平成14(わ)127 業務上横領被告

裁判年月日・裁判所
平成15年1月29日 岡山地方裁判所
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判決文本文17,159 文字)

主文 被告人を懲役3年に処する。 未決勾留日数中60日をその刑に算入する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は,平成4年6月から平成8年6月まで,Aカンツリークラブ等を経営するB株式会社(現C株式会社)の代表取締役専務として,以後は平成12年6月まで,同社の代表取締役社長として,同社の業務全般を統括掌理し,同クラブ会員の新規募集,それに伴う入会預託金等の集金,現金・預金等の会社資金の保管・管理及び必要経費の支払い等の業務に従事していたものであるが,第1(平成14年3月6日付け起訴状記載の公訴事実第1)平成10年9月11日,岡山県真庭郡a町大字bc番地D信用金庫E支店に,,おいて同支店の同社名義の普通預金口座から現金250万円の払戻しを受け同社のため業務上預かり保管中,そのころ,同所において,ほしいままに,自己の用途に費消する目的で着服して横領し第2(同第2)平成10年9月12日,同町大字de番地Aカンツリークラブ事務所において,同社経理事務員甲女から,同社が賃借している土地の所有者に支払う賃借料の一部名下に現金20万円を受け取り,同社のため業務上預かり保管中,そのころ,同所において,ほしいままに,自己の用途に費消する目的で着服して横領し第3(同第3)平成11年5月21日,前記D信用金庫E支店において,前記普通預金口座から現金270万円の払戻しを受け,同社のため業務上預かり保管中,そのころ,同所において,ほしいままに,自己の用途に費消する目的で着服して横領し第4(平成14年3月28日付け起訴状記載の公訴事実第1)平成12年2月28日,前記D信用金庫E支店において,前記普通預金口座,,から現金895万5000円の払戻しを受け同社のため業務上預かり保管中そのころ,同所において,ほしいままに,自己の用途に費消する目的で着 28日,前記D信用金庫E支店において,前記普通預金口座,,から現金895万5000円の払戻しを受け同社のため業務上預かり保管中そのころ,同所において,ほしいままに,自己の用途に費消する目的で着服して横領し第5(同第2)平成12年4月20日,前記D信用金庫E支店において,前記普通預金口座から現金2000万円の払戻しを受け,同社のため業務上預かり保管中,そのころ,同所において,ほしいままに,自己の用途に費消する目的で着服して横領し第6(同第3)平成12年5月22日,前記D信用金庫E支店において,前記普通預金口座から現金2000万円の払戻しを受け,同社のため業務上預かり保管中,そのころ,同所において,ほしいままに,自己の用途に費消する目的で着服して横領し第7(平成14年5月13日付け起訴状記載の公訴事実)平成12年3月17日,前記D信用金庫E支店において,前記普通預金口座から現金2000万円の払戻しを受け,同社のため業務上預かり保管中,そのころ,同所において,ほしいままに,自己の用途に費消する目的で着服して横領し第8(平成14年5月24日付け起訴状記載の公訴事実第1)別紙一覧表(省略)記載のとおり,平成7年5月31日ころから平成8年12月28日ころまでの間,前後14回にわたり,乙ほか13名からAカンツリークラブ会員権の名義変更に必要な資金という名目で現金合計5693万円を受領したが,名義変更が困難な状況にあることから,乙ほか13名に対し同クラブ会員権を新規に取得させる意思で,これらの現金を,乙ほか13名が同社に納入すべき入会預託金または登録料として,同社のため業務上預かり保管していたところ,その都度,岡山県真庭郡a町大字fg番地Fホテルにおいて,ほしいままに,自己の用途に費消する目的で着服して横領し第9(同第2)平成8 または登録料として,同社のため業務上預かり保管していたところ,その都度,岡山県真庭郡a町大字fg番地Fホテルにおいて,ほしいままに,自己の用途に費消する目的で着服して横領し第9(同第2)平成8年8月3日ころ,前記Fホテルにおいて,同社経理課長丙から,前記D信用金庫E支店の前記普通預金口座から払戻しを受けた現金405万円を受け取り,同社のため業務上預かり保管中,そのころ,同所において,ほしいままに,自己の用途に費消する目的で着服して横領したものである。 (証拠の標目)略(事実認定の補足説明) 弁護人は「判示第8,第9の各事実で被告人が預かった現金合計6098万,,,,円のうち判示第8の別紙一覧表番号1の事実中51万5000円同表番号34の事実中51万5000円,同表番号6の事実中51万5000円の合計15(),,4万5000円を除く部分合計5943万5000円については被告人がB株式会社(以下,商号変更の前後を問わず「B株式会社」という)の業務,。 上保管していたものではない。