- 1 -平成17年(行ケ)第10514号審決取消請求事件平成18年5月31日口頭弁論終結判決原告株式会社大都技研訴訟代理人弁理士大塚康徳,木村秀二,大塚康弘被告特許庁長官中嶋誠指定代理人塩崎進,中村和夫,高木彰,青木博文主文特許庁が不服2000-20119号事件について平成17年4月18日にした審決を取り消す。 訴訟費用は被告の負担とする。 事実及び理由 本判決においては,審決や書証等を引用する場合に,公用文の表記法に従い,あるいは,本文中に指定した略称を用いた箇所がある。また「遊戯」と「遊技」については,前者の表記,に統一した。 第1原告の求めた裁判主文と同旨の判決。 第2事案の概要本件は,原告が,名称を「遊戯台」とする発明につき特許出願をして拒絶査定を受け,これを不服として審判請求をしたところ,発明の容易想到性(特許法29条2項,明細書の記載不備(同法36条4項)を理由に,審判請求は成り立たない)との審決がされたため,同審決の取消しを求めた事案である。 明細書(甲2の1,2の3)の記載によれば,本願発明は,スロットマシンに関- 2 -するものであり,次のような技術的課題に対するものであるとされている。 すなわち,最近のスロットマシンにおいては,マイクロコンピュータを用いた制御部により,ゲーム開始と同時に,入賞する可能性のある絵柄の組合せを決定する制御が行われ,この内部入賞状態を遊戯者へ報知する演出(ボーナス演出)が行われるようになってきている(段落【0004【0005】)。例えば,内部入賞した】,ゲームで,該当する絵柄の組合せが揃えられなかった場合,通常とは異なる所定の組合せの絵柄(リーチ目)を絵柄表示窓上に停止させる演出,バックライト等を点灯させる演出,スピーカにより効果音を発生させる ゲームで,該当する絵柄の組合せが揃えられなかった場合,通常とは異なる所定の組合せの絵柄(リーチ目)を絵柄表示窓上に停止させる演出,バックライト等を点灯させる演出,スピーカにより効果音を発生させる演出がある(段落【0006】~【0008】)。ところが,音や光を用いた演出はある程度の時間を要し,演出が終了しないとゲームの次の動作を受け付けないという欠点があった。ボーナスゲームにいったん内部入賞すると,その内部入賞状態は該当する絵柄の組合せが揃うまで保持されるので,遊戯意欲を刺激するはずの演出が,反対に遊戯者に違和感を与えることとなる場合もある(段落【0011】~【0013】)。本願発明は,以上のような問題に対し,入賞の内部情報を分かりやすく報知するとともに,その報知によりゲームの流れが阻害されないスロットマシンを提供するものである(段落【0016】),とされている。 特許庁における手続の経緯(1)本件出願(甲2の1)発明の名称:遊戯台」「出願番号:特願平11-107276号出願日:平成11年4月14日(2)本件手続拒絶査定日:平成12年11月13日手続補正日:平成17年3月1日(甲2の3)審決日:平成17年4月18日- 3 -審決の結論:本件審判の請求は,成り立たない」「。 審決謄本送達日:平成17年5月9日 本願発明の要旨(上記補正後のもの。以下,出願当初の明細書(甲2の1)と同補正書とをあわせて「本願明細書」といい,請求項1~3のうち請求項1の発明を「本願発明」という)。 【請求項1】複数種類の絵柄よりなるリールを複数列備え,遊戯媒体としてメダルを投入し,ゲームの開始操作により前記複数列のリールを絵柄表示窓上で移動を開始させ,抽選により内部入賞の当否を確定し,前記内部入賞した状態を内部入賞状態とし,各リ を複数列備え,遊戯媒体としてメダルを投入し,ゲームの開始操作により前記複数列のリールを絵柄表示窓上で移動を開始させ,抽選により内部入賞の当否を確定し,前記内部入賞した状態を内部入賞状態とし,各リールに対応した停止操作に対して,前記各リールを前記内部入賞状態に基づいた所定の組合せで絵柄が前記絵柄表示窓上に表示させるように制御部の制御により停止させ,前記停止したリールの前記絵柄表示窓上の絵柄の組合せから入賞を定め,所定数のメダルを払い戻すスロットマシンであって,ボーナスの前記内部入賞状態はボーナスに対応する絵柄の組合せが前記リールによって表示されるまで継続され,前記リールとは別に,ボーナスの前記内部入賞状態を報知する演出を行う表示装置を備え,メダルが投入された時に,前記表示装置による前記演出が実行されている場合には,当該メダルの投入を受け付けると共に,前記表示装置による前記演出を強制的に終了させ,前記メダルの投入に基づく制御を実行することを特徴とするスロットマシン。 審決の理由の要点審決の理由は,以下のとおりであるが,要するに,本願発明は,刊行物1(本訴甲1,特開平10-305128号公報)に記載された発明(以下「引用発明」という)及び周知技術に基づいて当事者が容易に発明することができたものである。 - 4 -から,特許法29条2項違反(容易想到性の存在)により特許を受けることができないものであり,また,本願明細書及び図面の記載が特許法36条4項に規定する要件を満たしていない,というものである。 (1)特許法29条2項違反についての審決の判断ア引用発明「刊行物1には以下の引用発明が記載されていると認められる。 『複数種類の図柄よりなるドラムを複数列備え,遊戯媒体としてメダルを投入し,スタートレバー4が押下されると前記複数列 決の判断ア引用発明「刊行物1には以下の引用発明が記載されていると認められる。 『複数種類の図柄よりなるドラムを複数列備え,遊戯媒体としてメダルを投入し,スタートレバー4が押下されると前記複数列のドラムを表示窓3の内部で回転させ,抽選により内部当りの当否を判別し,前記内部当りした状態を内部当りの状態とし,各ドラムに対応した停止操作に対して,前記各ドラムを前記内部当りの状態に基づいた特定の配列で図柄が前記表示窓3に表示させるように制御部10の制御により停止させ,前記停止したドラムの前記表示窓3の内部の図柄の配列から入賞判定し,所定量のメダルを払い出すスロットマシンであって,大当り又は中当りの前記内部当りの状態はドラムが所定の入賞図柄に停止するまで継続され,,()前記ドラムとは別に大当り又は中当りの前記内部当りの状態を報知する点灯点滅を含むを行う内部当り表示ランプ20を備え,ドラムが所定の入賞図柄に停止するまでは,内部当り表示ランプ20の点灯(点滅を含む)による前記内部当り状態の報知が継続し,ドラムが所定の入賞図柄に停止した場合には,内部当り表示ランプ20は消灯されるスロットマシン」。』イ対比「本願発明と引用発明と・・・の一致点及び相違点は次のとおりである。 <一致点>『複数種類の絵柄よりなるリールを複数列備え,遊戯媒体としてメダルを投入し,ゲームの開始操作により前記複数列のリールを絵柄表示窓上で移動を開始させ,抽選により内部入賞の当否を確定し,前記内部入賞した状態を内部入賞状態とし,各リールに対応した停止操作に対し- 5 -て,前記各リールを前記内部入賞状態に基づいた所定の組合せで絵柄が前記絵柄表示窓上に表示させるように制御部の制御により停止させ,前記停止したリールの前記絵柄表示窓上の絵柄の組合せから入賞を定め,所定数 ,前記各リールを前記内部入賞状態に基づいた所定の組合せで絵柄が前記絵柄表示窓上に表示させるように制御部の制御により停止させ,前記停止したリールの前記絵柄表示窓上の絵柄の組合せから入賞を定め,所定数のメダルを払い戻すスロットマシンであって,ボーナスの前記内部入賞状態はボーナスに対応する絵柄の組合せが前記リールによって表示されるまで継続され,前記リールとは別に,ボーナスの前記内部入賞状態を報知する演出を行う表示装置を備え,メダルが投入された時に,前記表示装置による前記演出が実行されている場合には,当該メ,。』ダルの投入を受け付けると共に前記メダルの投入に基づく制御を実行するスロットマシン<相違点>メダルが投入された時に,表示装置によるボーナスの内部入賞状態を報知する演出が実行されている場合には,本願発明では『前記表示装置による前記演出を強制的に終了させ』るの,に対して,引用発明では,演出を強制的に終了させない点。 ウ 判断 「前記相違点について検討する。 ・・・刊行物1にも記載されている・・・ように,リーチ目によるボーナスの内部入賞状態を報知する演出は周知技術であり,このようなリーチ目による演出の場合,メダルが投入された時に,前記演出が実行されている場合には,リールが回転することにより前記演出が強制的。 ,,に終了させられることは自明であるリーチ目による演出の場合はリールが表示装置でありリールとは別の表示装置ではないが,リールも内部当り表示ランプ20も共にボーナスの内部入賞状態を報知するものであるから,引用発明において,メダルが投入された時に,内部当り表示ランプ20による点灯(点滅を含む)がされている場合には,内部当り表示ランプ20を消灯させること,すなわち,表示装置による演出を強制的に終了させることは,前記周知技術を参酌すると 時に,内部当り表示ランプ20による点灯(点滅を含む)がされている場合には,内部当り表示ランプ20を消灯させること,すなわち,表示装置による演出を強制的に終了させることは,前記周知技術を参酌すると,当業者が必要に応じて適宜になし得る程度の設計的事項にすぎない」。 「次に,前記相違点の効果について検討する。 ・・・出願当初の明細書を参酌すると,初心者にとっても,熟練者にとっても,ゲームの流れが阻害されることはなく,遊戯者の趣向を損なわない,遊戯意欲の高いスロットマシン遊戯- 6 -台を提供することができるという効果を奏するのは,ボーナスの内部入賞状態を報知する演出が実行されている時に,遊戯媒体であるメダルの投入が行われた場合には,当該メダルの投入を受け付けると共に,前記メダルの投入に基づく制御を実行することによるものであり,演出を強制的に終了させることによるものではないということができる。 すなわち,演出を強制的に終了させることにより,格別の効果を奏するものではない。 