを手渡したところ,Aは,いったんDの解雇を撤回し,Dに対し,懲戒解雇通知書を撤回し,就労することを認める旨の確認書(丙14)を交付したものの,同時に,新たな懲戒解雇通知書(丙15)を示したため,被告補助参加人側がこれに抗議し,双方がこれについては留保して団体交渉によって話し合うことを確認した。 Bは,同月8日午前4時5分からの交渉の際,Aに対し,「6月5日付通知書にかんする見解」と題する書面(丙16)を手渡した。その際,Aは,自分は名前だけの社長ではなく電装舎の代表であり,被告補助参加人に対してもBをその代表と認めて交渉すると言ったのに対し,Bは,Aに対し,被告補助参加人を認めるのであれば,Dに対する上記組合員通告による不利益な取扱いをやめて,同年5月14日以前の状態に戻すように要求した。 (オ) DがEに対し,同年6月9日午前10時45分ころ,「Eさんが差別してるのか。」と聞くと,Eは,Dに対し,「差別いうたら差別かな。」,「おれのすることは,会社の指示や思うてもろたらええ。」と言った。また,DがEに対し,「奥さん(A)がしてるのか。」と聞くと,Eは,Dに対し,「残業つけ言われても困るから。奥さん(A)は知らんやろ。」と答えた。 Aは,同月10日午前4時からの交渉の際,D及びBに対し,「結果的に配車のE,また原告に聞いたんです。」,「それが,うちの場合には早出残業がないのでね,だからそういう項目ないので,早出残業いうて言ってこられたら困るので,困るて言うか早出残業がそういう制度が 果的に配車のE,また原告に聞いたんです。」,「それが,うちの場合には早出残業がないのでね,だからそういう項目ないので,早出残業いうて言ってこられたら困るので,困るて言うか早出残業がそういう制度がうちはしてませんので,いまのところ売上制になっていますのでね,後でまた早出残業いうてこられたら困るので,それは大森には入れないということなんです。」と言った。また,Aは,車の乗換えに関して,「出仕事が少なくなったら売上げが少なくなりますのでね,車の償却ができないということ。」と言った。さらに,Aは,「一番最初,運輸一般で個人のもんも全部吸収されてしまってね,そら恨みつらみも,組合という名前を聞いただけでも主人はあると思いますわ。」と言い,被告補助参加人を認めるかどうかに関して,「私が認めても他の者が認めんわな。」と言った。Aは,Bから不当労働行為をやめるように言われた際には,「それは言うとく。」と答え,早出残業に関して,「それはさしてくれるのちゃうの,そういうこと。」と言った。 Aは,同日午後5時50分ころ,Bに対し,「Eは,Dが14日以前に戻ったらええことやと言うてる。」と言った。そして,AとBが話している途中で原告が電話口に出て,「何ゴチャゴチャ言うとるんや。まだA宛の申入書も渡してないやろ。今すぐファックス送れ。」,「個人宛に出して,それを破って燃やして何が悪い。ファックスで送れ。」と言い,「もう一からやり直しや。」と言って,電話を切った。 (カ) Eは,同月11日午前7時30分ころ,Dに対し,「元の状態に戻ったら,仕事は何ぼでも出してやる。」と言った。また,DがEに対し,Aが同年5月14日以前の状態に戻すように言っているのに会社に背くのかと質したところ,Eは,Dに対し,「おのれが背いとるんやないか ったら,仕事は何ぼでも出してやる。」と言った。また,DがEに対し,Aが同年5月14日以前の状態に戻すように言っているのに会社に背くのかと質したところ,Eは,Dに対し,「おのれが背いとるんやないか。」と言った。 同年6月11日午前10時ころ,被告から被告補助参加人に連絡があり,電装舎側は,団体交渉申入書が原告宛になっているから団体交渉はできない,名前を変えたら団体交渉に応じると言っている旨が伝えられた。 