平成24年12月13日判決言渡同日原本領収裁判所書記官平成21年(ワ)第13559号損害賠償請求事件口頭弁論終結日平成24年7月20日判決原告株式会社安成工務店同訴訟代理人弁護士沖田哲義同本間通義同片山智裕同訴訟復代理人弁護士山根康路同菊池優太被告株式会社スズケン&コミュニケーション同訴訟代理人弁護士中田祐児同島尾大次同高木誠一郎 主文 1 被告は,原告に対し,金836万円及びこれに対する平成21年2月15日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用はこれを50分し,その1を被告の負担とし,その余を原告の負担とする。 4 本判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 請求被告は,原告に対し,金4億0528万1000円及びこれに対する平成21年2月15日から支払済みに至るまで年 分の割合による金員を支払え。第2 事案の概要等 1 事案の概要本件は,後記本件商標権の商標権者であり,デザイナーズ戸建賃貸住宅のブランド「ユニキューブ」の設計・施工事業(以下「ユニキューブ事業」という。)に必要な設計・施 事案の概要等 1 事案の概要本件は,後記本件商標権の商標権者であり,デザイナーズ戸建賃貸住宅のブランド「ユニキューブ」の設計・施工事業(以下「ユニキューブ事業」という。)に必要な設計・施工・営業のマニュアル等を提供している原告が,ユニキューブ事業を営む被告に対し,①デコスドライ工法を採用しない建物の工事請負契約に後記本件商標を使用したことは,本件販売契約に基づく商標使用許諾の範囲外であると主張して,商標権侵害又は債務不履行に基づく損害賠償請求をすると共に,②デコスドライ工法を採用しない建物に原告が提供した後記本件情報を使用したことは,本件販売契約に基づくノウハウ使用許諾の範囲外であると主張して,債務不履行又は不正競争防止法(営業秘密の不正使用)に基づく損害賠償請求をする事案である(なお,上記①と②の各請求の関係は単純併合であり,上記①の商標権侵害に基づく請求と債務不履行に基づく請求,上記②の債務不履行に基づく請求と不正競争防止法に基づく請求の関係は,いずれも重なり合う限度で選択的併合である。)。 2 判断の基礎となる事実以下の各事実は,当事者間に争いがないか,又は掲記の各証拠及び弁論の全趣旨により容易に認定することができる。 当事者原告及び被告は,いずれも土木,建築の設計,施工,監理等を営業の目的とする株式会社である。 原告の商標権原告は,以下の商標権(以下「本件商標権」といい,その登録商標を「本件商標」という。)を有している(甲1)。① 登録番号第4912272号② 出願日平成17年4月28日③ 登録日平成17年12月2日④ 商品及び役務の区分第36類⑤ 登録商標別紙商標目録のとおり デコスドライ工法デコスドライ工法は,建 日平成17年4月28日③ 登録日平成17年12月2日④ 商品及び役務の区分第36類⑤ 登録商標別紙商標目録のとおり デコスドライ工法デコスドライ工法は,建物の断熱・防音工法の一つであり,天然の木質繊維であるセルロースファイバーを用いる点に特徴がある(甲3,29)。 同工法については,特許権設定登録がされており,原告の子会社である株式会社デコス(以下「デコス社」という。)がその特許権者である(甲20)。 デコス社は,平成8年9月以降,デコスドライ工法についての施工代理店契約事業を実施している(乙35)。また,平成12年5月に,デコスドライ工法の施工技術の確立と普及を図ることを目的とした日本セルロースファイバー断熱施工協会が設立され,会長に原告の代表者,事務局長にデコス社の取締役が就いている(乙37)。 本件販売契約の締結アユニキューブ事業原告は,訴外ハイアス・アンド・カンパニー株式会社(以下「訴外ハイアス」という。)と共同して,平成17年から,工務店等と「ユニキューブ・パッケージ販売契約」を締結して(以下,契約の相手方である工務店等を「加盟店」ともいう。),原告安成が開発したデザイナーズ戸建賃貸住宅のブランド「ユニキューブ」の設計・施工事業(「ユニキューブ事業」)に必要な設計・施工・営業のマニュアル等を提供する事業を行っている。 