なぜならば,ゴルフ会員権売買の仲介・斡旋は同社の業務ではないところ,被告人は,Aカンツリークラブのゴルフ会員権の売買を仲介するように知人等から依頼されて,同社の役員たる立場を離れて,個人的にその依頼に応え,上記仲介に際して,会員権買取代金として,買受希望者から現金を預託されていたにすぎないからである。もっとも,上記154万5000円は,買受希望者から名義書替料として同社に支払うとの趣旨の下,同社の役員である被告人が受領したものであるから,業務上横領が成立する。したがって,第8,第9の各事実のうち上記154万5000円を除く部分は無罪である」。 旨主張するので,以下に判断する。 前掲関係各証拠によれば,次の事実が認められる。 (1 務上横領が成立する。したがって,第8,第9の各事実のうち上記154万5000円を除く部分は無罪である」。 旨主張するので,以下に判断する。 前掲関係各証拠によれば,次の事実が認められる。 (1)被告人は,現在のG株式会社に入社後,昭和48年に,同社の系列会社であるB株式会社に出向し,昭和58年6月に代表取締役常務兼支配人,,,平成4年6月に代表取締役専務平成8年6月に代表取締役社長に就任し平成4年6月以降,同社の業務全般を統括掌理し,同社が経営するAカンツリークラブの会員の新規募集,それに伴う入会預託金等の集金,現金・預金等の会社資金の保管・管理及び必要経費の支払い等の業務に従事していた。 (2)Aカンツリークラブの会員権を取得して,同クラブの会員になるためには,大別して,同クラブが会員を新規募集したときに応募する方法と,別の会員から会員権を譲り受け,その名義変更を受ける方法があった。 新規募集は,B株式会社の代表取締役である被告人が,会員となる者から同社に預託させる入会預託金の金額,すなわち会員証書の額面金額,募集の時期によっては徴収することもある登録料,入会預託金の返還に関する据置期間,募集口数,募集期間等を定めた募集要項を作成し,取締役会の決議と同クラブの理事会の承認を得てから行っていた。被告人は,会員証書の額面金額については,関西・中国地方の各ゴルフ場の会員権の売り出し価格や市場価格などを参考に決めていた。会員となることを希望する者は,入会申込書等の必要書類を同社に提出し,その前後に被告人が入会を承認するか否かの判断をして,承認を得られた者は,入会預託金,場合によっては更に同社が返還義務を負わない登録料を納めることにより,入金後,おおむね1か月以内に会員証書の発行を受けており,このようにして,一定の据置期間後に行 ,承認を得られた者は,入会預託金,場合によっては更に同社が返還義務を負わない登録料を納めることにより,入金後,おおむね1か月以内に会員証書の発行を受けており,このようにして,一定の据置期間後に行使できる預託金返還請求権,ゴルフ場施設の優先的利用権,年会費の支払義務,同クラブの規約を遵守する義務など様々な権利義務関係を包括した同クラブの会員権を取得していた。 名義変更においては,譲受人(新会員)は,譲渡人(旧会員)に対し,会員権の時価相場と額面金額との差額であるプレミアム分を支払い,B株式会社に対しては,名義変更料のみを支払い,新規募集時に必要な入会申込書等に加え,譲渡人と譲受人の双方が署名押印した会員権譲渡申請書を提出していた。そして,譲渡人が所持している会員証書は,譲渡人が,その裏面の旧会員欄に署名押印をして同社に提出し,譲受人が新会員欄に署名押印をして,さらに,その名義変更を承諾する趣旨で,同社の代表取締役として承認権限を与えられていた被告人が承認印を押して,入金後,おおむね1か月以内に新会員に交付されることになっていた。 (3)Aカンツリークラブは,昭和48年に営業を開始したが,その前年の昭和47年以来,昭和62年ころまでに6回にわたり,会員の新規募集を行った。その後,同クラブは,平成元年から平成2年初めにかけて,個人会員につき額面400万円,法人会員につき額面600万円として新規募集を行ったが,会員権の時価が個人会員につき800万円程度,法人会員につき2000万円程度にまで急上昇したことから,新規募集を打ち切り,以後,会員の新規募集をしていなかった。なお,同クラブでは,平成3年ころから,平成7年ころのオープンを目処にして,新たな9ホールの増設工事計画が進められ,平成9年7月にオープンしたが,これに先立つ平成8年11月ころ 集をしていなかった。なお,同クラブでは,平成3年ころから,平成7年ころのオープンを目処にして,新たな9ホールの増設工事計画が進められ,平成9年7月にオープンしたが,これに先立つ平成8年11月ころから9ホール増設記念として会員の新規募集が行われ,その際の額面金額は,一般の個人会員につき800万円,法人会員につき2000万円とされた。 (4)平成4,5年ころになると,9ホール増設時に新規募集される会員権の額面金額が個人会員で1000万円,法人会員で2000万円になるという噂が流れるようになり,そのため,既存の安い会員権を譲り受けて,名義変更により取得しようと希望する人が増加した。そして,会員権の購入希望者が,Aカンツリークラブの支配人である被告人に対して,名義変更を依頼してくることが多くなった。 