Bらは,同月12日午前11時ころ,電装舎の事務所に赴き,Aに対し,同人の要求に応じて,これまで原告宛に団体交渉申入書等の文書を出してきたことを謝罪するとともに,その旨を記載した団体交渉申入書(丙17)及びDに対する不利益な取扱いをやめることを要求する争議通告書(丙18)を手渡そうとしたところ,Aは,「主人に謝ってもらわんと。」と言った。BらとAが話している途中で原告が来て,「ちゃんと(謝罪の)文書書いてこい。」,「そんなところへ座るな。」と言い,その後,「昨日トレーラーが3台壊されていた。お前らがやったん違うんか。」,「110番する。」と言った。Aは,「2人(原告及びE)が言うこと聞かない。3人(A,原告及びE)社長がおるようなもん。」と言った。 Aは,同月13日午前8時50分ころ,Bに対し,「1行ぐらいの謝罪では話にならない。」,「(原告は)運輸一般に痛い目にあわされて,会社とられてしもうた。だから組合と聞いたら,カーッとなる。」と電話で言った。Bは,Aに対し,Dを上記組合員通告の同年5月14日以前の勤務に戻すかどうかが最大の問題であると言ったところ,Aは,「その件は3人(A,原告及びE)で話合いをして,2人(原告及びE)がやめたら困るので,2人の意見を尊重せざるを得 通告の同年5月14日以前の勤務に戻すかどうかが最大の問題であると言ったところ,Aは,「その件は3人(A,原告及びE)で話合いをして,2人(原告及びE)がやめたら困るので,2人の意見を尊重せざるを得ない。」と回答した。 (キ) 原告は,同年6月18日午後4時20分ころ,Dに対し,「あんたとは話をしたくない。」,「今訴えているところやろ。」と言った。 被告補助参加人は,同月24日付けで,電装舎に対し,要求および団体交渉申入れ書(丙21)を配達証明付書留郵便により送付し,上記組合員通告以降の不利益な取扱いをやめるように申し入れた。 これに対し,電装舎は,同月26日付けで,被告補助参加人に対し,「現在調停中の為,結論が出るまで団体交渉の必要はありません。全ては調停が解決してからとします。」との回答(丙22)をした。 被告補助参加人は,同月29日,被告に対し,電装舎を被申立人として,不利益な取扱い及び支配介入について不当労働行為救済の申立てをした(兵庫県地労委同年(不)第8号)。 (ク) 同年7月22日,同月1日の被告による団交応諾の勧告に基づく当事者間の合意によって団体交渉が開催されたが,Aは,その際,早出勤務は,残業代を請求しないのであれば,Dにもさせるとか,大森陸運の専属業務は,電装舎には組合がないからと言って大森陸運から受注したものであるので,組合員は大森陸運には行かせられない旨述べた。また,電装舎の従業員のCは,他の従業員はDが組合に入ったから干されていると思っているとか,原告が電装舎の社長であると思っていた旨述べた。 被告補助参加人は,同月23日,電装舎に対し,電装舎がDに対する不利益な取扱いを是正して,補償し, されていると思っているとか,原告が電装舎の社長であると思っていた旨述べた。 被告補助参加人は,同月23日,電装舎に対し,電装舎がDに対する不利益な取扱いを是正して,補償し,時間外・深夜勤務の割増賃金の支払は労働基準監督署の指導に従って協議決定する旨の確認書案を提示した。 Aは,同年9月20日の団体交渉の際,被告補助参加人側に対し,電装運輸倉庫に電装舎の運転手を専属として預かってくれと頼んだが,Dについては電装運輸倉庫から専属として預かることを拒否されたと言った。 同月22日,兵庫県地労委同年(不)第4号,第8号事件において,原告が被申立人に追加された。 被告補助参加人と電装舎は,同年10月16日の団体交渉の際,Dをもとの勤務・車両に戻すことなどに関して確認書を締結することとなった。また,被告補助参加人側が一般貨物自動車運送事業の免許を有しない電装運輸倉庫が電装舎の配車をすることは違法である旨追及したのに対し,Aは,「グチャグチャやわ,うちの会社は。」,「ゴチャゴチャやから,そんなん区別だてしたって一緒なんや。」,「ほな,明日からとりあえず,Eさんは電装舎で給料お支払いしましょう。」と言った。