- 1 - 主文 本件抗告を棄却する。 理由 本件抗告の趣意は,違憲をいう点を含め,実質は単なる法令違反の主張であって,刑訴法433条の抗告理由に当たらない。 なお,所論に鑑み,職権で判断する。 原決定及びその是認する原々決定によると,本件再審請求は,控訴を棄却した確定判決に対するものであるが,刑訴法436条1項所定の事由の主張がなく,法令上の方式に違反していたこと,本件再審請求の対象事件については,第1審の有罪の確定判決に対する再審請求が福岡地方裁判所に係属しており,請求が競合する状態にあったが,控訴裁判所である原々審は,刑訴規則285条1項による訴訟手続の停止をすることなく,本件再審請求を棄却したことが認められる。 本件のように,再審請求が競合した場合において控訴を棄却した確定判決に対する再審請求が適法な再審事由の主張がないため不適法であることが明らかなときには,第1審裁判所と控訴裁判所との間において審理の重複や判断の矛盾等が生じるおそれはないから,控訴裁判所は,刑訴規則285条1項による訴訟手続の停止をすることなく,当該再審請求を棄却することも許されるというべきである。これと同旨の原々決定及び原決定は相当である。 よって,刑訴法434条,426条1項により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。 (裁判長裁判官白木勇裁判官宮川光治裁判官櫻井龍子裁判官金築誠志裁判官横田尤孝)
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