しかし,このころ,ゴルフ会員権の相場は下降気味であり,同クラブの会員権も,いわゆるバブル景気のころに1400万円ほどであった個人会員権が大きく値を下げ,平成7年ころには400万円程度にまでなっており,そのため,会員権を保有している会員は,値が回復するのを待つことが多く,会員権の売り手は非常に少ないという状況であった。そのような中,被告人は,購入希望者から現金を預かり,当初は,なんとかその金額に見合う売り手を探して,名義変更を仲介し,名義変更をしていたが,次第に売り手を見つけるのが極めて困難な状況に陥っていった。 (5)ところで,被告人は,昭和60年ころから,新規入会に際して分割で支払われた入会預託金,登録料など,自己が預かり保管していた同社所有の現金を着服横領して,証券会社で行う自己名義による株式の信用取引の損金処理,保証金の追加入金,株式購入資金,これらを支払うために行った借入金の返済等に充てることを繰り返していたところ,平成6年5月ころ 金を着服横領して,証券会社で行う自己名義による株式の信用取引の損金処理,保証金の追加入金,株式購入資金,これらを支払うために行った借入金の返済等に充てることを繰り返していたところ,平成6年5月ころからは,信用取引をめぐるこれら金員の必要に迫られて,会員権の購入希望者から預かった現金を,ほぼそのまま,信用取引による証券会社への入金,信用取引に伴う借入金の返済,先に着服していた金員の穴埋め等に充てるようになった。被告人は,以後,平成7年4月ころまでに,合計8名の購入希望者から預かった現金をこのようにして費消した。そして,購入希望者に対しては(6)で述べる判示第8の各事実において行ったのと,同様の方法で,名義変更が正規になされたかのように装っていた。判示第8,第9の各事実は,これらの後に行われた行為である。 (6)判示第8の各事実における被告人の手口は,事実ごとに多少の違いはあるものの,おおむね次のようなものであった。 会員権の購入希望者が,直接あるいは既存の会員を通すなどして,被告人に対し,名義変更で取得できる会員権がないかと依頼をしてくると,被告人は,当時の会員権の時価相場を考慮して,売り手がいれば買えるであろう会員権の金額として400万円前後,名義変更料として50万円,消費税が名義変更料にかかることを説明し,その後,購入希望者が入会申込書等を提出した上,400万円前後の現金を持参などすると,被告人はこれを受領して,購入希望者に対し,Aカンツリークラブ発行にかかる「会員権売買代金として」と記載した預り証を交付した。残りの名義変更料及び消費税分は,別途,B株式会社の預金口座に振り込まれることが多かっ,。 ,,たが被告人に直接交付されることもあった被告人はこれに対しては同クラブ発行にかかる名義変更料(含む消費税)名目の領収 税分は,別途,B株式会社の預金口座に振り込まれることが多かっ,。 ,,たが被告人に直接交付されることもあった被告人はこれに対しては同クラブ発行にかかる名義変更料(含む消費税)名目の領収証を交付していた。そして,被告人は,会員権売買代金名目で受領した400万円前後の現金,及び,判示第8の別紙一覧表番号1,3,4,6の場合は名義変更料及び消費税名目で受領した現金を含めて,一旦,同社が経営する判示Fホテル内の役員室で保管した後,間もなく,自己の信用取引に伴う証券会社への入金や借入金の返済等のために費消した。被告人は,判示第8の各事実のころには,売り手を探すのが極めて困難であった上,上記のように金員を必要としていたことから,購入希望者から現金を受領した当初から,名義変更を成立させるために売り手を探す努力すらしない一方,購入希望者を新規会員として扱うべく,同クラブのフロントにあるコンピュー,,,。 ターに登録してゴルフ場でプレーをさせ以後年会費も徴収していた,,,そして購入希望者には会員権譲渡申請書の譲受人欄に署名押印をさせ,。 ,譲渡人が実際にはいないので譲渡人欄は空白のままにしていたさらに購入希望者に対しては,既に退会や死亡などにより廃券となっている額面金額80万円から120万円までの会員証書などの番号を利用し,あたかもその会員権につき名義変更が行われたかのように装ってその裏面に本,「証券は,証券№○○(額面金額○○万円)の名義人変更に伴う再発行証券である」と記載した会員証書を発行して交付していた。 。 (7)判示第9の事実における被告人の手口は,次のようなものであった。 丁女は,Aカンツリークラブの個人会員権を名義変更により取得しようと考え,平成8年7月10日,判示Fホテルの従業員で同クラブの会員権 )判示第9の事実における被告人の手口は,次のようなものであった。 丁女は,Aカンツリークラブの個人会員権を名義変更により取得しようと考え,平成8年7月10日,判示Fホテルの従業員で同クラブの会員権売買の仲介もしていた戊に対し,会員権売買代金として,現金405万円を交付した。被告人は,そのころ,戊から,B株式会社経理課長丙を介してその現金を受領し,同社の預金口座に丁女名義で入金した。