令和5(わ)251 法人税法違反、地方法人税法違反被告事件

裁判年月日・裁判所
令和6年5月27日 水戸地方裁判所
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判決文本文3,642 文字)

令和5年(わ)第251号、同第290号 主文 被告人一般財団法人Aを罰金2300万円に、被告人を懲役1年6月に、被告人B株式会社を罰金1000万円に、被告人株式会社Cを罰金780万円に、被告人株式会社Dを罰金230万円に処する。 被告人に対し、この裁判確定の日から4年間その刑の執行を猶予する。 理由 (罪となるべき事実の要旨)被告人一般財団法人A(以下「被告法人」という。)は、茨城県取手市(住所省略)に主たる事務所を置き、地方経済・産業の育成等を目的とする一般財団法人、被告人B株式会社(以下「被告会社B」という。)は、同市(住所省略)に本店を置き、不動産の売買、仲介業等を営む株式会社、被告人株式会社C(以下「被告会社C」という。)は、同市(住所省略)に本店を置き、不動産の売買、仲介等を営む株式会社、被告人株式会社D(以下「被告会社D」という。)は、千葉県柏市(住所省略)に本店を置き、不動産の売買、仲介等を営む株式会社、被告人は被告会社Bの代表取締役としてその業務全般を統括し、被告法人、被告会社C及び被告会社Dの実質的経営者として各社の業務全般を統括していたものであるが、被告人は、第1 (令和5年7月11日付け追起訴状記載の公訴事実) 1 被告会社Bの業務に関し、架空の外注費を計上するなどの方法により所得を秘匿した上、平成30年4月1日から平成31年3月31日までの事業年度における実際所得金額が178,036,821円であったにもかかわらず、令和元年5月24日、茨城県龍ケ崎市(住所省略)所在の所轄竜ケ崎税務署において、同税務署長に対し、所得金額が12,349,509円で、これに対する法人税額が2,208,900円であり、課税標準法人税額が2,208,000円で、これに対 所省略)所在の所轄竜ケ崎税務署において、同税務署長に対し、所得金額が12,349,509円で、これに対する法人税額が2,208,900円であり、課税標準法人税額が2,208,000円で、これに対する地方法人税額が97,100円である旨の虚偽の法人税 及び地方法人税確定申告書を提出し、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同事業年度における正規の法人税額40,648,300円と前記申告法人税額との差額38,439,400円及び正規の地方法人税額1,788,500円と前記申告地方法人税額との差額1,691,400円を免れた。 2 被告会社Cの業務に関し、⑴ 平成29年9月1日から平成30年8月31日までの事業年度における実際所得金額が29,244,049円であったにもかかわらず、同年10月19日、前記竜ケ崎税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、所得金額が4,345,087円で、これに対する法人税額が651,700円であり、課税標準法人税額が651,000円で、これに対する地方法人税額が28,600円である旨の虚偽の法人税及び地方法人税確定申告をし、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同事業年度における正規の法人税額6,171,000円と前記申告法人税額との差額5,519,300円及び正規の地方法人税額271,500円と前記申告地方法人税額との差額242,900円を免れた。 ⑵ 架空の外注費を計上する方法により所得を秘匿した上、平成30年9月1日から令和元年8月31日までの事業年度における実際所得金額が112,229,312円であったにもかかわらず、同年10月25日、前記竜ケ崎税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処 日から令和元年8月31日までの事業年度における実際所得金額が112,229,312円であったにもかかわらず、同年10月25日、前記竜ケ崎税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、所得金額が6,533,972円で、これに対する法人税額が979,900円であり、課税標準法人税額が979,000円で、これに対する地方法人税額が43,000円である旨の虚偽の法人税及び地方法人税確定申告をし、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同事業年度における正規の法人税額25,381,100円と前記申告法 人税額との差額24,401,200円及び正規の地方法人税額1,116,700円と前記申告地方法人税額との差額1,073,700円を免れた。 