令和4年4月28日判決言渡同日原本交付裁判所書記官令和元年(ワ)第26105号不正競争行為差止等請求事件口頭弁論終結日令和4年1月25日判決 原告東宝株式会社 同訴訟代理人弁護士辻居幸一佐竹勝一山本飛翔 西村英和同訴訟代理人弁理士石戸 孝 被告株式会社タグチ工業(以下「被告タグチ工業」という。) 被告株式会社タグチアシスト(以下「被告タグチアシスト」という。) 上記両名訴訟代理人弁護士平野和宏同訴訟代理人弁理士森 寿夫主文 1 被告らは、別紙被告商品等表示目録記載1の表示を付したTシャツ、マスキングテープ、時計、フィギュア、タオル、グローブ、キャップ、パーカーを譲 渡し、引き渡し、貸し渡し、輸入し又は譲渡若しくは引渡しのために展示して はならない。 2 被告タグチ工業は、別紙被告商品等表示目録記載1の表示を付したフィギュアを廃棄せよ。 3 被告タグチ工業は、原告に対し、49万5869円、並びに、うち11万2125円に対する令和元年10月16日から支払済みまで年5分の割合による 金員、及び、うち11万8250円に対する令和2年12月18日から、うち1907円に対する令和3年4月12日から、うち26万3587円に対する同年8月31日から、各支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。 4 被告タグチアシストは、原告に対し、55万7091円、並 907円に対する令和3年4月12日から、うち26万3587円に対する同年8月31日から、各支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。 4 被告タグチアシストは、原告に対し、55万7091円、並びに、うち14万2117円に対する令和元年10月16日から、うち3540円に対する同 年11月20日から、うち3540円に対する令和2年3月3日から、各支払済みまで年5分の割合による金員、及び、うち7万9750円に対する同年12月18日から、うち32万8144円に対する令和3年8月31日から、各支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。 5 被告らは、原告に対し、連帯して1万2188円及びこれに対する令和元年 10月16日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 6 被告タグチ工業は、アトラクション用ロボットキャラクターに別紙被告商品等表示目録記載2の表示を使用してはならない。 7 被告タグチ工業は、シミュレーションゲームに別紙被告商品等表示目録記載3の表示を使用してはならない。 8 被告タグチ工業は、原告に対し、973万円、及び、うち610万円に対する平成30年11月22日から、うち187万円に対する平成30年11月22日から、うち99万円に対する平成31年4月1日から、うち77万円に対する令和2年4月1日から、各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 9 原告のその余の各請求をいずれも棄却する。 10 訴訟費用は、原告に生じた費用の5分の2、被告タグチ工業に生じた費用 の12分の5及び被告タグチアシストに生じた費用の4分の1を原告の負担とし、原告に生じた費用の2分の1及び被告タグチ工業に生じたその余の費用を被告タグチ工業の負担とし、原告及び被告タグチアシストに生じた各その余の 被告タグチアシストに生じた費用の4分の1を原告の負担とし、原告に生じた費用の2分の1及び被告タグチ工業に生じたその余の費用を被告タグチ工業の負担とし、原告及び被告タグチアシストに生じた各その余の費用を被告タグチアシストの負担とする。 11 この判決は、3項から5項及び8項に限り、仮に執行することができる。 事実 及び理由第1 請求等 1 主文1項に同旨 2 被告らは、別紙被告商品等表示目録記載1の表示(以下「被告表示1」という。)を付したTシャツ、マスキングテープ、時計、フィギュア、タオル、グ ローブ、キャップ、パーカーを廃棄せよ。 3 被告タグチ工業は、原告に対し、95万5486円及びこれに対する令和元年10月16日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 4 被告タグチアシストは、原告に対し、102万3258円及びこれに対する令和元年10月16日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 5 主文5項に同旨 6 主文6、7項に同旨 7 ⑴ 主位的請求被告タグチ工業は、原告に対し、6175万円、並びに、うち2840万円に対する平成30年11月22日から、うち1050万円に対する平成3 1年4月1日から、うち1050万円に対する令和2年4月1日から各支払済みまで年5分の割合による金員、及び、うち1050万円に対する令和3年4月1日から、うち185万円に対する令和3年6月8日から各支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。 ⑵ 予備的請求 被告タグチ工業は、原告に対し、6115万円、並びに、うち2780万 円に対する平成30年11月22日から、うち1050万円に対する平成31年4月1日から、うち1050万円に対する令和2年4月1日から タグチ工業は、原告に対し、6115万円、並びに、うち2780万 円に対する平成30年11月22日から、うち1050万円に対する平成31年4月1日から、うち1050万円に対する令和2年4月1日から、各支払済みまで年5分の割合による金員、及び、うち1050万円に対する令和3年4月1日から、うち185万円に対する令和3年6月8日から、各支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。 8 仮執行宣言第2 事案の概要本件は、原告が、①被告らは、それぞれ、原告が商品等表示として使用する著名な又は需要者の間に広く認識されている別紙原告商品等表示目録記載の表示(以下「原告表示」 という。)に類似する被告表示1を使用したTシャツ、マスキングテープ等の商品を譲渡等し(不正競争防止法2条1項2号)、又は、更に原告の商品又は営業と混同を生じさせて(同項1号)、原告の営業上の利益を侵害し、原告はこれによって損害を受けたと主張して、被告らに対し、各差止請求権(同法3条1項)及び各廃棄等請求権(同条2項)に基づき、上記の各商品の譲渡等の 差止め及びその廃棄を求める(前記第1の1、2)とともに、各不法行為による損害賠償請求権(同法4条、民法709条、719条)に基づき、被告タグチ工業に対し95万5486円及びこれに対する令和元年10月16日(訴状送達の日の翌日)から支払済みまで平成29年法律第44号による改正前の民法(以下「旧民法」という。)所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を、 被告タグチアシストに対し102万3258円及びこれに対する上記同様の遅延損害金の支払を、被告らに対し連帯して1万2188円及びこれに対する上記同様の遅延損害金の支払をそれぞれ求め(前記第1の3~5)、②被告タグチ工業は、原告表示に類似する別 れに対する上記同様の遅延損害金の支払を、被告らに対し連帯して1万2188円及びこれに対する上記同様の遅延損害金の支払をそれぞれ求め(前記第1の3~5)、②被告タグチ工業は、原告表示に類似する別紙被告商品等表示目録記載2の表示(以下「被告表示2」という。)をアトラクション用ロボットキャラクター に使用し、同記載3の表示(以下「被告表示3」といい、被告表示1から3ま でを併せて「各被告表示」という。)をシミュレーションゲームに使用して(不正競争防止法2条1項2号)、又は、更に原告の商品又は営業と混同を生じさせて(同項1号)、原告の営業上の利益を侵害し又は法律上の原因なく利得し、原告はこれによって損害又は損失を受けたと主張して、被告タグチ工業に対し、各差止請求権(同法3条1項)に基づき、上記のキャラクターにおけ る被告表示2の使用及び上記のゲームにおける被告表示3の使用の停止を求める(前記第1の6)とともに、主位的に不法行為による損害賠償請求権(同法4条、民法709条)に基づき、6175万円及び各内金に対する旧民法所定の年5分の割合又は民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払を求め(前記第1の7⑴)、予備的に不当利得返還請求権(民法703条、704条) 及び不法行為による損害賠償請求権に基づき、6115万円及び各内金に対する旧民法所定の年5分の割合による利息又は同割合若しくは民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払を求める(前記第1の7⑵)事案である。 1 前提事実(当事者間に争いのない事実及び証拠上容易に認められる事実。証 拠は文末に括弧で付記した。なお、書証は特記しない限り枝番を全て含む。以下同じ。)⑴ 当事者原告は、映画、演劇等の企画、制作、興行等を目的とする株式会社である。 る事実。証 拠は文末に括弧で付記した。なお、書証は特記しない限り枝番を全て含む。以下同じ。)⑴ 当事者原告は、映画、演劇等の企画、制作、興行等を目的とする株式会社である。 被告タグチ工業は、機械工具、工作機械、建設土木鉱山用機械等の開発、 設計、製造、輸出入及び販売等を目的とする株式会社である。 被告タグチアシストは、機械工具、工作機械、建設土木鉱山用機械等の開発、設計、製造、輸出入及び販売等を目的とする株式会社である。 (本項につき、争いがない事実)⑵ 原告表示の使用 原告は、昭和30年、「ゴジラ」という名称の架空の怪獣(以下「怪獣 「ゴジラ」」という。)が登場する映画「ゴジラ」を輸出するに当たり、「ゴジラ」の欧文字表記として原告表示を採用し、海外向けポスター及び宣伝材料に原告表示を使用した。(甲75(3頁)、76(3頁))原告は、その後、国内において、原告表示を、怪獣「ゴジラ」や関連する怪獣等が登場する「ゴジラ」シリーズの映画、その宣伝広告活動及びそのビ デオグラム等に使用し、また、多数の者に対し、怪獣「ゴジラ」等に関しその名称、形状等についての使用を許諾し、これらの者により、原告表示が使用された玩具、衣料品、文房具、食料品、雑貨等の商品やゲーム等が製造、販売されるなどしている。(甲6、8~21、49、54~57、59~72、91、92、134~136、138~146) 怪獣「ゴジラ」及びその名称は、国内において著名である。(争いがない事実)⑶ 各被告表示の使用等ア被告タグチ工業は、平成6年9月頃から、主力商品である「ガジラ」シリーズと称する複数の建設機械用アタッチメント(以下「被告アタッチ メン いがない事実)⑶ 各被告表示の使用等ア被告タグチ工業は、平成6年9月頃から、主力商品である「ガジラ」シリーズと称する複数の建設機械用アタッチメント(以下「被告アタッチ メント」という。)に被告表示1を使用している。(乙8~11、弁論の全趣旨)イ被告タグチ工業は、平成23年頃から、被告表示1を商品又はその包装に使用した時計、被告アタッチメントのミニチュアフィギュア及びグローブを輸入したほか、被告表示1を商品又はその包装に使用したTシャ ツ、マスキングテープ、時計、被告アタッチメントのミニチュアフィギュア、タオル、キャップ及びパーカーを、別紙被告行為1一覧記載1の「㋐社外販売」欄、「㋑関連会社」欄、「㋒社内販売」欄記載のとおり、各「個数」欄記載の各個数について各「売上高」欄記載の各額で、「㋓社内使用」欄、「㋔無償譲渡」欄記載のとおり、各「個数」欄記載の各 個数について無償で、それぞれ譲渡し、引き渡した(以下「被告行為1 ①」という。)。 また、被告タグチアシストは、平成23年頃から、被告表示1を商品又はその包装に使用したTシャツ、マスキングテープ、時計、被告アタッチメントのミニチュアフィギュア、タオル、グローブ、キャップ及びパーカー(以下、併せて「各被告商品」という。)を、別紙被告行為1一 覧記載2の「㋐ネット販売」欄、「㋑関連会社」欄、「㋒社内販売」欄記載のとおり、各「個数」欄記載の各個数について各「売上高」欄記載の各額で、「㋓社内使用」欄記載のとおり、各「個数」欄記載の各個数について無償でそれぞれ譲渡し、引き渡した(以下「被告行為1②」といい、被告行為1①、1②を併せて「被告行為1」という。)。 なお、被告らによる被告行為1のうち別紙被告行為1一覧の括弧内に表記したも 償でそれぞれ譲渡し、引き渡した(以下「被告行為1②」といい、被告行為1①、1②を併せて「被告行為1」という。)。 なお、被告らによる被告行為1のうち別紙被告行為1一覧の括弧内に表記したものは、被告タグチ工業が被告らの関連会社である株式会社田口クリエイト(以下「田口クリエイト」という。)に譲渡し、田口クリエイトが被告タグチアシストに譲渡した商品に係るものである。 被告タグチアシストは、令和元年9月、インターネット上のウェブサイ トに開設した店舗における各被告商品の販売を停止し、被告らは、その後、令和3年8月31日までには、その他の態様による各被告商品の譲渡、引渡しも停止した。 (本項につき、争いがない事実のほか、乙115、116、弁論の全趣旨) ウ被告タグチ工業は、被告タグチ工業及び被告アタッチメントの宣伝広告のため、被告アタッチメントの一つであるパワーショベルの破砕機等の模造品をアーム部に装着した全長7mの巨大アトラクション用ロボットキャラクター(以下「被告キャラクター」という。)を製造した上、その名称として「スーパーガジラ」及びその欧文字表記である被告表示2 を使用して、平成27年7月18日から令和元年6月22日まで、別紙 被告行為2・3一覧記載のとおり被告キャラクターを展示会等において展示した(以下「被告行為2」という。)。被告キャラクターは、操作部を操作することによりアーム部を作動させ、ダンス、じゃんけん、バイバイ等のコミカルな動きをさせることができた。なお、被告キャラクターは、他社が製作したゲームにおいて敵キャラクターとして使用され たことがあった。(争いがない事実のほか、甲36~39、弁論の全趣旨)エ被告タグチ工業は、被告キャラクターの内部に、人が入ることが可能な たゲームにおいて敵キャラクターとして使用され たことがあった。(争いがない事実のほか、甲36~39、弁論の全趣旨)エ被告タグチ工業は、被告キャラクターの内部に、人が入ることが可能な操縦室を設け、被告表示3を使用した仮想現実(virtualreality;VR)技術による被告キャラクターのパイロットシミュレーションゲーム(以 下「被告ゲーム」という。)を搭載した上、その名称として被告表示3を使用して、平成27年7月18日から平成31年1月25日まで、別紙被告行為2・3一覧記載のとおり前記の展示会等において客に対し被告ゲームを体験させたことがあった(以下「被告行為3」という。)。 (争いがない事実のほか、甲39、乙64、65、弁論の全趣旨) ⑷ 被告タグチ工業の商標権に係る手続の経過等ア被告タグチ工業は、平成23年11月21日、被告表示1と同一の別紙被告商標目録記載1の商標(以下「被告商標1」という。)について、商品及び役務の区分並びに指定商品を「第7類鉱山機械器具、土木機械器具、荷役機械器具、農業用機械器具、廃棄物圧縮装置、廃棄物破砕 装置」として商標登録出願をし、被告商標1は、平成24年4月27日、設定の登録がされた(商標登録第5490432号)。(乙1、12)原告は、平成29年2月21日、被告商標1について、無効審判請求をした(無効2017-890010号)が、同年10月16日、上記審判の請求は成り立たない旨の審決がされた。(甲1、乙1) 原告は、知的財産高等裁判所に審決取消訴訟を提起し、知的財産高等裁 判所は、平成30年6月12日、「GODZILLA」との文字から成る商標を引用商標とした上で、被告商標1の登録は商標法4条1項15号に違反してさ 高等裁判所に審決取消訴訟を提起し、知的財産高等裁 判所は、平成30年6月12日、「GODZILLA」との文字から成る商標を引用商標とした上で、被告商標1の登録は商標法4条1項15号に違反してされたものであるとして前記審決を取り消す旨の判決をし(同裁判所平成29年(行ケ)第10214号)、令和元年6月14日、同判決は確定した。(甲1、151) 令和元年11月6日、前記無効審判請求事件について、被告商標1の登録は商標法4条1項15号に違反してされたものであるとして、登録を無効とする旨の審決がされた。(甲151)被告タグチ工業は、令和元年12月12日、知的財産高等裁判所に審決取消訴訟を提起する(同裁判所令和元年(行ケ)第10167号)とと もに、被告商標1に係る商標権を、商品及び役務の区分並びに指定商品を「第7類鉱山機械器具、土木機械器具、荷役機械器具、農業用機械器具、廃棄物圧縮装置、廃棄物破砕装置但し、パワーショベル用の破砕機・切断機・掴み機・穿孔機等のアタッチメントを除く」とするもの(商標登録第5490432号の1)と、「第7類パワーショベル用 の破砕機・切断機・掴み機・穿孔機等のアタッチメント」とするもの(商標登録第5490432号の2)に分割し、その旨の登録がされた。 (乙1)令和2年8月20日、前記審決取消請求事件について、被告タグチ工業の請求を棄却する旨の判決がされた。(甲151) 被告タグチ工業は、前記判決について、上告受理の申立てをした(最高裁令和2年(行ノ)第10036号)。(弁論の全趣旨)イ被告タグチ工業は、平成26年9月29日、被告表示1を含む別紙被告商標目録2記載の商標(以下「被告商標2」という。)について、商品及び役務の区分並びに指定商品を「 号)。(弁論の全趣旨)イ被告タグチ工業は、平成26年9月29日、被告表示1を含む別紙被告商標目録2記載の商標(以下「被告商標2」という。)について、商品及び役務の区分並びに指定商品を「第9類業務用テレビゲーム機用プ ログラム、携帯電話機の附属品、その他の電気通信機械器具、電子計算 機用プログラム、その他の電子応用機械器具及びその部品、家庭用テレビゲーム機用プログラム、携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM、レコード、インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル、インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル、録画済み ビデオディスク及びビデオテープ、電子出版物」、「第25類被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、仮装用衣服、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」、「第28類おもちゃ、人形、すごろく、トランプ、遊戯用器具、運動用具、釣り具、昆虫採集用具」として商標登録出願をし、被告商標2は、平成27年2月6日、設定の登録 がされた(商標登録第5739434号)。(乙13)原告は、令和元年8月5日、被告商標2について、無効審判請求をした(無効2019-890045号)。(甲95、99)被告タグチ工業は、令和元年10月15日、被告商標2に係る商標権(以下「被告商標権2」という。)を放棄し、同月29日、その登録が 抹消された。(甲99、乙39)令和元年12月16日、前記無効審判請求事件について、被告商標2の登録は商標法4条1項15号に違反してされたものであるとして、登録を無効とする旨の審決がされ、同審決は、令和2年1月27日、確定した。(甲95、99) 請求事件について、被告商標2の登録は商標法4条1項15号に違反してされたものであるとして、登録を無効とする旨の審決がされ、同審決は、令和2年1月27日、確定した。(甲95、99) ⑸ 本件訴訟経過等原告は、令和元年8月26日、被告タグチ工業に対し、各被告表示の使用等が不正競争に当たるとして、原告が被告タグチ工業に対し損害賠償請求権等を有していること、20日以内に被告タグチ工業の誠意ある対応がない場合には法的措置をとることを通知する旨の書面(以下「本件通知書面」とい う。)を送付した。(甲73、186、弁論の全趣旨) 原告は、令和元年9月27日、本件訴えを提起し、平成27年8月から訴え提起に至るまでの被告表示2、3の使用に係る不正競争を理由とする損害の一部として、被告表示2の使用につき1000万円、被告表示3の使用につき500万円及び弁護士費用を請求した。(当裁判所に顕著な事実)被告タグチ工業は、令和3年7月5日付け準備書面により、平成28年9 月26日以前の被告表示2、3の使用に係る不正競争を理由とする原告の被告タグチ工業に対する損害賠償請求権について消滅時効を援用する旨の意思表示をした。 原告は、令和3年4月23日、訴えを変更し、平成27年7月からの被告表示2、3の使用に係る不正競争を理由とする損害として、被告表示2、3 の使用につき併せて年1000万円の割合による5750万円及び弁護士費用を請求した。 被告タグチ工業は、令和3年11月18日付け準備書面により、平成28年8月26日から同年9月25日までの被告表示2、3の使用に係る不正競争を理由とする原告の被告タグチ工業に対する損害賠償請求権のうち、被告 表示2の使用につき年1000万円の割合による額、被告表示3の使用につき年5 25日までの被告表示2、3の使用に係る不正競争を理由とする原告の被告タグチ工業に対する損害賠償請求権のうち、被告 表示2の使用につき年1000万円の割合による額、被告表示3の使用につき年500万円の割合による額の支払を求める部分について消滅時効を援用する旨の意思表示をした。 (本項につき、当裁判所に顕著な事実) 2 争点及び争点に関する当事者の主張 本件の争点は次のとおりである。 ①原告が原告表示を商品等表示として使用しているか。 ②原告表示が著名であり(不正競争防止法2条1項2号)、又は、需要者の間に広く認識されている(同項1号)か。 ③被告らが原告表示と類似の被告表示1を商品等表示として使用した商品を 譲渡等するなどし(不正競争防止法2条1項2号)、又は、被告表示1を 使用した商品を譲渡等するなどして原告の商品又は営業と混同を生じさせて(同項1号)、原告の営業上の利益を侵害したか。 ④被告表示1の使用が登録商標の使用として許されるか。 ⑤被告表示1の使用差止め及び廃棄の必要があるか。 ⑥被告らに被告表示1の使用につき故意又は過失があるか。 ⑦原告が被告表示1の使用に係る不正競争により被った損害及び額⑧被告タグチ工業が原告表示と類似の被告表示2を商品等表示として使用し(不競法2条1項2号)、又は、被告表示2を使用して原告の商品又は営業と混同を生じさせる行為をして(同項1号)、原告の営業上の利益を侵害したか。 ⑨被告タグチ工業が原告表示と類似の被告表示3を商品等表示として使用し(不競法2条1項2号)、又は、被告表示3を使用して原告の商品又は営業と混同を生じさせる行為をして(同項1号)、原告の営業上の利益を侵害したか。 ⑩被告表示2、3の使用差止めの必要があるか。 ⑪被 条1項2号)、又は、被告表示3を使用して原告の商品又は営業と混同を生じさせる行為をして(同項1号)、原告の営業上の利益を侵害したか。 ⑩被告表示2、3の使用差止めの必要があるか。 ⑪被告タグチ工業に被告表示2、3の使用につき故意又は過失があるか。 ⑫被告表示2、3の使用に係る不正競争により原告が被った損害及び額⑬原告が平成28年7月13日に被告タグチ工業による被告表示2、3の使用について損害の発生を知ったか。 ⑭原告が令和元年8月26日に被告タグチ工業に対し催告をしたか。 ⑮被告タグチ工業の被告表示2、3の使用により原告が受けた損失及び額⑴ 争点①(原告が原告表示を商品等表示として使用しているか。)について(原告の主張)原告は、平成6年9月より前から現在に至るまで、原告表示を原告の商品又は営業の表示として使用している。 すなわち、原告は、昭和30年以降、長年にわたり、原告表示を、原告製 作、公開に係る映画「ゴジラ」シリーズ、その宣伝広告活動及びそのビデオグラムに広く使用し、各被告商品と需要者を共通にする多くのキャラクター商品等にも使用しており、その結果、原告表示は、映画「ゴジラ」シリーズの題号という位置付けを超えて、原告の商品又は営業を表示するものになった。「ゴジラ」という片仮名表記や怪獣「ゴジラ」とは独立して原告表示が 使用されている例が多数ある。 (被告らの主張)原告表示は、映画に登場する架空の怪獣の固有名詞を欧文字表記したものであるところ、当該表示を使用した商品は、日常生活で一般消費者によって使用される同種商品との差別化が難しい物である上、「GODZILLA」 という欧文字表記は、様々な字体で、「ゴジラ」という片仮名表記や怪獣「ゴジラ」と一体として 、日常生活で一般消費者によって使用される同種商品との差別化が難しい物である上、「GODZILLA」 という欧文字表記は、様々な字体で、「ゴジラ」という片仮名表記や怪獣「ゴジラ」と一体として、これらより目立たない大きさ、色で表示されて、怪獣「ゴジラ」が登場する映画、DVD、VR、怪獣「ゴジラ」そのもの等を示すものとして使用されているのであり、原告表示が原告の商品又は営業を表示するものとして使用されているわけではない。 ⑵ 争点②(原告表示が著名であり、又は、需要者の間に広く認識されているか。)について(原告の主張)原告表示は、遅くとも平成6年9月から現在に至るまで、原告の商品又は営業を表示するものとして、著名であり、又は、需要者の間に広く認識され ている。 原告は、昭和30年以降、日本国内において29作の、海外において3作の「ゴジラ」シリーズの映画を製作、公開しており、これらの多くの作品及び宣伝素材等、これらの映画に係るビデオグラム作品、書籍及び雑誌等において原告表示を使用してきた。さらに、平成6年9月より前から、原告から 怪獣「ゴジラ」の使用許諾を受けた多数の企業によって原告表示を使用した 多くのキャラクター商品が販売されており、同年1月及び同年11月発行の英和辞典にも「Godzilla」が「ゴジラ」を意味する単語として掲載されている。 (被告らの主張)原告表示は、デザイン化されておらず字体も様々であること等から、「ゴ ジラ」なる片仮名表記や怪獣「ゴジラ」と一体として使用されて初めて「ゴジラ」を意味するものと認識されることがあるとしても、単体で著名であるとはいえないし、需要者に広く認識されているとはいえない。 ⑶ 争点③(被告らが原告表示と類似の被告表示 て使用されて初めて「ゴジラ」を意味するものと認識されることがあるとしても、単体で著名であるとはいえないし、需要者に広く認識されているとはいえない。 ⑶ 争点③(被告らが原告表示と類似の被告表示1を商品等表示として使用した商品を譲渡等するなどし、又は、被告表示1を使用した商品を譲渡等する などして原告の商品又は営業と混同を生じさせて、原告の営業上の利益を侵害したか。)について(原告の主張)ア原告表示と被告表示1は、その外観及び称呼において類似し、ひいては全体として類似する。 原告表示は、語尾に「ZILLA」を用いた点にも特徴を有する造語であり、全体が識別力を有する。 イ被告らは、被告行為1により、原告表示と類似の被告表示1を商品等表示として使用した各被告商品を譲渡等している。 被告らは、被告アタッチメントひいては被告タグチ工業を広く一般消費 者に認知させることを目的として、被告表示1を明瞭に認識できるよう表示した上、一般消費者に対しても各被告商品を販売等しているから、被告表示1を商品等表示として使用しているものである。 被告らは、被告行為1により、原告表示の有する顧客吸引力にただ乗りし、原告表示の有する信用、イメージを毀損している。すなわち、被告タ グチ工業は、その開設するウェブページにおいて特撮物を連想させる動画 を掲載したり、怪獣ロボットを想起させる重機を用いた見学会を行ったりしており、被告表示1が原告表示と無関係に採用されたとは考えられず、被告らが、原告表示の有する顧客吸引力を利用することを目的として被告表示1を使用していることは明らかであり、被告行為1により、需要者は欺かれ、原告が積み上げてきた信用、イメージが大きく損なわれる結果と なる。 する顧客吸引力を利用することを目的として被告表示1を使用していることは明らかであり、被告行為1により、需要者は欺かれ、原告が積み上げてきた信用、イメージが大きく損なわれる結果と なる。 ウ被告表示1を使用して各被告商品を販売等することは、原告又は原告との間に営業上の関係を有する者の商品又は営業と混同を生じさせる行為である。 すなわち、原告表示を使用した多くのキャラクター商品が、原告から怪 獣「ゴジラ」の使用許諾を受けた多くの企業によって販売されており、その需要者は、年齢、性別、職種等を問わず、あらゆる分野の広汎な一般消費者であり、各被告商品の需要者と共通している。原告と上記の各企業とは、怪獣「ゴジラ」のキャラクター商品の商品化事業を営む一つのグループを構成している。他方、被告表示1が被告タグチ工業の商品 等表示として周知であるとはいえない。 エ被告らは、被告行為1により、原告の営業上の利益を侵害した。 (被告らの主張)ア原告表示は、欧文字から成る表示であるから音節により区切られ、このうち「ZILLA」の部分は「巨大怪獣のような」等の意味の接尾辞とし て用いられるものであるから、その要部は「GOD」の部分である。 被告表示1は、被告アタッチメントの機能や動作から想像される「ガツガツ食う」「ガブガブ飲む」という意味に対応する英単語「guzzle」と力強い動物の代表例であるゴリラを意味する英単語「gorilla」を組み合わせ、さらに、架空の怪獣であるキャラクター名称としてありふれた濁音及び 「ラ」を含む3文字からなる名称として創作されたものであり、各構成 文字が同じ大きさと太さでデザイン化され、特に「UZZ」が際立って目を引く。 原告表示の「GOD」と被告表示1の「GUZZ」 「ラ」を含む3文字からなる名称として創作されたものであり、各構成 文字が同じ大きさと太さでデザイン化され、特に「UZZ」が際立って目を引く。 原告表示の「GOD」と被告表示1の「GUZZ」が混同されることはなく、被告表示1がデザイン化されていることなどから、原告表示と被告表示1は、外観上区別し得るし、称呼も「ゴジラ」と「ガジラ」と異 なる。また、被告表示1は、被告らの顧客である一定の業者に対する場合を除き、特定の観念を想起させるものではない。 架空の怪獣の名称としては濁音や「ラ」が使用されるものが多いことから、被告表示1も架空のキャラクターの名称の一つと認識されるにとどまる。 イ被告らは、被告表示1を、被告ら及び被告アタッチメントの宣伝広告のため各被告商品に使用して、被告らの各従業員、関係事業者、取引先等に対し、記念品として無償配布したり、実費程度で販売したりしていたにすぎず、キャラクターの商品化事業において商品等表示として被告表示1を使用していたものではない。 被告アタッチメントは、極めて専門的かつ高額なものであり、被告アタッチメントひいては各被告商品の需要者は一般消費者ではなく専門的かつ特殊な需要者であって、原告表示の有する顧客吸引力によってこれらの販売につながることはない。被告らは、被告行為1によって原告表示の有する顧客吸引力にただ乗りしていない。 ウ被告表示1を使用する被告行為1が原告等の商品又は営業と混同を生じさせることはない。 被告アタッチメントひいては各被告商品の需要者は一般消費者ではなく専門的かつ特殊な需要者であり、被告表示1は被告アタッチメントを製造、販売する被告タグチ工業の商品等表示として周知であるから、被告表示1 が使用された各被告商品が販売等されても、 費者ではなく専門的かつ特殊な需要者であり、被告表示1は被告アタッチメントを製造、販売する被告タグチ工業の商品等表示として周知であるから、被告表示1 が使用された各被告商品が販売等されても、需要者に混同を生じさせるこ とはない。そもそも、原告と原告から怪獣「ゴジラ」の使用許諾を受けた多くの企業とは、原告表示の持つ出所識別機能、顧客吸引力等を保護発展させるという共通の目的のもとに結束しているグループとはいえない。 エ被告らが被告表示1を使用したとしても原告表示の顧客吸引力を利用するものではない以上、原告の営業上の利益を侵害することはない。 ⑷ 争点④(被告表示1の使用が登録商標の使用として許されるか。)について(被告らの主張)被告タグチ工業は、令和元年10月29日までの間、被告表示1について被告商標権2を有していたから、被告らが被告表示1を使用して各被告商品 を販売等したとしても、被告商標2を使用していたにすぎず不正競争には該当しない。 (原告の主張)被告表示1が欧文字からなるのに対し、被告商標2は欧文字と片仮名とから成り、同一の表示であるとはいえず、被告表示1の使用が被告商標2の使 用であるとはいえない。 加えて、被告商標権2は審決により遡及的に無効にされたのであるから、被告表示1の使用をもって被告商標2の使用とみることもできない。 ⑸ 争点⑤(被告表示1の使用差止め及び廃棄の必要があるか。)について(原告の主張) 被告らは、被告表示1を使用した各被告商品を販売していたのであり、これを再開するおそれが否定できないから差止め及び廃棄の必要がある。 (被告らの主張)被告らは、被告表示1の使用を停止しているから、差止 を使用した各被告商品を販売していたのであり、これを再開するおそれが否定できないから差止め及び廃棄の必要がある。 (被告らの主張)被告らは、被告表示1の使用を停止しているから、差止めの必要はない。 また、各被告商品のうち、フィギュア(固定DS)、フィギュア(固定D XS)の在庫は被告タグチ工業が所有しているが、Tシャツ(ロゴ)、マス キングテープ、時計、フィギュア(可動)、タオル、グローブ、キャップ、パーカーの在庫については田口クリエイトが所有しており、Tシャツ(AR)、Tシャツ(アタッチメント)については現存する在庫がない。したがって、被告タグチ工業に対するTシャツ、マスキングテープ、時計、フィギュア(可動)、タオル、グローブ、キャップ、パーカーの廃棄請求、被告タ グチアシストに対する廃棄請求は理由がない。 ⑹ 争点⑥(被告らに被告表示1の使用につき故意又は過失があるか。)について(原告の主張)被告らは著名又は周知な原告表示を認識した上であえて被告表示1を使用 したから、被告らに被告表示1の使用につき故意又は過失があることは明らかである。被告らは被告商標権2が無効になり得る可能性も認識していたから、被告商標権2の存在をもって被告らの過失が否定されるものではない。 (被告らの主張)被告らは、被告タグチ工業が被告商標権2を放棄する令和元年10月29 日までの間、有効な被告商標権2に基づき適法に被告表示1を使用していたから、被告らには被告表示1の使用につき故意も過失もない。 ⑺ 争点⑦(原告が被告表示1の使用に係る不正競争により被った損害及び額)について(原告の主張) ア損害額原告は、被告らの被告行為1によって次の損害を被った。 被告タグチ 原告が被告表示1の使用に係る不正競争により被った損害及び額)について(原告の主張) ア損害額原告は、被告らの被告行為1によって次の損害を被った。 被告タグチ工業の行為に係る損害額合計95万5486円被告タグチ工業は、別紙被告行為1一覧記載1の「㋐社外販売」欄、「㋑関連会社」欄、「㋒社内販売」欄記載のとおり各被告商品を合計1 8万8624円で売り上げた。また、被告タグチ工業は、同「㋓社内使 用」欄、「㋔無償譲渡」欄記載のとおり各被告商品を譲渡したところ、これらを有償で譲渡した場合には合計448万8120円を売り上げたことが想定される。これらの譲渡について原告が受けるべき金銭の額は、被告タグチ工業の売上高又は想定売上高に、相当な使用料率10%を乗じた46万7674円を下らない(不正競争防止法5条3項1号)。な お、うち1万2188円は、被告タグチ工業が田口クリエイトを介して被告タグチアシストに譲渡等した商品に係るものであり、被告らが連帯して支払うべきである。原告の許諾例における使用料率の標準は小売価格の●(省略)●%であるが、被告らは、反復的、継続的に高い顧客吸引力を有する原告表示の著名性にただ乗りしていることから、上記使用 料率が相当である。 また、原告が本件訴訟追行に要した弁護士費用のうち50万円は、被告タグチ工業による被告行為1①と相当因果関係がある損害として被告タグチ工業が負担すべきである。 (188,624+4,488,120)×10%-12,188+500,000≒955,486 被告タグチアシストの行為に係る損害額合計102万3258円被告タグチアシストは、別紙被告行為1一覧記載2の「㋐ネッ 12,188+500,000≒955,486 被告タグチアシストの行為に係る損害額合計102万3258円被告タグチアシストは、別紙被告行為1一覧記載2の「㋐ネット販売」欄、「㋑関連会社」欄、「㋒社内販売」欄記載のとおり各被告商品を合計145万9661円で売り上げた。また、被告タグチアシストは、同「㋓社内使用」欄記載のとおり各被告商品を譲渡したところ、これらを 有償で譲渡した場合には合計389万4800円を売り上げたことが想定される。これらの譲渡について原告が受けるべき金銭の額は、被告タグチアシストの売上高又は想定売上高に、相当な使用料率10%を乗じた53万5446円を下らない(不正競争防止法5条3項1号)。なお、うち1万2188円は、被告タグチ工業が田口クリエイトを介して被告 タグチアシストに譲渡等した商品(別紙被告行為1一覧のうち括弧内に 表記したもの)に係るものであり、被告らが連帯して支払うべきである。 また、原告が本件訴訟追行に要した弁護士費用のうち50万円は、被告タグチアシストによる被告行為1②と相当因果関係がある損害として被告タグチアシストが負担すべきである。 (1,459,661+3,894,800)×10%-12,188+500,000≒1,023,258 被告らの行為に係る損害額合計1万2188円被告行為1に係る使用料相当額のうち標記額は被告らが連帯して支払うべきである(前記、)。 イ損害の発生について原告表示は長年にわたり使用されてきた結果、原告の商品又は営業を表 示するものとして広く認識されて著名となり、顧客吸引力を有するに至ったのであるから、被告らによる被告表示1の使用により原 原告表示は長年にわたり使用されてきた結果、原告の商品又は営業を表 示するものとして広く認識されて著名となり、顧客吸引力を有するに至ったのであるから、被告らによる被告表示1の使用により原告には損害が発生している。 (被告らの主張)ア損害の不発生 別紙被告行為1一覧の被告らによる被告行為1のうち青字で表記したものについては、被告らによる被告表示1の使用により原告に損害は発生していない。 そもそも、不正競争防止法は商品等表示の使用について特定の者に排他的な財産権を帰属させるものではなく、商品等表示において法律上の使 用権を許諾することはできないところ、一般に、著名又は周知な商品等表示について第三者に対し対価と引換えに使用許諾を与えることがあるとしても、差止請求権や損害賠償請求権を行使しないことを事実上約束するものにすぎないから、商品等表示の使用に当たり使用許諾を受けることは想定されない。加えて、上記の各行為においては、各被告商品は、 景品や記念品として取引先等に無償で提供されたり被告らの内部でやり 取りされたりしたにすぎないから、被告表示1の出所表示機能、顧客吸引力、広告宣伝力が発揮されて各被告商品の売上げに貢献したとはいえず、原告表示の価値の稀釈化も生じない。 イ受けるべき金銭の額に相当する額について仮に、被告らによる被告表示1の使用により原告に損害が発生したとし ても、原告が受けるべき金銭の額に相当する額は極めて低い。すなわち、被告らは、各被告商品を有償譲渡した場合であってもほとんど利益を得ておらず、また、各被告商品に被告表示1を使用したとしてもそのこと自体による顧客の獲得はさほど見込めないのであって被告表示1の顧客吸引力は極めて弱い。 原告の指摘する てもほとんど利益を得ておらず、また、各被告商品に被告表示1を使用したとしてもそのこと自体による顧客の獲得はさほど見込めないのであって被告表示1の顧客吸引力は極めて弱い。 原告の指摘する許諾例は、架空の怪獣である「ゴジラ」の名称の使用が許諾の対象となっているものではなく、少なくとも原告表示のみを許諾の対象としているものではないのであって、原告表示のみを許諾の対象とする場合には顧客吸引力はないから、参考にならない。 また、被告タグチ工業が田口クリエイトを介して被告タグチアシストに 譲渡した商品(別紙被告行為1一覧のうち括弧内に表記したもの)に係る損害は、被告らが連帯して負担すべきである。 ⑻ 争点⑧(被告タグチ工業が原告表示と類似の被告表示2を商品等表示として使用し、又は、被告表示2を使用して原告の商品又は営業と混同を生じさせる行為をして、原告の営業上の利益を侵害したか。)について (原告の主張)ア被告表示2は、原告表示に類似する被告表示1の左側に誇称表示として広く用いられる形容詞「SUPER」を横並びにし、かつ、「GUZZILLA」の文字を独立して表した構成であり、識別力を有するのは原告表示に類似する被告表示1の部分であるから、原告表示と被告表示2は類似 する。被告タグチ工業は、遅くとも平成27年7月18日から現在に至る まで、被告行為2により原告表示と類似の被告表示2を商品等表示として使用している。 すなわち、「SUPER」の部分の識別力は極めて弱く、原告が用いている「SUPERGODZILLA 」、「SpaceGODZILLA 」、「MechaGODZILLA」など、原告表示の前に形容詞を付した表示においても、原 告表示である「GODZILLA」が連想され、同部分が需要 ILLA 」、「SpaceGODZILLA 」、「MechaGODZILLA」など、原告表示の前に形容詞を付した表示においても、原 告表示である「GODZILLA」が連想され、同部分が需要者の目を引くから、被告表示2においても、原告表示と類似する「GUZZILLA」の部分が需要者の目を引き、識別力を有する。 イ被告タグチ工業は、被告行為2により、原告表示と類似の被告表示2を商品等表示として使用している。 被告タグチ工業は、被告アタッチメントひいては被告タグチ工業を広く一般消費者に認知させることを目的とする宣伝広告のため、一般消費者を対象として、被告表示2を使用した被告キャラクターを展示等しているから、被告表示2を商品等表示として使用しているものである。 被告タグチ工業は、被告行為2により、原告表示の有する顧客吸引力に ただ乗りし、原告表示の有する信用、イメージを毀損している。被告タグチ工業が原告表示と無関係に被告表示2を採用したとは考えられない。 原告表示はキャラクター等にもしばしば使用されてきたところ、被告タグチ工業は、被告キャラクターを「怪獣のガジラ」と表示して展示しており、怪獣「ゴジラ」を意識していることは明らかである。 ウ被告表示2を被告キャラクターに使用することは、原告又は原告との間に営業上の関係を有する者の商品又は営業と混同を生じさせる行為である。 被告キャラクターが譲渡されることを前提としていないとしても、原告表示を使用した多くのキャラクター商品等の販売等と被告キャラクターの展示等は、いずれも一般消費者を対象としている。 エ被告タグチ工業は、被告行為2により、原告の営業上の利益を侵害した。 (被告タグチ工業の主張)ア原告表示と被告表示1は類似せず、原告表示 れも一般消費者を対象としている。 エ被告タグチ工業は、被告行為2により、原告の営業上の利益を侵害した。 (被告タグチ工業の主張)ア原告表示と被告表示1は類似せず、原告表示と被告表示2も類似しない。 イ被告タグチ工業は、被告表示2を、被告タグチ工業及び被告アタッチメントの宣伝広告のため、顧客である一定の業者に向けて、被告キャラクターに使用して展示会等において展示しているにすぎず、被告タグチ工業の 商品等表示として被告表示2を使用しているものではなく、その予定もない。 被告キャラクターは一般消費者ではなく専門的かつ特殊な需要者を対象としたものであり、原告表示の有する顧客吸引力によって被告アタッチメントの販売につながることはない。被告タグチ工業は、被告行為2によっ て原告表示の有する顧客吸引力にただ乗りしていない。また、被告キャラクターはロボット型作業用重機の模造品であり、原告の「超ゴジラ」によって生み出される創造的な空想上の世界観とは全く異なり、これに影響を及ぼすものではないから、原告表示の価値の稀釈化も生じない。 ウ被告表示2を使用する被告行為2が原告等の商品又は営業と混同を生じ させることはない。 被告キャラクターの需要者は一般消費者ではなく専門的かつ特殊な需要者であり、被告表示2が使用された被告キャラクターが展示されても、需要者に混同を生じさせることはない。そもそも、原告と原告から怪獣「ゴジラ」の商品化権を与えられた多くの企業とがグループを形成していると はいえない。 エ被告タグチ工業が被告表示2を使用したとしても一般消費者が被告アタッチメントを購入するわけではなく、原告の営業上の利益を侵害することはない。 ⑼ 争点⑨(被告タグチ工業が原告表示と類似の被告表示3 被告タグチ工業が被告表示2を使用したとしても一般消費者が被告アタッチメントを購入するわけではなく、原告の営業上の利益を侵害することはない。 ⑼ 争点⑨(被告タグチ工業が原告表示と類似の被告表示3を商品等表示とし て使用し、又は、被告表示3を使用して原告の商品又は営業と混同を生じさ せる行為をして、原告の営業上の利益を侵害したか。)について(原告の主張)ア被告表示3は、原告表示に類似する被告表示1にゲームの内容である「VR」を付したものにすぎず、識別力を有するのは原告表示に類似する被告表示1の部分であるから、原告表示と被告表示3は類似する。被告は、 遅くとも平成27年7月18日から現在に至るまで、被告行為3により、原告表示と類似の被告表示3を商品等表示として使用している。 イ被告タグチ工業は、被告行為3により、原告表示と類似の被告表示3を商品等表示として使用している。 被告タグチ工業は、被告アタッチメントひいては被告タグチ工業を広く 一般消費者に認知させることを目的とする宣伝広告のため、一般消費者を対象として、被告表示3を使用した被告ゲームを展示して客に体験させているから、被告表示3を商品等表示として使用しているものである。 被告タグチ工業は、被告行為3により、原告表示の有する顧客吸引力にただ乗りし、原告表示の有する信用、イメージを毀損している。被告タ グチ工業が原告表示と無関係に被告表示3を採用したとは考えられない。 原告表示はゲームにもしばしば使用されており、「ゴジラVR」というゲームも存在するところ、被告タグチ工業が、怪獣「ゴジラ」を意識していることは明らかである。 ウ被告表示3を被告ゲームに使用することは、原告又は原告との間に営業 上の関係を有する者の商品又は営業と混 在するところ、被告タグチ工業が、怪獣「ゴジラ」を意識していることは明らかである。 ウ被告表示3を被告ゲームに使用することは、原告又は原告との間に営業 上の関係を有する者の商品又は営業と混同を生じさせる行為である。被告ゲームが譲渡されることを前提としていないとしても、原告表示を使用した多くのゲーム等の販売等と被告ゲームの展示等は、いずれも一般消費者を対象としている。 エ被告タグチ工業は、被告行為3により、原告の営業上の利益を侵害した。 (被告タグチ工業の主張) ア原告表示と被告表示1は類似せず、原告表示と被告表示3も類似しない。 イ被告タグチ工業は、被告表示3を、被告タグチ工業及び被告アタッチメントの宣伝広告のため、顧客である一定の業者に向けて、被告ゲームに使用して展示会等において顧客である客に対し体験させているにすぎず、被告タグチ工業の商品等表示として被告表示3を使用しているものではなく、 その予定もない。 被告ゲームは一般消費者ではなく専門的かつ特殊な需要者を対象としたものであり、原告表示の有する顧客吸引力によって被告アタッチメントの販売につながることはない。被告タグチ工業は、被告行為3によって原告表示の有する顧客吸引力にただ乗りしていない。また、被告ゲームは被告 キャラクターに設けられた操縦室においてビルの解体作業を仮想体験するものであり、原告の「超ゴジラ」によって生み出される創造的な空想上の世界観とは全く異なり、これに影響を及ぼすものではないから、原告表示の価値の稀釈化も生じない。 ウ被告表示3を使用する被告行為3が原告等の商品又は営業と混同を生じ させることはない。 被告ゲームの需要者は一般消費者ではなく専門的かつ特殊な需要者であり、被告表示3が使用された被 ウ被告表示3を使用する被告行為3が原告等の商品又は営業と混同を生じ させることはない。 被告ゲームの需要者は一般消費者ではなく専門的かつ特殊な需要者であり、被告表示3が使用された被告ゲームが展示されても、需要者に混同を生じさせることはない。そもそも、原告と原告から怪獣「ゴジラ」の商品化権を与えられた多くの企業とがグループを形成しているとはいえない。 エ被告タグチ工業が被告表示3を使用したとしても一般消費者が被告アタッチメントを購入するわけではなく、原告の営業上の利益を侵害することはない。 ⑽ 争点⑩(被告表示2、3の使用差止めの必要があるか。)について(原告の主張) 被告タグチ工業は、被告表示2を使用した被告キャラクター、被告表示3 を使用した被告ゲームを、子どもを含む一般の者が来場するイベントにおいて展示等していたのであり、これを再開するおそれが否定できないから差止めの必要がある。 (被告タグチ工業の主張)被告タグチ工業は、被告表示2、3の使用を停止しているから、差止めの 必要はない。 ⑾ 争点⑪(被告タグチ工業に被告表示2、3の使用につき故意又は過失があるか。)について(原告の主張)被告タグチ工業は著名又は周知な原告表示を認識した上で敢えて被告表示 2、3を使用したから、被告タグチ工業に被告表示2、3の使用につき故意又は過失があることは明らかである。 (被告タグチ工業の主張)否認する。 ⑿ 争点⑫(原告が被告表示2、3の使用に係る不正競争により被った損害及 び額)について(原告の主張)ア損害額合計6175万円被告タグチ工業の被告行為2、3によって原告は次の損 正競争により被った損害及 び額)について(原告の主張)ア損害額合計6175万円被告タグチ工業の被告行為2、3によって原告は次の損害を被った。 受けるべき金銭の額に相当する額 5875万円 被告タグチ工業は、遅くとも平成27年7月18日から令和3年6月7日まで約5.875年の間、被告キャラクターに被告表示2を、被告ゲームに被告表示3を付して使用してきた。なお、被告ゲームは被告キャラクターの使用に付随して使用される。 原告は、原告表示及び架空の怪獣である「ゴジラ」について使用許諾 をする場合には使用期間等を考慮して使用料を定めているところ、許諾 例に照らせば、原告表示のみについて使用許諾をする場合であっても、その使用料は年●(省略)●円が標準である。そして、被告タグチ工業の被告行為2、3は原告表示の著名性にただ乗りするものであること、被告キャラクター、被告ゲームが各所において広く紹介等されていること等を考慮すると、本件における被告表示2及び3の相当な使用料は、 合わせて年1000万円を下らない。 