その後,被告人は,上記405万円を自己の信用取引に必要な資金等に充てようと考え,同年8月2日,丙に対し,その払戻しを指示し,翌3日ころ,丙から。 ,,同人が払い戻してきた現金405万円を受領したその一方で被告人は丁女を新規会員として扱うべく,同クラブのフロントにあるコンピューターに登録して,ゴルフ場でプレーをさせ,以後,年会費も徴収していた。 そして,丁女に対しては,既に退会により廃券となっている額面金額120万円の会員証書の番号を利用し,あたかもその会員権につき名義変更が行われたかのように装って,その裏面に前同様に記載した会員証書を発行して,丁女に交付した。被告人は,丙から現金405万円を受領してほどなく,それを信用取引等に費消した。 なお,被告人は,公判廷において「名義変更を依頼されて現金を預か,った判示第8,第9の各事実の人達について,譲渡人を見つける努力をするつもりであったし,その見通しもあった「現金を預かった人達に対。」して,退会して廃番(欠番)になった番号の会員証書を発行したのは,現金を使い込むことの偽装工作ではなく,とりあえずその番号のものを渡しておき,将来,譲渡人が現れて正式な取引ができたときに,その譲渡人の会員証書の番号と差し替えればいいと思っていたからである」などと供。 述する。 しかしながら,被告人は,公判廷においても,当時 渡しておき,将来,譲渡人が現れて正式な取引ができたときに,その譲渡人の会員証書の番号と差し替えればいいと思っていたからである」などと供。 述する。 しかしながら,被告人は,公判廷においても,当時は譲渡人を探すのが非常に厳しい状況であった旨供述しており,その旨認識していたものと認められること,被告人は,判示第8,第9の各事実以前に,合計8名の購入希望者から現金を預かりながら,その後,間もなくこれを自己の信用取,,引等に費消してしまう一方名義変更が全くできていないにもかかわらず購入希望者を会員として扱い,名義変更が正規に行われたかのような外形を整えていたこと,被告人は,このような状況にありながら,なおも判示第8,第9の購入希望者から現金を受領したこと,被告人は,購入希望者から現金を受領する以前に,購入希望者に対し,実際には譲渡人がいないにもかかわらず,名義変更可能な会員権があるとか,それが見つかった旨(判示第8の別紙一覧表番号6,8,9,第9,あるいは,現金を振り)(),込むよう指定した預金口座の名義人が譲渡人である旨同一覧表番号8積極的に虚偽を述べている場合もあること,被告人は,名義変更料及び消費税名目で受領した現金についても,自己の信用取引等に費消している場(,),,()合があること同一覧表番号16等被告人は検察官調書 においては「判示第8,第9の各事実のころには,売り手を探すことす,らしておらず,現金を受領した後,すぐに,あるいは,間もなくして,証。」,,券取引等にその現金を使い込んだ旨供述しており公判廷においても受領した時点で信用取引等に流用する意思があった旨認める供述をしていることからすると,被告人の上記公判供述は信用できない。 むしろ,被告人は,上記(6)の行動から合理的に 述しており公判廷においても受領した時点で信用取引等に流用する意思があった旨認める供述をしていることからすると,被告人の上記公判供述は信用できない。 むしろ,被告人は,上記(6)の行動から合理的に推認できるとおり,判示第8の各事実の購入希望者から現金を受領した時点では,譲渡人を探す意思はなく,その現金を自己の用途に費消する意思であったものと認めるのが相当である。また,判示第9の事実についても,被告人は,検察官調書(207)で供述するとおり,すぐに着服する必要がなかったことから,さしたる理由もなく,とりあえず現金405万円をB株式会社の預金口座に入金しておいたが,その後,信用取引等で金員の具体的な必要に迫,,,られ丙に払戻しを指示して現金405万円を受領したものであるからこの時点において,被告人が,譲渡人を探す意思はなく,その現金を自己の用途に費消する意思であったことは明らかである。 そこで,以上に認定した事実を前提として,被告人に対する業務上横領罪の成否を検討する。 (1)上記のとおり,被告人は,会員権の購入希望者から名義変更を依頼され,,て会員権売買代金名目や名義変更料及び消費税名目で現金を受領した際譲渡人を探す意思はなく,その現金を信用取引等,自己の用途に費消する意思であったが,その一方で,購入希望者をAカンツリークラブの会員として登録し,年会費を徴収し,会員証書も発行して,以後,正規の会員として扱う意思であったものであり,現実にその後,購入希望者をそのように処遇している。被告人は,購入希望者に会員権譲渡申請書を作成させるなどし,また,発行された会員証書上は,真実,名義変更が行われたかのような体裁となっているが,譲渡人は実在しないのであって,これらはあくまで名義変更の外形を装ったものにすぎない。 確かに,当時は, などし,また,発行された会員証書上は,真実,名義変更が行われたかのような体裁となっているが,譲渡人は実在しないのであって,これらはあくまで名義変更の外形を装ったものにすぎない。 