してみると,本願発明によって奏せられる効果は,引用発明及び前記周知技術によって奏せられる効果と比較して格別顕著なものともいえない」。 エ「したがって,本願発明は,刊行物1に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるので,特許法29条2項の規定により特許を受けることができない」。 (2)特許法36条4項違反についての審決の判断ア「遊戯媒体の投入が行われた場合には,実行されている演出を強制的に終了させることが,なぜ,ゲームの流れが阻害されることはなく,遊戯者の趣向を損なわない,遊戯意欲の高い遊戯台を提供することができるという効果を奏するのか不明である」イ「図4】及び同図に関する説明によれば,本願発明においては,入賞判定(S11【 とはなく,遊戯者の趣向を損なわない,遊戯意欲の高い遊戯台を提供することができるという効果を奏するのか不明である」イ「図4】及び同図に関する説明によれば,本願発明においては,入賞判定(S11【1)により入賞している場合で,かつ,乱数抽選により内部入賞がある場合のみ,メダル払出し(S112)後,遊戯台の内部情報を遊戯者に報知する演出の実行を行う(S114)ものであり,各ゲームにおいて乱数抽選により内部入賞を決定するものであるから,上記演出は次回のゲームに生かされず,上記演出の実行を行うことの技術的意味が不明である」。 ウ「以上のとおり,本願明細書の発明の詳細な説明は,本願発明を当業者が実施をすることができる程度に明確かつ十分に,記載したものとは認められないから,本願は,特許法36条4項に規定する要件を満たしていない」。 (3)審決のむすび「以上のとおりであるから,本願は,特許法29条2項及び同法36条4項の規定により拒絶をするべきものである」。 - 7 -第3原告の主張(審決取消事由)の要点審決は,特許法29条2項についての判断を誤り(取消事由1,また,同法3)6条4項についての判断を誤ったものである(取消事由2)から,取り消されるべきである。 取消事由1(特許法29条2項についての判断の誤り)(1)周知技術に関する認定の誤り審決は「リーチ目による演出の場合,メダルが投入された時に,前記演出が実,行されている場合には,リールが回転することにより前記演出が強制的に終了させられることは自明である」としているが,この認定は,次の2点において誤りで。 あり,同認定を前提としてなされた容易想到性の判断も誤りである。 ア一般に「強制的な終了」とは,あらかじめ予定されている終了時期を待たずに終了させることを意味し,本願発明に の2点において誤りで。 あり,同認定を前提としてなされた容易想到性の判断も誤りである。 ア一般に「強制的な終了」とは,あらかじめ予定されている終了時期を待たずに終了させることを意味し,本願発明における「演出を強制的に終了させ」も同様の意味であるところ,リーチ目による演出がリールの回転開始により終了することは,あらかじめ予定されていることであるから「強制的な終了」には当たらな,い。審決の解釈によれば,リーチ目による演出の終了は全て強制的な終了となり,強制的ではない終了が存在しないこととなってしまい,このような解釈は誤りである。 イ一般にスロットマシンにおいてリールが回転を開始するのは,スタートレバーの操作時であって,メダルが投入された時ではないから「メダルが投入され,た時に演出が終了させられる」ものではない。 (2)容易想到性の判断の誤り仮に,審決における上記認定に誤りがないとしても,本願発明は,引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明できたものとはいえない。 本件出願当時に普及していたスロットマシンは,ボーナスの内部入賞状態の報知が多様化し,全リールの停止後の報知の開始から終了までに一定時間(6秒程度)を- 8 -要する,というものであった。このように一定時間を要する演出は,遊戯者の期待感を募らせる反面,演出が終了しないとゲームの次の操作を受け付けないという問題があり,特に,ボーナスの絵柄組合せが揃うまでに更に10~数十ゲームを必要とする場合に問題となった。本願発明は,このような従来技術における問題を課題,,,としたものであり遊戯者の意思で演出を強制終了させしかも強制終了の有無を各ゲームにおいて遊戯者が最初に行う操作であるメダル投入を基準として決定することとしたところにポイントがある。しかるに,刊行物1及び周知 のであり遊戯者の意思で演出を強制終了させしかも強制終了の有無を各ゲームにおいて遊戯者が最初に行う操作であるメダル投入を基準として決定することとしたところにポイントがある。しかるに,刊行物1及び周知技術には,本願発明を導き出すに足る動機付けとなるものが皆無であり,これらに基づいて当業者が容易に本願発明に至ることができたとはいえない。 