イ本件販売契約 (ア) 原告及び訴外ハイアスは,平成17年9月7日,被告との間で,ユニキューブ・パッケージ販売契約を締結した(甲4。以下「本件販売契約」という。)。イ 同契約において,「ユニキューブ」,「ユニキューブ・パッケージ」,「ユニキューブ事業」について,以下のとおり定義されている(本件販売契約1条)。 4。以下「本件販売契約」という。)。イ 同契約において,「ユニキューブ」,「ユニキューブ・パッケージ」,「ユニキューブ事業」について,以下のとおり定義されている(本件販売契約1条)。 a 「ユニキューブ」原告が開発した設計・施工ノウハウにより建築される建築物で,キューブ型の外観デザインを持ち,かつ,デコスドライ工法によるセルロースファイバー断熱を標準採用した建物(同契約1条1項)。 b 「ユニキューブ・パッケージ」原告が自ら開発したユニキューブの設計・施工・営業ノウハウと,訴外ハイアスから提供を受けた顧客獲得のための営業ノウハウとを,訴外ハイアスの支援のもと有機的に組み合わせたもの(同2項)。 c 「ユニキューブ事業」ユニキューブ・パッケージに含まれるノウハウを用いてユニキューブの設計・施工を行う事業(同3項)。 (ウ) 同契約において,原告は,被告に対し,徳島県を中心に,ユニキューブ事業を行う非独占的な権利を与え(同2条2項),建物の外観及び間取りに関する別紙本件情報記載の情報(以下「本件情報」という。)等が記載された設計・施工マニュアル及び営業マニュアル一式(以下「原告マニュアル」という。乙12)を引き渡した(同4項)。 また,被告は,原告が有する「ユニキューブ」,「UNICUBE」,「unicube」等のユニキューブ建物に関する商標・ロゴ・サービスマーク(登録の有無を問わない。)を,ユニキューブ事業にのみ使用することができるとされた(同4条1項)。 (5) 被告の行為ア被告は,ユニキューブ事業を開始した後,本件情報を使用したキューブ型外観を有し,デコスドライ工法が採用された建物の建築工事請負をしたが(以下,このような建物を「ユニキューブ 被告の行為ア被告は,ユニキューブ事業を開始した後,本件情報を使用したキューブ型外観を有し,デコスドライ工法が採用された建物の建築工事請負をしたが(以下,このような建物を「ユニキューブ物件」という。),他方で,建築工事請負契約書,見積書,見積内訳書,仕様書,図面等に本件商標を使用した上で,本件情報を使用したキューブ型の外観を有するもののデコスドライ工法が採用されていない建物の建築工事請負もしていた(以下,このような建物を「本件対象物件」という。)。 なお,被告は,遅くとも平成19年4月以降においては,施主にデコスドライ工法についての説明をすることなく,本件対象物件の建築工事請負をしていた(弁論の全趣旨)。 イまた,被告は,本件対象物件についても,自己のウェブサイト上において,ユニキューブの施工実績として紹介していた(甲10の1・2)。 3 争点(1) 本件商標の不正使用についての損害賠償請求ア商標権侵害に基づく請求(争点1)(ア) 本件対象物件の工事請負は,本件商標の指定役務とは類似するか(争点1-1)(イ) 本件対象物件に本件商標を使用することは,本件販売契約による使用許諾の範囲内か(争点1-2)イ債務不履行に基づく請求被告は,本件販売契約に基づき,本件対象物件には本件商標を使用しない義務を負っていたか(争点2)(2) 本件情報の不正使用についての損害賠償請求ア債務不履行に基づく請求被告は,本件販売契約に基づき,本件対象物件には本件情報を使用しない義務を負っていたか(争点3)イ不正競争防止法2条1項7号該当を理由とする請求(争点4)(ア) 本件情報の営業秘密性(争点4 本件対象物件には本件情報を使用しない義務を負っていたか(争点3)イ不正競争防止法2条1項7号該当を理由とする請求(争点4)(ア) 本件情報の営業秘密性(争点4-1)(イ) 本件対象物件の本件情報を使用することは,本件販売契約による使用許諾の範囲内か(争点4-2)(3) 本件商標の使用,本件情報の使用について,原告による黙示の許諾が認められるか(争点5)(4) 原告の損害額(争点6)第3 争点に関する当事者の主張 1 本件商標の不正使用についての損害賠償請求について(1) 商標権侵害に基づく請求ア争点1-1(本件対象物件の工事請負は,本件商標の指定役務とは類似するか)【原告の主張】被告は,本件対象物件の建築工事について,建築工事請負契約書,見積書,設計図書や確認申請書,検査済証等に本件商標を表示しているほか(乙27の1~44),自社のホームページにも本件商標を表示している(甲10の1・2)。