また,Aは,Eが電装運輸倉庫と電装舎の両方の配車をしているとか,原告が電装運輸倉庫の窓口となって大森陸運と交渉している旨述べた。 被告補助参加人は,同月19日,電装舎に対し,確認書(丙80)をファックスで送った。これに対し,Aは,Dに対し,原告及びEに謝罪するように言い,同日午後4時30分ころ,被告補助参加人書記の堤に対し,謝らないと,ムサシ貿易及びEが取ってきた仕事は回さない旨述べ,Eとムサシ貿易の仕事以外は通常どおりにするというよう びEに謝罪するように言い,同日午後4時30分ころ,被告補助参加人書記の堤に対し,謝らないと,ムサシ貿易及びEが取ってきた仕事は回さない旨述べ,Eとムサシ貿易の仕事以外は通常どおりにするというようなただし書を入れるように要求し,確認書を締結しなかった。 (ケ) Aは,同年11月20日の団体交渉の際,被告補助参加人側に対し,不公正な配車の是正に関して,「言うても本人(E及び原告)がせなしゃあないやん。」と言った。 原告は,同月26日,Dに対し,「やめさすぞ。」と言った。 Aは,平成11年1月11日の団体交渉の際,紛争の早期解決を求めた被告補助参加人側に対し,「組合員がなくなるいうことちゃうの。解決したら。」,「解決したら組合やめるいうことちゃうの。」と言った。また,被告補助参加人側がAに対して上記組合員通告以前の状態に戻すかどうかを追及したところ,Aは,被告補助参加人側に対し,「戻しません。」と言った。 Aは,同年2月15日の団体交渉の際,被告補助参加人側に対し,電装舎の営業を誰かに譲渡するという方針を示した。 Aは,同年4月30日の団体交渉の際,Dに対し,「いやなら会社辞めてくれたらええやないの。」と言い,被告補助参加人側に対し,「いまさら,みんなの手前,あんた,なかなか(もとに戻すことは)できんが,やっぱり。」と言った。 Aは,同年7月16日,被告補助参加人側に対し,「組合員は仕事しないから,仕事やらんのや。」,「Dが言うてきたら仕事やる。明日から土方さしたる。冷蔵庫あらいさせる。」と電話で言った。 (コ) 同年2月5日,サン物流が設立された。電装舎は,同年9月1日,本店を京都府j郡k町lm Dが言うてきたら仕事やる。明日から土方さしたる。冷蔵庫あらいさせる。」と電話で言った。 (コ) 同年2月5日,サン物流が設立された。電装舎は,同年9月1日,本店を京都府j郡k町lm番地の1に移転し,そのころ,海上コンテナ輸送業務をサン物流に譲渡した。サン物流は,同月13日,その営業を開始した。 エ Dの配転とその後の経過(ア) Dは,同年10月6日,新たに電装舎の本店所在地となった京都府j郡k町lm番地の1にある事務所に配転された。 (イ) 同月22日,電装舎の商号がケイ企画に変更されるとともに,Aが代表取締役を辞任して,Bが代表取締役に就任した。 さらに,平成12年3月25日,ケイ企画の商号がナベシマ物流に変更されるとともに,Cが代表取締役に就任した。ナベシマ物流は,同日,本店を鹿児島県n郡o町pq番地の1に移転した。 (ウ) 被告は,同年5月9日付けで,ナベシマ物流及び原告に対し,本件命令を発し,原告は,同月13日,本件命令の交付を受けた。 (2) 不利益な取扱いア前記認定のとおり,原告は,上記組合員通告直後である平成10年5月14日午後5時すぎころ,Dに対し,Dがそれまで乗車していた使用開始後2年余りの車から使用開始後9年以上の古い車に乗り換えるように指示するとともに,「大森はもう行かんでええ。」,「定時(午前8時)に来てくれたらええ。」と言って,Dを歩合給が安定した大森陸運の専属業務から外す旨の指示をした。 そして,電装舎は,Dに対し,同月15日から,他の従業員とは異なり,大森陸運の専属業務,早出勤務や1件あたり1万円以上の歩合給が付く中長距離の走行の配車をしなかった。 その結果, そして,電装舎は,Dに対し,同月15日から,他の従業員とは異なり,大森陸運の専属業務,早出勤務や1件あたり1万円以上の歩合給が付く中長距離の走行の配車をしなかった。 