被告は前回のゲームが終了し次回のゲームが実行されている場合にそのゲー,,,ムの表示・演出が次回のゲームに関するものであることは技術常識であると主張するしかし本願発明との関係で問題となるのはスロットマシンの処理としてゲー。 ,,ム間の演出の終了をどのようにするかであって,従来は演出の終了時期を全てスロットマシンで決定していたのを,本願発明では,遊戯者の意思により決定するこ。 ,,とができるようになったものであるしたがって被告の主張する前記技術常識は本願発明の技術思想に結び付くものではなく,被告の前記主張は失当である。 取消事由2(特許法36条4項についての判断の誤り)(1)本願発明の効果に関する記載について審決は「ゲームの流れが阻害されることはなく,遊戯者の趣向を損なわない,,遊戯意欲の高い遊戯台を提供する」という本願発明の効果に関する記載が不明瞭であるとする。 しかし,本願発明が課題とした従来技術のボーナス演出は,もともと遊戯者を楽しませるためのものである。そして,本願発明が,前記1(2)に述べたように従来技術におけるボーナス演出の課題を解決するものであり(本願明細書の段落【00 【0014】) ,従来技術におけるボーナス演出の例として,バックライト】,- 9 -を用いた演出例が具体的に記載されていること(段落【0069】~【0071,】図5)に照らせば,本願発明の効果は明瞭で 】) ,従来技術におけるボーナス演出の例として,バックライト】,- 9 -を用いた演出例が具体的に記載されていること(段落【0069】~【0071,】図5)に照らせば,本願発明の効果は明瞭である。 したがって,本願明細書には,本願発明の効果について明確かつ十分な記載がされているものである。 (2)演出の技術的意味に関する記載について審決は,本願の図4及び同図の説明からは,遊戯台の内部入賞状態を遊戯者に報知する演出の実行を行うことの技術的意味が不明である,としている。 しかし,本願明細書の段落【0057【0058】の記載からは,ボーナス以】,外の入賞役(小役等)に入賞した場合においても,ボーナスの内部入賞状態を報知することができることが読みとれる。また,本願明細書の段落【0079】には,入賞判定によりハズレとなった場合においても演出が実行されてよいことが記載されている。これらの記載をふまえて図4及び同図の説明をみれば,内部入賞状態を報知する演出が次回のゲームに生かされることは明らかであり,同演出を実行することの技術的意味は明確である。 第4被告の反論の要点審決において,特許法29条2項についての判断に誤りはなく,また,同法36条4項についての判断にも誤りはない。 取消事由1(特許法29条2項についての判断の誤り)に対して(1)周知技術に関する認定についてア「強制的」とは「無理に押しつけてやらせるさま」を意味する(広辞苑第五版)から「強制的な終了」とは,無理に終了させることをいうものである。リー,チ目による演出中に次のゲームが実行されてリールが回転すると,リーチ目による演出は終了するが,この終了は,演出の継続中になされるものであるから,継続している演出を無理に終了させるものであり,本願発明の強制的な終了に当たること が実行されてリールが回転すると,リーチ目による演出は終了するが,この終了は,演出の継続中になされるものであるから,継続している演出を無理に終了させるものであり,本願発明の強制的な終了に当たること- 10 -は明らかである。 イ原告は,メダルが投入された時に演出が強制的に終了することが自明であるとする審決の認定は誤りであると主張するが,審決はこのような認定をしているのではなく,一般に,前回のゲームが終了して次回のゲームが実行されている場合に,そのゲームの表示・演出は次回のゲームに関するものであるという技術常識をふまえて,スロットマシンのリーチ目演出においても,前回のゲームの演出中にメダルが投入されて次回のゲームが実行された場合に,前回のゲームに関する演出は強制的に終了させられていることが自明である,ということを述べたものにすぎない。原告の主張は,審決の内容を正解しないものである。 (2)容易想到性の判断について以上のとおり,審決が「リーチ目による演出の場合,メダルが投入された時に,前記演出が実行されている場合には,リールが回転することにより前記演出が強制的に終了させられることは自明である」と認定したことに誤りはなく,同認定を。 前提とすれば,引用発明において,内部当り表示ランプ20による前回のゲームに関する演出を強制的に終了させることが,当業者が必要に応じて適宜になし得る程度の設計事項にすぎないものであることも明らかである。また,演出を強制的に終了させる場合に終了時期をいつにするかは,設計上当然考慮する事項であり,一般的にスロットマシンのゲーム開始時はメダル投入時であることを勘案すると,メダル投入時を演出の強制終了時期とすることも,当業者が必要に応じて適宜になし得る設計事項にすぎないしたがってこれと同じ判断をした審決の判断は正当で ゲーム開始時はメダル投入時であることを勘案すると,メダル投入時を演出の強制終了時期とすることも,当業者が必要に応じて適宜になし得る設計事項にすぎないしたがってこれと同じ判断をした審決の判断は正当であっ。 ,て,誤りはない。 なお,スロットマシンにおいて,1ゲームの実行とは,メダルを投入することによりゲームが開始してから,入賞判定により入賞した場合にはメダルの払出しが終了するまで,入賞しない場合には当該判定までをいう。リーチ目等による演出は,リールが停止してボーナスの絵柄組合せが揃わない場合に内部入賞状態を単に報知- 11 -するものにすぎないから,スロットマシンにおける1ゲーム実行の必須事項ではなく,ゲーム間のいわゆるデモンストレーション画像等と同様のものである。デモンストレーション画像を表示中,表示すべき画像が発生した場合に,直ちに画像を切り換えることは,当業者に周知である。したがって,デモンストレーション画像と同一視することのできるボーナス演出を次回のゲームの開始により終了させることが当業者にとって容易であることは明らかである。 取消事由2(特許法36条4項についての判断の誤り)に対して(1)本願発明の効果に関する記載について本願発明が課題とした従来技術のボーナス演出が,遊戯者を楽しませるためのものであるとする原告の主張は,根拠がない。また,本願発明により,ボーナス演出を最後まで楽しむか,途中で終了させて次のゲームに進むかを,遊戯者がその意思により選択できるようになったという効果は,本願明細書に記載されていない事項であり,同明細書の記載から自明であるともいえない。 したがって,本願発明の効果が不明であるとした審決の判断に,誤りはない。 (2)演出の技術的意味に関する記載について本願明細書には,遊戯台の内部入賞状態を演出に 書の記載から自明であるともいえない。 したがって,本願発明の効果が不明であるとした審決の判断に,誤りはない。 (2)演出の技術的意味に関する記載について本願明細書には,遊戯台の内部入賞状態を演出により遊戯者に報知することが記載されているのみであり,内部入賞したボーナス以外の入賞役(小役等)とは異なるボーナスの内部入賞状態を報知することができることは記載されておらず,本願明細書の記載から読みとることもできない。 また,原告は,入賞判定によりハズレとなった場合においても演出が実行されてよいことが本願明細書に記載されていると主張するが,本願の図4は,乱数抽選による内部入賞が生じ,リールが回転・停止して入賞し,メダルを払い出した後に行う演出を示すものであるから,入賞判定によりハズレとなった場合を前提とした原告の主張は,失当である。 - 12 -したがって,内部入賞状態を報知する演出の技術的意味が不明であるとした審決の判断に,誤りはない。 第5当裁判所の判断 取消事由1(特許法29条2項についての判断の誤り)について(1)周知技術に関する認定についてア審決が周知技術であるリーチ目による演出の例として挙げる刊行物1には,以下の記載がある(甲1)。 「0080】内部当り報知制御部12では,あらかじめ内部当りの種類に応じたドラムの【図柄配列(リーチ目)が設定されており,内部当り抽選部11からの内部当り信号に基づき,内部当り報知部30の三つのドラム30a,30b,30cを内部当りの種類に応じた一定の図柄配列に停止するように,内部当り報知部30に信号を出力する。これにより,三つのドラム30a,30b,30cは,内部当り報知制御部12からの信号によって,内部当りの種類に応じた所定の図柄配列になるよう停止制御される」。 「0087・・・本実施形態 出力する。これにより,三つのドラム30a,30b,30cは,内部当り報知制御部12からの信号によって,内部当りの種類に応じた所定の図柄配列になるよう停止制御される」。 「0087・・・本実施形態のスロットマシンの内部当り報知装置におけるドラムの停止【】による内部当りの報知動作について,図5に示すフローチャートに沿って具体的に説明する。 まず,第一実施形態の場合と同様,メダルの投入によりゲームが開始して(ステップ1,そ),(),,,の後スタートレバーが押下されることによりステップ2三つのドラム30a30b30cがそれぞれ回転する」。 「0097】なお,内部当りの状態となっているにも拘わらず,その後のゲームで所定の【入賞配列にドラム30a,30b,30cが停止されないときは,内部当り報知制御部12によって,ドラム30a,30b,30cが入賞するまでは,所定のリーチ目表示にドラム30a,30b,30cが停止処理され,内部当りの状態が継続していることを遊技者に報知される」。 イ以上によれば,刊行物1には,メダルの投入によりゲームが開始され,ス- 13 -タートレバーが押下されることにより,三つのドラム30a,30b,30cがそれぞれ回転すること,これらのドラムは所定の入賞配列ないし所定のリーチ目表示になるよう停止制御されること(演出の実行)が記載されている。