昭和24(オ)271 請求異議

裁判年月日・裁判所
昭和28年5月7日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 札幌高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人等の負担とする。          理    由  上告代理人片岡虎道の上告理由第一点について。  調停調書が債務名義である場合

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判決文本文2,263 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人等の負担とする。 理由 上告代理人片岡虎道の上告理由第一点について。 調停調書が債務名義である場合、これに対する請求異議の訴の第一審は当該調停の成立した裁判所の管轄に専属するものと解するを相当とする(昭和一四年一一月二一日言渡大審院判決参照)。本件調停は札幌区裁判所に申立てられ、昭和二二年一月二二日同裁判所の調停委員会の調停によつて成立したのであるが、この調停に対し本件請求異議の訴が提起された昭和二四年一月二四日当時は、すでに裁判所法が施行され同区裁判所は廃止せられたのであるから、裁判所法施行令(昭和二二年五月三日、政令第二四号)三条一項の適用により本件調停は右区裁判所の所在地を管轄する地方裁判所たる札幌地方裁判所で成立したものとみなされ、したがつて本件調停に対する請求異議の訴の第一審は同地方裁判所の専属管轄に属することとなつたことは明らかである。所論の政令(裁判所法施行法の規定に基く調停に関する法律の変更適用に関する政令、昭和二二年五月三日、政令第三一号)の規定は人事調停法を除く調停に関する法律の規定の適用に関するものであり、調停について従前区裁判所の有していた権限を簡易裁判所に与えるという趣旨にすぎない。然るに本件請求異議の訴は調停に関する法律の適用には何等関係なく、調停手続自体と全く別個の手続であるから、その管轄については右政令の適用がないものと解すべきである。さればこの趣旨にいでた原判示は正当であつて、論旨は理由がない。 同第二点について。 原審の認定した事実は、被上告人(被控訴人)は、長男Dが仙台市E産業株式会社に勤務しているが、被上告人が老境に入つたのでDをして札幌に移住させ本件家- 1 -屋において会社の製品を販売せしめ 。 原審の認定した事実は、被上告人(被控訴人)は、長男Dが仙台市E産業株式会社に勤務しているが、被上告人が老境に入つたのでDをして札幌に移住させ本件家- 1 -屋において会社の製品を販売せしめる一面同人より孝養を受けるため本件家屋を必要とするとして、上告人A1に対し明渡を要求した後調停を申立て、その結果昭和二二年一月二二日札幌区裁判所において、「申立人(被上告人)と相手方(上告人A1)との間の本件家屋についての賃貸借契約は昭和二四年一月末日限り合意解除し相手方は同日限り右家屋を申立人(記録一〇六丁裏二行目、原判決理由中に「相手方に」とあるは「申立人に」の誤記であること明らかである)に明渡すこと、利害関係人(上告人A2)は相手方が申立人に対し右家屋を明渡すと同時に右家屋より退去すること」とする旨の調停が成立したというのである。即ち本件調停においては被上告人と上告人A1との間における賃貸借関係の存否が、また上告人A2に対する所有権に基く明渡請求権の有無がそれぞれ調停の対象となつていたと謂うべきである。そして右調停条項が被上告人により賃貸借契約が有效に解除せられたか否かを不問に附している点から見ても、又当事者間何等特別の合意のあつたことの認められない点から見ても、被上告人に本件家屋を必要とする事情のあつたか否かは、本件賃貸借契約の合意解除又は明渡退去の合意の内容をなすものでないことは明らかである。同時に原判決の認定した調停成立に至る迄の事情並に上告理由書の記載よりすれば、上告人等は被上告人の主張を全面的に争つていたのであり被上告人が本件家屋を必要とすることを、確定した前提事実として本件調停の合意をしたものでないことも推認するに難くない。従つて仮に、調停成立後において、被上告人に所論の如く本件家屋を必要とする事情のなかつたことが明らかにな 要とすることを、確定した前提事実として本件調停の合意をしたものでないことも推認するに難くない。従つて仮に、調停成立後において、被上告人に所論の如く本件家屋を必要とする事情のなかつたことが明らかになつたとしても、上告人はこれを要素の錯誤として調停の無效を主張し得ないことは言うまでもない。 果して然らば原審がこの点に関する上告人等の主張を、調停の内容をなすものではなく合意の縁由に過ぎないとして排斥したのは正当であつて所論の如き違法はない。論旨は採用することを得ない。 - 2 -同第三点について。 本件調停の内容が昭和二四年一月末日限り本件家屋の賃貸借を合意解除するというにあることは原判決の認定判示しているところである。そして、当事者が合意により賃貸借契約を解除することは、借家法第一条ノ二の規定に違反するものでないことは言ふ迄もなく、その合意解除の効力発生を期限の到来に繋らしめることも亦自由である。本件の場合当事者は期限である昭和二四年一月末日の到来と同時に賃貸借を終了させその明渡を合意しているのであるから、同日限り賃貸借契約を終了させる意味であり、上告人等主張の如く単に賃貸期間を昭和二四年一月末日迄に短縮した意味でないこと明白である。従つて右の期限到来するも借家法一条ノ二、二条一項の賃貸借の更新に関する規定はいずれも適用がないと解すべきである。されば右と同趣旨にいでた原判決は正当であつて論旨は採るをえない。 よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従い裁判官全員の一致で主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官真野毅裁判官斎藤悠輔裁判官岩松三郎- 3 - 判長 裁判官 真野毅 裁判官 斎藤悠輔 裁判官 岩松三郎

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