また,被告は,本件対象物件の営業に当たり,本件商標を付した広告,価格表,取引書類を頒布するなどしている(甲21)。 このように,被告は,本件商標を,本件対象物件の建築・販売に当たって使用しているところ,これらは本件商標の指定役務である建物の売買等と類似する。 【被告の主張】被告が本件商標を使用したのは,建築工事の受注,施工という請負契約の履行においてである。 一方,本件商標の指定役務は、建物の管理、建物の貸借の代理又は媒介、建物の貸与、建物の売買、建物の売買の代理又は媒介等であるところ(甲1),請負契約の履行はいずれにも該当しない。したがって,被告の行為と本件商標の指定役務とは類似しない。 イ争点1- 介、建物の貸与、建物の売買、建物の売買の代理又は媒介等であるところ(甲1),請負契約の履行はいずれにも該当しない。したがって,被告の行為と本件商標の指定役務とは類似しない。 イ争点1-2(本件対象物件に本件商標を使用することは,本件販売契約による使用許諾の範囲内か)【被告の主張】以下の事情からすると,本件販売契約におけるデコスドライ工法の「標準採用」とは,同工法が基本的に採用されているという程度の意味合いであり,必ず採用されているという趣旨ではない。したがって,原告は,被告に対し,本件販売契約における本件商標の使用許諾について,デコスドライ工法の採用を条件とせず包括的に許諾していたといえ,被告の行為は,本件販売契約による使用許諾の範囲内である。 (ア) ユニキューブ事業の実施に当たって重要なのは,いかに遊休土地の所有者(施主)から工事を受注するかということにあり,数ある断熱・防音工法の一つにすぎないデコスドライ工法の採否は重要ではない。 本件販売契約において,同工法は「標準採用」とされているものの,明確な定義はなく,採用しなかった場合の制裁条項も設けられていない。また,原告マニュアルの全体に占める同工法に関する記載の割合も小さい(全410頁中わずか2頁しかない。乙12の1・2)。さらに,「ユニキューブ・パッケージ販売契約」は,フランチャイズ契約のような継続的な取引関係ではなく,売り切りの契約であることからしても,原告は,加盟店が建築する建物の品質について特段の関心を払っていなかったといえる。 (イ) また,ユニキューブ事業は,建物の建築工事の受注・施工を目的とするところ,工事請負契約の締結過程では,当然に加盟店と施主との交渉が行われ,その中で,施主がデコスドライ工法以外の防音・断熱工法 ニキューブ事業は,建物の建築工事の受注・施工を目的とするところ,工事請負契約の締結過程では,当然に加盟店と施主との交渉が行われ,その中で,施主がデコスドライ工法以外の防音・断熱工法を希望することもある(甲57参照)。このようなときに、加盟店が施主にデコスドライ工法を押し付けなければならず,同工法を採用しないのであれば,ユニキューブの特徴である本件情報を使用したキューブ型の外観デザインの建物についての請負契約を締結できないとするのは現実的ではない。そうすると,本件販売契約にいう「標準採用」というのは,標準的な仕様として,デコスドライ工法によるセルロースファイバー断熱が用いられることを意味するにとどまり、具体的な契約締結の場面で,施主との合意により,デコスドライ工法以外の工法を採用することを許さない趣旨ではない。 (ウ) なお,「標準採用」を上記のとおりに解釈することは,「ユニキューブ・パッケージ」の商材としての価値を高めることになり,原告の合理的意思にも合致する。 