確かに,当時は,同クラブにおいて会員の新規募集をしている時期ではなく,被告人が募集要項を定めて,取締役会の決議及び同クラブの理事会の承認を得た事実はないし,購入希望者は,名義変更によって会員権を取得する意思で現金を交付したものであり,その後も名義変更によって会員権を取得したと信じていたことは明らかである。 しかしながら,購入希望者は,被告人に対し,入会申込書を提出して,同クラブ(法的にはB株式会社)との間で会員としての様々な権利義務関係を発生させようという意思表示をし,そのために必要な金員として,被告人が説明した金額を交付したものであり,他方,同社の代表取締役である被告人も,購入希望者を同クラブの会員として認める旨の意思表示をしたものとみることができ,両者の間には,基本的には意思表示の合致があるといえる。そして,会員の新規募集に対する取締役会の決議や同クラブの理事会の承認は,内部的な制約であって,その不存在をもって善意の第三者に対抗することはできない。そうすると,後から被告人の不正を知った購入希望者が,被告人の行為により会員契約が成立し,自己が会員権を取得したものであり,名義変更が実際には行われていない以上,会員権売買代金として被告人に交付した現金は,その全額が実質的には入会預託金に該当する旨主張してきた場合,同社としては,これを否定できないと解される。 (2)また,正規に名義変更が行われた場合には,旧会員が退会し新会員が入会して,会員数に増減がないのに対し,被告人の行った行為によれば,購入希望者は以後,正規の会員として扱われるわけであるから,実質的には また,正規に名義変更が行われた場合には,旧会員が退会し新会員が入会して,会員数に増減がないのに対し,被告人の行った行為によれば,購入希望者は以後,正規の会員として扱われるわけであるから,実質的には会員が増加する結果になる。さらに,被告人としては,現金を受領した時点で,譲渡人を探す意思はないのであるから,現金を自ら保管し続ける根拠はなく,実質的に会員を増加させることに対応して,購入希望者から会員権売買代金名目で受領した現金全額を入会預託金として扱い,B株式会社に速やかに入金するのが筋であると考えられる。加えて,会員の新規募集をする場合,会員証書の額面金額,すなわち入会預託金の金額は,会員権の時価を参考にして決定するものであるところ,被告人は,当時のAカンツリークラブの会員権の時価を参考にして,購入希望者に対して,会員権売買代金として400万円前後の金額が必要であると伝え,購入希望者はその金額を交付しているのであるから,会員権を取得する者が負担し,支出した金額についても,同社内部の正式な手続を経て会員の新規募集が行われた場合と変わりがないことになる。 (3)以上の事情によれば,被告人が判示第8,第9の各事実において行った行為は,名義変更の外形を装った会員の新規募集とみるのが相当であり,これに伴い,被告人が会員権売買代金名目や名義変更料及び消費税名目で受領した現金は,実質的にはB株式会社に入金すべき入会預託金や登録料と評価すべきものと考えられる。 弁護人は,種々の主張をして,業務上横領罪の成立を争うので,以下に判断する。 (1)弁護人は「被告人が個人的に会員権購入資金として預託された現金を,会社の経理に計上することは,そもそも預託された趣旨に反するものであるから,被告人がこれら預託金をB株式会社の経理に入れることなくその趣旨に 被告人が個人的に会員権購入資金として預託された現金を,会社の経理に計上することは,そもそも預託された趣旨に反するものであるから,被告人がこれら預託金をB株式会社の経理に入れることなくその趣旨に反して外に流用したとしても,同社に対する業務上横領罪を構成するものではない」と主張する。 。 しかしながら,本件においては,被告人は,名義変更を装いつつも,実際には購入希望者を新規に会員として扱う意思で,現金を受領したものと認められ,しかも,会員として認められることは購入希望者の意思にも沿うものであるから,弁護人の主張には理由がない。 (2)弁護人は「被告人が,購入希望者に対して,退会したり,死亡した会,員の会員権を割り当てるなどしたのは,便宜的な措置にすぎず,新たに会員権を売りたいとの会員が出てくれば,順次,正規の会員権と差し替えることが予定されていた。現在のように会員権売買価格が,額面金額に近くなれば,それも実行不可能なことではない」と主張する。 。 しかしながら,弁護人の上記主張に沿う被告人の公判供述が信用できないことは,2の末尾において検討したとおりである。更に付言すれば,被告人が判示第8,第9の各事実の前に名義変更を装って会員証書を交付した8名及び判示第8,第9の各事実の15名について,被告人の不正が発覚するまでの間,一切,正規の会員権との差し替えなるものが行われてい,,ない一方でこれらの者がいずれも正規の会員として扱われてきたことは判示第8,第9の各事実において被告人が現金を受領した際も,また,その後も,被告人には譲渡人を探す意思がなかったことを裏付けている。