【DRY-RUN】○ 主文 一 被告上京税務署長が原告に対し、いずれも昭和三九年一二月一九日付でなした 原告の昭和三六年、同三七年、同三八年の各年分の所得税の総所得金額を、それぞ れ六二万八八〇八円、一五八万六七〇九円
○ 主文一被告上京税務署長が原告に対し、いずれも昭和三九年一二月一九日付でなした原告の昭和三六年、同三七年、同三八年の各年分の所得税の総所得金額を、それぞれ六二万八八〇八円、一五八万六七〇九円、一五三万四四六七円と更正した各処分のうち、昭和三六年分につき一九万六七七〇円、同三七年分につき三九万七五六三円、同三八年分につき四一万七二五〇円を超える部分をそれぞれ取消す。 二被告大阪国税局長に対する訴えを却下する。 三訴訟費用は、原告と被告上京税務署長との間においては、原告に生じた費用の二分の一を被告上京税務署長の負担とし、その余は各自の負担とし、原告と被告大阪国税局長との間においては全部原告の負担とする。 ○ 事実第一当事者の求めた裁判一請求の趣旨1 主文第一項と同旨2 被告大阪国税局長が原告に対し、昭和三六年、同三七年、同三八年の各年分の所得税の更正処分に対する審査請求について昭和四〇年一〇月二六日付でなした裁決を取消す。 3 訴訟費用は被告らの負担とする。 二請求の趣旨に対する被告らの答弁1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 第二当事者の主張一請求原因1 原告は、美容材料の卸販売業を営む者であるが、被告上京税務署長(以下、被告税務署長という)に対し、昭和三六年、同三七年、同三八年の各年分(以下、本件係争年分という)の所得税の総所得金額をそれぞれ別表Aの(一)欄のとおりに確定申告したところ、同被告は昭和三九年一二月一九日これらをそれぞれ同表(三)欄の金額に更正する処分(以下、本件更正処分という)を行ない、その頃これを原告に通知した(右申告所得金額による算出税額は、同表(二)欄の金額であり、更正所得金額によるそれは同表(四)欄の金額である)。原告は本件更正処分を不服として昭和四〇年一月一九日同 い、その頃これを原告に通知した(右申告所得金額による算出税額は、同表(二)欄の金額であり、更正所得金額によるそれは同表(四)欄の金額である)。原告は本件更正処分を不服として昭和四〇年一月一九日同被告に対し異議の申立をしたが、同被告は同年四月一六日これを棄却する旨の決定をなし、その頃これを原告に通知した。 原告は更に、右決定を不服として同年四月二六日被告大阪国税局長(以下、被告国税局長という)に対し審査請求をしたが、同被告は同年一〇月二六日これを棄却する旨の裁決(以下、本件裁決という)をなした。 2 本件更正処分の違法事由しかし、本件更正処分は以下のとおりその手続に違法があり、かつ所得を過大に認定したものであるから違法である。 (一) 原告は全国商工団体連合会(以下、全商連という)傘下の京都府商工団体連合会(いわゆる京都府民主商工会であり、以下これを京都府民商又は民商という)の会員であるが、被告税務署長は全商連の組織破壊を目的として、京都府民商の会員である原告の所得調査を行なつて本件更正処分をなしたもので、同処分は憲法一四条、一九条、二一条一項、二五条、二九条に反し、違法である。 (二) 本件更正処分は違法な税務調査に基づくものであるから、違法である。 すなわち、被告税務署長は税務調査をなすに際し原告に対し事前通知をせず、質問検査権の行使に際し調査の具体的必要性、理由を開示せず、また、原告の同意を得ずにいわゆる反面調査を行なつた違法がある。 (三) 被告税務署長は原告に対する本件更正処分の通知書にその理由を充分に付記しなかつたばかりでなく、更正理由の開示請求にも応じなかつた違法がある。 また、本訴においても、本件更正処分をなした理由につきなんらの主張、立証がないから、内容の当否を論ずるまでもなく本件更正処分は取消されるべきである。 (四) 原告 開示請求にも応じなかつた違法がある。 また、本訴においても、本件更正処分をなした理由につきなんらの主張、立証がないから、内容の当否を論ずるまでもなく本件更正処分は取消されるべきである。 (四) 原告の総所得金額は別表Aの(一)欄の金額であつて、本件更正処分のうち右金額を超える部分は原告の所得を過大に認定した違法がある。 3 本件裁決の違法事由本件審査手続には以下のとおり違法事由があるから、本件裁決も違法である。 (一) 原告は被告国税局長に対し、行政不服審査法(以下、審査法という)二二条に基づき原処分庁である被告税務署長の弁明書副本の送付方を請求したところ、被告国税局長は、被告税務署長に対して弁明書の提出を要求していないから右請求に応じられない旨回答してきた。しかし、被告国税局長としては、審査請求が期間徒過による不適法な場合とか、審査請求を全部認容する場合など特別な事由がある場合以外は被告税務署長に対して弁明書の提出を要求すべきであつて、被告国税局長がこれをしなかつたことは同法条に反し違法である。 (二) 被告国税局長が被告税務署長に対して弁明書の提出を要求しなかつたため、原告は審査法二三条による右弁明書に対する反論書を提出する権利を違法に侵害された。 (三) 原告が、審査手続において審査法三三条二項に基づき被告国税局長に対し本件各更正処分の理由となつた事実を証する書類の閲覧を請求したのに対し、同被告が原告に閲覧を許可したものは確定申告書、更正決定決議書、異議申立書、異議申立決定決議書のみで、その各書類の表題だけからも明らかなように、いずれも右各更正処分の理由となつた事実を証明するものではなく、審査法三三条に規定する「書類」に該当しないものであることは明白である。本件各更正処分の理由となつた事実を証明する書類は、いわゆる所得調査書であつて、 正処分の理由となつた事実を証明するものではなく、審査法三三条に規定する「書類」に該当しないものであることは明白である。本件各更正処分の理由となつた事実を証明する書類は、いわゆる所得調査書であつて、原告は同書類を閲覧することなくして有効適切な防禦を行なうことができないから、被告国税局長のなした右閲覧許可は違法な閲覧拒否と同一視されるべきである。 (四) 更に、原告は被告国税局長に対して、審査法二五条一項に基づいて意見陳述の申立をなしたところ、同被告は原告に対し意見陳述を聴く旨の通知をしてきたが、右通知においてその聴取者として指定されていたのは大阪国税局協議団所属のA協議官であつた。 しかし、右協議団ないし協議官は被告国税局長から独立して同被告の公正、妥当な審査及び裁決を監視すべき機関であるのに、同被告は右通知においてA協議官を部下職員と同一に扱つてその独立性を否定したので、原告はこれを同被告に糺したが、同被告はこれに対しなんらの釈明もしないまま本件裁決をなし、結局同被告は独自に与えるべき意見陳述の機会を原告に与えなかつた。これは審査法二五条一項と昭和四五年法律第八号による改正前の国税通則法(以下、旧国税通則法という)八三条一項に違反する。 (五) また、被告国税局長の行なうべき審査を右協議団ないし協議官が事実上同被告の部下職員として行ない、これに基づいて本件裁決がなされたのであつて、そこには「協議団」としての独自の議決がなく、旧国税通則法八三条一項に違反する。 (六) 被告国税局長は、本件審査手続において、実質的審査はなんら行なわれないまま被告税務署長のなした前記の違法な更正処分をそのまま認容したもので、審理不尽の違法がある。 4 よつて、本件更正処分及び本件裁決はいずれも違法であるから、その取消を求める。 二請求原因に対する被告らの認 務署長のなした前記の違法な更正処分をそのまま認容したもので、審理不尽の違法がある。 4 よつて、本件更正処分及び本件裁決はいずれも違法であるから、その取消を求める。 二請求原因に対する被告らの認否1 請求原因1の事実は認める。 2 同2(一)の事実のうち、原告が全商連傘下の京都府民商の会員であることは不知。 被告税務署長が全商連の組織破壊工作を行なつた事実はなく、また、原告が京都府民商の会員であることを理由に調査対象としたうえ、同人を差別し、あるいは不利益な取扱いをしたという事実はない。 3 同2(二)の主張は争う。 4 同2(三)前段の事実は認めるが、それが違法であるとの主張及び後段の主張は争う。 5 同2(四)の主張は争う。 6 同3(一)の事実のうち、原告が弁明書副本の送付方を請求したこと、被告国税局長が右副本を送ることができない旨の回答をしたことは認めるが、その余は争う。 7 同3(二)の主張は争う。 8 同3(三)の事実のうち、原告が被告国税局長に対し書類の閲覧を請求したこと、同被告が確定申告書、更正決定決議書、異議申立書、異議申立決定決議書の閲覧を許可したことは認めるが、その余は争う。 9 同3(四)の事実のうち、原告主張のとおりの申立と指定がなされたことは認めるが、その余は争う。 10 同3(五)及び(六)の主張はいずれも争う。 三被告税務署長の主張1 税務調査をするにあたつて事前に通知するか否かは課税庁の判断事項に属するものであり、質問検査権の行使に際し調査の理由及び必要性の個別的、具体的な告知が法律上の要件とされているわけではなく、また、反面調査をする必要がある場合に事前に納税者の了解を得なければならないものでもない。 したがつて、本件更正処分の手続過程において違法が存しないことは勿論であるが、質問検査権の行使は更正処 なく、また、反面調査をする必要がある場合に事前に納税者の了解を得なければならないものでもない。 したがつて、本件更正処分の手続過程において違法が存しないことは勿論であるが、質問検査権の行使は更正処分の前提たる行政手続(行為)ないしは法律要件ということはできないから、仮に、質問検査権の行使にあたつて違法の問題が生じたとしても、その違法のために本件更正処分が取消されるべきものではない。 また、所得税の更正処分について理由付記を要するのは、青色申告にかかる更正の場合だけであつて、原告の場合はいわゆる白色申告者であるから、本件更正処分にあたつて理由を付記しなかつたことはなんら違法ではない。 なお、課税処分は申告とあいまち客観的、抽象的に既に成立している租税債務を具体的に確定させる手続であるから、当該課税処分が適法であるか否かは当該処分において認定された租税債務が客観的に存在するか否かにかかつている。したがつて、被告税務署長が更正処分時にどのような調査をし、どのような資料に基づいてどのような認識判断をしたかということは、ひとつの歴史的な事実であつて、それによつて直ちに課税処分の適否が左右されるものではない。そして、訴訟において当該処分の認定した租税債務が客観的に存在することが認められれば当該処分は適法とされ、租税債務額よりも少ないことが認められれば当該処分はその限度で違法となるだけである。そもそも、税法が積極的に一定の手続要件を定めているのは青色申告書に記載された課税標準等を更正する場合の帳簿調査及びその場合の更正理由の付記だけであつて、これ以外には手続的要件についての規定がなく、このことは現行税法自体が憲法の適正手続保障の見地からみても右の手続要件以外には課税処分の違法事由にならないとの立場をとつていることを示すものである。 2 本件更正処分にお 要件についての規定がなく、このことは現行税法自体が憲法の適正手続保障の見地からみても右の手続要件以外には課税処分の違法事由にならないとの立場をとつていることを示すものである。 2 本件更正処分における課税の根拠(一) 原告の昭和三六年分総所得金額は八二万九七一四円で、その算定根拠は次のとおりであり、その範囲内でなされた本件更正処分は適法である。 (1) 収入金額九八九万三八七五円収入金額は販売原価を原価率(一-差益率)で除して算出したものであるが、販売原価は後記(2)のとおり六八四万七五五一円であり、差益率は別表一のとおり〇・三〇七九であるから(なお、右差益率は各仕入先から仕入れた商品のそれぞれの差益率を仕入割合によつて加算平均したものであり、中野製薬株式会社(以下、中野製薬という)から仕入れた商品の差益率は別表四のとおり各商品についての差益率を仕入割合によつて加算平均したもの、株式会社三幸化学(当事者双方は「三光化学」というが、証人Bの証言によると「三幸化学」の誤りであることが明らかであるから、以下、三幸化学という)から仕入れた商品の差益率は別表八のとおり商品別の差益率を単純平均したもの、株式会社滝川商店(以下、滝川商店という)から仕入れた商品の差益率は同社の申立によるもの、その他から仕入れた商品の差益率は以上三社の差益率の平均によつて計算したものである)、収入金額は次のとおり九八九万三八七五円となる。 6、847、551(円)÷(1-0.3079)=9、893、875(円)(2) 販売原価六八四万七五五一円(3) 一般経費一二三万六七五二円(4 ) 販売原価六八四万七五五一円(3) 一般経費一二三万六七五二円(4) 雇人費五二万一四八四円(5) 地代家賃((イ)+(ロ))三万円(イ) 家賃弁済供託金二万四〇〇〇円のうち事業専用割合五〇パーセント相当額一万二〇〇〇円(ロ) ガレージ賃借料一万八〇〇〇円(6) 支払利息二五万〇〇八六円(7) 事業専従者控除七万円(8) 譲渡損失額一〇万八二八八円(9) 総所得金額((1)-(2)-(3)-(4)-(5)-(6)-(7)-(8)) 八二万九七一四円(二) 推計の必要性ところで、右金額のうち(1)の収入金額については、次の事情により推計せざるを得なかつた。 (1) 原告は、昭和三七年三月一五日に昭和三六年分の所得税確定申告書及び同年分損益計算書を被告税務署長に提出したが、調査の必要が認められたので、上京税務署の調査担当官が昭和三九年六月二六日原告宅に赴き、本件係争年度の原告の収支を把握するために訪問した旨を告げたところ、原告の妻から原告は病気で寝ているので明日電話するといわれ、原告方を辞して待つていたが連絡はなく、右担当官が同月二七日原告方に電話して同月二九日午前一〇時頃右担当官宛に電話連絡するよう依頼したが、その連絡も ら原告は病気で寝ているので明日電話するといわれ、原告方を辞して待つていたが連絡はなく、右担当官が同月二七日原告方に電話して同月二九日午前一〇時頃右担当官宛に電話連絡するよう依頼したが、その連絡もなかつたので、同月二九日原告方に赴いたところ、原告、原告の妻、雇人ともに不在であつた。