その結果,Dの歩合給は,上記組合員通告後,大幅に減少し,その後も同様の状態が続いた。 したがって,原告は,Dに対し,古い車に乗り換えさせたことや歩合給が有利な配車をしなかった点において,不利益な取扱いをしたものということができる。 イ前記認定のとおり,前記アの不利益な取扱いが上記組合員通告直後にされたこと,その際,原告がDに対して,前記アの不利益な取扱いに関して「心あたりあるやろ。」,「あんたの顔見とうもない。」,「何じゃごらあ。」などと言ったこと,その後も,Dを大森陸運の専属業務から外したことに関して「信頼できない人にまかされへん。」などと言い,Dが被告補助参加人に加入したことに関して「たてついてるやん。私に。」と言ったり,「ストやられたら困る。」,「仕事ほしかったら,脱退したらええ。」と言うなど,被告補助参加人やその組合員であるDに対する反感や敵意をあらわにしていたことなどの事実に照らすと,原告は,Dが被告補助参加人に加入したことをきっかけとして,被告補助参加人ないしその組合員であるDを嫌悪し,Dに対して前記アの不利益な取扱いをしたことが明らかである。 したがって,原告は,労働者であるDが労働組合である被告補助参加人に加入したことの故をもって,Dに対して前記アの不利益な取扱いをしたものということができるから,この行為は,労働組合法7条1号本文前段の不利益な取扱いに該当する。 (3) 団体交渉拒否前記認定のとおり,原告は,団体交渉申入書を突き返したり,これを破ったり燃やした ら,この行為は,労働組合法7条1号本文前段の不利益な取扱いに該当する。 (3) 団体交渉拒否前記認定のとおり,原告は,団体交渉申入書を突き返したり,これを破ったり燃やしたりして,被告補助参加人との団体交渉を拒否し,結局,被告補助参加人との間で一度も団体交渉をすることはなかった。 また,Aは,Bから不当労働行為をやめるように言われた際に「それは言うとく。」と答え,早出残業に関して「それはさしてくれるのちゃうの,そういうこと。」と言ったり,「2人(原告及びE)の意見を尊重せざるを得ない。」と言うなどしたことに照らすと,Aは,自ら主体的に団体交渉事項について決定することができず,原告及びEの意向に支配されていたものと認められるところ,Aは,団体交渉の開始時刻を午前4時という非常識な時間帯に指定したこと,再三にわたり謝罪を要求し,円滑な団体交渉を妨げたこと,早出勤務の残業代を要求されると困るからDを大森陸運に行かせられない旨述べる一方で,大森陸運の専属業務は電装舎には組合がないからと言って大森陸運から受注したものであるので組合員は大森陸運に行かせられない旨述べるなどして,前記(2)アの不利益な取扱いの理由を変更したこと,Aが被告補助参加人との間でDをもとの勤務・車両に戻すことに関して確認書を締結することとなったにもかかわらず,被告補助参加人側に対して,Dが原告及びEに謝罪しないと,ムサシ貿易及びEが取ってきた仕事は回さない旨述べ,Eとムサシ貿易の仕事以外は通常どおりにするというようなただし書を入れるように要求し,確認書を締結しなかったこと,その後,Dを上記組合員通告以前の状態に戻さないと明言したことなどの事実に照らすと,原告は,Aを通じても,被告補助参加人書記長のBらと誠実に団体交渉をしなかったものと認 ,確認書を締結しなかったこと,その後,Dを上記組合員通告以前の状態に戻さないと明言したことなどの事実に照らすと,原告は,Aを通じても,被告補助参加人書記長のBらと誠実に団体交渉をしなかったものと認められる。 したがって,原告が自ら又はAを通じて労働者の代表者であるBらと誠実に団体交渉をしなかったことは,同条2号の団体交渉拒否に該当する。 (4) 支配介入前記認定のとおり,原告は,Dに対し,「仕事ほしかったら,脱退したらええ。」と言って,被告補助参加人からの脱退を働きかけたこと,Dに対し,「やめさすぞ。」