【原告の主張】(ア) 本件販売契約において,「ユニキューブ」は,デコスドライ工法によるセルロースファイバー断熱を標準採用した建物とされているところ,ここでいう「標準採用」とは,選択採用(オプション)ではなく,必ず採用する必要があり,選択の余地がないという意味である。 したがって,本件販売契約上,デコスドライ工法を採用しない建物に本件商標を使用してはならないことは明確に定められており,本件対象物件の工事請負に本件商標を使用する行為は,使用許諾の範囲外である。 (イ) 被告は,原告はユニキューブ事業でデコスドライ工法を重視していなかったと主張するが,原告は,ユニキューブ事業にデコスドライ工法の採用が不可欠であることを継続的かつ全国 外である。 (イ) 被告は,原告はユニキューブ事業でデコスドライ工法を重視していなかったと主張するが,原告は,ユニキューブ事業にデコスドライ工法の採用が不可欠であることを継続的かつ全国的に広告宣伝しており(甲38~54),加盟店に対しても,その旨繰り返し説明している(甲21の2・60,62,65,76,77,79,83頁)。 また,原告のユニキューブ事業に関するビジネスモデルは,ユニキューブ・パッケージ販売契約の販売代金収入のみならず,原告の子会社のデコス社が特許権者であるデコスドライ工法の普及による収益向上をもねらったものある。すなわち,ユニキューブ事業の加盟店がデコスドライ工法を採用したユニキューブ物件を建築するためには,デコスドライ工法の施工代理店にその施工を委託しなければならないところ,当該施工代理店は,デコス社の販売代理店である越智産業等を通じて,デコス社からセルロースファイバーを購入する仕組みになっている。 したがって,ユニキューブ事業においては,加盟店が建築するユニキューブ物件にデコスドライ工法が採用されることで,原告の子会社ひいては原告の収益増加をもたらすことが意図されているのであって,原告がデコスドライ工法を重視していなかったとの主張には理由がない。 (ウ) なお,被告は,施主の側から,デコスドライ工法を採用せず,他の工法,断熱材に変更して工事価格を引き下げるように求められたと主張するが,そのような経緯は立証されていない。 (2) 争点2(被告は,本件販売契約に基づき,本件対象物件には本件商標を付さない義務を負っていたか)【原告の主張】原告は,上記(1)イ【原告の主張】のとおり,本件販売契約において,デコスドライ工法を採用しない本件対象物件の工事請負に本件商 には本件商標を付さない義務を負っていたか)【原告の主張】原告は,上記(1)イ【原告の主張】のとおり,本件販売契約において,デコスドライ工法を採用しない本件対象物件の工事請負に本件商標を使用することは許諾していないが,それのみならず,原告は,ユニキューブ事業について,デコスドライ工法による断熱の品質・性能により,積極的に本件商標のブランド力を確保しようとしている(本件販売契約5条3項参照)。 したがって,原告は,被告に対し,デコスドライ工法を採用しない本件対象物件の工事請負に本件商標を使用することを禁止しており,被告はそのような使用をしない義務を負う。 【被告の主張】上記(1)イ【被告の主張】のとおり。 2 本件情報の不正使用についての損害賠償請求について(1) 争点3(被告は,本件販売契約に基づき,本件対象物件には本件情報を使用しない義務を負っていたか)について【原告の主張】本件販売契約において,本件情報は原告に帰属することが明らかにされている(本件販売契約5条1項)。 そして,原告は,同契約において,被告に本件情報の使用を許諾したが,これは徳島県を中心にユニキューブ事業を行うためか,又は新たな商品開発のためにその開発途上で使用することを条件として,許諾したものである(本件販売契約2条2項,4条2項,5条3項)。 デコスドライ工法を採用しない建物の建築は,ユニキューブ事業の実施ではなく,新たな商品の開発途上ということでもない。したがって,被告は,デコスドライ工法を採用しない建物に本件情報を使用することは許諾されておらず,このような使用をしてはならない義務を負う。 【被告の主張】本件商標の使用許諾の場合(上記1(1)イ【被告の主張】)と同様,本件販売契約 い建物に本件情報を使用することは許諾されておらず,このような使用をしてはならない義務を負う。 