したがって,弁護人の主張は理由がない。 (3)弁護人は,①購入希望者が被告人に預託したのは売買代金であり,これが預託者の意向に反して「入会預託金」に変質することはあり なかったことを裏付けている。したがって,弁護人の主張は理由がない。 (3)弁護人は,①購入希望者が被告人に預託したのは売買代金であり,これが預託者の意向に反して「入会預託金」に変質することはあり得ない,②仮に本件について被告人に何らかの犯罪の既遂が成立するとすれば,被告人が購入希望者から金員を受領したとき,もしくは被告人が預託された金員を株取引に費消したとき以外にはあり得ないはずであるが,被告人が,購入希望者にメンバー料金でプレーをさせたのは,金員受領後しばらく後であり,購入希望者に会員証券を交付したのは,金員受領後少なくとも1か月から数か月後のことであるところ,犯罪の成否は犯罪が既遂に達した時点で論ずべきであり,後にメンバーとして登録したり,会員証券を交付したからといって犯罪の内容が変化することはあり得ない,③私企業であるゴルフ場にあっては,会員でなくとも取引業者もしくは関連企業に対しては,会員と同料金でプレーさせることは通常行われていることであるから,被告人が購入希望者に会員と同様の料金でプレーすることを認めたのは,Aカンツリークラブの支配人であり代表取締役であった被告人の裁量の範囲というべきであって,これをもって会員を増加させる行為ということはできないと主張する。 しかしながら,①については(1)で述べたことからすれば理由がな,いし,事後的にみても,入会預託金として扱うことは,購入希望者にとっても異存のないことと思われる。②についてみると,事後の行動等によると,被告人は,既に購入希望者から現金を受領した時点で,購入希望者を会員として登録し,年会費を徴収し,会員証書を発行する意思であるとともに,受領した現金を自己の用途に費消する意思であったものと合理的に推認できるから,この意思の存在を前提にして,被告人の行為を会員の新規 して登録し,年会費を徴収し,会員証書を発行する意思であるとともに,受領した現金を自己の用途に費消する意思であったものと合理的に推認できるから,この意思の存在を前提にして,被告人の行為を会員の新規募集とみた上,Fホテルの役員室に受領した現金を保管し,信用取引等に費消するまでの間に,業務上横領に当たる着服行為が行われたと認めることは,事後の事情により犯罪の成否を決することにはならない。③について,被告人は,名義変更のためという外形を装っているとはいえ,購入希望者から会員権取得に際して必要な書類を徴しており,さらに,購入希望者を会員として登録し,年会費を徴収し,会員証書を発行しているのであるから,被告人の行為をもって,取引業者もしくは関連企業に対して会員と同料金でプレーさせることと同視することはできない。 (4)弁護人は「被告人が時価を参考にして購入希望者から金員を預かった,のは,新規募集の場合とは全く理由が異なり,当時の会員権流通価格と同じであれば,その価格で売却を希望する者が現れるであろうという予測か,,らであったから時価を参考にしたという結論が同一であるからといって。」。 被告人の行為が新規募集であると評価することはできないと主張する確かに,被告人が購入希望者に伝えた400万円前後という金額は,名義変更という観点により定められたものであることは,弁護人主張のとおりであるが,先に述べたとおり,被告人は,譲渡人を探す意思はない一方で,購入希望者を実質的に会員として扱う意思であったところ,そのような被告人が,B株式会社において正式な手続を経て会員の新規募集をした場合に納入させることとなる入会預託金とほぼ同額の現金を受領するなどした事実は,被告人の行為を新規募集と評価すべき一事情ということができる。したがって,弁護人の主張は理 続を経て会員の新規募集をした場合に納入させることとなる入会預託金とほぼ同額の現金を受領するなどした事実は,被告人の行為を新規募集と評価すべき一事情ということができる。したがって,弁護人の主張は理由がない。 (5)弁護人は「被告人が,購入希望者から預かった金員を費消し,購入希,望者に会員たる地位を与えることができなければ,これらの者は,B株式会社に損害賠償請求を行い,同社に全額の返済義務が認められる可能性はあるが,それはあくまで損害賠償にすぎないから,この事情をもって,被告人が預かった金員が新規募集に伴う預託金であると結論付けることはできない」と主張する。 。 しかしながら,3の(1)で検討したとおり,購入希望者としては同社に対して,会員権の取得を主張できるものと解されるし,入会預託金の金額についても,会員権売買代金名目で被告人に交付した400万円前後の金額になるという主張をすれば,同社としてはこれを否定できないというべきである。そうすると,同社が購入希望者に対して,交付した会員権売買代金名目の現金全額について返済義務を負う場合は,損害賠償に限られるものではないから,弁護人の主張は理由がない。 (6)弁護人は「購入希望者が被告人から当初交付された会員権の額面は,,80万円から120万円であり,会員権購入者は何らこれに違和感も覚えず,異議の申立ても行っておらず,被告人やB株式会社に400万円の返還を申し出た者もいない。また,額面金額を従来と同額にしている新会員権証券の差し替えも,同社の商号変更に伴って行われており,同社との間で和解交渉が行われた形跡はない。これらの事実からすると,購入者は,被告人に預託した金員を新規入会のための入会預託金とは認識していなかったことが明らかである」旨主張する。 。 確かに,判示第8,第9の各事実の購 行われた形跡はない。これらの事実からすると,購入者は,被告人に預託した金員を新規入会のための入会預託金とは認識していなかったことが明らかである」旨主張する。 。 確かに,判示第8,第9の各事実の購入希望者は,額面金額を80万円から120万円とする会員証書の発行を受けて,これに納得していたものと認められるし,本件の発覚後も,被告人や同社に対し,会員権売買代金名目で交付した400万円前後の金額の返還を求めた形跡はない。 しかしながら,購入希望者は,元々,被告人から説明を受けた金額を支出して,額面金額を80万円から120万円とする会員権の名義変更を受ける意思であったところ,被告人の不正が発覚した後も,経緯はともかくとして意図したとおり会員権を取得できていることから,額面金額についてこだわりを示さなかったものと考えられる(5)で述べたとおり,入。 会預託金の据置期間経過後,購入希望者が,会員権売買代金名目で被告人に交付した金額が入会預託金に該当するとして,その返還を求める可能性はあったのであり,そのため,同社では,被告人の不正が発覚した後の平成13年1月ころ,商号変更に伴い会員証書を差し替える際,額面金額を旧来どおりの被告人が定めた金額とする旨の合意書を交わしたというのである(己の検察官調書。75。その上,同社としては,会員の新規募集),,をするのであれば会員となる者から400万円前後の入会預託金を得て,。 据置期間中無利息で日々の資金運用に充てることができたはずであったそうすると,購入希望者が本件の発覚前後を通じて,80万円から120万円という額面金額に納得しているという事実は,被告人の行為を新規募集とみる妨げとはならず,弁護人の主張は理由がない。 以上の次第で,被告人には判示第8,第9のとおり,業務上横領罪が成立するものとい という額面金額に納得しているという事実は,被告人の行為を新規募集とみる妨げとはならず,弁護人の主張は理由がない。 以上の次第で,被告人には判示第8,第9のとおり,業務上横領罪が成立するものというべきである。なお,弁護人は,むしろ購入希望者に対する詐欺罪であるとも主張するが,上記のとおり,被告人は新規募集に伴う入会預託金を着服したと解することができる上,購入希望者が実質的に欺罔されたといえるか疑問であること,経済的な損失はB株式会社に生じる行為であることからすると,弁護人の主張には組みすることはできない。 (法令の適用)罰条判示第8の別紙一覧表番号1の所為につき平成7年法律第91号による改正前の刑法253条その余の判示各所為につき,いずれも刑法253条併合罪の処理刑法45条前段,47条本文,10条(犯情の最も重い判示第6の罪の刑に法定の加重)未決勾留日数の算入刑法21条(量刑の理由)本件は,Aカンツリークラブ等を経営するB株式会社の代表取締役専務ないし代表取締役社長であった被告人が,平成7年5月から平成12年5月にかけて多数回にわたり,業務上預かり保管していた同社所有の現金合計1億3533万5000円を自己の用途に費消する目的で着服して横領したという事案である。 ,,,,被害金額は判示第8第9の各事実の関係では同社と会員権取得者との間で会員証書の差し替えに伴い,額面金額につき合意ができているため,同社が将来返還すべき入会預託金の金額が額面金額に限られることを考慮しても,なお9070万円に上り,極めて多額である。本件犯行が大きく新聞等で報道され,AカンツリークラブやB株式会社の親会社で被告人が代表取締役専務まで務めたG株式会社の信用を傷つけたことも否定できず,結果は重大である。なお,弁護人は,判示第7の事実 犯行が大きく新聞等で報道され,AカンツリークラブやB株式会社の親会社で被告人が代表取締役専務まで務めたG株式会社の信用を傷つけたことも否定できず,結果は重大である。なお,弁護人は,判示第7の事実について,B株式会社がH株式会社からの預託金返還請求に対し,預託金返還義務がないと主張している以上,この横領金額2000万円は実損害額から控除すべきであると主張するが,関係証拠によれば,B株式会社が預託金の返還を拒否すべき正当な理由はなく,いずれ,同社はその返還に応じざるを得ないものと認められるから,弁護人の主張は採用できない。 ,,,被告人はB株式会社の代表取締役として実質的な権限を有して同社を運営しその行動を監督する者がいないのをよいことに,同社やG社の信頼を裏切り,長期間かつ多数回にわたり犯行に及んだもので,常習的かつ悪質な犯行である。