【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人らの負担とする。 理 由 上告人らの上告理由第一点第二点について。 所論は原審の措置が憲法三二条に違
主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人らの負担とする。 理 由 上告人らの上告理由第一点第二点について。 所論は原審の措置が憲法三二条に違反している旨主張するけれども、その実質は 単なる法令違反を主張するに帰し、この点の論旨はその前提を欠くものであつて、 採るを得ない。そして本件記録によれば、原審第一回口頭弁論期日に控訴人ら(上 告人ら)は出頭しなかつたため、控訴状を陳述したものと擬制され、被控訴代理人 は控訴棄却の申立をなし、原判決(一審判決)事実摘示のとおり第一審口頭弁論の 結果を陳述し、他に主張立証はない旨述べ、裁判長は合議の上弁論を終結したこと、 控訴人ら代理人杉本良三は右弁論終結後昭和三七年二月二六日附書面をもつて弁論 再開を申請し、控訴人株式会社A1代表者兼控訴人本人A2および控訴人本人Dの 尋問を申請したが、原審は弁論を再開することなく、原判決の言渡をなしたことが 明らかである。しかし、閉じたる弁論の再開を命ずると否とは裁判所の専権事項で あることは民訴一三三条によつて明らかな所であり、従つて当事者の弁論再開の申 請は単に裁判所の右専権の発動を促さんとするだけのものと解するのを相当とする。 従つて一度事件が裁判を為すに熟するものと認めて弁論を終結した後においては、 たとえ当事者が弁論再開の申請を為しても裁判所が之を採用しないからとて毫も違 法の措置ということを得ない。然らば此の為上告人ら(控訴人ら)の新な証拠の提 出が出来なかつたとしても民訴一三七条の規定明らかな如く裁判所はこれらの提出 を不当に制限したものとはならない(最高裁判所昭和二三年(オ)第七号、同年四 月一七日第二小法廷判決、民集二巻四号一〇四頁、同二三年(オ)第五八号、同年 一一月二五日第一小法廷判決、民集二巻一二号四二二頁参照)。原審 たものとはならない(最高裁判所昭和二三年(オ)第七号、同年四 月一七日第二小法廷判決、民集二巻四号一〇四頁、同二三年(オ)第五八号、同年 一一月二五日第一小法廷判決、民集二巻一二号四二二頁参照)。原審に所論の違法 - 1 - は存せず、論旨は採るを得ない。 同第三点について 論旨は原審は判決言渡期日の呼出状を上告人らに送達することなくして判決の言 渡をなしているのであるから民訴三九五条一項五号、三九六条、三八七条に該当す る旨主張するけれども、本件記録によれば、原審において当事者双方は昭和三七年 一月三一日午前一〇時の第一回口頭弁論期日につき適式の呼出をうけながら、右期 日に控訴人ら(上告人ら)は出頭せず、被控訴人(被上告人)代理人Eのみ出頭し、 同期日に控訴人A3申請の期日変更申請は被控訴代理人の同意がなく採用されず、 訴訟は進行し、同日弁論を終結され、判決言渡期日を同年二月二一日午前一〇時と 指定告知されたこと、右指定された判決言渡期日には前同様椌訴人らは出頭せず、 被椌訴人代理人のみ出頭したところ、右期日は延期され次回判決言渡期日を同月二 八日午前一〇時と指定告知され、右期日には被控訴人および同代理人のみ出頭し、 控訴人ら不出頭のまま判決が言渡されたことが明らかである。しかしこのように当 事者の一方が適法な呼出しを受けながら口頭弁論期日に出頭しない場合に、裁判所 が口頭弁論を経て審理を終結し、裁判長において判決言渡期日を指定して該期日に 出頭すべき旨を当事者に告知したときは、その告知は民訴二〇七条、一九〇条二項 により在廷しない当事者に対してもその効力を有するものであるから更にその者に 対して右判決言渡期日に出頭すべき旨の呼出状を送達することを要しないものと解 するを相当とし(最高裁判所昭和二三年(オ)第一九号、同年五月一八日第三小法 廷判決、民集二巻五号一一五頁 るから更にその者に 対して右判決言渡期日に出頭すべき旨の呼出状を送達することを要しないものと解 するを相当とし(最高裁判所昭和二三年(オ)第一九号、同年五月一八日第三小法 廷判決、民集二巻五号一一五頁参照)、そしてこのように判決言渡期日が当事者双 方に対し適法に告知された後その期日になつてこれをさらに他の日時に変更する旨 の言渡をしたときは、その言渡は前同様前各条により、不出頭の当事者に対しても 告知の効力を生じ、右の新期日についても矢張り当事者に呼出状を送達する必要は ないと解するのを相当とする(最高裁判所昭和三〇年(オ)第九一二号、同三二年 - 2 - 二月二六日第三小法廷判決、民集一一巻二号三六四頁参照)。原判決に所論の違法 は存せず論旨は採るを得ない。 同第四点について。 原判決の引用する一審判決は昭和三四年(ワ)第二三七六号事件について、その 理由欄で所論主張に対し「被告(控訴人、上告人株式会社A1)は仮に原告(被控 訴人、被上告人)がDより本件建物を買受けたとしても、右売買は民法一〇八条に 違反すると主張するけれども、この事実を認めるに足る証拠はない」旨判示してい るのであるから、所論はその主張の前提を欠き、原判決に所論の違法は存せず、論 旨は採るを得ない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、 主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷 裁判長裁判官 横 田 正 俊 裁判官 河 村 又 介 裁判官 垂 水 克 己 裁判官 石 坂 修 一 - 3 - 水 克 己 裁判官 石 坂 修 一 - 3 -
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