【被告の主張】本件商標の使用許諾の場合(上記1(1)イ【被告の主張】)と同様,本件販売契約における本件情報の使用許諾についても,原告は,デコスドライ工法の採用を条件とせず包括的に許諾しており,したがって,被告は,本件販売契約上,デコスドライ工法を採用しない建物に本件情報を使用してはならない義務を負っていない。 (2) 不正競争防止法2条1項7号該当を理由とする請求ア争点4-1(本件情報の営業秘密性)【原告の主張】本件情報は営業秘密である。 【被告の主張】争う。 イ争点4-2(本件対象物件の本件情報を使用することは,本件販売契約による使用許諾の範囲内か)【被告の主張】上記(1)【被告の主張】のとおり。 【原告の主張】上記(1)【原告の主張】のとおり。 3 争点5(本件商標の使用,本件情報の使用について,原告による黙示の許諾が認められるか)【被告の主張】(1) 原告は被告による本件対象物件の工事請負を把握していたことア(ア) 越智産業株式会社(以下「越智産業」という。)は,デコス社のデコスドライ工法についての販売代理店であり,デコスドライ工法の施工代理店となった業者は,越智産業から必要なセルロースファイバー等を購入しなければならないとされる。また,越智産業は,原告のユニキューブ事業における販売代理店でもあり,加盟店は,同社を通じて,ユニキューブ建材を「標準実行予算書」(甲5,6,甲26・3~15頁)に記載された価格で購入できるとされている。 被告は,ユニキューブ事業の実施に当たり,越智産業を通じて必要な建材等を発注しており,当初はユニキューブ建材と共にデコスドラ ,6,甲26・3~15頁)に記載された価格で購入できるとされている。 被告は,ユニキューブ事業の実施に当たり,越智産業を通じて必要な建材等を発注しており,当初はユニキューブ建材と共にデコスドライ工法の施工を発注していたが(乙24の1~3),その後,被告は,ユニキューブ建材についてのみ発注するようになった。したがって,越智産業は,被告がデコスドライ工法を採用しなくなったことを確知しており,それにもかかわらず被告に販売を継続していたことからすれば,越智産業には,ユニキューブ事業にデコスドライ工法が不可欠であるとの認識はなかったといえる。 (イ) 越智産業は,上記のとおり原告やデコス社の販売代理店であり,原告やデコス社に,当然上記情報を提供していたといえる(甲57参照)。 (ウ) また,被告は,平成18年2月に,ユニキューブ事業の加盟店を会員とする組織(ユニキューブサプライヤーズクラブ)に加入し(甲22),それ以降,ユニキューブ事業の受注実績を訴外ハイアスに提出している。 (エ) 以上のとおり,デコス社,越智産業が把握する被告のデコスドライ工法の施工状況,ユニキューブ建材の発注状況と,訴外ハイアスが把握する被告のユニキューブ事業の受注実績を照合することによって,被告がデコスドライ工法を採用しない本件対象物件の工事請負をしている事実を把握していたといえる。 イなお,平成18年6月に,原告は,被告が将来的にデコスドライ工法を採用しなくなる可能性を認識していたのであるから(甲57),越智産業を通じて被告の動向を注視し,平成19年4月の時点で被告による本件対象物件の工事請負を認識していたといえる。 (2) 原告は,被告に対し,デコスドライ工法の採用を求めたことがないこと原告は,上記(1)のとおり,被告 し,平成19年4月の時点で被告による本件対象物件の工事請負を認識していたといえる。 (2) 原告は,被告に対し,デコスドライ工法の採用を求めたことがないこと原告は,上記(1)のとおり,被告による本件対象物件の工事請負を認識しながら,平成22年6月に至るまで,被告にデコスドライ工法を採用するよう求めたことはない。それどころか,原告は,販売実績の高い被告の功績を称えてユニキューブ事業の宣伝に積極的に利用しており,現在においても,自社のホームページにおいて,被告による本件対象物件の実績をユニキューブ事業の宣伝に利用している。 (3) 小括したがって,原告は、被告に対し、本件対象物件の工事請負を積極的に容認していたといえ,黙示の許諾が認められる。 