【DRY-RUN】○ 主文 一 本件控訴を棄却する。 二 控訴費用は控訴人らの負担とする。 ○ 事実 第一 申立 一 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 本件を神戸地方裁判所に差し戻す。 二 控訴の趣旨に対する答弁
○ 主文一本件控訴を棄却する。 二控訴費用は控訴人らの負担とする。 ○ 事実第一申立一控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 本件を神戸地方裁判所に差し戻す。 二控訴の趣旨に対する答弁主文と同旨。 第二主張及び証拠関係当事者の主張は、以下に付加、訂正する以外は原判決が『二請求の原因』の項に記載するとおりであり、証拠関係は、原審及び当審における書証目録、証人等目録各記載のとおりであるから、これらを引用する。 一原判決の補正原判決三枚目表一〇行目の「郷瀬地区計画」を「郷瀬地区地区計画」と、同末行の「本件地区計画」の次に「に定められた地区整備計画」と、同四枚目表三行目の「同年九月六日」を「同年九月六日~九月一九日」と、それぞれ改め、同八行目と九行目の間に「同年一一月二二日県知事による地区計画の承認」を加える。 二本件地区計画の処分性についての控訴人らの主張抗告訴訟が行政処分の公定力によって生じた国民の権利・利益侵害の事後的救済を目的としていること及び人権保障の観点に照らせば、抗告訴訟の対象となりうる行政処分の範囲は広く解すべきである。本件では、地区計画に定められた地区整備計画により、特定の地域を限っていわば対物的に、用途地域の変更が行われ、建築物の用途及び形態又は意匠の制限が定められ、垣若しくは棚の構造についても制限が課せられているばかりでなく、控訴人らは本件地区計画の告示に伴い建築物の設置、土地の売買等につき実際上計画が実施された場合と同様の現実の制限を受けており、後続行為としての建築制限条例の制定、道路位置指定が未だ実施されていないのに、既に個々の控訴人に対する具体的侵害が生じているのであるから、本件が地区計画実施の結果ではなく、地区計画自体の違法性を主張する訴訟であることも勘案すれば、本件地区計画に処分性を認め れていないのに、既に個々の控訴人に対する具体的侵害が生じているのであるから、本件が地区計画実施の結果ではなく、地区計画自体の違法性を主張する訴訟であることも勘案すれば、本件地区計画に処分性を認めてその適法性を地区計画告示の段階で争わせ、控訴人らの権利を保護救済すべきである。 三右主張に対する被控訴人の反論地区計画が定められただけでは土地所有者等に直ちに建築等について制約が課せられることになるものではなく、単に地区整備計画が定められた区域内において建築行為等を行おうとするにつき市町村長に届け出ることとなり、市町村長は必要があると認めるときはこれに勧告することができるにすぎない(法五八条の二)。 それらの制約が具体的に課せられることになるのは、建築物の敷地、構造、建築設備又は用途に関する事項についての制限を定める市町村の条例(建築基準法六八条の二)が制定されたり、地区計画に定められた道の配置及び規模に則した予定道路の指定(同法六八条の四)がなされたりしたときであって、その時点においてはじめて土地所有者等に建築等の制約が課せられるのである(同法四四条参照)から、地区計画が告示されただけでは未だ具体的な権利侵害は生じていないというべきである。 本件地区計画では、住工協調地区、住商協調地区、工業地区ごとの建築物の用途制限並びに地区施設の配置及び規模をいずれも地区整備計画の内容として定めているが、前記のような建築制限条例は未だ制定されておらず、予定道路の指定もなされていないから、本件地区計画は今後の地区整備の青写真たる性質を有するものにすぎず、土地所有者等の法的地位に対して直接具体的な変動を与えるものではない。 また、控訴人らにその主張のような損害が生じている事実も全くない。したがって、本件地区計画は抗告訴訟の対象となる行政処分には該当しない。 者等の法的地位に対して直接具体的な変動を与えるものではない。 また、控訴人らにその主張のような損害が生じている事実も全くない。したがって、本件地区計画は抗告訴訟の対象となる行政処分には該当しない。 ○ 理由一当裁判所も、控訴人らの本訴請求は却下すべきものと判断する。その理由は次に付加、訂正、削除する以外は原判決が『三処分性についての判断』の項で説示するところと同一であるからこれを引用する。 1 原判決五枚目表八行目冒頭の「地区計画は」の前に「市町村の定める地区計画についての都市計画は、都道府県知事の承認を受けた上、その旨を告示することにより効力を生じるものであるが(法一九条二項、二〇条一項、三項)、一を加える。 2 同裏一〇行目の「にすぎず、」から同一一行目の「伴うものではない。」を「というものであるにすぎず、当該区域内の個人に対する具体的な権利義務の変動という法律上の効果を伴うものではなく、また、右条例が定められた場合であっても、その制約は当該地区内の不特定多数の者に対する一般的抽象的な制約にとどまるものであるから、地区計画が右区域内の個人に対する具体的権利侵害を伴う行政処分であるということはできないし、控訴人らが直接右地区計画によって具体的な権利侵害を受けたものと認めるべき根拠を見出すこともできない。さらに、法も、市町村が都市計画の案を作成しようとする場合において必要があると認めるときは、公聴会の開催等住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずべきものとし(一六条一項)、計画案の公告後の縦覧期間満了の日までに、関係市町村の住民及び利害関係人は、都市計画の案について市町村に意見書を提出することができるものとしている(一七条二項)けれども、告示された都市計画についての異議申立てやこれについての決定に対する取消しの訴えを認めるなど、 関係人は、都市計画の案について市町村に意見書を提出することができるものとしている(一七条二項)けれども、告示された都市計画についての異議申立てやこれについての決定に対する取消しの訴えを認めるなど、告示により効力が生じた地区計画自体が抗告訴訟の対象となりうることを当然の前提となるような規定は全く設けていない。」と改める。 二よって、控訴人らの本訴請求は不適法として却下すべきところ、これと同旨の原判決は相当であるから本件控訴を棄却し、控訴費用の負担につき行政事件訴訟法七条、民訴法九五条、九三条、八九条を適用して主文のとおり判決する。 (裁判官藤原弘道白井博文岡原剛)
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