さらに、右担当官が同年七月一日原告方に電話連絡したところ、原告の妻から原告は不在で帰宅は夜になる旨の応答があつたので、右担当官は、同月二日午前九時から三〇分頃までに必らず原告自身が右担当官宛に電話連絡するよう依頼したが、連絡はなく、右担当官の方からさらに同月二日原告宅へ電話連絡したところ、原告の妻から原告は前日より帰宅していない旨応答があり、原告の帰宅次第電話連絡するよう依頼したが、その後原告からの電話連絡はなかつた。 (2) 同年一一月一三日右担当官とその上司が原告方に赴いたところ、原告とその妻及び商工会事務局長と面接することができたので、臨店の目的を伝えると、原告から事前に連絡がないので同日の調査は困る、出張するから再度出向かれたい旨の応答があり、取引関係書類の提示を求めると、「記帳は破棄して保存していない、税務署が原告の承諾なく反面調査を行なつているので勝手にしたらよい、自主申告の関係書類は商工会に預けているから見に行つたらよい、商工会事務局長に言つたらわかるはずである」と述べ、次回調査日の約束を求めると、「平日であれば午前八時三〇分までか午後六時以後、日曜日であれば事前に連絡のうえ来店されたい」と述べた。そして、目玉申告の関係書類として後日本件係争年分の申告控え(損益計算書)の提示がなされたのみでこれを証する書類等はなんら提示されなかつた。 そこで、被告税務署長はやむなく原告の取引先等の調査によつて得た資料を基にして(全部の取引先を調査することは困難 え(損益計算書)の提示がなされたのみでこれを証する書類等はなんら提示されなかつた。 そこで、被告税務署長はやむなく原告の取引先等の調査によつて得た資料を基にして(全部の取引先を調査することは困難であり、ことに原告の売上先は広地域に所在する多数の美容院であると認められ、一般に小規模で個人経営のものが多く、帳簿の備付けも不完全な場合が多いので、すべての売上先を調査して完全に収入金額を実額で把握することは不可能である)、推計により算出した。 (三) 推計の合理性本件の推計は次の諸点からみて極めて合理的である。 (1) 前述のとおり、売上先の調査が困難で収入金額の実額が把握できない以上、販売原価を差益率で除して収入金額を推計するのがもつとも合理的である。 (2) 仕入先のうち「その他」(別表一)についての差益率を中野製薬、三幸化学、滝川商店の三社から仕入れた商品の差益率を基礎にして計算しているのは、すべての仕入先についてその商品の差益率を資料によつて計算することが困難であり、かつ、「その他」から仕入れた商品も右三社同様美容材料であつてその差益率も概ね等しいと認められるので、全仕入に占める仕入割合が大きく代表的な右三社の商品の差益率によつて計算したものであり、右方法は合理的である。 (3) 原告が当時サービス券を発行する方法により売上金額の一〇パーセントの実質的値引販売をしていたとの主張は必ずしも真実に合致せず、差益率の算出にあたり右の点を考慮に入れなくとも不合理ではない。ちなみに、被告の昭和三九年、四〇年分の所得税の更正処分は確定しているが、そのときの差益率は三二パーセントである。 (四) 原告の昭和三七年分総所得金額は一九四万〇九五八円で、その算定根拠は次のとおりであり、その範囲内でなされた本件更正処分は適法である。 (一) 収入金額 益率は三二パーセントである。 (四) 原告の昭和三七年分総所得金額は一九四万〇九五八円で、その算定根拠は次のとおりであり、その範囲内でなされた本件更正処分は適法である。 (一) 収入金額一四〇八万一〇八七円収入金額は販売原価を原価率(一-差益率)で除して算出したものであるが、販売原価は後記(2)のとおり九六九万二〇一三円であり、差益率は別表二のとおり〇・三一一七であるから(右差益率の算出方法は昭和三六年分と同じ、但し、別表四に代えて別表五による)、収入金額は次のとおり一四〇八万一〇八七円となる。 9、692、013(円)÷(1-0.3117)=14、081、087(円)(2) 販売原価((イ)~(ト)) 九六九万二〇一三円販売原価については、商品棚卸高を計算することが困難であり、かつ、期首及び期末の金額に大差がないので、仕入金額をもつて販売原価とした。仕入先及び仕入金額の内訳は次のとおりである。 (イ) 中野製薬二九三万九九三〇円(ロ) 三幸化学二四九万二二四五円(ハ) 滝川商店三一六万七二六八円(ニ) 朝日物産(株) 一〇万二〇〇〇円(ホ) 高井戸化学(株) 四万六九八〇円(ヘ) C 四一万一四八〇円(ト) その他五三万二一一〇円なお、その他についての内訳は、D二〇万一四〇〇円、E五万二八〇〇円、(株)カワイ商店二万九〇五〇円、F二万九〇〇〇円及び原告の京都銀行西陣支店当座預金から払い出された昭和三七年一月一一日五万円、同年七月二四日七万五一六〇円、同年九月一〇日六万二七〇〇円、同年一一月一九日三万二〇〇〇円の各金額(いずれも仕入の決済と認められるもの)である。 (3) 一般経 出された昭和三七年一月一一日五万円、同年七月二四日七万五一六〇円、同年九月一〇日六万二七〇〇円、同年一一月一九日三万二〇〇〇円の各金額(いずれも仕入の決済と認められるもの)である。 (3) 一般経費一七六万〇一三五円一般経費は原告の昭和三六年分の収入金額に対する一般経費の割合(一般経費率)を求め(これは次の算式により一二・五パーセントになる)、収入金額にこれを乗じて次のとおり算出した。 1、236、752÷9、893、875=0.12514、081、087(円)×0.125=1、760、135(円)(4) 雇人費四二万二六四〇円原処分調査の際における原告の申立額である。 (5) 地代家賃((イ)+(ロ)) 三万四〇〇〇円(イ) 家賃弁済供託金二万四〇〇〇円のうち事業専用割合五〇パーセント相当額一万二〇〇〇円(ロ) ガレージ賃借料二万二〇〇〇円(6) 支払利息((イ)+(ロ))一六万一三四一円(イ) 滝川商店一四万二六〇〇円(ロ) 国民金融公庫一万八七四一円(7) 事業専従者控除七万円(8) 総所得金額((1)-(2)-(3)-(4)-(5)-(6)-(7)) 一九四万〇九五八円(五) 推計の必要性及び合理性右金額のうち(1)の収入金額についての推計の必要性及び合理性は昭和三六年分について述べたのと同様である。 (六) 原告の昭和三八年分総所得金額は二一七万八三六〇円で、その ) 推計の必要性及び合理性右金額のうち(1)の収入金額についての推計の必要性及び合理性は昭和三六年分について述べたのと同様である。 (六) 原告の昭和三八年分総所得金額は二一七万八三六〇円で、その算出根拠は次のとおりであり、その範囲内でなされた本件更正処分は適法である。 (1) 収入金額一六一九万一二二五円収入金額は販売原価を原価率(一-差益率)で除して算出したものであるが、販売原価は後記(2)のとおり一一〇八万六一三二円であり、差益率は別表三のとおり〇・三一五三であるから(右差益率の算出方法は昭和三六年分と同じ、但し、別表四に代えて別表六による)、収入金額は次のとおり一六一九万一二二五円となる。 