そして,所定のリーチ目表示となった三つのドラムが再び回転を始めるのは,メダルの投入によって次のゲームが開始され,スタートレバーが押下された時であること,また,この再回転によって前記リーチ目表示が消失することは,刊行物1の上記記載から自明である。 ところで,上記三つのドラムは,所定のリーチ目表示に停止すると,次のゲームが開始されスタートレバーが押下されるまでその 転によって前記リーチ目表示が消失することは,刊行物1の上記記載から自明である。 ところで,上記三つのドラムは,所定のリーチ目表示に停止すると,次のゲームが開始されスタートレバーが押下されるまでそのままの状態で停止し,もし次のゲームが開始されなければそのままの状態で停止し続けることとなるから,このようなリーチ目による演出は,演出の実行とともに直ちに完了し,次のゲームが開始されるまでは待機状態にあるにすぎないというべきである。 したがって,リーチ目による演出においては「演出が実行されている場合に・,・・演出を強制的に終了させる」ことは想定できず,審決が「リーチ目による演出の場合,メダルが投入された時に,前記演出が実行されている場合には,リールが回転することにより前記演出が強制的に終了させられることは自明である」と認。 定したことは誤りである。 (2)容易想到性の判断についてそこで,本願発明が引用発明等から容易に想到することができるか否かについて検討する。 ア刊行物1には,以下の記載がある(甲1)。 「0044】20は内部当り表示ランプで・・・内部当り抽選の結果を報知する報知部と【,なっている。この内部当り表示ランプ20は・・・スロットマシン本体1の前面部等,遊戯,者が確実に視認できる場所に設けられている。そして・・・内部当り報知制御部12からの,信号により,ランプを点灯及び消灯するよう制御されている」。 - 14 -「0049】内部当り報知制御部12は,あらかじめ内部当りの報知時期が設定されてお【り,内部当り抽選部11からの内部当り信号に基づき,内部当り表示ランプ20にランプ点灯の信号を出力する」。 「【】,,0064・・・判別の結果決定された点灯時期に内部当り表示ランプ20が点灯され遊戯者に内部当りしたことが報知 信号に基づき,内部当り表示ランプ20にランプ点灯の信号を出力する」。 「【】,,0064・・・判別の結果決定された点灯時期に内部当り表示ランプ20が点灯され遊戯者に内部当りしたことが報知される・・・この間遊戯者は,ランプの点灯によって内部当りの当選を知ると同時に,自らの判断により,順次ストップボタン5a,5b,5cを押して三つの各ドラムの回転を停止させ,図柄を配列させている。 「0067】直ちに所定の内部当り図柄がそろった場合には,遊技者は内部当りに入った【ことが分かるので・・・,制御部10からの信号により,内部当り表示ランプ20は消灯される」。 「0068】一方,内部当りになった後でも,ドラムが所定の入賞図柄に停止しなければ【遊戯者は内部当りとなったことが分からないので,内部当り表示ランプ20はドラムが所定の入賞図柄に停止するまで点灯される」。 イ以上の記載によれば,引用発明における内部当り表示ランプ20は,ドラムとは別に設けられた内部当り報知手段であり,内部当り状態となった後,ドラムが所定の入賞図柄に停止するまで点灯されることが認められる。そして,内部当り表示ランプ20の点灯・消灯は,ドラムの回転・停止とは無関係に,あらかじめ設,,定された内部当りの報知時期に点灯されドラムが所定の入賞図柄に停止するまで場合によっては複数回のゲームに渡って点灯され続けるものである。 したがって引用発明においてメダルが投入された時に内部当り表示ランプ20,,が点灯している場合,同ランプによる演出を強制的に終了させる(すなわち,消灯させる)必要はなく,かえって,ドラムが所定の入賞図柄に停止していないのに,メダルの投入時に内部当り表示ランプ20を消灯させることは,引用発明の本質的部分(刊行物1の上記【0068】参照。)に反することと )必要はなく,かえって,ドラムが所定の入賞図柄に停止していないのに,メダルの投入時に内部当り表示ランプ20を消灯させることは,引用発明の本質的部分(刊行物1の上記【0068】参照。)に反することとなるから,引用発明において内部当り表示ランプ20による演出を強制的に終了させることは,当業者が容- 15 -易に想到し得るものではなく,審決が「引用発明において,メダルが投入された時に,内部当り表示ランプ20による点灯・・・がされている場合には,内部当り表示ランプ20を消灯させること,すなわち,表示装置による演出を強制的に終了させることは・・・当業者が必要に応じて適宜になし得る程度の設計的事項にすぎ,ない」と判断したことは,誤りである。 。 (3)以上のとおり,審決の周知技術に関する認定,容易想到性の判断はいずれも誤りであるから,原告主張の取消事由1(特許法29条2項についての判断の誤り)は,理由がある。 取消事由2(特許法36条4項についての判断の誤り)について(1)本願発明の効果に関する記載についてア本願明細書には,以下の記載がある(甲2の1,2の3。 )「0011・・・音や光を用いた演出はある程度の時間を要し,これらの演出,即ち時間【】が終了しないと『ゲームの次の操作』を受け付けないという欠点があった」。 「0013】また,ボーナスゲームにいったん内部入賞すると,その内部入賞状態は該当【する絵柄の組合せが揃うまで,保持されるのでこの絵柄の組合せが揃えられないと,遊戯意欲を刺激するはずの演出が反対に遊戯者に違和感を与えることとなる場合もある」。 「0014】特に,演出方法を熟知した遊戯者にとっては,この演出によりスロットマシ【ンが内部入賞状態にあることが推定できるが,毎回のゲームで,繰り返される演出にある程度の時間を る場合もある」。 「0014】特に,演出方法を熟知した遊戯者にとっては,この演出によりスロットマシ【ンが内部入賞状態にあることが推定できるが,毎回のゲームで,繰り返される演出にある程度の時間を取られるため,次のゲームへ素早く移行し,ボーナスゲームに相当する絵柄を揃えることができない問題をもっている」。 「0016】即ち,本発明の解決しようとする課題は,入賞の内部情報即ち入賞のチャン【スなどの情報を初心者にも分かりやすく報知するとともに,その報知によりゲームの流れが阻害されないスロットマシンを提供するところにある」。 「0078(本発明の制御方法・・・)全リール停止後に,バックライトの点滅と効果音【】- 16 -による演出が実行される・・・しかし・・・従来の制御方法とは異なり,この演出が作動中。 ,であっても,遊戯者によるメダル投入が受け付けられる。即ち,遊戯者によりメダルが投入されると,たとえ演出中であっても,制御上メダル投入動作を受け付け,かつ演出を強制的に終了(バックライトの点滅停止,効果音の停止)させ,次のスタートレバーの操作などの操作を可能とし内部情報の報知等の演出によりゲームの流れを阻害せずゲームの次の操作へスムー,,ズに移行することができる・・・」。 「0080【発明の効果】本発明によれば,ボーナスの内部入賞状態を報知する演出が実【】行されているときに,遊戯媒体であるメダルの投入が行われた場合には,当該メダルの投入を受け付けると共に,前記演出を強制的に終了させ,前記メダルの投入に基づく制御を実行するので,ゲームの流れを阻害することがない」。 イ以上によれば,本願明細書には,①スロットマシンにおける音や光を用いた演出は,その実行にある程度の時間を要し,しかも,演出が終了しないとゲームの次の動作に移行で の流れを阻害することがない」。 イ以上によれば,本願明細書には,①スロットマシンにおける音や光を用いた演出は,その実行にある程度の時間を要し,しかも,演出が終了しないとゲームの次の動作に移行できないこと,②また,ボーナスゲームにいったん内部入賞する,,,とその内部入賞状態は所定の絵柄組合せが揃うまで保持されること③そのため内部入賞してから所定の絵柄組合せが揃うまで何度も同じ演出が繰り返されると,遊戯者にとっては,既に先の演出により内部入賞状態にあることを知っているにもかかわらず同じ演出が繰り返されるたびにその実行に要する一定時間次のゲー,,,ムへの移行を待たされることとなること,④これにより,遊戯者はゲームの流れが阻害されているように感じ,遊戯意欲を刺激するはずの演出が,かえって遊戯者に違和感を与えてしまうこと,⑤以上に対して,本願発明においては,演出の実行途中であってもこれを強制的に終了させることができるため,同じ演出が繰り返されるたびに一定時間待つ必要がなくなり,ゲームの次の操作へスムーズに移行できること,が記載されているものと認められる。 以上のとおり,本願発明において演出を強制的に終了させることが所定の効果を奏することについては,本願明細書に十分に記載されているということができ,審- 17 -決が「実行されている演出を強制的に終了させることが,なぜ,ゲームの流れが阻害されることはなく,遊戯者の趣向を損なわない,遊戯意欲の高い遊戯台を提供することができるという効果を奏するのか不明である」と判断したことは,誤りで。 ある。 (2)演出の技術的意味に関する記載についてア本願明細書には,以下の記載がある(甲2の1,2の3)。 「0050】<本実施の形態例における制御>次に,本発明の実施の形態におけるスロッ【トマシ (2)演出の技術的意味に関する記載についてア本願明細書には,以下の記載がある(甲2の1,2の3)。 「0050】<本実施の形態例における制御>次に,本発明の実施の形態におけるスロッ【トマシンの制御について,図4に示す制御のフローチャートを用いて詳細に説明する」。 「0052】ステップS102:演出実行中?)【(メダルが投入された時に,演出が続行中であるか否か判定する。例えば,直前のゲームの終了時における演出が続けられている場合は,ステップS103へ進む。また,ROM28に格納されている演出が全て終了している場合や,直前のゲームの終了時に演出が実施されていなかった時は,ステップS104へ進む」。 