また,B株式会社の預金口座から払い戻した現金を横領した犯行の手口は,賃借料や工事代金を支払うという名目で出金した後,これを着服し,取引業者らに出金に見合う領収証を作成してもらって偽装するというもので,巧妙である。 被告人は,株式の信用取引に必要な金員やそれに伴う借入金の返済,さらには以前からの横領金の穴埋め資金を得ようとして,本件犯行に及んだものである。被告人の供述によると,元々は,被告人が,Aカンツリークラブの施設を改善するための資金を捻出しようと考えて,安易に同社の資金を信用取引に回したことに始まるというのであるが,被告人は,損失が生じたにもかかわらず,B株式会社やG社に対して真実を明らかにすれば,生じた損失を自ら負担せざるを得ないばかりか,これらの会社内における自己の地位が危機に瀕することから,会社に知られないうちに損失を回復させ,費消した金員の穴埋めもしようと考え,損金を確定させることなく,同 失を自ら負担せざるを得ないばかりか,これらの会社内における自己の地位が危機に瀕することから,会社に知られないうちに損失を回復させ,費消した金員の穴埋めもしようと考え,損金を確定させることなく,同様にB株式会社の金員に手をつけて信用取引を次々と拡大させていき,大きな深みにはまる中で,本件犯行に及んだものである。このように本件犯行の根底には,被告人の自己保身の心情が大きく存在しており,この点で被告人は厳しい非難を免れない。 弁護人は,情状の一事情と断った上で,被告人に不法領得の意思があったか疑問,,の余地がある旨主張するがそもそもB株式会社を含むG社の会社グループ内では会社の資金を使って証券投資を行うことは認めないという運用がなされており,被告人もそれを承知していたこと,信用取引は,損失が生じた場合にはその額が莫大になる可能性が高く,リスクの大きな取引であること,もとより,B株式会社の定款に「証券投資」とは記載されていなかったこと,被告人は,信用取引をしていることを同社及びG社の者に内緒にし,しかも取引を自己名義で行っていたこと,被告人が次々とB株式会社の金員を着服していったのは,上記のとおり,自己保身の心情によるものであることからすると,本件犯行時に,被告人に不法領得の意思があったことは明白である。 以上によれば,被告人の刑事責任は重大である。 他方,被告人は,預貯金すべてを提供するとともに,自己所有の住宅が競売に付されたことにより,四千数百万円の被害弁償をしたこと,今後も,知人が経営している会社で働いて得た収入から,被害弁償をしていく意向である上,Aカンツリー,,クラブやFホテルの集客にも協力したいと述べていること被告人の供述によるとそもそもの発端は,同クラブの施設を改善したいとの動機に基づくものであったというのであり,自己の ある上,Aカンツリー,,クラブやFホテルの集客にも協力したいと述べていること被告人の供述によるとそもそもの発端は,同クラブの施設を改善したいとの動機に基づくものであったというのであり,自己の遊興費等を得るなど私利私欲を図って会社の金員の使い込みを始めたものではない上,その後も,信用取引による損失を回復すべく,自己保身のために着服横領を続けたとはいえ,信用取引によって得た利益を遊興費等に充て,,,ようと意図していたわけではないこと被告人は同クラブの発展に大きく寄与しホテル経営にも取りかかって力を注ぐなどして,B株式会社の運営上,多くの功績を残し,間接的に親会社であるG社に対しても貢献をしてきたこと,その過程で,雇用を創出し,また,温泉の掘削,湧出に成功して事業化するなど地域社会の活性化にも貢献していること,被告人は,本件犯行を悔い,反省していること,被告人は,本件犯行の発覚により株式会社H社の代表取締役社長をはじめ,務めていた多くのG社グループ各会社の役員をすべて解任されたこと,本件により身柄を拘束された上,新聞等で大きく報道されるなど社会的制裁を受けていること,労働基準法違反の罪による罰金刑が1個あるほか前科がないこと,心臓を患うなど健康状態も芳しくないこと,妻も過去に胃癌の手術を受けるなど体調が良くないこと,高齢であること,現在,被告人夫婦と長女の生活を支えている飲食店の経営は,被告人の力によるところが大きいこと,知人が社会復帰後,被告人を自己の経営する会社の岡山支店長として迎え入れる意向であること,多くの人が被告人の仕事ぶりや業績,人柄を評価し,寛大な処分を求める嘆願書を寄せていることなど被告人のために有利に斟酌すべき事情も多々存する。そこで,これらの事情を総合考慮の上,主文の刑を定めた。 よって,主文のとおり判決する 業績,人柄を評価し,寛大な処分を求める嘆願書を寄せていることなど被告人のために有利に斟酌すべき事情も多々存する。そこで,これらの事情を総合考慮の上,主文の刑を定めた。 よって,主文のとおり判決する。 (求刑懲役5年)平成15年1月29日岡山地方裁判所第1刑事部1係裁判官西田■基

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