11、086、132(円)÷(1-0.3153)=16、191、225(円)(2) 販売原価((イ)~(ヲ)) 一〇八万六一二三円仕入金額をもつて販売原価とすることは昭和三七年分につき述べたのと同様であり、仕入先及び仕入金額の内訳は次のとおりである。 (イ) 中野製薬二九三万四四九〇円(ロ) 三幸化学二四八万八二一五円(ハ) 滝川商店二二五万三五九六円(ニ) 朝日物産(株) 四万一五〇〇円(ホ) 高井戸化学(株) 一〇万五二五〇円(ヘ) 高木理器(株) 六九万〇一一六円(ト) C 二〇二万一八八〇円(チ) (株)カワムラ商会一八万七二〇〇円(リ) (株)鹿野商店二万八〇一〇円(ヌ) 内田金属工作(株) 三万三三九〇円(ル) G 六〇〇〇円(ヲ) その他二九万六四八五円なお、その他についての内訳は、竹下商会( (ヌ) 内田金属工作(株) 三万三三九〇円(ル) G 六〇〇〇円(ヲ) その他二九万六四八五円なお、その他についての内訳は、竹下商会(株)七万六四四〇円、京美七万五五五五円、鈴木寛商店二万七〇〇〇円、宝椅子販売(株)五万七〇〇〇円及び原告の京都銀行西陣支店当座預金から払い出された昭和三八年三月一一日三万一二〇〇円、同年六月一八日二万九二九〇円の各金額(いずれも仕入の決済と認められるもの)である。 (3) 一般経費二〇二万三九〇三円収入金額に原告の昭和三六年分の一般経費率一二・五パーセント(その算出方法は昭和三七年分について述べたのと同様)を乗じて次のとおり算出した。 16、191、225(円)×0.125=2、023、903(円)(4) 雇人費七二万円原処分調査の際における原告の申立額である。 (5) 地代家賃((イ)+(ロ)) 三万九〇〇〇円(イ) 家賃弁済供託金一万八〇〇〇円のうち事業専用割合五〇パーセント相当額九〇〇〇円(ロ) ガレージ賃借料三万円(6) 支払利息((イ)+(ロ)+(ハ))七万〇〇八〇円(イ) 滝川商店一万四六〇〇円(ロ) 国民金融公庫二万八六二二円(ハ) 京都銀行西陣支店二万六八五八円(7) 事業専従者控除七万三七五〇円(8) 総所得金額((1)-( 店二万六八五八円(7) 事業専従者控除七万三七五〇円(8) 総所得金額((1)-(2)-(3)-(3)-(4)-(5)-(6)-(7)) 二一七万三八六〇円四被告国税局長の主張1 審査法二二条一項は「審査庁は・・・相持の期間を定めて、弁明書の提出を求めることができる」と定めているが、右規定の形式、法律の趣旨を総合すれば、審査庁が処分庁に対して弁明書の提出を求めるか否かは審査庁の自由裁量に属する事項であると解されるから、被告国税局長が弁明書の提出を求めることなくして審査請求に対する裁決をしたことは違法でない。さらに、国税に関する法律に基づく処分で所得税にかかる審査請求の審理は、事案が大量に発生し、かつ、当該処分に対する不服が概して要件事実の認定にかかるものであるから、右審査請求について、被告税務署長から弁明書を徴取し、これを審査請求人に送付して同人からこれに対する反論書の提出を待ち、これらの書面を資料として審理するよりも、協議官が自ら進んで必要な調査を行ない、被告税務署長の関係職員及び審査請求人双方から口頭で意見を聴取する方がはるかに迅速で適正な処理をはかることができ、この方法はいわゆる書面による審理方式に比べより一層不服審査制度の趣旨に合致する。したがつて、被告国税局長が本件審査請求について弁明書の提出を求めなかつたことは裁量権の範囲を超えるものではなく、裁量権の濫用とはならない。 2 本件審査手続において、原告は処分の理由となつた事実を証する書類の閲覧を請求したので、被告国税局長は確定申告書、更正決定決議書、異議申立書、異議申立決定決議書の閲覧を許可したが、これに対して、原告は右各書類が処分の理由となつた事実 理由となつた事実を証する書類の閲覧を請求したので、被告国税局長は確定申告書、更正決定決議書、異議申立書、異議申立決定決議書の閲覧を許可したが、これに対して、原告は右各書類が処分の理由となつた事実を証するものにあたらないので右閲覧許可は全く無に等しく閲覧拒否と同視されるべきであると主張する。これは被告税務署長が作成した所得調査書の閲覧を許可しなかつたためであると思われるが、本件の場合、原告から閲覧請求のあつた当時処分庁である被告税務署長から審査庁である被告国税局長に提出されていた書類は、被告国税局長が原告に閲覧を許可した前記書類のみで、所得調査書は含まれていなかつたから、被告国税局長が原告の書類閲覧請求を拒否したことにはならない。 さらに、書類閲覧請求権は審査法三三条の規定に基づくが、右規定によれば処分庁がいかなる書類等を審査庁に提出するかは処分庁の裁量に委ねられており、審査請求人が閲覧を求めるのは「処分庁から審査庁に提出された書類その他の物件」に限定され、審査請求人が審査庁に対し処分庁から新たに書類等の提出を求めるよう請求できるものではない。とくに、本件の如く、国税に関する法律に基づく所得税の課税は事案が大量かつ回帰的に発生し、また、継続的に要件事実を認定する必要上、処分庁は所得調査書を常に手許に保管していなければ円滑な税務行政の運営が期し難いため、審査手続においても所得調査書は処分庁に保管し、審査庁の審査担当協議官が処分庁に出向いて直接閲覧方法をとつており、本件の場合も右の理由から所得調査書は審査庁に提出されなかつたものである。 なお、右のとおり審査庁の審理担当協議官が直接所得調査書の閲覧をした場合、調査メモを作成し資料を収集していることもあるが、これらは審査庁において自ら収集した資料そのものであり、処分庁から提出された書類と同視す とおり審査庁の審理担当協議官が直接所得調査書の閲覧をした場合、調査メモを作成し資料を収集していることもあるが、これらは審査庁において自ら収集した資料そのものであり、処分庁から提出された書類と同視することはできず、右メモは審査法三三条の閲覧請求の対象となるものではない。 3 被告国税局長は被告の意見陳述の申出に対しその陳述を聴くべく、日時、場所及び意見陳述の聴き手となる審査庁の職員たる協議官を指定して原告に通知し、意見陳述の機会を与えたが、原告は右指定日に意見の陳述を行なわなかつたものである。 なお、国税局協議団は国税局に置かれるもの(大蔵省設置法四五条)であつて、組織法上の性格はいわゆる附属機関(行政組織法八条)に属するものであるから、国税局協議団に所属する協議官は附属機関の職員として所轄国税局長の一般的指揮監督に服するものであり、当該審査庁の職員であることは自明である。 4 国税局協議団の議決は審査請求の審理と別個独立になされるものではなく、審理手続の一環としてなされるものであつて、審査請求事案はすべて審査庁が受理した後直ちに協議団に回付され、その所属協議官が自ら必要な調査を行ない、関係人の意見を聴いたうえで、三人以上の協議官の合議により議決をなし、審査庁はこれに基づいて裁決をなすことになつており、本件裁決も右手続どおりに行なわれた。 