「0056】ステップS106:乱数抽選①,②)【(スタートレバーの操作と同時に乱数発生器37から乱数値が取得し,その値とROM内に格納されている入賞テーブルの比較により,内部入賞が決定される(乱数抽選①」)。 「0057】また,後述する全リール停止後の演出の種類を決定する抽選も同様に乱数値【の取得により同時に行われる(乱数抽選②」)。 「0058】なお,ここで乱数抽選①と,乱数抽選②の関係は,各々独立していてもよい【し,あるいは関連付けられていても良い。関連付けられている場合の例としては,乱数抽選①の結果により決定される内部入賞の種類に応じて,複数の演出パターンを用意しておき,乱数抽選②により,複数の演出パターンから一つの演出が決定される方法が挙げられる。ここで,乱数抽選②の結果,内部入賞しているにもかかわらず,ゲームの趣向性を高めるため,演出を実施しない抽選結果があっても良い」。 「0063】ステップS111:入賞判定)【(- 18 -入賞に相当する絵柄の組合せが入賞有効ライン上に揃っているか否かの入賞判定を行う めるため,演出を実施しない抽選結果があっても良い」。 「0063】ステップS111:入賞判定)【(- 18 -入賞に相当する絵柄の組合せが入賞有効ライン上に揃っているか否かの入賞判定を行う・・。 ・入賞している場合は,ステップS112へ進み,入賞に該当していない場合は,ゲームが終了する」。 「0064】ステップS112:メダル払出し)【(前のステップS111での入賞判定の結果入賞となった場合の処理で,入賞の種類に応じた所定枚数のメダルをメダル払出し口107より,メダル受け皿108に払出す」。 「0065】ステップS113:演出有無)【(前のステップS106で乱数抽選②の結果決定された演出の有無を判定する。演出がある場合は,ステップS114に進み,演出を実施しない場合には,ゲームを終了する・・・」。 「0066】ステップS114:演出開始)【(乱数抽選②による演出の実行を行い,遊戯台の内部情報を遊戯者に報知する。なお,ここで行,,(),われる演出はビッグボーナスに代表される大入賞の時に限らず中レギュラーボーナス等小入賞(通常役等)の時にも実施して良い」。 イ本願発明は「ボーナスの・・・内部入賞状態はボーナスに対応する絵柄の,組合せが・・・リールによって表示されるまで継続され」るものであるところ(請求項1),これに本願明細書の上記記載をあわせると,次のように理解することができる。 すなわち,本願発明のスロットマシンにおける「入賞」には,ビッグボーナスに代表される大入賞のほか,レギュラーボーナス等の中入賞,通常役等の小入賞があり,スタートレバーの操作と同時に乱数抽選①により内部入賞が決定され,ステップS111の入賞判定において,入賞に相当する絵柄組合せが入賞有効ライン上に揃っているか否かの判定が行われるとこ 小入賞があり,スタートレバーの操作と同時に乱数抽選①により内部入賞が決定され,ステップS111の入賞判定において,入賞に相当する絵柄組合せが入賞有効ライン上に揃っているか否かの判定が行われるところでこのフローチャートは直前のゲー。 ,,ムの終了時に演出が実行されていた場合とそうでない場合の両方を含むものであり,直前のゲームの終了時に演出が実行されていた場合には,既に内部入賞状態が生じており,この内部入賞状態は,ボーナスに相当する絵柄組合せがリールによっ- 19 -て表示されるまで継続される。したがって,新たなゲームのスタート後,ステップS111の入賞判定において入賞となり,メダルが払い出された場合でも,直前のゲームの終了時に生じていた内部入賞状態は依然として継続しているから,この内部入賞状態を報知するために演出が実行されることとなる。 以上のように,ステップS111の入賞判定において入賞となり,メダルが払い出された場合でも,なお内部入賞状態を報知するために演出が実行されることはあり得るから,本願発明における演出の技術的意味について不明確な点はなく,審決が「演出は次回のゲームに生かされず・・・演出の実行を行うことの技術的意味,が不明である」と判断したことは,誤りである。 。 (3)以上のとおり,本願発明の効果に関する記載についての審決の判断,演出の技術的意味に関する記載についての審決の判断は,いずれも誤りであるから,原告主張の取消事由2(特許法36条4項についての判断の誤り)は,理由がある。 結論 以上のとおり,原告主張の審決取消事由1及び2はいずれも理由があるので,審決は,取消しを免れない。 知的財産高等裁判所第4部裁判長裁判官塚原朋一裁判官- 20 -石原直樹裁判官清水知恵子 1及び2はいずれも理由があるので,審決は,取消しを免れない。 知的財産高等裁判所第4部裁判長裁判官塚原朋一裁判官- 20 -石原直樹裁判官清水知恵子
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