20む181岡山地裁平成20・7・15316条の15第1項1号,4号,6号棄却 主文 本件申立てをいずれも棄却する。 理由 1 本件請求の趣旨及び理由は,要するに,別紙記載の各鑑定書の(ア)作成のもととなった実験ノートは,刑事訴訟法316条の15第1項4号,6号又は1号に,(イ)鑑定資料に関する保存簿冊の写しは,同項6号又は1号に該当する類型証拠であって,いずれも弁護人からの開示請求により検察官が開示をすべき証拠であるにもかかわらず,検察官が開示をしないので,裁判所の裁定を求めるというものである(なお,その余の請求については,平成20年7月14日の第11回期日間・公判前整理手続において撤回されている。)。 2 そこで検討するに,別紙記載の各鑑定書は,いずれもDNA型鑑定の結果が記載されたものであると認められるところ,弁護人は,DNA型鑑定においては,鑑定結果を導き出すに至った根拠となる資料を検証できなければその証明力を判断できないのであって,鑑定書作成のもととなった実験ノートや鑑定資料に関する保存簿冊の写しは,当該各鑑定書の証明力を判断するために重要であり,かつ,被告人の防御の準備のために必要である旨主張していると思われる。 しかしながら,検察官は,別紙記載の各鑑定書について,既に鑑定書に添付されていたもの以外の検査データを任意開示しているところ,鑑定書に添付されている検査データ及び任意開示された検査データによって,鑑定結果を導き出すに至った根拠を検証することは十分可能であると認められ,証明力を判断するための重要性の程度はそれほど高くない。また,それらのデータに加えて更に検察官手持ち証拠ではない上記実験ノートや保存簿冊の写しまで必要とする事情は何ら明らかにされていない。 そうす を判断するための重要性の程度はそれほど高くない。また,それらのデータに加えて更に検察官手持ち証拠ではない上記実験ノートや保存簿冊の写しまで必要とする事情は何ら明らかにされていない。 そうすると,上記実験ノートや保存簿冊の写しの開示が相当であるとは認められず,刑事訴訟法316条の15第1項各号の類型を満たすかどうかなどのその余の点を判断するまでもなく,同条の要件は満たさない。 3 よって,本件申立てはいずれも理由がないから,刑事訴訟法316条の26第1項,2項により,主文のとおり決定する。 (裁判長裁判官・山光明,裁判官・馬渡香津子,裁判官・石原和孝)別紙 1 平成19年1月22日付け鑑定書(検61号証) 2 平成19年1月31日付け鑑定書(検69号証) 3 平成19年1月22日付け鑑定書(検72号証) 4 平成19年2月8日付け鑑定書(検75号証) 5 平成19年2月8日付け鑑定書(検76号証) 6 平成19年1月16日付け鑑定書(検77号証) 7 平成19年2月8日付け鑑定書(検81号証)
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