5 被告国税局長は原告が本件更正処分に対して昭和四〇年四月二六日に審査請求を行なつたので、担当協議官A(以下、担当協議官という)において同年五月二六日原告宅に臨場し、不在であつたので同日改めて原告宅に電話して本件係争年分の所得金額の算出に必要な帳簿書類等の提出を求めたが、本件更正処分の内容の開示を先に要求する原告との間で所得金額の調査についての話合いがつかず、また、同月二八日大阪国税局協議団京都支部に出頭 争年分の所得金額の算出に必要な帳簿書類等の提出を求めたが、本件更正処分の内容の開示を先に要求する原告との間で所得金額の調査についての話合いがつかず、また、同月二八日大阪国税局協議団京都支部に出頭した原告及び市川民商事務局員との間でも本件更正処分の内容の開示や調査の事前通知等についての議論になるのみで、所得金額の調査について話合いはつかず、そこで、原告からの所得金額の算出に必要な帳簿書類等の提示又は供述を得ることは不可能であると判断し、原処分の調査内容を検討すると共に、原告の仕入先や得意先等に対し反面調査を行ない、原告の所得金額を算出したところ、原処分は相当であると認められたので参加協議官らと合議のうえ請求棄却の裁決を行なつたものであり、審理不尽の違法はない。 6 よつて、本件審査手続はなんらの瑕疵も存在せず、適法である。 五被告らの主張に対する原告の認否及び反論1 被告らの主張に対する認否(一) 三1の主張は争う。 (二) 同2(一)の事実のうち、(2)ないし(4)、(6)、(7)の各事実は認めるが、その余は否認する。 (三) 同2(二)(1)の事実のうち、上京税務署の調査担当官が昭和三九年六月二六日原告方に臨店したが原告は当日病気で応待できなかつたこと、その二、三日後に上京税務署から原告の留守中に電話連絡があり、原告の妻に対し原告に電話連絡させるように依頼があつたことは認めるが、その余は争う。 同2(二)(2)の事実のうち、上京税務署の調査担当官が同年一一月一三日原告方を訪れ、原告に対し調査の申入れをしたが、原告において当日の調査には応じなかつたこと、後日損益計算書を提出したことは認め、その余は争う。 (四) 同2(三)((五)及び(七))の主張は争う。 (五) 同2(四)の事実のうち、(2)につき(イ)ないし(ホ)がいずれも仕入先で かつたこと、後日損益計算書を提出したことは認め、その余は争う。 (四) 同2(三)((五)及び(七))の主張は争う。 (五) 同2(四)の事実のうち、(2)につき(イ)ないし(ホ)がいずれも仕入先であること、(ト)のうちのD、Eがいずれも取引先であること、(株)カワイ商店とFの仕入金額を認め、その余は否認し(D、Eについては一部返品している)、(7)の事実は認め、その余の事実はすべて否認する。 (六) 同2(六)の事実のうち、(2)につき(イ)ないし(ヘ)、(リ)、(ヌ)がいずれも仕入先であることは認め、(ヲ)のうち竹下商会(株)を除く分の仕入金額を認めてその余は否認し(D、Eについては一部返品している)、(8)の事実は認め、その余の事実はすべて否認する。 (七) 四の1ないし5の主張は争う。 2 被告らの主張に対する反論(一) 本件更正処分は違法な調査に基づくもので違法である。 税務行政庁が税務調査をなすに際しては、被調査者に対して不意打ちとなり、事実上営業に支障をきたすことがないようにするため、事前にその日時等を通知すべきである。しかるに、本件の場合、被告税務署長は税務調査をなすに際し原告に対して事前通知をしなかつたが、これは納税者の営業と生活を充分に尊重する民主的税務行政のあり方からすれば、右税務調査は違法といわなければならない。 また、税務調査の目的は本来納税者の所得等の調査にあるから、納税者の同意を前提とすべく、したがつて、納税者の同意なくして取引先、銀行等に対して反面調査を行なうことは許されない。しかるに、被告税務署長は原告の同意なしに原告の取引先、銀行に対して反面調査を行なつたものであるから、右調査は違法である。 さらに、所得税法上の質問検査権を行使するに際しては、調査の具体的必要性、理由の開示を要すると解すべきところ、被告税務署 の取引先、銀行に対して反面調査を行なつたものであるから、右調査は違法である。 さらに、所得税法上の質問検査権を行使するに際しては、調査の具体的必要性、理由の開示を要すると解すべきところ、被告税務署長は原告に対する各年分の所得調査に際し、原告の再三の要求にもかかわらず、調査の具体的必要性、理由を全く開示していないから、右調査は違法である。 右に述べたように、被告税務署長のなした税務調査が違法な場合には、更正処分の内容の当、不当を論ずるまでもなく更正処分は違法となり、取消されるべきである。 (二) 本件推計課税は推計の必要性を欠き違法である。 上京税務署の調査担当官が昭和三九年六月二六日に原告方に臨店した時は原告が病気であつたために調査延期を申入れたものであり、その後原告の不在の日にかかつてきた電話の伝言に従つて原告が上京税務署に電話したところ、調査担当官が不在であり、その際電話の応待に出た上司は後から原告方へ電話をさせると言つておきながら、何の連絡もしないまま反面調査に入つたものであるから(なお、当時原告の長男が病気であつたため、家族全員が不在になることはなく、したがつて、調査担当官が原告方を訪問したとき一家全員が不在であつたということはあり得ない)、調査担当官が事前連絡もなしに同年一一月中旬に原告方に臨店した際、原告において右反面調査をした理由を問い質すとともに、当日は商売上の約束があり外出直前であつたため応待に都合のよい別の日時の申入れをしたものである。また、このとき損益計算書の提出を約し、数日後その約束どおり右書類を提出している。 このように、原告としては調査を拒否したものではなく、正当な調査に対しては十分に協力する意思を有していたものであるにもかかわらず、被告税務署長は原告につき調査をしないまま推計課税に移行したもので、本件更正処分 、原告としては調査を拒否したものではなく、正当な調査に対しては十分に協力する意思を有していたものであるにもかかわらず、被告税務署長は原告につき調査をしないまま推計課税に移行したもので、本件更正処分は推計の必要性を欠き違法である。 (三) 本件推計課税は推計の合理性を欠き違法である。 (1) 本件推計の基本的方式は販売原価を原価率(一-差益率)で除して収入金額を算出しており、その差益率は仕入単価(仕入金額)と売上単価(指値単価)の差額を基本に算出している。しかし、仕入れた商品が指値どおりに販売されていると判断することは明らかに商取引の実情に反し、合理性がなく、しかも、原告の営業はことのほか自由競争が激しく、商品の値引等のサービスをせざるを得ない。 原告は、商品の値引のほかにサービス券(売上金額一〇〇〇円につき一〇〇円)を発行し、サービス券と引換えに商品を無料で提供していたものであるから、仕入商品が指値どおり販売されていると推認することは明らかに不合理である。 (2) 差益率の算出の基礎となつた滝川商店の差益率(昭和三六年ないし同三八年分)を二五パーセントとする根拠がない。 (3) 仕入先の「その他」の差益率の算出につき、中野製薬、三幸化学、滝川商店の差益率の平均値を求めているが、合理性は全くない。 第三証拠(省略)○ 理由一請求原因1の事実は当事者間に争いがない。 