したがって、被告タグチ工業による被告表示2、3の使用について原告が受けた損害の額は標記額(平成27年7月18日から平成28年8月25日につき1100万円、同月26日から平成30年3月31日につき1600万円、同年4月1日から平成31年3月31日につき10 00万円、同年4月1日から令和2年3月31日につき1000万円、同年4月1日から令和3年3月31日につき1000万円、同年4月1日から同年6月7日につき175万円)となる(不正競争防止法5条3項1号)。 10,000,000×5.875=58,750,0 月1日から令和3年3月31日につき1000万円、同年4月1日から同年6月7日につき175万円)となる(不正競争防止法5条3項1号)。 10,000,000×5.875=58,750,000 弁護士費用 300万円原告が本件訴訟追行に要した弁護士費用のうち300万円(平成27年7月18日から平成28年8月25日につき60万円、同月26日から平成30年3月31日につき80万円、同年4月1日から平成31年3月31日につき50万円、同年4月1日から令和2年3月31日につ き50万円、同年4月1日から令和3年3月31日につき50万円、同年4月1日から同年6月7日につき10万円)は被告タグチ工業の被告行為2、3と相当因果関係がある損害として被告タグチ工業が負担すべきである。 遅延損害金 前記各損害のうち、平成27年7月18日から平成28年8月25日 までの1160万円及び同月26日から平成30年3月31日までの1680万円につき、同年11月22日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金、同年4月1日から平成31年3月31日までの1050万円につき同年4月1日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金、同日から令和2年3月31日までの1050万円につき同年4月 1日から年5分の割合の割合による遅延損害金、同日から令和3年3月31日までの1050万円につき同年4月1日から年3分の割合による遅延損害金、同日から同年6月7日までの185万円につき同月8日から支払済みまで年3分の割合による遅延損害金がそれぞれ発生する。 イ損害の発生について 原告表示は長年にわたり使用されてきた結果、原告の商品の出所を示す表示として広く認 き同月8日から支払済みまで年3分の割合による遅延損害金がそれぞれ発生する。 イ損害の発生について 原告表示は長年にわたり使用されてきた結果、原告の商品の出所を示す表示として広く認識されて著名となり、顧客吸引力を有するに至ったのであるから、被告タグチ工業による被告表示2、3の使用により原告には損害が発生している。なお、被告キャラクター、被告ゲームが展示等された展示会等には子どもを含む一般の者が入場しており、被告表示 2、3の使用により原告の商品又は営業との混同が生じている。 (被告タグチ工業の主張)ア損害の不発生被告タグチ工業による被告表示2、3の使用により原告に損害は発生していない。 被告タグチ工業の商品である被告アタッチメント等は、専門的かつ特殊な建設機械器具であり操縦・操作には資格を必要とし、取引価格も高額であって、その用途は専門的な業務用途に限られ、専門的かつ特殊な需要者が専門的知識、経験に基づいて相当な注意を払って選択するものである。したがって、被告キャラクター、被告ゲームを上記のような限ら れた需要者向けの展示会等において展示等したとしても、これらの需要 者が原告と被告タグチ工業との間に何らかの関係があると誤認することはあり得ず、被告キャラクター、被告ゲームは流通するものでもないため、被告表示2、3には顧客吸引力がなく、被告タグチ工業は原告表示の著名性にただ乗りしていない。なお、展示会等のうち一般の者が参加したものは、被告タグチ工業が主催したものではなく、被告タグチ工業 の利益にはならないものである。 イ受けるべき金銭の額に相当する額について仮に、被告タグチ工業による被告表示2、3の使用により原告に損害が発生したとしても、原告が受けるべき金銭の額に相当 の利益にはならないものである。 イ受けるべき金銭の額に相当する額について仮に、被告タグチ工業による被告表示2、3の使用により原告に損害が発生したとしても、原告が受けるべき金銭の額に相当する額を定める上では、被告表示2、3の使用態様や被告タグチ工業が受けた利益の有無、 被告表示2、3の使用が利益に貢献した度合いなどを考慮すべきであり、原告の主張する額は不当に高額である。 すなわち、本件において、被告表示2、3の顧客吸引力はないか、極めて弱い(前記ア)。 また、原告の指摘する許諾例は、全ての内容が明らかにされておらず信 用できない。また、これらの例は、原告が著作権等を有する怪獣「ゴジラ」の形状、鳴き声、片仮名から成る「ゴジラ」等の使用が許諾の対象となっており、著作物とはいえない原告表示の使用が対象に含まれているのかは不明であり、少なくとも原告表示のみを許諾の対象としているものではない上、契約者のみならずその関係者を含め一定の期間中に使 用回数を制限されることなく集中的に多様な媒体において大量の広告宣伝を行い、原告が競合他社に対して「ゴジラ」の使用許諾をすることができないという内容のものもあって、参考にならない。原告自身、本件訴え提起時には、被告表示2、3の使用について受けるべき金銭の額は合わせて年300万円であると主張していた。 ⒀ 争点⑬(原告が平成28年7月13日に被告タグチ工業による被告表示2、 3についての損害の発生を知ったか。)について(被告タグチ工業の主張)原告は、遅くとも平成28年7月13日には、被告タグチ工業が、被告キャラクターに被告表示2を、被告ゲームに被告表示3を使用していることを知っていた。 (原告の主張)否認する。 ⒁ 争点⑭(原告 8年7月13日には、被告タグチ工業が、被告キャラクターに被告表示2を、被告ゲームに被告表示3を使用していることを知っていた。 (原告の主張)否認する。 ⒁ 争点⑭(原告が令和元年8月26日に被告タグチ工業に対し催告をしたか。)について(原告の主張) 原告は、令和元年8月26日、被告タグチ工業に対し、本件通知書面を送付することにより、被告表示2、3の使用に係る損害賠償請求権に関し催告をした。 (被告タグチ工業の主張)本件通知書面の送付は、被告タグチ工業に対して履行を請求する原告の意 思の通知であるとはいえず、催告には当たらない。すなわち、本件通知書面には、被告行為2、3の期間、原告の損害額は明示されておらず、損害賠償請求権の特定がされていない上、被告タグチ工業が20日以内に対応しない場合には法的措置を取ることしか記載されていない。 仮に本件通知書面の送付が催告に当たるとしても、原告は同送付から20 日間は損害賠償請求をしない意思を表示しているのであるから、催告は令和元年9月16日にされたというべきである。 ⒂ 争点⑮(被告タグチ工業の被告表示2、3の使用により原告が受けた損失及び額)について(原告の主張) 仮に、平成27年7月18日から平成28年8月25日までの被告表示2、 3の使用に係る不正競争を理由とする原告の被告タグチ工業に対する損害賠償請求権が時効消滅したとしても、被告タグチ工業は、同期間の被告表示2、3の使用について原告に対する使用料相当額の支払を免れており、法律上の原因なく悪意で1100万円の使用料相当額の利得を受け、原告はこれにより損失を被った。 不正競争行為者が不正競争行為によって利得を得 告に対する使用料相当額の支払を免れており、法律上の原因なく悪意で1100万円の使用料相当額の利得を受け、原告はこれにより損失を被った。 不正競争行為者が不正競争行為によって利得を得ている場合に、正義公正の観点から営業上の利益を侵害された者に生じた損失の範囲内でその返還をさせることが法秩序全体の目的にかなうことは明らかである。 被告タグチ工業は、前記利得に平成30年11月22日から支払済みまで年5分の割合による利息を付して返還すべきである。 (被告タグチ工業の主張)不正競争防止法は商品等表示の使用について特定の者に排他的な財産権を帰属させるものではなく、商品等表示について法律上の使用権を許諾することはできないところ、一般に、著名又は周知な商品等表示について第三者に対し対価と引換えに使用許諾を与えることがあるとしても、差止請求権や損 害賠償請求権を行使しないことを事実上約束するものにすぎないから、商品等表示の使用に当たり使用許諾を受けることは想定されない。そして、不正競争に係る損害賠償請求権が消滅時効した場合、行為者は同損害賠償債務の履行を適法に免れることになるのであるから、行為者は当該行為について法律上の原因なく利得したとはいえない。 また、被告表示2、3には顧客吸引力がないこと等(前記⑿(被告タグチ工業の主張)ア)に照らせば、被告タグチ工業による被告表示2、3の使用により原告に損失が発生したとはいえない。 仮に、被告タグチ工業による被告表示2、3の使用により原告に損失が発生したとしても、その額を定める上では、被告表示2、3の使用態様や被告 タグチ工業が受けた利益の有無、被告表示2、3の使用が利益に貢献した度 合いなどを考慮すべきであり、原告の主張する 発生したとしても、その額を定める上では、被告表示2、3の使用態様や被告 タグチ工業が受けた利益の有無、被告表示2、3の使用が利益に貢献した度 合いなどを考慮すべきであり、原告の主張する額は不当に高額である。 さらに、被告タグチ工業は、当時、被告表示2、3の使用が不正競争行為になることを知り得なかったから、悪意で利得したとはいえない。 第3 当裁判所の判断 1 原告表示の使用等について 前提事実、各項末尾に掲記の証拠及び弁論の全趣旨によれば、原告表示の使用等について、次の各事実が認められる。 ⑴ 原告は、昭和29年、国内で、怪獣「ゴジラ」が登場する映画「ゴジラ」を公開した。原告は、昭和30年、シリーズ2作目の映画「ゴジラの逆襲」を公開するとともに、映画「ゴジラ」を輸出するに当たり、「ゴジラ」の欧 文字表記として原告表示を採用し、上記映画の海外における題名を「GODZILLAKINGOFTHEMONSTERS」として、海外向けポスター及び宣伝材料に原告表示を使用した。(甲6、75(3頁)、76(3頁)、77~79)原告は、昭和32年頃から、国内において、原告が権利を有する「ゴジラ」 シリーズのいわゆる怪獣映画、特撮映画の公開に当たり、ポスターなどの宣伝媒体において、しばしば原告表示を様々な書体で使用した。(甲80、96)原告は、昭和37年から平成28年まで、国内で、合計27作の「ゴジラ」シリーズの映画を公開した。1作目及び2作目を含めた合計29作の「ゴジ ラ」シリーズの映画の観客動員数は延べ合計1億0484万人であり、このうち平成6年9月より前に製作、公開された合計20作の「ゴジラ」シリーズの映画の観客動員数は延べ合計8230万人であった。なお、このほか、平成29年から平成3 は延べ合計1億0484万人であり、このうち平成6年9月より前に製作、公開された合計20作の「ゴジラ」シリーズの映画の観客動員数は延べ合計8230万人であった。なお、このほか、平成29年から平成30年まで、国内で合計3作の「ゴジラ」関連のアニメーション映画が公開され、平成10年から平成21年まで、海外で原告が権 利を有する合計3作の「ゴジラ」シリーズの映画(題名はそれぞれ 「GODZILLA 」、「GODZILLA 」、「GODZILLAKINGOFTHEMONSTERS」)が公開された。これらの「ゴジラ」シリーズの映画、怪獣「ゴジラ」に関連する映画は、原告を代表する作品の一つである。(甲6)原告は、「ゴジラ」シリーズの映画の劇場公開後などに、国内で、そのビデオテープ、レーザディスク、DVD,BD等、及び、これに関連するビデ オグラムを作製し、その包装の多くに原告表示を様々な書体で使用して販売した。その販売数は合計179万0469個(売上高合計161億3029万9020円)であり、このうち平成6年9月より前に公開された20作の「ゴジラ」シリーズの映画のビデオグラムの販売数は合計81万2260個(売上高合計65億1601万2452円)であった。(甲6、81、82、 97、147~149)原告は、平成7年から東京都内における商業施設前の広場に原告表示を使用した怪獣「ゴジラ」の像を設置していた。原告は、平成30年に、上記像を原告が運営する映画館内に移設するとともに、「ゴジラスクエア日比谷(GODZILLASQUAREHIBIYA)」と改称された上記広場に、原告表示を 使用した怪獣「ゴジラ」の新たな像を設置した。(甲7、58)「ゴジラ」シリーズの映画を紹介するに当たり原告表示を様々な書体で使用し REHIBIYA)」と改称された上記広場に、原告表示を 使用した怪獣「ゴジラ」の新たな像を設置した。(甲7、58)「ゴジラ」シリーズの映画を紹介するに当たり原告表示を様々な書体で使用した国内向け書籍、雑誌等が、平成6年9月より前から多数存在していた。 (甲83~90、100~105)怪獣「ゴジラ」及びその名称は、国内において著名である。 ⑵ 原告表示は、国内向けの宣伝媒体においても、平成6年9月より相当程度前から、片仮名表記の「ゴジラ」から独立して、また場合によって片仮名表記の「ゴジラ」や怪獣「ゴジラ」の図柄、画像等に劣らない存在感をもって使用されていた。(甲80~82、96、97、147、149)「Godzilla」という英単語について、株式会社小学館が平成6年に発行し た「ランダムハウス英和大辞典第2版」、株式会社講談社が同年に発行した 「講談社英和中辞典」においては、その発音が「ɡɑdzɪlə」、「ɡɑzɪlə」などであり、その意味が「ゴジラ:日本の東宝映画(1954)に登場する怪獣」、「ゴジラ《日本のSF映画中の怪獣》[>J.ゴリラ+クジラ]」であるとされ、株式会社小学館が平成10年に発行した「小学館プログレッシブ英和中辞典第3版」、株式会社大修館書店が平成26年に発行した「ジー ニアス英和辞典第5版」においては、その発音が「ɡɑdzɪlə」、「ɡɑ:dzɪlə」などであり、その意味が「ゴジラ:日本の東宝映画(1954)に登場する怪獣、「ゴリラ」と「クジラ」からの合成語」、「ゴジラ《1954年製作の日本映画に登場した怪獣》」であるなどとされている。(甲40~42、93、94) 平成28年7月に公開された「ゴジラ」シリーズの映画「シン・ゴジラ」においては、「GODZILLA」の 作の日本映画に登場した怪獣》」であるなどとされている。(甲40~42、93、94) 平成28年7月に公開された「ゴジラ」シリーズの映画「シン・ゴジラ」においては、「GODZILLA」の語頭音が「ガ」と「ゴ」の中間のような音で称呼される場面があった。(甲43~45)⑶ 原告は、「GODZILLA」を含む語として、「SUPERGODZILLA」(平成5年発売のゲーム「超ゴジラ」)、「SpaceGODZILLA」(平成6年 公開の映画「ゴジラVSスペースゴジラ」)、「MechaGODZILLA」(昭和49年公開の映画「ゴジラ対メカゴジラ」、昭和50年公開の映画「メカゴジラの逆襲」、平成5年公開の映画「ゴジラVSメカゴジラ」、平成14年公開の映画「ゴジラ×メカゴジラ」、平成15年公開の「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ東京SOS」)などを使用した。(甲6、49、51、52、 62)なお、株式会社アルクがインターネット上のウェブサイトで運営する英和辞典「英辞郎」においては、英語の接尾語である「-zilla」について、「~ジラ、巨大怪獣のような~。昭和29年の日本映画に登場した空想上の怪獣「GODZILLA」からの逆成。ソフトウェア名の語尾としても用い、その場 合は「他製品を圧倒する、良い意味の怪物」などのニュアンス。」と説明さ れている。(乙2、3)⑷ 原告は、多数の者に対し、怪獣「ゴジラ」等に関し、その名称や形状等の使用を許諾しており、これらの者により、平成6年9月より前から、国内において、その包装に原告表示が使用された人形等の玩具が製造、販売されていた。また、原告から上記許諾を受けた多数の者により、現在に至るまで、 国内において、商品又はその包装に原告表示が使用された人形等玩具、Tシャツ、 表示が使用された人形等の玩具が製造、販売されていた。また、原告から上記許諾を受けた多数の者により、現在に至るまで、 国内において、商品又はその包装に原告表示が使用された人形等玩具、Tシャツ、帽子、パーカー等衣料品、マスキングテープ等文房具、食料品、時計、手ぬぐい等雑貨等が製造、販売されている。(甲8~21、91、92、138~146)原告及び原告から許諾を受けた者により、平成6年9月より前から、国内 において、原告表示が使用されたゲーム等が製造、販売されていた。また、原告及び原告から許諾を受けた多数の者により、現在に至るまで、原告表示が使用されたゲーム等が多数製造、販売等されており、株式会社バンダイナムコエンターテイメントは、「ゴジラVR」という名称の、アミューズメント施設におけるVRアクティビティを内容とするゲームを提供している。 (甲49、54~57、59~72、134~136、後記⑸チ)これらの商品等において、原告表示は、様々な書体で表記され、片仮名表記の「ゴジラ」から独立して、また場合によって片仮名表記の「ゴジラ」や怪獣「ゴジラ」の図柄、画像等に劣らない存在感をもって使用されており、一部の商品等においては、原告表示が主に使用され、又は、商品名としても 使用されていた。 ⑸ 原告は、怪獣「ゴジラ」等について著作権等を有するなどとして、例えば、次のとおり、怪獣「ゴジラ」に関する名称、形状等に関し使用を許諾したことがあった。これらの例においては、許諾の対象に原告表示の使用も含まれており、一部の商品等(少なくとも後記イ、ウ、ケ~テの各契約に基づくも の)には原告表示が実際に使用され、このうちの一部(後記イ、ウの各契約 に基づくもの)では、原告表示が主に使用された。また、使用に当たっては 少なくとも後記イ、ウ、ケ~テの各契約に基づくも の)には原告表示が実際に使用され、このうちの一部(後記イ、ウの各契約 に基づくもの)では、原告表示が主に使用された。また、使用に当たっては、原則として、原告が権利を有することや原告の商号等を表示しなければならない旨が定められていた。 ア時計等の商品、その包装に、「ゴジラ」シリーズ等40作を超える怪獣映画、特撮映画(海外で製作された映画「GODZILLA」等を含む。)の 表題、登場する怪獣等の名称、形状、鳴き声等の使用を、1年にわたり、商品の小売価格の●(省略)●%相当額に製造数量を乗じた額で許諾する旨の平成27年7月1日付け商品化権使用許諾契約(甲139、185)イ Tシャツ等衣料品、文房具、手ぬぐい等雑貨等の商品、その包装に、「ゴジラ」シリーズ等40作を超える怪獣映画、特撮映画(海外で製作さ れた映画「GODZILLA」等を含む。)に登場する怪獣等の名称、形状等の使用を、1年にわたり、商品の納品価格の●(省略)●%相当額に製造数量を乗じた額(景品については製造原価の一定割合相当額に製造数量を乗じた額)で許諾する旨の平成29年3月1日付け商品化権使用許諾契約(甲12、140、185) ウパーカーに、「ゴジラ」シリーズ等40作を超える怪獣映画、特撮映画(海外で製作された映画「GODZILLA」等やアニメーション映画を含む。)の表題、登場する怪獣等の名称、形状、鳴き声等の使用を、3年にわたり、商品の小売価格の●(省略)●%相当額に製造数量を乗じた額(景品については製造原価の一定割合相当額に製造数量を乗じた額)で許 諾する旨の令和2年4月1日付け商品化権使用許諾契約(甲21、142、185)エ書籍に、「ゴジラ」シリーズ等40作を超える怪獣映画 ては製造原価の一定割合相当額に製造数量を乗じた額)で許 諾する旨の令和2年4月1日付け商品化権使用許諾契約(甲21、142、185)エ書籍に、「ゴジラ」シリーズ等40作を超える怪獣映画、特撮映画(海外で製作された映画「GODZILLA」等を含む。)の表題、登場する怪獣等の名称、形状、写真等の使用を、約1年にわたり、書籍の販売価格の● (省略)●%相当額に複製部数を乗じた額で許諾する旨の平成17年8月 31日付け商品化権使用許諾契約(甲146、185)オ飲料品の広告宣伝に、怪獣「ゴジラ」(GODZILLA)のキャラクター及び名称の使用を、約1年にわたり●(省略)●円で許諾し、契約期間中は競合する第三者の広告宣伝等に同様の使用を許諾しない旨の平成21年8月24日付け広告使用許諾契約(甲143、185) カ会社の広告宣伝に、怪獣「ゴジラ」を使用した広告、怪獣「ゴジラ」の名称、外観(似顔絵、足跡を含む。)、音声、略歴等の使用を、約1年にわたり、媒体の数、種類、頻度を問わず、●(省略)●円で許諾し、契約期間中は競合する第三者の広告宣伝等に同様の使用を許諾しない旨の平成18年8月24日付け使用許諾契約(甲182、185) キ会社(契約者の得意先を含む。)の広告宣伝に、平成28年7月公開の映画「シン・ゴジラ」の表題、映像の一部、怪獣「ゴジラ」の名称、形状、鳴き声の使用を、同年12月から平成29年1月にかけての約2か月にわたり、●(省略)●円で許諾し、契約期間中は競合する第三者の広告宣伝等に同様の使用を許諾しない旨の平成29年2月28日付け使用許諾契約 (甲184、185)ク会社の広告宣伝に、怪獣「ゴジラ」の名称、鳴き声等を広告の素材としての使用を、約7か月にわたり、●(省略)●円で許諾する い旨の平成29年2月28日付け使用許諾契約 (甲184、185)ク会社の広告宣伝に、怪獣「ゴジラ」の名称、鳴き声等を広告の素材としての使用を、約7か月にわたり、●(省略)●円で許諾する旨の平成27年12月1日付け使用許諾契約(甲183、185)ケ遊技機に、「ゴジラ」シリーズ等40作を超える怪獣映画、特撮映画 (海外で製作された映画「GODZILLA」等を含む。)の表題、登場する怪獣等の名称、形状等の使用を、約4年6か月にわたり、●(省略)●円に遊技機の販売数量を乗じた額(ただし最低●(省略)●円)で許諾する旨の平成19年5月1日付け商品化権使用許諾契約(甲199、200、223) コ遊技機に、「ゴジラ」シリーズ等30作を超える怪獣映画の表題、登場 する怪獣等の名称、形状等の使用を、約2年にわたり、●(省略)●円に遊技機の販売数量を乗じた額(ただし最低●(省略)●円)で許諾する旨の平成11年2月1日付け商品化権使用許諾契約(甲204~208、223)サ遊技機に、「ゴジラ」シリーズ等40作を超える怪獣映画、特撮映画 (海外で製作された映画「GODZILLA」等を含む。)の表題、登場する怪獣等の名称、形状、鳴き声等の使用を、4年にわたり、●(省略)●円に遊技機の販売数量を乗じた額(ただし最低●(省略)●円)で許諾する旨の平成27年11月1日付け商品化権使用許諾契約(甲209~212、223、227、228) シアプリケーションゲームに、「Godzilla」等を含む怪獣等の使用を、約3年にわたり、利益の●(省略)●%に相当する額(ただし最低●(省略)●円)で許諾する旨の平成31年4月1日付け使用許諾契約(甲213、214、223)スゲームソフトに、「ゴジラ」シリーズ等40作を わたり、利益の●(省略)●%に相当する額(ただし最低●(省略)●円)で許諾する旨の平成31年4月1日付け使用許諾契約(甲213、214、223)スゲームソフトに、「ゴジラ」シリーズ等40作を超える怪獣映画、特撮 映画(海外で製作された映画「GODZILLA」等を含む。)の表題、登場する怪獣等の名称、形状、鳴き声等の使用を、1年7か月にわたり、商品の小売価格の●(省略)●%相当額に納品数量を乗じた額(ただし最低●(省略)●円)で許諾する旨の平成26年12月1日付け商品化権使用許諾契約(甲215、223) セアプリケーションゲームに、「ゴジラ」シリーズ等40作を超える怪獣映画、特撮映画(海外で製作された映画「GODZILLA」等を含む。)の表題、登場する怪獣等の名称、形状、鳴き声等の使用を、1年にわたり、商品の単価の●(省略)●%相当額に販売数量を乗じた額で許諾する旨の平成27年1月1日付け商品化権使用許諾契約(甲216、223) ソアプリケーションゲームに、海外で製作された映画「GODZILLA」等 を含む「ゴジラ」シリーズに登場する怪獣等の名称、形状等の使用を、約4か月半にわたり、●(省略)●円で許諾する旨の平成30年6月1日付け商品化権使用許諾契約(甲217、223)タ屋外アトラクションイベントに、映画「シン・ゴジラ」の表題、怪獣「ゴジラ」の名称、形状、鳴き声等の使用を、約10日にわたり、●(省 略)●円で許諾する旨の平成30年5月18日付け使用許諾契約(甲218、223)チ 「ゴジラVR」という名称の、アミューズメント施設におけるVRアクティビティを内容とするゲーム(前記⑶)に、映画「シン・ゴジラ」の表題、怪獣「ゴジラ」の名称、形状、鳴き声等の使用を、2年にわたり、施 設 」という名称の、アミューズメント施設におけるVRアクティビティを内容とするゲーム(前記⑶)に、映画「シン・ゴジラ」の表題、怪獣「ゴジラ」の名称、形状、鳴き声等の使用を、2年にわたり、施 設入場料等収入の●(省略)●%相当額(ただし最低●(省略)●円)で許諾する旨の平成30年12月1日付け商品化権使用許諾契約(甲219、223)ツ 4-Dアトラクション、関連商品、広告宣伝に、怪獣「ゴジラ」等に関する形状、設定、アイコン、テキスト情報、映画の表題、音響効果等の使 用を、約3か月にわたり、●(省略)●円で許諾する旨の令和元年7月18日付け使用許諾契約(甲220、223)テ XR(クロス・リアリティ)用デバイスに、原告が製作する「トーキョー・ゴジラ・ミュージアム(TokyoGodzillaMuseum)」と題する映像、怪獣「ゴジラ」等の名称、形状、鳴き声等の使用を、1年にわたり、収入 の●(省略)●%に相当する額(ただし最低●(省略)●円)で許諾する旨の令和2年3月13日付け使用許諾契約(甲221~223) 2 各被告表示の使用等について前提事実、各項末尾に掲記の証拠及び弁論の全趣旨によれば、各被告表示の使用等について、次の各事実が認められる。 ⑴ 被告タグチ工業は、平成6年9月頃から、主力商品である「ガジラ」シリ ーズと称する被告アタッチメントに被告表示1を使用して取引を行っている。 被告アタッチメントは、200万円から2000万円程度の価格のパワーショベル用の破砕機等であって、取扱いには専門的な資格、知識、経験を必要とし、その取引者、需要者は、産業機械器具の製造販売やリース業を行う者、産業機械分野の業務に従事する者である。被告タグチ工業は、平成26年4 月から令和元年11月までの間、国内 知識、経験を必要とし、その取引者、需要者は、産業機械器具の製造販売やリース業を行う者、産業機械分野の業務に従事する者である。被告タグチ工業は、平成26年4 月から令和元年11月までの間、国内において、被告アタッチメントを2545台販売しており、その市場占有率は13.7%である。なお、「guzzle[ɡʌzl]」とは、英語において、「暴飲する、がつがつ食べる」などを意味する。(乙32、34、87)被告タグチ工業は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA) の研究開発事業に応募するに当たり、広告代理店から、月面等宇宙において使用することを前提に軽量化等して開発する予定の被告アタッチメントの名称として「スペースガジラ」を提案された。(乙66~72)被告アタッチメントは、平成23年に放送されたテレビ番組、平成24年発行の子ども向けの「働くクルマ」と題する図鑑、平成25年以降に発行さ れた専門誌、地域情報誌、少年誌、成人誌などで、被告表示1を使用した機体の写真、映像等と共に紹介された。このうち「ガジラDSカッターシリーズ」は、平成30年に、「油圧ショベルの先端に取り付けるアタッチメント。 大きなアームで鉄骨や鉄筋コンクリートの構造物を切断、圧砕する。安全性と効率化を追求した業界トップクラスの切断力と軽量化を実現した。…構造 力学から生まれた姿がとても美しく、まるでティラノサウルスの頭部のようだ。存在感もあり、圧倒的な破壊力を表現した、脅威すら感じるデザインといえる。」などと評され、公益財団法人日本デザイン振興会からグッドフォーカス賞を授与された。被告タグチ工業は、同年以降、一般向けの地方新聞である「山陽新聞」にも被告表示1を使用した被告アタッチメントの広告を 掲載した。(乙19~23、40~65) ッドフォーカス賞を授与された。被告タグチ工業は、同年以降、一般向けの地方新聞である「山陽新聞」にも被告表示1を使用した被告アタッチメントの広告を 掲載した。(乙19~23、40~65) 被告タグチ工業はJAXAの前記研究開発事業に参画し、その取組は、平成30年には、科学専門誌「nature」に被告表示1を使用した被告アタッチメントの写真とともに紹介されたほか、経済誌にも取り上げられた。(乙70~72)⑵ 被告タグチ工業は、平成23年頃から、被告表示1を商品又はその包装に 使用した各被告商品の一部を輸入したほか、別紙被告行為1一覧記載1のとおり、被告表示1を商品又はその包装に使用した各被告商品の一部を有償又は無償で、譲渡し、引き渡した(被告行為1①)。被告タグチ工業は、令和3年8月までには、各被告商品の譲渡、引渡しを停止した。各譲渡等の詳細は次のとおりである。(乙116~127、130) ア別紙被告行為1一覧記載1の「㋐社外販売」欄記載の譲渡等は、第三者に対し、有償でされた。 イ別紙被告行為1一覧記載1の「㋑関連会社」欄記載の譲渡等は、被告タグチクリエイトに対し、有償、ただし、原価と同額でされた。 ウ別紙被告行為1一覧記載1の「㋒社内販売」欄記載の譲渡等は、従業員 に対し、有償、ただし、原価と同額又は原価より低額でされた。 エ別紙被告行為1一覧記載1の「㋓社内使用」欄記載の譲渡等は、従業員に対し、イベントユニフォーム、事務用品、記念品として、無償でされた。 オ別紙被告行為1一覧記載1の「㋔無償譲渡」欄記載の譲渡等は、景品、記念品等として、無償でされた。このうち、Tシャツ(アタッチメント)、 マスキングテープは、取引先、職場見学に訪れた中学生、就職活動者等に対して譲渡され、 ㋔無償譲渡」欄記載の譲渡等は、景品、記念品等として、無償でされた。このうち、Tシャツ(アタッチメント)、 マスキングテープは、取引先、職場見学に訪れた中学生、就職活動者等に対して譲渡され、フィギュア(固定DS、固定DSX)、タオルは、被告タグチ工業の工場における催事において、被告タグチ工業の従業員、その家族、取引先、地方公共団体の職員、報道関係者、一般の者に対し譲渡された。 ⑶ 被告タグチアシストは、平成23年頃から、別紙被告行為1一覧記載2の とおり、被告表示1を商品又はその包装に使用した各被告商品を有償又は無償で、譲渡し、引き渡した(被告行為1②)。被告タグチアシストは、ウェブサイトに開設した店舗において、Tシャツ(ロゴ)、パーカーを除く各被告商品を販売していたが、令和元年9月、これを停止し、令和3年8月までには、その他の態様による各被告商品の譲渡、引渡しも停止した。各譲渡等 の詳細は次のとおりである。(甲74、乙116~127、130、138、140)ア別紙被告行為1一覧記載2の「㋐ネット販売」欄記載の譲渡等は、一般消費者に対し、ウェブサイトに開設した店舗において有償でされた。 イ別紙被告行為1一覧記載2の「㋑関連会社」欄記載の譲渡等は、被告ら の関連会社に対し、有償でされた。このうちグローブ2736組は、被告タグチ工業に対するものであり、被告タグチ工業は、これらを、従業員に対し、工場やイベントで使用する消耗品として配布した。 ウ別紙被告行為1記載2の「㋒社内販売」欄記載の譲渡等は、従業員に対し、有償、ただし、原価と同額又は原価より低額で譲渡された。 エ別紙被告行為1記載2の「㋓社内使用」欄記載の譲渡等は、従業員に対し、記念品、事務用品、備品として、無償でされた。 に対し、有償、ただし、原価と同額又は原価より低額で譲渡された。 エ別紙被告行為1記載2の「㋓社内使用」欄記載の譲渡等は、従業員に対し、記念品、事務用品、備品として、無償でされた。 (本項につき、甲22~35、74、137、138)⑷ 各被告商品は、被告ら及びその関連会社並びに被告アタッチメントの宣伝広告のため販売等されていたものであり、被告表示1は、各被告商品に明瞭 に認識される態様で表示され、一部においては商品名としても使用されていた。被告タグチ工業は、その発行に係る冊子に、被告アタッチメントについて被告タグチ工業の「代名詞」であり、被告キャラクターについて被告ら及びその関連会社の「広告塔」であるなどとし、被告表示1を付したTシャツについては、「(被告)タグチ工業の代名詞である圧砕機・カッター< GUZZILLA>のグッズ」であり、「メーカーによくあるようなノベルティ とはわけが違います。売る気です、ビジネスです。本気で広めたいと考えているんですけど。」などと紹介する記事を掲載した。(甲22~35)現在、各被告商品のうち、フィギュア(固定DX)、フィギュア(固定DXS)については被告タグチ工業が在庫として保管しているものがあり、Tシャツ(ロゴ)、マスキングテープ、時計、フィギュア(可動)、タオル、 グローブ、キャップ、パーカーについては田口クリエイトが在庫として保管しているものがあるが、Tシャツ(AR)、Tシャツ(アタッチメント)については廃棄されていて、被告らは保管していない。(乙116、128,129、138)⑸ 被告タグチ工業は、平成25年、広告代理店から、被告アタッチメントを 用いて建物の解体作業を体験するスマートフォン用アプリケーション「ガジラAR」の制作提案を受け、 ,129、138)⑸ 被告タグチ工業は、平成25年、広告代理店から、被告アタッチメントを 用いて建物の解体作業を体験するスマートフォン用アプリケーション「ガジラAR」の制作提案を受け、被告アタッチメントを両腕に装着した架空のロボット型作業用重機を「スーパーガジラ」と称して登場させたところ、相当程度の反響があったことから、被告タグチ工業及び被告アタッチメントを幅広く宣伝広告するため、「スーパーガジラ」を実際に制作することとした。 (乙36)被告タグチ工業は、被告タグチ工業及び被告アタッチメントの宣伝広告のため、「スーパーガジラ」及び被告表示2をその名称とする被告キャラクターを製造し、これを「怪獣のガジラ」などとして、別紙被告行為2・3一覧記載のとおり展示会等において展示し、その際、ビラや客に対して交付する カード等に被告表示2を使用した(被告行為2)。(甲39(5頁)、46、48、98、152、乙36~38)また、被告タグチ工業は、被告タグチ工業及び被告アタッチメントの宣伝広告のため、被告キャラクターの内部に、人が入ることが可能な操縦室を設け、ビルの解体作業を仮想体験することができる被告ゲームを搭載し、その 名称を被告表示3のとおりとし、別紙被告行為2・3一覧のとおり、展示会 等において、子どもを含めた年齢を問わない一般の者に対し被告ゲームを体験させ、その際、会場に設置したパネルなどに被告表示3を使用したことがあった(被告行為3)。(甲46、48、152、155、乙36~38)これらの展示会等には、子どもを含む一般の者向けのもの(別紙被告行為2・3一覧記載番号1、4~7、10、16)、建機業界向けのもの(同番 号2、8、12、15、19、20)、取引先のほか就職活動の一環で訪問する中学生 どもを含む一般の者向けのもの(別紙被告行為2・3一覧記載番号1、4~7、10、16)、建機業界向けのもの(同番 号2、8、12、15、19、20)、取引先のほか就職活動の一環で訪問する中学生から大学生をも対象とするもの(同番号3、9、11、13、14、17、18)があった。(甲38、153、157~161、乙37、75、79、81)被告タグチ工業は、被告キャラクターの名称を「重機型巨大ロボットSP G」と変更して、令和3年4月に展示会において展示したほか、被告ゲームの仕様を変更し、その名称として被告表示3の使用を停止した。(乙115)⑹ 被告タグチ工業は、インターネット上に開設したウェブページにおいて、被告キャラクターや被告ゲームを紹介したり、「「かの星の救済計画、いかに」篇・「いったい何なんだ?」目の前にあるのは、爆発を繰り返す惑星。 …この星は、どうしてこんな事態になってしまったのか。いったい、誰の仕業なのだろうか…」などと、特撮映画を連想させるような物語仕立ての広告用動画を複数掲載し、また、動画投稿サイト等にも被告キャラクターや被告ゲームを紹介等する動画等を投稿していた。被告タグチ工業は、令和元年9月から令和3年6月にかけて、これらを順次削除した。(甲23、38、4 6、152、158~160、乙115)また、被告タグチ工業は、平成27年、被告キャラクターの映像を用いたテレビコマーシャルを数回にわたり放送した。(乙115)被告タグチ工業は、平成28年、同社及び被告アタッチメントの宣伝広告のために発行する「ガジラ通信」と題するリーフレットに、映画「シン・ゴ ジラ」の批評記事を掲載し、岡山県のほか、関東、関西、中国の各地方にお ける書店等で配布した。同内容は、被告タグチ工業の開設する 行する「ガジラ通信」と題するリーフレットに、映画「シン・ゴ ジラ」の批評記事を掲載し、岡山県のほか、関東、関西、中国の各地方にお ける書店等で配布した。同内容は、被告タグチ工業の開設するウェブページにおいても閲覧が可能であった。被告タグチ工業は、令和3年6月、これを削除した。(甲153、154、156、乙73~86)被告タグチ工業は、平成29年、株式会社カヤックに対し、同社が製造、販売するシューティングゲーム(任天堂株式会社の製造、販売するゲーム機 に対応するもの)において、被告表示2を使用した被告キャラクターを敵役として登場させることを許諾したが、対価の支払等は受けていない。もっとも、株式会社カヤックは、現在、上記ゲームを製造、販売しておらず、令和3年6月、被告タグチ工業の依頼により、同ゲームを紹介するインターネット上の記事も削除した。(甲50) 被告表示2を使用したキャラクター、被告表示3を使用した被告ゲームは、平成29年以降、専門誌、子ども向けの乗り物図鑑、成人誌等において紹介されたほか、動画投稿サイトや各種ウェブサイトに投稿された動画や記事などにおいて紹介され、その一部は現在でも閲覧が可能な状態にある。(甲48、155、188、189、190~194、230、231、乙61~ 65、115)⑺ 日本国及びアメリカ合衆国において、「GODZILLA」及び「GUZZILLA」以外に、語尾に「ZILLA」を用いた登録商標が相当数存在する。もっとも、令和2年1月の時点では、日本国において、語頭が「G」で始まり語尾が「ZILLA」で終わる登録商標は、原告表示及び各被告表 示に関連するものしか存在しなかった。(乙4、5)⑻ 日本弁理士会知的財産価値評価推進センター発行に係る「知的財産価 で始まり語尾が「ZILLA」で終わる登録商標は、原告表示及び各被告表 示に関連するものしか存在しなかった。(乙4、5)⑻ 日本弁理士会知的財産価値評価推進センター発行に係る「知的財産価値評価ガイド~場面別・目的別価値評価ガイド~」(平成28年2月)によれば、キャラクターの使用料率は平均約5%であり、うち映画系のキャラクターの使用料率は平均5.286%であるとされている。(乙113) 3 争点①(原告が原告表示を商品等表示として使用しているか。)及び争点② (原告表示が著名であるか。)について原告が公開し、権利を有する「ゴジラ」シリーズの怪獣映画、特撮映画に登場する怪獣「ゴジラ」及びその名称は著名である(前記第2の1⑵、前記1⑴)。 原告表示は、映画「ゴジラ」の欧文字表記として採用され、昭和32年以降、 原告により、国内において、「ゴジラ」シリーズの宣伝媒体、関連するビデオグラム等にしばしば使用されたほか、平成6年9月より前から現在に至るまで、「ゴジラ」シリーズの映画を紹介する書籍、雑誌等や、原告がその名称等の使用を許諾した者により製造、販売された人形等玩具、ゲーム等に使用され、さらに、平成6年及びその後に発行された辞書にも、怪獣「ゴジラ」の英語表記 として掲載されている(前記1⑴~⑷)。原告表示は、デザイン化されておらず、様々な書体で使用されているが、平成6年9月より相当程度前から、片仮名表記の「ゴジラ」から独立して、場合によっては片仮名表記の「ゴジラ」や怪獣「ゴジラ」の図柄、画像等に劣らない存在感をもって使用されていたことなどもあった(前記1⑵、⑷)。したがって、原告表示は、平成6年9月より 前から、単体でも、一般消費者によって怪獣「ゴジラ」や「ゴジラ」シリーズの映画を意味するものと認 って使用されていたことなどもあった(前記1⑵、⑷)。したがって、原告表示は、平成6年9月より 前から、単体でも、一般消費者によって怪獣「ゴジラ」や「ゴジラ」シリーズの映画を意味するものと認識されるに至っていたものと認められる。 さらに、「ゴジラ」シリーズの映画、怪獣「ゴジラ」に関連する映画は、昭和29年から現在に至るまで長年にわたり多数公開されており、平成6年9月より前に製作、公開された合計20作の「ゴジラ」シリーズの映画だけでも、 観客動員数は延べ合計8000万人を、関連するビデオグラムの販売数は合計80万個をそれぞれ超えており、その映画は映画等の企画、制作、興行等を目的とする会社である原告を代表する作品の一つであること、原告は、平成7年以降、東京都内の商業施設前の広場や原告が運営する映画館内に怪獣「ゴジラ」像を設置したり、広場の名称に「ゴジラスクエア日比谷(GODZILLA SQUAREHIBIYA)」を採用したりして(前記第2の1⑴、前記1⑴)、怪 獣「ゴジラ」を原告の商品又は営業を象徴するものとして扱ってきたと認められること、原告表示が、昭和32年頃から平成6年9月まで、また、その後も現在に至るまで、原告が作製、販売する「ゴジラ」シリーズの映画のビデオグラムの包装の多く、上記の怪獣「ゴジラ」像及び広場の名称や、原告から許諾を受けた多数の者により製造、販売する商品等に繰り返し使用され、一部の商 品等においては商品名としても使用され、その使用許諾に係る契約においては、使用に当たって、原則として原告の商号等を表示しなければならない旨が定められていたこと(前記1⑴、⑷、⑸)等に照らせば、原告表示は、平成6年9月より前に、怪獣「ゴジラ」や「ゴジラ」シリーズの映画自体を意味するだけでなく、原告の商品、営業 表示しなければならない旨が定められていたこと(前記1⑴、⑷、⑸)等に照らせば、原告表示は、平成6年9月より前に、怪獣「ゴジラ」や「ゴジラ」シリーズの映画自体を意味するだけでなく、原告の商品、営業を表示するものとなり、その後も現在に至るまで、 原告の商品、営業を表示するものであると認められる。 以上によれば、原告表示は、平成6年9月より前から現在に至るまで、原告の著名な商品等表示として使用されていると認められる。 4 争点③(被告らが原告表示と類似の被告表示1を商品等表示として使用した商品を譲渡等するなどして、原告の営業上の利益を侵害したか。)及び争点⑥ (被告らに被告表示1の使用につき故意又は過失があるか。)について⑴ 被告らは、被告行為1により、被告表示1を使用した各被告商品を譲渡等していた(前記第2の1⑶ア、前記2⑵、⑶)。各被告商品は、被告ら及びその関連会社並びに被告タグチ工業の「代名詞」であるとされている被告アタッチメントの宣伝広告のため販売等されていたものであり、被告表示1は、 各被告商品に明瞭に認識される態様で表示され、「<GUZZILLA>のグッズ」などとして一部においては商品名としても使用されていた(前記2⑷)。 そうすると、被告らは、被告表示1を、被告らの商品又は営業を表示する商品等表示として使用していたものと認められる。 ⑵ 原告表示は、「GODZILLA」と8文字の欧文字から成り、取引にお いては様々な書体で使用されている(前記1⑴、⑷)。 原告表示は、怪獣「ゴジラ」の欧文字表記として著名であるから「ゴジラ」と称呼されるものであり、また、語頭音は、英語の発音において、「ゴ」と「ガ」の中間音としても称呼され、平成6年当時、英語の発音による称呼も一般化していた(前記1⑵)から、原 著名であるから「ゴジラ」と称呼されるものであり、また、語頭音は、英語の発音において、「ゴ」と「ガ」の中間音としても称呼され、平成6年当時、英語の発音による称呼も一般化していた(前記1⑵)から、原告表示の語頭音の「ゴ」は、「ゴ」と「ガ」の中間音としても称呼される。 原告表示からは、怪獣「ゴジラ」の観念が生じる。 ⑶ア被告表示1は、「GUZZILLA」と8文字の欧文字から成り、「G」と「A」の字体はやや丸みを帯び、「U」と3文字目の「Z」の上端及び7文字目の「L」と「A」の下端はそれぞれ結合し、3文字目及び4文字目の「Z」は、両文字の左下が前下方に鋭く突尖しているほか、やや縦長 の太文字で表されることによってデザイン化されている。 被告表示1の語頭の2文字「GU」は、ローマ字の表記にしたがって発音すれば「グ」と称呼され、国内においてもなじみのある「GUM」などの英単語と同様に発音すれば「ガ」と称呼される。したがって、被告表示1は、「グジラ」又は「ガジラ」と称呼され、語頭音は「グ」と 「ガ」の中間音としても称呼され得るものである。なお、被告は、主力商品である被告アタッチメントを「ガジラ」シリーズと称して取引を行っており、平成23年以降、書籍や雑誌などに取り上げられたこともある(前記第2の1⑶ア、前記2⑴)が、その名称が広く知られているとまでは認めるに足りず、被告表示1から「ガジラ」との称呼のみが生じ るとはいえない。 被告表示1からは特定の観念は生じない。 イ被告表示1と原告表示は、2文字目及び3文字目が異なり、被告表示1はデザイン化され全体的にまとまりよく表されているが、いずれも8文字の欧文字から成り、語頭の「G」と語尾の5文字「ZILLA」を共通に しており、外観において類似する部分がある。ま 被告表示1はデザイン化され全体的にまとまりよく表されているが、いずれも8文字の欧文字から成り、語頭の「G」と語尾の5文字「ZILLA」を共通に しており、外観において類似する部分がある。また、被告表示1と原告表 示は、語頭音を除く称呼は「ジラ」と共通し、語頭音も「グ」と「ガ」の中間音として称呼され得るものと、「ゴ」と「ガ」の中間音として称呼され得るものであって、語頭音の子音を共通にし、母音も近似するから、称呼において類似する。したがって、被告表示1は、原告表示と、称呼及び外観において類似する部分がある。 ウまた、原告表示は原告の商品等表示として著名であり(前記3)、原告からその使用の許諾を受けた多数の者により、一般消費者を需要者として、原告表示を使用した、人形等玩具、衣料品、文房具、食料品、雑貨等の商品やゲーム等が製造、販売されている(前記第2の1⑵、前記1⑷)。 一方、各被告商品は、被告ら及びその関連会社並びに被告アタッチメン トの宣伝広告のため販売等されていたものであり(前記2⑷)、被告アタッチメント自体の取引者、需要者は専門的かつ特殊な者であると認められる(同⑴)ものの、各被告商品は、人形等玩具、衣料品、文房具、雑貨等の商品であって、一般消費者向けにも広く販売、頒布されていたものであり(同⑵、⑶)、被告らは、被告ら及びその関連会社の宣伝広 告のため一般消費者をも需要者として被告行為1を行っていたものであると認められる。 このような取引の実情のもとにおいて、取引者、需要者は、原告表示と称呼及び外観において類似する部分がある被告表示1(前記イ)から、著名な原告表示を容易に想起するものといえ、両表示は全体的に類似の ものと認められる。 ⑷ そして、原告表示が、怪獣「ゴジラ」が登場する「ゴジ いて類似する部分がある被告表示1(前記イ)から、著名な原告表示を容易に想起するものといえ、両表示は全体的に類似の ものと認められる。 ⑷ そして、原告表示が、怪獣「ゴジラ」が登場する「ゴジラ」シリーズの怪獣映画、特撮映画を公開するなどする原告の商品等表示として著名であること(前記3)、被告らが、被告ら及びその関連会社の宣伝広告のため一般消費者をも需要者として被告行為1を行っていたこと(前記⑶ウ)、被告タグ チ工業が、「スーパーガジラ」及び被告表示2をその名称とする被告キャラ クターを製造して「怪獣のガジラ」などとして展示したり、インターネット上に開設したウェブページにおいて特撮映画を連想させるような広告用動画を掲載したりしていたこと(前記2⑸、⑹)等からすれば、被告行為1は、原告表示の有する顧客吸引力を利用し、原告表示の稀釈化を生じさせ得るもので、被告らは、原告の営業上の利益を侵害したものと認められる。 ⑸ 以上のとおり、被告らは、著名な原告表示と類似の被告表示1を商品等表示として使用した各被告商品を譲渡等して(不正競争防止法2条1項2号)、原告の営業上の利益を侵害したものであり、原告表示が著名であったことに鑑みれば、被告らには、被告表示1の使用につき故意があったものと認められる。 5 争点④(被告表示1の使用が登録商標の使用として許されるか。)について被告商標2は、欧文字の「GUZZILLA」と片仮名の「ガジラ」を上下二段に並べて表記して成るものであるところ、欧文字の「GUZZILLA」のみから成る被告表示1の使用は、被告商標2の使用であるとは認められない。 したがって、被告らによる被告表示1の使用は登録商標である被告商標2の使 用であるとはいえない。被告表示1の使用が登録商標の使用であ 被告表示1の使用は、被告商標2の使用であるとは認められない。 したがって、被告らによる被告表示1の使用は登録商標である被告商標2の使 用であるとはいえない。被告表示1の使用が登録商標の使用であることを理由として許される旨の主張には理由がない。 6 争点⑤(被告表示1の使用差止め及び廃棄の必要があるか。)について被告らは、原告から各被告表示の使用が不正競争に当たるとして損害賠償を求める旨の本件通知書面の送付を受けた(前記第2の1⑸)後の令和元年9月、 ウェブサイトに開設した店舗における各被告商品の譲渡等を停止したものの、その後も、令和3年までその他の態様による譲渡等を継続しており、また、被告タグチ工業及び田口クリエイトは、Tシャツ(アタッチメント)を除く各被告商品の在庫を保有していること(前記2⑷)に照らせば、被告らが将来被告表示1を使用した各被告商品の譲渡等を再開するおそれがあり、したがって、 被告らに対する被告表示1を使用した各被告商品の譲渡等の差止めの必要性が あると認められる。 そして、被告タグチ工業は、被告表示1を使用した各被告商品のうち、フィギュア(固定DX)、フィギュア(固定DXS)を在庫として保管している(前記2⑷)から、被告タグチ工業に対し被告表示1を使用したフィギュアの廃棄を命じる必要性があると認められる。他方、被告タグチ工業はフィギュア を除く各被告商品を保管しておらず、被告タグチアシストはいずれの商品も保管していない(同前)から、原告が、被告タグチ工業に対しフィギュアを除く各被告製品の廃棄を、また、被告タグチアシストに対し各被告商品の廃棄を、それぞれ求める理由はない。 7 争点⑦(原告が被告表示1の使用に係る不正競争により被った損害及び額) について⑴ 被告タグチ の廃棄を、また、被告タグチアシストに対し各被告商品の廃棄を、それぞれ求める理由はない。 