昭和23(れ)1534 詐欺、食糧管理法違反

裁判年月日・裁判所
昭和24年3月22日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人沖田誠の上告趣意第一点について。  論旨は、原判決に示されている第一の(一)乃至(三)の事実について、その認 定が

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判決文本文1,518 文字)

主文本件上告を棄却する。 理由弁護人沖田誠の上告趣意第一点について。 論旨は、原判決に示されている第一の(一)乃至(三)の事実について、その認定が採証の法則に違反してなされたものであることを主張しているけれども、その理由として挙げているところはいずれも採用することができない。蓋し論旨は先ず、被告人が公判廷に於てさきの供述をひるがえしたにも拘わらず、原判決がさきの供述を証拠として採用したことを非難しているけれども、被告人が異なつた供述をした場合にどの供述を証拠として採用するかは、原審の自由裁量権に属することである。 次ぎに論旨は、被告人がAから金を受取る際には何時までに米を買つてやるという期限の定めがなかつたとの右Aの陳述を援用しているがたとえはつきりした期限の定めがなくとも、証拠として引用せられている同人の供述記載のように、再度も催促されてもなお相当の時期に約束を履行しないような場合には、詐欺の所為のあつたことを認定する妨げとはならない。なお同人の証言が所論のように裁判長のいわゆる誘導訊問にもとずいてなされたものである。(とは認められず又その証拠価値を否定する理由もない。)更らに被告人は昭和二二年一一月一五日食糧管理法被疑事件について勾留せられ其の勾留期間中同月二七日本件詐欺罪について検察事務官の取調を受けその際録取された聴取書中の供述記載が原判決の証拠として採用されていること所論の通りであるが、さればとて右の聴取書を無効とする理由はなく、これを証拠として採用したことが違法であるとも言い難い。論旨は又原判示第一の(四)の事実について、原判決が証人Bに対する訊問調書中被告人に不利益な一部分のみを証拠として事実を認定したことを非難しているけれども、証拠の取捨選択- 1 -は原審の専権に 論旨は又原判示第一の(四)の事実について、原判決が証人Bに対する訊問調書中被告人に不利益な一部分のみを証拠として事実を認定したことを非難しているけれども、証拠の取捨選択- 1 -は原審の専権に属するところであるから、これを以て原判決に違法ありと言うことはできない。 最後に論旨は、原判決が判示第一に挙げた四つの犯罪を連続犯としたことを攻撃しているけれども、是等四つの連続した行為は何れも詐欺罪として同一罪名に触れるものであるから、これを連続犯として処断したことは正当である。是等四つの行為がなされた昭和二一年一一月から同二二年九月に至る迄の約十箇月は、是等の行為を連続犯と認めることを妨げる程長い期間ではない。且つこれ等の犯罪が若し連続犯でないとすれば、併合罪としなければならないが、このような主張は被告人のために不利益なものであるから、上告理由として不適法である。 要するに論旨第一点の各主張は、右の理由によつて何れも採用することができない。 同第二点について。 しかし被告人の公判廷における自白は、これを唯一の証拠として有罪を認定しても憲法に違反するものでないこと、当裁判所の屡次の判例の示すとおりであるから、論旨は理由がない。 以上の理由によつて刑事訴訟法施行法第二条旧刑事訴訟法第四四六条に従い主文の通り判決する。 この判決は、公判廷における自白の証拠能力に関する裁判官井上登の少数意見(昭和二三年(れ)第一六八号、同年七月二九日言渡最高裁判所大法廷判決参照)を除く外裁判官一致の意見によるものである。 検察官安平政吉関与昭和二四年三月二二日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎- 2 -裁判官井上登 二二日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎- 2 -裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介- 3 -

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