二被告税務署長に対する請求について1 原告は、被告税務署長が全商連の組織破壊を目的として原告の所得調査をなし、本件更正処分を行なつた旨主張するので、まずこの点につき判断する。 証人Hの証言により真正に成立したと認められる甲第三一、三六、五九号証、証人Hの証言及び原告本人尋問の結果によれば、民商は中小商工業者の営業と生活を守ることを目的(税務行政の民主化要求をも含む)として設 Hの証言により真正に成立したと認められる甲第三一、三六、五九号証、証人Hの証言及び原告本人尋問の結果によれば、民商は中小商工業者の営業と生活を守ることを目的(税務行政の民主化要求をも含む)として設立された民間団体であること、原告は昭和三三年四月頃民商に加入し、本件係争年当時上・北民商の副会長として活動していたことが認められ、右認定を左右するに足りる証拠はない。また、証人Iの証言及び原告本人尋問の結果によれば、被告税務署長は本件更正処分を行なうに際し、原告の取引先(銀行を含む)の反面調査をしていることが認められる。 しかし、右認定の事実によるも、被告税務署長のなした本件税務調査及びこれに基づく本件更正処分が原告主張の目的でなされたと認めることはできない。 もつとも、証人Hの証言によれば、京都府民商の事務局長であるHは、昭和三八年五月頃当時のJ国税庁長官が民商は反税団体で三年間でつぶしてみせる旨述べたと供述し、また、国税当局は特別調査班を編成し、民商会員を中心に事後調査を進めて行くということが行なわれたと供述しているが、右証言によれば、前者(同長官の右発言)は右Hが直接聞いたものではなく、同長官がそのように述べたとの記事が載つていた新聞を読んだように思うし、また、民主商工会発行の機関紙に掲載されていたというのであつて、それ自体伝聞に基づくものであり、発言の趣旨も甚だ不明確であつて、直ちに採用できないし、後者についても特別調査班の調査なるものの性質、実態が明確でなく、右供述をもつて直ちに民商弾圧がなされたということもできない。 そのほか、右証言中には、下京税務署員が民商会員のKに対して民商を脱会するよう勧めたため、同人が脱会したとの供述部分があり、原告はこれを裏付けるものとして、K作成の民主商工会を脱会した旨記載した税務署長宛文書(甲第四九号 、下京税務署員が民商会員のKに対して民商を脱会するよう勧めたため、同人が脱会したとの供述部分があり、原告はこれを裏付けるものとして、K作成の民主商工会を脱会した旨記載した税務署長宛文書(甲第四九号証の一)を提出しているが、右文書から直ちに右供述のように断定することはできず、右供述部分はたやすく採用できない(証人Hの証言により真正に成立したと認められる甲第四八号証も右供述を裏付けるに十分なものとは認め難い)。 以上述べたところによれば、被告税務署長が民主商工会の破壊を目的として原告に対する税務調査及び本件更正処分をしたとの原告の主張は採用できない。 2 次に、原告は、本件更正処分が違法な税務調査に基づくものであることを理由に右更正処分の取消を求めるので、右調査の適否につき判断する。 所得税法二三四条一項は、国税通則法二四条による更正処分等一定の処分を行なう際になされる所得税の調査について、税務職員は質問検査をなしうる旨規定しているところ、右質問検査の細目については実定法上なんら規定されていないから、質問検査の範囲、程度、時期、場所等実施の細目については、質問検査の必要性と相手方の私的利益との比較衡量において社会通念上相当と認められる範囲内である限り税務職員の合理的な選択に委ねられていると解すべきである。したがつて、税務調査の日時、場所を相手方に対して事前に通知せず、調査の具体的必要性、理由を被調査者に開示しなかつたとしても、それらが社会通念上相当な範囲内において実施された場合には、適法な税務調査であるといわなければならない(最高裁判所第三小法廷昭和四八年七月一〇日決定、民集二七巻七号一二〇五頁参照)。 この点については、いわゆる反面調査の実施についても同様であり、いわゆる本人調査の場合とは右相当性の範囲において自ずと差異が生じるとしても、納税 四八年七月一〇日決定、民集二七巻七号一二〇五頁参照)。 この点については、いわゆる反面調査の実施についても同様であり、いわゆる本人調査の場合とは右相当性の範囲において自ずと差異が生じるとしても、納税者の同意を得なかつたとの一事によつてこれが直ちに違法となるわけではない(もつとも、所得の実額による課税が可能であるのに、推計の基礎資料を収集するためにのみいわゆる反面調査が実施され、これに基づいて推計課税がなされた場合には、この反面調査が右客観的な必要性を欠くものとなり、あるいは右推計課税が推計の必要性を欠く違法なものとなることを免れないであろう)。 そこで、これを本件について検討すると、証人Iの証言及び弁論の全趣旨によれば、上京税務署の調査担当者であるI事務官は昭和二九年六月二六日事前連絡なしに原告方を訪れ、原告の妻に対し所得税の調査にきた旨告げたが、原告の妻から原告が病気であるとの理由で調査を拒絶されたので、後日電話連絡するように依頼して帰つたこと、しかし、連絡がないので、二、三日後に原告方に電話し、再度原告の妻に対し原告の方から税務署に連絡するよう依頼したが、依然として何の連絡もなかつたこと、そこで、事前連絡なしに再度原告方を訪れたところ、家族全員が不在であり、その後さらに原告の妻に電話で原告の方から連絡してくるように依頼したが、何の連絡も得られなかつたので、原告の取引先及び銀行の反面調査を開始したこと、そして、同年一一月中旬頃原告方に臨場して原告に対し本件係争年分の所得税の調査にきた旨を告げて帳簿類の提示を求めたところ、原告から右反面調査をしたことにつき抗議をされるとともに調査理由の開示を求められて押問答になり、取引関係についての質問もできないまま当日の調査を打切つたことの各事実が認められ、原告本人尋問の結果中認定に反する部分、ことに たことにつき抗議をされるとともに調査理由の開示を求められて押問答になり、取引関係についての質問もできないまま当日の調査を打切つたことの各事実が認められ、原告本人尋問の結果中認定に反する部分、ことに、原告から上京税務署に電話したところ担当者が不在で上司が後日担当者に連絡させると応答した旨の供述や調査担当者が二度目に原告方を訪問した頃原告の長男が病気で家族全員が不在になつたことはない旨の供述は、証人Iの証言と対比してにわかに信用できず、他に右認定を左右するに足りる証拠はない。 右認定の事実によれば、上京税務署の調査担当者は税務調査の日時につき事前に通知したものではなく、反面調査をなすにつき納税者の同意を得ていないし、また、調査の具体的必要性や理由を被調査者に開示したものではないけれども、原告の昭和三八年分所得税の確定申告がなされてから、調査担当者において三回にわたる電話連絡や原告方への再度の訪問により原告との面接調査の実現に一応の努力を払つたうえで反面調査に入つたものであり、また、原告と面接した際には本件係争年分の所得税の調査のために臨場した旨告げて帳簿類の提示を求めているのであつて、本件調査が社会通念上相当な範囲を逸脱しているものとは認められず、他に右範囲を逸脱しているとの事実を認めるに足りる証拠はない。 