主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人本家重忠の上告理由について。公共のためにする財産権の制限が一般的に当然受忍すべきものとされる制限の範囲をこえ、特定の人に対し特別の犠牲を課したものである場合には、これについて損失補償を認めた規定がなくても、直接憲法二九条三項を根拠として補償請求をすることができないわけではなく、右損失補償に関する規定を欠くからといつて、財産権の制限を定めた法規自体を直ちに違憲無効というべきでないことは、当裁判所大法廷判例(昭和三七年(あ)第二九二二号同四三年一一月二七日判決・刑集二二巻一二号一四〇二頁)の趣旨とするところである。そして、史蹟名勝天然記念物に関しその現状変更を制限した文化財保護法八〇条は、右制限によつて生じた損失につきあらゆる場合に一切の損失補償を否定する趣旨のものとは解されないから、その損失補償に関する規定を欠くことをもつて、直ちに同条を違憲無効とすることはできない。原判決は正当であつて、論旨は採用することができない。よつて、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官小川信雄裁判官岡原昌男裁判官大塚喜一郎裁判官吉田豊- 1 - 申し訳ありませんが、整形するテキストが提供されていません。整形が必要なテキストをお送りいただければ、対応いたします。
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