昭和28(あ)4995 詐欺

裁判年月日・裁判所
昭和30年12月26日 最高裁判所第三小法廷 決定 棄却 広島高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  被告本人の上告趣意について。  所論は要するに、第一審が公判で取り調べた人証物証は一部分だけ(しかもその 中の成るものは

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判決文本文1,264 文字)

主文 本件上告を棄却する。 理由 被告本人の上告趣意について。 所論は要するに、第一審が公判で取り調べた人証物証は一部分だけ(しかもその中の成るものはその趣旨内容の一部分だけ)を、第一審判決において証拠として挙示するに止まり、犯罪不成立の主張立証があつたに拘らず、取調べた人証物証のすべてに亘つて逐一証拠の信否取捨の理由を説示するところがなく、第二審判決また同様であるのは、刑訴法三一七条、三三五条二項、三二八条に違反し、且つ不公平な審理裁判であり憲法三七条、一三条、一一条に違反する、又、原判決は事実を誤認したものである、というに帰する。けれども、犯罪不成立の主張に対し犯罪事実を認定した第一審判決は右主張に対し判断を示したものであるこというまでもなく、これを肯認した原判決は正当であつて、判決書に個々の証拠の取捨の理由を逐一説示することは必しも法の要求するところでないから、本件第一、二審判決はこの理由の説示をしていないこと所論のとおりであるけれどもこの説示を欠くがために違法とせられるべきではない。憲法三七条一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」とは構成その他において偏頗のおそれがない裁判所の裁判の意味であることは既に当裁判所屡次の判例とするところであるが、右の点以外に、原審裁判所がかような意味での偏頗のおそれがある裁判所である事実は被告人の具体的に主張しないところであるばかりでなく記録に徴してもこれをうかがうことができない。 弁護人豊秀夫の上告趣意について。 憲法三七条二項の法意が裁判所において不必要と認めた証人まで喚問し被告人に審問の機会を与えなければならない趣旨を含むものでないことは既に当裁判所屡次の判例とするところである。記録によると原審が被告人のなした証人調請求を採用- 1 -しなかつ めた証人まで喚問し被告人に審問の機会を与えなければならない趣旨を含むものでないことは既に当裁判所屡次の判例とするところである。記録によると原審が被告人のなした証人調請求を採用- 1 -しなかつたのは、これを取り調べる必要を認めなかつたことによることが明らかであるから右判例に照らし論旨は採用し難い。ことに第一審の第五回乃至第八回及び第一〇回公判調書が立会書記官補の死亡により作成せられず従つてその間において取り調べたものと推測せられる証人の供述記載が記録に存しないことは所論のとおりであるが、本件においては、昭和二五年八月二九日の第一審公判において公判手続の更新がなされた後、右取り調べたものと推測せられる証人の全部について改めて尋問が行われていること記録上明らかであるからその審判には何ら違法はなく所論は採用するに足りない。 また記録を調べても刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない。 よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。 昭和三〇年一二月二六日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官垂水克己裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 2 -

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