- 1 -主文本件抗告を棄却する。 理由 本件抗告の趣意は,単なる法令違反,事実誤認の主張であって,刑訴法433条の抗告理由に当たらない。 なお,所論にかんがみ,職権で判断する。 本件は,保管記録に係る刑事確定訴訟の被告人であった申立人からの当該記録の閲覧請求であるが,訴訟関係人のする刑事確定訴訟記録法に基づく保管記録の閲覧請求であっても,それが権利の濫用に当たる場合には許されないものというべきである。そして,同法6条の規定に照らすと,関係人の名誉又は生活の平穏を害する行為をする目的でされた閲覧請求は,権利の濫用として許されないと解するのが相当である。 本件保管記録に係る刑事訴訟事件の内容,申立人が本件閲覧請求をするに至った経緯等原審の認定した事実関係にかんがみると,関係者の身上,経歴等プライバシーに関する部分についての閲覧請求は,当該関係者の名誉又は生活の平穏を害する行為をする目的でされたと認められる相当の理由があるものであるから,権利の濫用として許されないというべきである。そうすると,関係者の身上,経歴等プライバシーに関する部分について閲覧を不許可とした保管検察官の処分を是認した原決定は相当である。 よって,刑訴法434条,426条1項により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。 (裁判長裁判官津野修裁判官今井功裁判官中川了滋裁判官- 2 -古田佑紀)
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