したがつて、本件更正処分が違法な調査に基づくものであるとの原告の主張は理由がない。 3 原告は、本件更正処分の通知書に理由が付記されておらず、更正理由の開示要求に対して被告税務署長がこれに応じなかつたことをもつて違法であると主張するので、この点につき判断する。 成立に争いのない甲第一〇号証及び原告本人尋問の結果によれば、原告は所得税確定申告につき青色申告書を提出する旨の承認を受けていた昭和三六年分については昭和三九年一二月一〇日付で否認 につき判断する。 成立に争いのない甲第一〇号証及び原告本人尋問の結果によれば、原告は所得税確定申告につき青色申告書を提出する旨の承認を受けていた昭和三六年分については昭和三九年一二月一〇日付で否認され、昭和三七年、三八年分についてはその承認を受けていない、いわゆる白色申告であつたことが認められ、本件更正処分の通知書に処分理由が付記されていないことは当事者間に争いがない。そして、所得税法四五条二項(本件係争年分当時施行のもの、以下同じ)は青色申告について更正した場合にのみその通知書に理由を付記すべきものと規定し、白色申告について更正した場合には所得別の金額を付記するだけで足りるとしている(四四条二項)から、本件更正処分の通知書に理由が付記されていなくてもそれだけで右更正処分が違法となるものではない。 すなわち、右法条の趣旨は、一方、多量の事案を比較的短期間で処理しなければならない更正処分について、すべて処分理由の付記を要求することは課税の能率、徴税事務の円滑等の見地から不適切であることを考慮し、他方、帳簿備付、記帳、確定申告における明細書添付等の義務を負う青色申告者を優遇し、青色申告の普及を促進する点をも考慮した結果、更正処分の際の理由付記を青色申告に限定して要求したものと解するのが相当である。 したがつて、白色申告(青色申告が否認された場合も同じ)に対する更正処分に理由を付記しないことはなんら違法ではなく、また、被告税務署長が右更正処分の理由を開示すべき義務もないといわなければならないので、この点についての原告の主張も理由がない。 なお、被告税務署長が、本件更正処分の理由について、本訴においてもその主張、立証していないことは一件記録上明らかであるが、本件訴訟の対象は課税標準、税額の存否であり、更正処分時のそれに限定されるべきものではない 務署長が、本件更正処分の理由について、本訴においてもその主張、立証していないことは一件記録上明らかであるが、本件訴訟の対象は課税標準、税額の存否であり、更正処分時のそれに限定されるべきものではないから、内容の当否の判断をなすまでもなく本件更正処分は取消されるべきであるとの原告の主張は採用しない。 もつとも、全く調査や審査もしない、いわゆる見込課税の場合には、課税権の濫用となる余地があるが、本件ではそのような事情を窺わせる資料はない。 4 次に、原告は本件更正処分のうち、総所得金額が原告の確定申告を超える部分は被告税務署長の過大認定であつて違法である旨主張するので、被告税務署長主張の課税根拠について判断する。 (一) 推計の必要性について被告税務署長は原告の本件係争年分の総所得金額を推計によつて算出し、これに基づいて本件各更正処分の適法性を主張しているところ、およそ、所得課税は可能な限り所得の実額によるべきであるから、所得の推計による課税は納税者が信頼できる帳簿等を備えておらず、課税庁の調査に対して非協力的な態度をとるなどのため、課税庁において所得の実額が把握できないときに、はじめて許容されるものといわなければならない。 ところで、上京税務署の調査担当者であるI事務官が昭和三九年一一月中旬頃原告方に臨場して原告に対し本件係争年分の所得税の調査にきた旨を告げて帳簿類の提示を求めたところ、原告から同意なしに反面調査をしたことにつき抗議をされるとともに、調査理由の開示を求められて押問答になり、取引関係についての質問もできないまま当日の調査を打切つたことは既に認定したとおりである(なお、当日までの経過と、右反面調査及び当日の調査が適法であることについては、二の2において判示したとおりである)が、さらに、証人Iの証言により真正に成立したと認められ は既に認定したとおりである(なお、当日までの経過と、右反面調査及び当日の調査が適法であることについては、二の2において判示したとおりである)が、さらに、証人Iの証言により真正に成立したと認められる乙第一二、一三号証、証人Iの証言及び原告本人尋問の結果によれば、原告は右調査の際I事務官らに対し、帳簿はないとか、破つて捨てたと言明し、帳簿や伝票等の提出要求に応じなかつたこと、そして、同月二五日民商の事務局員を介して昭和三七年、同三八年分の損益計算書を上京税務署に提出したが(昭和三六年分については青色申告損益計算書が既に提出されている)、その裏付けとなる書類は全く提出しなかつたことの各事実が認められ、右事実によれば、原告の所得金額を算定するにあたつて重要な要素となる帳簿類が提出されなかつたことが明らかである。原告は正当な調査に対し協力する意思を有していたと主張するが、右調査当日までの経過及び原告のいう調査に協力しない理由に照らしても、右主張は採用できない。 以上によれば、被告税務署長が推計により原告の本件係争年分の総所得金額を算定したことは適法であるといわなければならない。 (二) 推計の合理性について推計課税が適法であるためには、推計の必要性のほかに、採用した推計方法自体に合理性があり、推計の基礎とした事実の選択が事案にとつて適切であること、すなわち推計の合理性を必要とする。 そして、被告税務署長は、本件係争年分の収入金額はいずれも販売原価(仕入金額)を原価率(一-差益率)で除して算出した旨主張するので、右推計の合理性につき検討するに、証人Aの証言により真正に成立したと認められる乙第二ないし第四号証、証人Lの証言により真正に成立したと認められる同第五号証の一、二、同第六号証の二ないし四、証人Mの証言により真正に成立したと認められる同第七号 言により真正に成立したと認められる乙第二ないし第四号証、証人Lの証言により真正に成立したと認められる同第五号証の一、二、同第六号証の二ないし四、証人Mの証言により真正に成立したと認められる同第七号証、証人Iの証言により真正に成立したと認められる同第一九、二〇号証、同第二一号証の一、二、並びに右各証言によると、右差益率の算出については、原告の取引先(仕入先)を調査して得た仕入価格(卸値)、売上価格(指定価格)、仕入数量(額)を基礎にして算出する方法を基本としていること、すなわち、具体的には、昭和三六年分については、原告の取引先のうち中野製薬につき別表四のとおりの仕入単価、売上単価、別表七のとおりの仕入額(別表七のうち、仕入割合の算出には計算違いがあるが、この点はしばらく措く)があることを把握したうえ、別表四のとおり各商品別の差益率を加重平均して三〇・五四パーセントの差益率を算出し、同じく三幸化学につき別表八のとおりの仕入単価、売上単価であることを把握したうえ、各商品別の差益率を単純平均して三九・二パーセントの差益率を算出し、同じく滝川商店につき同社従業員から差益率は二割ないし三割であるとの報告を得て、差益率をその中間の二五パーセントと算出し、右三社以外の取引先については「その他」として一括し、その差益率は、右三社の前記差益率を単純平均して三一・五八パーセントと算出し、このようにして得られた各取引先別の差益率に各取引先別の仕入割合に応じた加算平均をして別表一のとおり差益率を三〇・七九パーセントであると算出したこと、昭和三七年分については、中野製薬につき別表五のとおりの仕入単価、売上単価、別表七のとおりの仕入額(仕入割合につき計算違いがある点はしばらく措く)があることを把握したうえ、別表五のとおり各商品別の差益率を加重平均して三〇・八 