主文 本件上告を棄却する。理由 被告人本人の上告趣意中違憲をいう点は、記録を調べても所論自白の任意性を疑うべき証跡は認められないから、前提を欠き、その余は、事実誤認、単なる法令違反、再審事由の主張であつて、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。弁護人児玉義史の上告趣意第一点は、原審が証人A、同B、同Cの尋問の際に被告人に審問の機会を与えなかつたのは憲法三七条二項に違反するというものであるが、原審は、これらの証人の証言を事実認定又は量刑の資料としたものでなく、単に第一審判決を是認して控訴を棄却したに止まることは、原判文自体から明らかであるから、違憲の主張は、前提を欠き、同第二点は、量刑不当の主張であつて、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。よつて、同法四一四条、三八六条一項三号、一八一条一項但書により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。昭和四九年六月一一日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官坂本吉勝裁判官関根小郷裁判官天野武一裁判官江里口清雄裁判官高辻正己- 1 -
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