と言ったこと,電装舎の他の従業員は,Dが被告補助参加人に加入したから差別されていると考えていたことや前記(2)の不利益な取扱い及び前記(3)の団体交渉拒否の事実に照らすと,原告のこれらの言動は,被告補助参加人の分会の結成及び運営に対して多大の影響を及ぼしたものと認められる。 したがって,原告は,労働者であるDが労働組合である被告補助参加人の分会を結成し,もしくは運営することを支配し,もしくはこれに介入したものということができるから,同条3号本文前段の支配介入に該当する。 (5) 原告の「使用者」性ア前記認定のとおり,電装舎は,電装運輸倉庫,電装設備及びムサシ貿易とともに,電装グループを形成し,前3社は,同一の事務所を使用し,各社が明確に区別されていなかった。また,電装グループの役員のほとんどは,原告及びAの親族で占められていた。電装舎については,その株主が判然としないし,実質的に株主総会や取締役会が開催された事実は窺われない。 そして,原告は,平成5年11月30日までAとともに電装舎の代表取締役であり,その後平成10年11月12日までは電装舎の監 質的に株主総会や取締役会が開催された事実は窺われない。 そして,原告は,平成5年11月30日までAとともに電装舎の代表取締役であり,その後平成10年11月12日までは電装舎の監査役であったうえ,電装設備及びムサシ貿易の代表取締役でもあり,更には,電装運輸倉庫の代表取締役を称したこともあり,「DENSOGROUP」(電装グループ)と記載された名刺を使用していたこと,電装舎においては,原告が「社長」,Aが「奥さん」と呼ばれ,原告は,電装舎の代表取締役を辞任した後も,電装舎において,自ら労働条件の変更を提案,実行するなどし,また,直接配車の指示を出すことがあり,前記(2)アの不利益な取扱いも原告の指示によるものであるのに対し,Aは,会社にほとんどおらず,配車に関与していなかったし,自ら主体的に団体交渉事項について決定することができず,原告の意向に支配されていたこと,原告は,会社をつぶすなどと言っていたことなどの事実に照らすと,原告は,電装グループを一体的に運営・支配していたものであり,かつ,その実質は原告の個人企業であると認められる。 イ次に,前記認定のとおり,原告は,自ら電装舎の従業員の労務提供について指揮監督したり,前記(2)アの不利益な取扱いをしながら,形式上は電装舎の代表取締役ではないことを一つの理由として,被告補助参加人との団体交渉を拒否した。 また,原告は,被告補助参加人が不当労働行為救済の申立てをするや,電装舎の事務所は電装運輸倉庫及び電装設備の事務所の外にあるコンテナハウスにあると称したり,電装舎の従業員が電装運輸倉庫の専属業務に従事し,電装運輸倉庫が電装舎の配車をするという形を装ったところ,これは,電装グループ各社の法人格がそれぞれ別個のものであることを利用して,電装 ると称したり,電装舎の従業員が電装運輸倉庫の専属業務に従事し,電装運輸倉庫が電装舎の配車をするという形を装ったところ,これは,電装グループ各社の法人格がそれぞれ別個のものであることを利用して,電装舎の従業員であるDに対する「使用者」としての責任を回避しようとする原告の意図の表れとみるのが相当であり,電装舎が海上コンテナ輸送業務をサン物流に譲渡したり,電装舎の代表取締役が交代し,その本店所在地が京都府に移され,Dが新たな本店所在地にある事務所に配転されたことも,一連の経過に照らし,原告のそのような意図に基づくものであることが推認される。 ウそうすると,原告が一体的に運営・支配する電装グループの一角を形成する電装舎は,株式会社の形態を採るものの,その実体はその背後に存在する原告個人にほかならないにもかかわらず,原告が電装舎の経営に関与していないなどと主張して,「使用者」に当たらないと争うのは,まさしく労働組合法の適用を回避するために電装舎の法人格を濫用するものであって,到底許されない。 