製薬につき別表五のとおりの仕入単価、売上単価、別表七のとおりの仕入額(仕入割合につき計算違いがある点はしばらく措く)があることを把握したうえ、別表五のとおり各商品別の差益率を加重平均して三〇・八六パーセントの差益率を算出し、三幸化学及び滝川商店につき昭和三六年分と同様の方法で同様の差益率を算出し、「その他」につき右三社の差益率を単純平均して三一・六八パーセントと算出し、このようにして得られた各取引先別の差益率に各取引先別の仕入割合に応じた加重平均して別表二のとおり差益率を三一・一七パーセントであると算出したこと、昭和三八年分については、中野製薬につき別表六のとおりの仕入単価、売上単価、別表七のとおりの仕入額(仕入割合につき計算違いがある点はしばらく措く)があることを把握したうえ、別表六のとおり各商品別の差益率を加重平均して三〇・二五パーセントの差益率を算出し、三幸化学及び滝川商店につき昭和三六年分と同様の方法で同様の差益率を算出し、「その他」につき右三社の差益率を単純平均して三一・四八パーセントと算出し、このようにして得られた各取引先別の差益率に各取引先別の仕入割合に応じた加重平均をして別表三のとおり差益率を三一・五三パーセントであると算出したこと、そして、右差益率から原価率を得て原告の本件係争年分の収入金額を推計したものであることが認められ、右認定を左右するに足りる証拠はない。 ところで、右事実によると、中野製薬及び三幸化学から仕入れた商品については指定価格で販売されることが前提となつており、値引きが全く考慮されていない点につき検討を要するが、その点はしばらく措くとして、三幸化学の差益率の算出には単純平均による方法がとられていて、加重平均により算出される場合の差益率よりも高くなつている可能性があり(差益率の高い商品は仕入割合の少い るが、その点はしばらく措くとして、三幸化学の差益率の算出には単純平均による方法がとられていて、加重平均により算出される場合の差益率よりも高くなつている可能性があり(差益率の高い商品は仕入割合の少いことが予測され、現に中野製薬の場合でも別表四ないし六につき単純平均によつて差益率を計算すると、昭和三六年分が三〇・五六パーセント、昭和三七年分が三一・九パーセント、昭和三八年分が三一・九パーセントになり、加重平均による場合より高くなつている)、また、滝川商店の差益率の算出は、同社の従業員から二割ないし三割であるとの報告を得たことに基づきその中間の二五パーセントとしているが、商品の仕入割合如何によつて全体としては二割に近づくことも考えられるばかりでなく、証人Iの証言によれば、右二割ないし三割の報告自体が正確に基づくものではないことが窺われるのであつて、結局、滝川商店から仕入れた商品の差益率が二五パーセントであるとすることの根拠は乏しいといわなければならず、さらに、中野製薬、三幸化学及び滝川商店以外の取引先である「その他」の関係の差益率につき右三社の差益率を単純平均して算出している点についても、原告と特約店契約を結び小売価格を指定している中野製薬や三幸化学(このことは証人Lの証言により真正に成立したと認められる乙第八号証の一、成立につき争いのない同八号証の二、証人B及び同Iの証言により認められる)の場合と右以外の場合の差益率につき同様に扱うことは疑問であり(小売価格の指定がなければ、いきおい安売りされる傾向にあり、差益率が低くなるのは必定である)、したがつて、右二社と滝川商店の差益率を単純平均して「その他」の差益率とすることは合理的根拠に乏しいといわなければならない。 以上のようにみてくると、被告税務署長が原告の収入金額を推計するために主張立証 つて、右二社と滝川商店の差益率を単純平均して「その他」の差益率とすることは合理的根拠に乏しいといわなければならない。 以上のようにみてくると、被告税務署長が原告の収入金額を推計するために主張立証している差益率は、その算出方法において合理性がなく、しかも、成立につき争いのない甲第六〇号証の一ないし四、証人B及び同Nの各証言並びに原告本人の尋問の結果によれば、原告は本件係争年分の期間中値引をしたり、或はサービスカードを出して一〇〇〇円につき五〇円の割合で商品と交換(サービス)するなどの方法も構じていたことが認められるので、右の点を全く考慮しないで差益率を算出し、これから得られる原価率に基づいて収入金額を推計することは、推計の合理性を欠き許されないというべきである。 なお、原告の昭和三九年、同四〇年分の所得税の更正処分において差益率が三二パーセントとして推計課税が行なわれており、右更正処分が確定しているとしても、本件係争年分の差益率の算出についての前記判断を左右するに足りるものではない。 よつて、被告税務署長のなした本件更正処分は、その余の点について判断をなすまでもなく、違法なものとして取消を免れない。 三次に、原告の被告国税局長に対する請求について検討する。 行政事件訴訟法三三条一項は「処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、当事者たる行政庁その他の関係行政庁を拘束する」と規定する。右規定の趣旨は、取消裁判の実効性を担保するため行政庁に対し判決の趣旨に従つて行動すべき実体法上の義務を課したものと解すべきである。更に、右規定における「その他の関係行政庁」とは、取消された処分または裁決を基礎または前提とし、これに関連する処分または附随する行為を行なう行政庁をいうと解すべきところ、本件における被告国税局長は、被告署長のなした原処分の適否 関係行政庁」とは、取消された処分または裁決を基礎または前提とし、これに関連する処分または附随する行為を行なう行政庁をいうと解すべきところ、本件における被告国税局長は、被告署長のなした原処分の適否を審査する裁決庁であるから、右規定における「その他の関係行政庁」に該当するものといわなければならない。 そうすると、被告国税局長は、被告税務署長のなした原処分を違法として取消した判決と抵触する判断はできないこととなるから、原告の被告国税局長に対する裁判取消の訴えは、その利益を喪失し、却下を免れない。 四以上の次第であつて、原告の被告税務署長に対する本訴請求は理由があるからこれを認容し、被告国税局長に対する本件訴えは不適法であるからこれを却下することとし、訴訟費用の負担につき民事訴訟法八九条、九二条本文を適用して、主文のとおり判決する。 (裁判官上田次郎孕石孟則松永眞明)
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