3 被告会社Dの業務に関し、平成29年10月1日から平成30年9月30日までの事業年度における実際所得金額が40,451,115円であったにもかかわらず、同年11月22日、千葉県柏市(住所省略)所在の所轄柏税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、所得金額が0円で、所得税額48円の還付を受けることとなり、課税標準法人税額が0円で、これに対する地方法人税額が0円である旨の虚偽の法人税及び地方法人税確定申告をし、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同事業年度における正規の法人税額8,793,400円と前記還付所得税額との合計8,793,400円(100円未満の端数切捨て)及び正規の地方法人税額386,800円を免れた。 第2 (令和5年6月21日付け起訴状記載の公訴事実)被告法人の業務に関し、架空の外注加工費を計上する方法により所得を秘匿した上、令和元年7月1日から令和2 税額386,800円を免れた。 第2 (令和5年6月21日付け起訴状記載の公訴事実)被告法人の業務に関し、架空の外注加工費を計上する方法により所得を秘匿した上、令和元年7月1日から令和2年6月30日までの事業年度における実際所得金額が381,344,601円であったにもかかわらず、同年8月25日、前記竜ケ崎税務署において、同税務署長に対し、財務省令で定める電子情報処理組織を使用して行う方法により、所得金額が0円で、所得税額156円の還付を受けることとなり、課税標準法人税額が0円で、これに対する地方法人税額が0円である旨の虚偽の法人税及び地方法人税確定申告をし、そのまま法定納期限を徒過させ、もって不正の行為により、同事業年度における正規の法人税額87,815,600円と前記還付所得税額との合計87,815,700円(100円未満の端数切捨て)及び正規の地方法人税額3,863,800円を免れた。 (量刑の理由)本件は、被告人が、自らが経営者又は実質的経営者を務める被告法人及び各被告 会社の業務に関し、架空の経費を計上して所得を秘匿するなどの方法により、法人税及び地方法人税をほ脱した事案である。 ほ脱税額は、被告会社B(判示第1の1)について合計4013万0800円(ほ脱率は94.5%)、被告会社C(判示第1の2⑴及び⑵)について合計3123万7100円(ほ脱率は94.8%)、被告会社D(判示第1の3)について合計918万0200円(ほ脱率は99.9%)、被告法人(判示第2)について合計9167万9500円(ほ脱率は99.9%)、全ての事実を行った被告人については総額1億7222万7600円といずれも巨額である。 ほ脱の手段・態様を見ても、複数の会社との間で実体の伴わない請求書、契約書、領収書等を作成して架空経費を )、全ての事実を行った被告人については総額1億7222万7600円といずれも巨額である。 ほ脱の手段・態様を見ても、複数の会社との間で実体の伴わない請求書、契約書、領収書等を作成して架空経費を計上するなど、周到な計画に基づく巧妙な犯行であり、悪質性が高い。以上によれば、被告人らの刑事責任は重い。 また、被告人は、平成25年10月に電磁的公正証書原本不実記録、不実記録電磁的公正証書原本供用の罪で懲役1年、執行猶予3年の判決を受けたにもかかわらず、その執行猶予期間が経過した後わずか約1年半後に判示第1の2⑴の犯行に及び、その後続けて判示の各犯行に及んでおり、規範意識の低さが顕著であるといわざるを得ない。 もっとも、被告人らが事実を認めて反省の弁を述べるとともに、修正申告を経て本税を納付し、重加算税等も全て納付していることなど、被告人らに有利に考慮すべき事情も認められる。そこで、被告人らには、主文掲記の各刑を科した上で、被告人に対してはその刑の執行を猶予し、今一度社会内で更生する機会を与えるのが相当と判断した。 (求刑被告法人につき罰金2700万円、被告人につき懲役1年8月、被告会社Bにつき罰金1200万円、被告会社Cにつき罰金900万円、被告会社Dにつき罰金250万円)令和6年5月27日水戸地方裁判所刑事第2部 裁判官薦田淳平

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