したがって,電装舎の法人格を否認して,法人の背後に存在する実体たる原告個人に対し,同法7条にいう「使用者」としての責任を追及するのが相当である。 (6) まとめそして,原告は,同法7条にいう「使用者」として,前記(2)ないし(4)のとおり,不利益な取扱い(同条1号本文前段),団体交渉拒否(同条2号)及び支配介入(同条3号本文前段)をしたものと認められるのであって,その点について被告の認定判断に誤りがあるとはいえず,かつ,それらの不当労働行為を救済する方法についても,被告の有する裁量権の範囲内のものであると認められるから,本件命令は適法である。 3 原告の主張に対する検討(1) 原告は,被 えず,かつ,それらの不当労働行為を救済する方法についても,被告の有する裁量権の範囲内のものであると認められるから,本件命令は適法である。 3 原告の主張に対する検討(1) 原告は,被告が認定した不当労働行為に直接に関与しているものではなく,妻のAにアドバイスをしたにすぎないなどと主張し,これに沿う原告本人の供述がある。 しかしながら,原告の不当労働行為に関する前記認定事実に照らせば,原告本人の上記供述は不自然,不合理であって,到底採用することができない。 したがって,原告の上記主張は理由がない。 (2) 原告は,ケイ企画の経営には一切関与していないとか,実体のないケイ企画及びナベシマ物流に支配力や影響力を行使することなどあり得ない旨主張する。 しかしながら,前記説示のとおり,原告個人が「使用者」としての責任を負うのは,電装舎の法人格を否認したことによるものであって,原告が電装舎の経営に関与したり,支配力や影響力を行使したことによるものではないし,前記のとおり原告個人が「使用者」としての責任を負うものと解する以上,本件において原告とケイ企画及びナベシマ物流との関係を問題にする余地はない。 したがって,原告の上記主張は,原告の「使用者」としての責任の有無を左右するものではない。 (3) 原告は,Dは平成12年3月下旬にケイ企画から解雇され,以後出勤もしていないから,Dがケイ企画あるいはナベシマ物流の従業員であることを前提とした本件命令主文第2,3項はその前提を欠く違法なものである旨主張する。 しかしながら,前記説示によれば,Dは原告個人の従業員であるから,Dがケイ企画から解雇されたことを問題にする余地はない。 したがって,原告 違法なものである旨主張する。 しかしながら,前記説示によれば,Dは原告個人の従業員であるから,Dがケイ企画から解雇されたことを問題にする余地はない。 したがって,原告の上記主張は理由がない。 (4) 原告は,本件命令は原告に対し,ナベシマ物流と原告との関係について,何らの主張立証をする機会を与えることなく発せられたもので,原告の防御権を侵害する命令であるとか,原告は,ナベシマ物流に対しては,事実上の影響力すら有していないのであるから,本件命令の内容を誠実に履行することは不可能である旨主張する。 しかしながら,前記説示のとおり,本件において原告とナベシマ物流との関係を問題にする余地はないのであるから,その点について原告の防御権を侵害することもあり得ない。 また,原告個人が「使用者」としての責任を負うのであり,原告が個人として本件命令を履行することが不可能とはいえないし,前示のとおり,本件において,原告がナベシマ物流に対して影響力を有しているか否かを問題にする余地はない。 したがって,原告の上記主張は理由がない。 4 結論以上によれば,本件命令は相当であって,違法ではないというべきである。 第4 結語よって,原告の本訴請求は理由がないから,これを棄却することとし,訴訟費用の負担について,行政事件訴訟法7条,民訴法61条を適用して,主文のとおり判決する。 神戸地方裁判所第六民事部裁判長裁判官松村雅司裁判官水野有子裁判官増 雅司裁判官 水野有子裁判官 増田純平

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