7 争点⑦(原告が被告表示1の使用に係る不正競争により被った損害及び額) について⑴ 被告タグチ工業による行為に係る損害額についてア被告タグチ工業は、平成23年頃から、別紙被告行為1一覧記載1のとおり、被告表示1を商品又はその包装に使用した各被告商品の一部を有償又は無償で、譲渡し、引き渡した(被告行為1①。前記第2の1⑶イ、前 記2⑵)。 このうち、別紙被告行為1一覧記載1の「㋑関連会社」欄記載の譲渡等は、被告田口クリエイトに対し有償でされたものであり、同「㋒社内販売」欄記載の譲渡等は、従業員に対し有償でされたものであるのに対し、同「㋓社内使用」欄記載の譲渡等は、従業員に対し、イベントユニフォーム、 事務用品、記念品として、無償でされたものである(前記2⑵イ~エ)。 しかし、各被告商品は、被告ら及びその関連会社並びに被告アタッチメントの宣伝広告のため販売等されていたものであり(同⑷)、従業員に対して無償で譲渡等された場合であっても、これらの譲渡等は、各被告商品を関連会社や従業員に使用させることにより、上記の被告ら等の宣伝広告と いう目的を達しようとする面を有する。また、同「㋔無償譲渡」欄記載の 譲渡等は、従業員、その家族、取引先、職場見学に訪れた中学生、就職活動者、地方公共団体の職員、報道関係者、一般の者に対し、景品、記念品等として、無償でされたものである(同⑵オ)が、専ら被告ら等の宣伝広告のためにされた。 被告行為1①は、そもそも一般消費者をも需要者として行われており、 譲渡等の態様にかかわらず被告ら等の広告宣伝のためにされていた。被告行為1①は、著名な原告表示の有する顧客吸引力を利用し、また、 被告行為1①は、そもそも一般消費者をも需要者として行われており、 譲渡等の態様にかかわらず被告ら等の広告宣伝のためにされていた。被告行為1①は、著名な原告表示の有する顧客吸引力を利用し、また、原告表示の価値の稀釈化を生じさせ得るものであって(前記4⑷)、被告行為1①における被告表示1の使用により、原告に商品等表示の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額の損害(不正競争防止法5条3項 1号)が発生すると認められる。 イ商品等表示の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額の金銭(不正競争防止法5条3項1号)は、当該商品等表示の実際の許諾契約における料率や業界における料率の相場等を考慮に入れつつ、当該商品等表示の有する顧客吸引力の高さ、不正競争行為の態様、当該商品等表示と同一又は 類似の商品等表示が不正競争行為による売上げ又は利益に貢献した度合い、被侵害者と不正競争行為者との関係などの諸事情を総合的に考慮して合理的な額が定められるといえる。 原告は、多数の者に対し、怪獣「ゴジラ」等に関しその名称や形状等の使用を許諾しており、例えば、商品、その包装に、原告表示を含め、「ゴ ジラ」シリーズの映画の表題、登場する怪獣等の名称、形状、鳴き声等の使用を、商品の価格等の●(省略)●から●(省略)●%相当額に数量を乗じた額で許諾する旨の契約を締結したことがあった(前記1⑷、⑸ア~エ)。これらの契約は、原告表示の使用のみを許諾の対象とするものではないが、原告表示が主に使用された例もあり(同⑸)、許諾対象のうち実 際にどの範囲で使用するかは許諾を受けた者の判断に委ねられ、許諾対象 の一部を使用する場合であっても、一定程度包括的に使用を許諾する旨の契約が締結されていたものと認められる。これらの各契約においては、使 囲で使用するかは許諾を受けた者の判断に委ねられ、許諾対象 の一部を使用する場合であっても、一定程度包括的に使用を許諾する旨の契約が締結されていたものと認められる。これらの各契約においては、使用に当たって、原則として、原告が権利を有することや原告の商号等を表示しなければならない旨が定められていた(同前)。 なお、一般に、キャラクターの使用料率は平均約5%であり、うち映画 系のキャラクターの使用料率は平均5.286%であるとされている(前記2⑻)。 そして、原告表示は著名であり(前記3)、長年にわたり、原告が権利を与えた多数の者により原告表示を使用した商品等が多数販売等されてきたこと(前記1⑷、⑸)に照らせば、原告表示は相当高い顧客吸引力を有 していたものと認められ、このことに照らせば、各被告商品の譲渡等の態様にかかわらず、原告表示と類似の被告表示1の使用は相応に被告らの営業に貢献したものと認められる。 以上の事情を総合的に考慮すれば、被告行為1①について、原告が原告表示の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額の金銭(不正競争防 止法5条3項1号)として、各被告商品の譲渡等の態様にかかわらず、各被告商品の価格等の10%相当額に譲渡個数を乗じた額(又は売上げの10%相当額)が認められるとするのが相当である。 ウ被告タグチ工業は、別紙1被告行為1一覧記載1の「㋐社外販売」欄、「㋑関連会社」欄、「㋒社内販売」欄記載のとおり、各被告商品を合計1 8万8624円で販売した(前記2⑵ア~ウ)。 また、被告タグチ工業は、別紙被告行為1一覧記載1の「㋓社内使用」欄、「㋔無償譲渡」欄記載のとおり、各被告商品を無償で譲渡等した(前記2⑵エ、オ)が、これらのうち、Tシャツ(AR)は3600円で、Tシャツ(アタ チ工業は、別紙被告行為1一覧記載1の「㋓社内使用」欄、「㋔無償譲渡」欄記載のとおり、各被告商品を無償で譲渡等した(前記2⑵エ、オ)が、これらのうち、Tシャツ(AR)は3600円で、Tシャツ(アタッチメント)は平均3603円で、腕時計は2万5000円 で、フィギュア(固定DX)は平均3300円で、フィギュア(固定DS X)は平均4363円で、タオルは平均1239円で、キャップ・メッシュタイプは2761円で、それぞれ被告タグチアシストにより一般に販売されており、また、マスキングテープは190円で被告タグチ工業により関連会社に対し販売されたから、使用料相当額の算定に当たっては、これらの価格に譲渡数量を乗じた額の売上げがあったものと認めるべきであり、 原告主張の範囲内でその合計は448万8106円となる。 そうすると、原告が、被告タグチ工業の被告行為1①に対し受けるべき金銭の額に相当する額は、別紙被告行為1一覧記載1及び別紙遅延損害金計算表記載1のとおり、46万1871円となる。 なお、うち1万2188円は、被告タグチ工業が田口クリエイトを介し て被告タグチアシストに譲渡した商品に係るものであり、被告らが連帯して支払うべきである(前記第2の2⑺)。 また、原告が本件訴訟追行に要した弁護士費用のうち4万6186円は、被告タグチ工業による被告行為1①と相当因果関係がある損害として被告タグチ工業が負担すべきである。 以上から、被告タグチ工業の行為に係る損害額は、49万5869円となる。 (188,624+4,488,106)×10%≒461,871461,871-12,188+46,186=495,869エ遅延損害金の発生 被告行為1①における各被告商品の譲渡日は +4,488,106)×10%≒461,871461,871-12,188+46,186=495,869エ遅延損害金の発生 被告行為1①における各被告商品の譲渡日はそれぞれ別紙遅延損害金計算表記載1のとおりである(乙116~127、138~140)から、原告の請求の範囲内で、被告タグチ工業の行為に係る損害49万5869円(前記ウ)のうち、11万2125円につき令和元年10月16日(不法行為より後の日)から支払済みまで年5分の割合による遅延損害 金が発生し、うち11万8250円につき令和2年12月18日(不法 行為の日)から、うち1907円につき令和3年4月12日(同前)から、各支払済みまで年3分の割合による遅延損害金が発生し、また、うち26万3587円については、譲渡日は不明であるものの遅くとも同年8月31日までであると認められる(前記第2の1⑶)から、同日から支払済みまで年3分の割合による遅延損害金が発生する。 ⑵ 被告タグチアシストの行為に係る損害額についてア被告タグチアシストは、平成23年頃から、別紙被告行為1一覧記載2のとおり、被告表示1を商品又はその包装に使用した各被告商品を有償又は無償で、譲渡し、引き渡した(被告行為1②。前記第2の1⑶ウ、前記2⑶)。 このうち、別紙被告行為1一覧記載2の「㋑関連会社」欄記載の譲渡等は、被告らの関連会社に対し有償でされたもの(うちグローブ2736組は被告タグチ工業に対するもので、被告タグチ工業は、これらを従業員に対し消耗品として配布した。)であり、同「㋒社内販売」欄記載の譲渡等は、従業員に対し有償でされたものであり、同「㋓社内使用」欄記載の譲 渡等は、従業員に対し、記念品、事務用品、備品として、無償でされたもの て配布した。)であり、同「㋒社内販売」欄記載の譲渡等は、従業員に対し有償でされたものであり、同「㋓社内使用」欄記載の譲 渡等は、従業員に対し、記念品、事務用品、備品として、無償でされたものである(前記2⑶イ~エ)。各被告商品は、被告ら及びその関連会社並びに被告アタッチメントの宣伝広告のため販売等されていたものであり(同⑷)、上記のような態様でされる場合であっても、これらの譲渡等は、各被告商品を関連会社や従業員に使用させることにより上記の被告ら等の 宣伝広告という目的を達しようとする面を有する。 被告行為1②は、そもそも一般消費者をも需要者として行われており、譲渡等の態様にかかわらず被告ら等の広告宣伝のためにされていたのであるから、著名な原告表示の有する顧客吸引力を利用し、また、原告表示の価値の稀釈化を生じさせ得るものであって(前記4⑷)、被告行為 1②における被告表示1の使用により、原告に商品等表示の使用に対し 受けるべき金銭の額に相当する額の損害(不正競争防止法5条3項1号)が発生したと認められる。 イ各事情を総合的に考慮すれば、被告行為1②について、原告が原告表示の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額の金銭(不正競争防止法5条3項)は、各被告商品の譲渡等の態様にかかわらず、各被告商品の価格 等の10%相当額に譲渡個数を乗じた額(又は売上げの10%相当額)とするのが相当である(前記⑴イ)被告タグチアシストは、別紙1被告行為1一覧記載2の「㋐ネット販売」欄、「㋑関連会社」欄、「㋒社内販売」欄記載のとおり、各被告商品を合計145万9661円で売り上げた(前記2⑶ア~ウ)。 また、被告タグチアシストは、別紙被告行為1一覧記載2の「㋓社内使用」欄記載のとおり、各被告商品を無償で譲渡等 おり、各被告商品を合計145万9661円で売り上げた(前記2⑶ア~ウ)。 また、被告タグチアシストは、別紙被告行為1一覧記載2の「㋓社内使用」欄記載のとおり、各被告商品を無償で譲渡等した(前記2⑶エ)が、腕時計は2万5000円で、タオルは平均1239円で、グローブは平均284円で、それぞれ一般に販売していたから、使用料相当額の算定に当たっては、これらの価格に譲渡数量を乗じた額の売上げがあったものと認 めるべきであり、その合計は372万6721円となる。 そうすると、原告が、被告タグチアシストの被告行為1②に対し受けるべき金銭の額に相当する額は、51万8637円となる。 なお、うち1万2188円は、被告タグチ工業が田口クリエイトを介して被告タグチアシストに譲渡した商品に係るものであり、被告らが連帯し て支払うべきである(前記第2の2⑺)。 また、原告が本件訴訟追行に要した弁護士費用のうち5万0642円は、被告タグチアシストによる被告行為1②と相当因果関係がある損害として被告タグチアシストが負担すべきである。 以上から、被告タグチアシストの行為に係る損害額は、55万7091 円となる。 (1,459,661+3,726,721)×10%≒518,637518,637-12,188+50,642≒557,091ウ遅延損害金の発生被告行為1②における各被告商品の譲渡日はそれぞれ別紙遅延損害金計算表記載2のとおりである(乙116~127、138~140)から、 原告の請求の範囲内で、被告タグチアシストの行為に係る損害55万7091円(前記イ)のうち、14万2117円につき令和元年10月16日(不法行為より後の日)から、うち3540円につき同年11月2 原告の請求の範囲内で、被告タグチアシストの行為に係る損害55万7091円(前記イ)のうち、14万2117円につき令和元年10月16日(不法行為より後の日)から、うち3540円につき同年11月20日(不法行為の日)から、うち3540円につき令和2年3月3日(同前)から、各支払済みまで年5分の割合による遅延損害金が発生し、 うち7万9750円につき同年12月18日(同前)から支払済みまで年3分の割合による遅延損害金が発生し、また、うち32万8144円については、譲渡日は不明であるものの遅くとも令和3年8月31日までであると認められる(前記第2の1⑶イ)から、同日から支払済みまで年3分の割合による遅延損害金が発生する。 ⑶ 被告らの行為に係る損害額について被告らの行為に係る損害額のうち、1万2188円及びこれに対する令和元年10月16日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金は被告らが連帯して支払うべきである(前記⑴、⑵)。 8 争点⑧(被告タグチ工業が原告表示と類似の被告表示2を商品等表示として 使用して原告の営業上の利益を侵害したか。)、争点⑨(被告タグチ工業が原告表示と類似の被告表示3を商品等表示として使用して原告の営業上の利益を侵害したか。)及び争点⑪(被告タグチ工業に被告表示2、3の使用につき故意又は過失があるか。)について⑴ 被告タグチ工業は、被告行為2、3により、展示会等において、被告表示 2を使用した被告キャラクターを展示し、被告表示3を使用した被告ゲーム を客に体験させたことがあった(前記第2の1⑶イ、ウ、前記2⑸)。被告キャラクター、被告ゲームは、被告タグチ工業及び被告タグチ工業の「代名詞」であるとされている被告アタッチメントの宣伝広告のため展示等されていたものであり( た(前記第2の1⑶イ、ウ、前記2⑸)。被告キャラクター、被告ゲームは、被告タグチ工業及び被告タグチ工業の「代名詞」であるとされている被告アタッチメントの宣伝広告のため展示等されていたものであり(前記2⑷、⑸)、被告タグチ工業は、被告表示2、3を、被告タグチ工業の商品又は営業を表示するもの、すなわち、商品等表示とし て、その営業のために使用していたものと認められる。 ⑵ア被告表示2は、「SUPER」と「GUZZILLA」という欧文字からそれぞれ成る文字列を横並びにして成り、このうち「SUPER」の部分は、「巨大な」などの意味を有する形容詞などとして広く用いられる英語の単語である。 被告表示3は、「GUZZILLA」と「VR」という欧文字からそれぞれ成る文字列を横並びにして成り、このうち「VR」の部分は、仮想現実を意味する英語「virtualreality」の略語としてゲームなどに広く用いられている。 したがって、被告表示2、3においては、「GUZZILLA」の部分 が需要者の注意を引き、識別力を有するといえる。 イ被告表示2、3のうち「GUZZILLA」の部分は、原告表示と、称呼及び外観において類似する部分がある(前記4⑶ア、イ)。 ウまた、原告表示は原告の商品等表示として著名であり(前記3)、原告からその使用の許諾を受けた多数の者により、一般消費者を需要者として、 原告表示が使用されたゲーム等が製造、販売されている(前記第2の1⑵、前記1⑷)。 一方、被告キャラクター、被告ゲームは、被告タグチ工業及びその関連会社並びに被告アタッチメントの宣伝広告のため展示等されていたものであり(前記2⑸)、被告アタッチメント自体の取引者、需要者は専門 的かつ特殊な者であると認められる(同⑴)ものの、 びその関連会社並びに被告アタッチメントの宣伝広告のため展示等されていたものであり(前記2⑸)、被告アタッチメント自体の取引者、需要者は専門 的かつ特殊な者であると認められる(同⑴)ものの、被告キャラクター、 被告ゲームは、巨大アトラクションロボットキャラクターとこれに搭載されたゲームであって(前記第2の1⑶ウ、エ)、被告アタッチメント自体ではなく、一般の者や就職活動の一環で訪問する中学生から大学生向けにも提供されていたものであり(前記2⑸)、被告タグチ工業は、被告タグチ工業及びその関連会社の宣伝広告のため一般の者をも需要者 として被告行為2、3を行っていたものであると認められる。 このような取引の実情のもとにおいて、取引者、需要者は、識別力を有する部分が原告表示と称呼及び外観において類似する部分がある被告表示2、3(前記イ)から、著名な原告表示を容易に想起するものといえ、原告表示と被告表示2、3は全体的に類似のものであると認められる。 ⑶ そして、原告表示が、怪獣「ゴジラ」が登場する「ゴジラ」シリーズの怪獣映画、特撮映画を公開するなどする原告の商品等表示として著名であること(前記3)、「GODZILLA」の派生形として、平成5年発売のゲーム「超ゴジラ」による「SUPERGODZILLA」が存在すること(前記1⑶)、被告タグチ工業が、被告タグチ工業及びその関連会社の宣伝広告のため一般 の者をも需要者として被告行為2、3を行っていたこと(前記⑶ウ)、被告タグチ工業が、被告キャラクターを「怪獣のガジラ」などとして展示したり、インターネット上に開設したウェブページにおいて特撮映画を連想させるような広告用動画を掲載したりしていたこと(前記2⑸、⑹)等からすれば、被告行為2、3は、原告表示の有する顧客吸引力を利 示したり、インターネット上に開設したウェブページにおいて特撮映画を連想させるような広告用動画を掲載したりしていたこと(前記2⑸、⑹)等からすれば、被告行為2、3は、原告表示の有する顧客吸引力を利用し、また、原告表示 の価値の稀釈化を生じさせ得るものであったというべきであり、被告タグチ工業は、これにより、原告の営業上の利益を侵害したものと認められる。 ⑷ 以上のとおり、被告タグチ工業は、著名な原告表示と類似の被告表示2、3を商品等表示として使用して(不正競争防止法2条1項2号)、原告の営業上の利益を侵害したものであり、原告表示が著名であったことに鑑みれば、 被告タグチ工業には、被告表示2、3の使用につき故意があったものと認め られる。 9 争点⑩(被告表示2、3の使用差止めの必要があるか。)について被告タグチ工業は、令和3年4月までには、被告キャラクター、被告ゲームの名称を変更するなどしたものの、被告キャラクター、被告ゲームは、「ガジラ」シリーズと称する被告アタッチメントの宣伝広告のためのものでもあり (前記第2の1⑶ア、前記2⑴、⑸)、名称の変更は容易であることに照らせば、被告タグチ工業が将来被告キャラクター、被告ゲームに被告表示2、3の使用を再開するおそれがあり、したがって、被告タグチ工業に対する被告キャラクター、被告ゲームにおける被告表示2、3の使用の差止めの必要があると認められる。 10 争点⑫(被告表示2、3の使用に係る不正競争により原告が被った損害及び額)について⑴ 被告タグチ工業は、別紙被告行為2・3一覧記載のとおり、展示会等において、平成27年7月18日から令和元年6月22日まで被告キャラクターを展示し、平成27年7月18日から平成31年1月25日まで被告ゲーム を客 紙被告行為2・3一覧記載のとおり、展示会等において、平成27年7月18日から令和元年6月22日まで被告キャラクターを展示し、平成27年7月18日から平成31年1月25日まで被告ゲーム を客に体験させた(被告行為2、3。前記第2の1⑶ウ、エ、前記2⑸)。 これらの展示会等には、子どもを含む一般の者向けのもの、建機業界向けのもの、取引先のほか就職活動の一環で訪問する中学生から大学生をも対象とするものとがあった(前記2⑸)が、被告行為2、3は、専ら被告タグチ工業等及び被告アタッチメントの宣伝広告のためにされていたのであるから、 いずれの場合においても、著名な原告表示の有する顧客吸引力を利用し、原告表示の価値の稀釈化を生じさせ得るものであって(前記4⑷)、被告行為2、3における被告表示2、3の使用により、原告に商品等表示の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額の損害(不正競争防止法5条3項1号)が発生したと認められる。 ⑵ 原告は、多数の者に対し、怪獣「ゴジラ」等に関し、その名称や形状等の 使用を許諾しており、例えば、飲料品の広告宣伝、会社の広告宣伝、遊技機、ゲーム等に、原告表示を含め、「ゴジラ」シリーズの映画の表題、登場する怪獣等の名称、形状、鳴き声等の使用を、一定期間、一定の金額で許諾する旨、又は、例えば収入の●(省略)●%から●(省略)●%相当額で許諾し最低支払額を設ける旨の契約を締結したことがあった(前記1⑷、⑸オ~ テ)。これらの契約は、原告表示の使用のみを許諾の対象とするものではないが、許諾対象のうち実際にどの範囲で使用するかは許諾を受けた者の判断に委ねられ、許諾対象の一部を使用する場合であっても、一定程度包括的に使用を許諾する旨の契約が締結されていたものと認められる。上記の一定の期間は、 ち実際にどの範囲で使用するかは許諾を受けた者の判断に委ねられ、許諾対象の一部を使用する場合であっても、一定程度包括的に使用を許諾する旨の契約が締結されていたものと認められる。上記の一定の期間は、数か月から数年の単位が多く、上記の一定の金額は、数百万円から 数千万円と幅広いが、使用の許諾の対象が怪獣「ゴジラ」の名称、鳴き声等に限られているもの(約7か月で●(省略)●円。同⑸ク)などは比較的低額である一方、契約者の得意先を含む会社の広告宣伝を広く使用範囲とするほか、原告公開に係る映画に係る公開時期に近接する時期のものであって、原告の広告宣伝にも資すると考えられるもの(約2か月で●(省略)●円。 同キ)や、使用の対象が比較的限られているものであっても短期間に集中して使用することを目的とすると考えられるもの(10日で●(省略)●円。 同タ)などは比較的高額であると認められる。これらの各契約においては、使用に当たって、原則として、原告が権利を有することや原告の商号等を表示しなければならない旨が定められていた(同⑸)。 そして、原告表示は著名であり(前記3)、長年にわたり、原告が使用を許諾した多数の者により原告表示を使用したゲーム等が多数販売等されてきたこと(前記1⑷、⑸)に照らせば、原告表示は相当高い顧客吸引力を有していたものと認められ、このことに照らせば、いずれの展示会等における展示等についても、原告表示と類似の被告表示2、3の使用は相応に被告タグ チ工業の営業に貢献したものと認められる。 もっとも、被告キャラクター、被告ゲームの展示等は、1回当たり1日から長くて45日の限定された期間、限定された会場においてされていたものであり、これらのうちには、建機業界向けなど限定された者を対象とする場合もあった。 以 、被告ゲームの展示等は、1回当たり1日から長くて45日の限定された期間、限定された会場においてされていたものであり、これらのうちには、建機業界向けなど限定された者を対象とする場合もあった。 以上の事情を総合的に考慮すれば、被告行為2、3について、原告が原告 表示の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額の金銭(不正競争防止法5条3項1号)は、被告キャラクター若しくは被告ゲーム又はその両方の展示等につき、1日当たり10万円に展示等日数を乗じた額とするのが相当である。 ⑶ 被告タグチ工業は、別紙被告行為2・3一覧のとおり、平成27年7月1 8日から令和元年6月22日まで、合計94日にわたり、展示会等において被告キャラクター若しくは被告ゲーム又はその両方を展示等したから、原告が、被告タグチ工業の被告行為2、3に対し受けるべき金銭の額に相当する額は、合計940万円(うち、平成28年8月25日以前の展示会等における別紙被告行為2・3一覧記載番号1から5の展示会等における展示等(合 計61日)につき610万円、同月26日から平成30年3月31日の間の同記載番号6から14の展示会等における展示等(合計17日)につき170万円、同年4月1日から平成31年3月31日の間の同記載番号15から18の展示会等における展示等(合計9日)につき90万円、同年4月1日から令和2年3月31日までの間の同記載番号19、20の展示会等におけ る展示等(合計7日)につき70万円)となる。 また、原告が本件訴訟追行に要した弁護士費用のうち合計94万円(別紙被告行為2・3一覧記載番号1から5の展示会等における展示等につき61万円、同記載番号6から14の展示会等における展示等につき17万円、同記載番号15から18の展示会等における展示等につき9万 別紙被告行為2・3一覧記載番号1から5の展示会等における展示等につき61万円、同記載番号6から14の展示会等における展示等につき17万円、同記載番号15から18の展示会等における展示等につき9万円、同記載番号 19、20の展示会等における展示等につき7万円)は、被告タグチ工業に よる被告行為2、3と相当因果関係がある損害として被告タグチ工業が負担すべきである。 以上から、被告タグチ工業の被告行為2、3に係る損害額は、1034万円(別紙被告行為2・3一覧記載番号1から5の展示会等における展示等につき671万円、同記載番号6から14の展示会等における展示等につき1 87万円、同記載番号15から18の展示会等における展示等につき99万円、同記載番号19、20の展示会等における展示等につき77万円)となる。 そして、原告の請求の範囲内で、上記の損害のうち、671万円につき平成30年11月22日(不法行為より後の日。以下同じ。)から、187万 円につき同日から、99万円につき平成31年4月1日から、77万円につき令和2年4月1日から、各支払済みまで年5分の割合による遅延損害金が発生する。 100,000×94+940,000=10,340,000 11 争点⑬(原告が平成28年7月13日に被告タグチ工業による被告表示2、 3の使用について損害の発生を知ったか。)及び争点⑭(原告が令和元年8月26日に被告タグチ工業に対し催告をしたか。)について⑴ 原告は、平成28年7月13日、被告表示2を使用した被告キャラクターを取り上げた同年6月6日付けインターネット上のウェブサイトの記事を印刷し、同年、被告表示3を使用した被告ゲームを紹介した被告ら及びその関 連会社のウェブサイトの内容を印刷し、同年10月3 ーを取り上げた同年6月6日付けインターネット上のウェブサイトの記事を印刷し、同年、被告表示3を使用した被告ゲームを紹介した被告ら及びその関 連会社のウェブサイトの内容を印刷し、同年10月31日、特撮物を連想させる動画を掲載した被告タグチ工業のウェブサイトの同月28日付けのお知らせ記事を印刷した(甲46~47、弁論の全趣旨)。 原告は、被告タグチ工業のウェブサイトの平成28年10月28日付け記事をわずか3日後の同月31日に直ちに確認して印刷していることから、同 年7月13日に被告タグチ工業が被告キャラクターに被告表示2を使用して いることを認識した後、被告タグチ工業による被告表示2の使用を重大な問題であると捉え、継続的に、被告らの活動を確認していたものと認められる。 そうすると、原告は、被告タグチ工業が被告キャラクターに被告表示2を使用していることを認識した時点で、直ちに被告ら及びその関連会社のウェブサイトを閲覧するなどして被告らの事業内容等について確認したと考えるの が合理的であり、同年7月13日に、被告タグチ工業が被告キャラクターに被告表示2を使用していることを認識するとともに、被告ゲームに被告表示3を使用していることをも認識したものと認められる。 ⑵ 被告タグチ工業は、本件訴訟手続において、本件訴え提起がされた令和元年9月27日までに3年が経過した平成28年9月26日以前の被告表示2、 3の使用に係る原告の被告タグチ工業に対する損害賠償請求権について消滅時効を援用する旨の意思表示をした(前記第2の1⑸)。 もっとも、原告は、令和元年8月26日、被告タグチ工業に対し、各被告表示の使用等が不正競争に当たるとして、原告が被告タグチ工業に対し損害賠償請求権等を有していること、20日以内に被告タグチ工業の誠意あ っとも、原告は、令和元年8月26日、被告タグチ工業に対し、各被告表示の使用等が不正競争に当たるとして、原告が被告タグチ工業に対し損害賠償請求権等を有していること、20日以内に被告タグチ工業の誠意ある対 応がない場合には法的措置をとることを通知する旨の本件通知書面を送付した(前記第2の1⑸)。本件通知書面には、被告行為2、3の期間や原告の損害額などの具体的な記載はなく、また、損害賠償金の支払を求める旨の明示の記載はなかった(甲73)が、原告が被告タグチ工業に対し被告行為2、3について損害賠償請求権を有しているとした上で、一定の期間内に誠意あ る対応がない場合には法的措置をとる旨表明しているのであるから、これに、被告タグチ工業による被告表示2、3の使用に係る損害賠償請求権に基づき履行を請求する旨の意思表示を含むことは明らかであり、また、一定の期間内に対応がない場合には法的措置をとる旨は、一定の期間は法的措置をとらないことを述べるにすぎず、履行の請求の意思表示の内容を左右するもので はない。したがって、原告は、令和元年8月26日に、被告タグチ工業に対 し、被告表示2、3の使用に係る損害賠償請求権に基づく履行の催告をしたと認められる。 原告は、その後、令和元年8月26日から6か月以内である同年9月27日、本件訴えを提起した(前記第2の1⑸)。 ⑶ 以上から、催告がされた令和元年8月26日までに3年間が経過した被告 タグチ工業による平成27年7月18日から平成28年8月25日までの間の被告表示2、3の使用に係る原告の被告タグチ工業に対する損害賠償請求権671万円(前記10)は時効により消滅した(旧民法724条)。 12 争点⑭(被告タグチ工業の被告表示2、3の使用により原告が受けた損失及び額)について グチ工業に対する損害賠償請求権671万円(前記10)は時効により消滅した(旧民法724条)。 12 争点⑭(被告タグチ工業の被告表示2、3の使用により原告が受けた損失及び額)について 原告表示は著名であり(前記3)、原告はその使用を許諾する場合は金銭の支払を受けていた(前記1⑷、⑸)。被告タグチ工業は、平成27年7月18日から平成28年8月25日までの間、別紙被告行為2・3一覧記載番号1から5のとおり、本来、金銭を支払うなどして許諾を受けない限り不正競争行為であり使用することができなかった被告表示2、3について、金銭の支払をせ ずにこれらを使用した一方、原告は許諾をした場合には受け得る金銭の支払を受けなかったものといえ、被告タグチ工業は、法律上の原因なく利益を受け、これにより原告に損失を及ぼしたものと認められる。 そして、原告が被告タグチ工業の別紙被告行為2・3一覧記載番号1から5の展示会等における展示等における被告表示2、3の使用に対し受けるべき金 銭の額は610万円であったと認められる(前記10⑶)から、被告タグチ工業は同額を原告に返還する義務を負う。 また、原告表示が著名であったことに鑑みれば、被告タグチ工業は、前記の利得について悪意であったものと認められ、原告の請求の範囲内で、利得より後の日である平成30年11月22日から支払済みまで年5分の割合による利 息を付して返還すべきである。 第4 結論以上のとおり、原告の請求は、①被告らに対し、被告表示1を使用した各被告商品の譲渡等の差止めを求め、被告タグチ工業に対し、被告表示1を使用したフィギュアの廃棄を求めるとともに、被告タグチ工業に対し、49万5869円、並びに、うち11万2125円に対する令和元年10月16日から支払 済み め、被告タグチ工業に対し、被告表示1を使用したフィギュアの廃棄を求めるとともに、被告タグチ工業に対し、49万5869円、並びに、うち11万2125円に対する令和元年10月16日から支払 済みまで年5分の割合による金員、及び、うち11万8250円に対する令和2年12月18日から、うち1907円に対する令和3年4月12日から、うち26万3587円に対する同年8月31日から、各支払済みまで年3分の割合による金員の支払を求め、被告タグチアシストに対し、55万7091円、並びに、うち14万2117円に対する令和元年10月16日から、うち35 40円に対する同年11月20日から、うち3540円に対する令和2年3月3日から、各支払済みまで年5分の割合による金員、及び、うち7万9750円に対する同年12月18日から、うち32万8144円に対する令和3年8月31日から、各支払済みまで年3分の割合による金員の支払を求め、被告らに対し、連帯して1万2188円及びこれに対する令和元年10月16日から 支払済みまで年5分の割合による金員の支払を求め、②被告タグチ工業に対し、アトラクション用ロボットキャラクターへの被告表示2の使用、シミュレーションゲームへの被告表示3の使用の差止めを求め、973万円、及び、うち610万円に対する平成30年11月22日から、うち187万円に対する平成30年11月22日から、うち99万円に対する平成31年4月1日から、う ち77万円に対する令和2年4月1日から、各支払済みまで年5分の割合による金員の支払を求める限度で理由があるから同限度で認容し、その余の各請求はいずれも理由がないから棄却すべきである。 よって、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第46部 裁判長 理由 があるから同限度で認容し、その余の各請求はいずれも理由がないから棄却すべきである。 よって、主文のとおり判決する。 主文 東京地方裁判所民事第46部 裁判長裁判官柴田義明 裁判官佐伯良子 裁判官仲田憲史 別紙被告商品等表示目録 SUPERGUZZILLA GUZZILLAVR 以上 別紙原告商品等表示目録 GODZILLA 以上 別紙被告行為1一覧省略 別紙被告行為2・3一覧省略 別紙被告商標目録 以上 別紙遅延損害金計算表省略
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