【原告の主張】(1) 被告がデコスドライ工法を採用していないことの疑惑が原告に初めて報告されたのは平成19年4月のことであるが,その当時は,被告においてユニキューブ事業の責任者の変更があったことなどから,契約違反をとがめる通知をしなかったにすぎない。その後,平成20年6月になって,被告がデコスドライ工法を採用していない疑惑が濃厚になったことから,訴外ハイアスが,被告にデコスドライ工法の施行代理店になることなどを提案するに至った。 なお,平成18年6月頃に,被告担当者が,越智産業宛のメールの中で,ユニキューブ入居者からデコスドライ工法の代わりに他の設備を充実させて欲しいとの要望があったことを述べているが(甲57),デコスドライ工法を採用していないことを決定付ける内容ではない。 (2) また,原告が,デコス社や越智産業を通じて,デコスドライ工法の施工状況を把握していたことはない。実際,原告は越智産業に対し。被告へのユニキューブ資材及びデコスファイバーの出 内容ではない。 (2) また,原告が,デコス社や越智産業を通じて,デコスドライ工法の施工状況を把握していたことはない。実際,原告は越智産業に対し。被告へのユニキューブ資材及びデコスファイバーの出荷状況を問い合わせたが,任意には応じてもらえず,弁護士会照会を行わざるを得なかったのである(甲56の1~3)。 なお,越智産業へのセルロースファイバーの注文は,あらかじめ注文ロットが定められており,ユニキューブの断熱工事の都度,注文がされるわけでもない(甲64参照)。また,ユニキューブ建材は,資材メーカーから越智産業に直接卸されるのであって,越智産業は,ユニキューブ事業における原告の販売代理店ではない。 (3) 以上のとおり,原告は,被告がデコスドライ工法を採用しないことを容認したことはなく,黙示の許諾は認められない。 なお,そもそも被告の行為は本件販売契約に違反するにもかかわらず,その効果が生じないというためには,単に積極的に容認していただけでは足りず,法的責任を免除する意思表示まで必要というべきである。 3 争点5(原告の損害額)について【原告の主張】(1) 本件商標の不正使用による損害本件商標の不正使用による商標権侵害による損害は以下のとおりである(なお,下記ア,イは選択的な主張である。なお,債務不履行に基づく損害についても同額を主張する。)。 ア商標法38条2項の推定に基づく損害被告が工事請負した本件対象物件は,別紙物件リスト【原告の主張】棟数欄記載の47件146棟である。 そして,請負金額は,請負契約書(乙27の1~44)又は被告が使用していた月次コミュニケーションシート上の請負金額に基づき,別紙物件リスト【原告の主張】請負金額欄のとおりであり,原価は,標準実行予算書(甲5,6)に ,請負契約書(乙27の1~44)又は被告が使用していた月次コミュニケーションシート上の請負金額に基づき,別紙物件リスト【原告の主張】請負金額欄のとおりであり,原価は,標準実行予算書(甲5,6)における1現場で1棟~10棟を建築した場合の「共通仮設工事」,「本体工事」,「諸経費」,「外構工事」を基にした上で,デコスドライ工法不採用による原価減少分も考慮して計算(当該計算については,別紙原価表参照。ただし,物件番号11,13については,屋根部分にデコスドライ工法を採用していると想定している。)をした別紙物件リスト【原告の主張】原価欄のとおりであって,被告の粗利益は,別紙物件リスト【原告の主張】粗利欄記載のとおり4億2690万7515円である(このうち3億7000万円を請求する。)。 したがって,同金額が商標法38条2項に基づき,損害額と推定される。 イ商標法38条3項に基づく損害原告及び訴外ハイアスは,「ユニキューブ」の形態模倣(不正競争防止法2条1項3号)該当を理由とする事案で,1棟当たり140万8000円を和解金としたことがあるところ,本件商標の商標権侵害による使用料相当額は,同金額を下回らない。 したがって,2億0556万8000円(=140万8000円×146棟)が商標法38条3項に基づく損害であるところ,これと後記(2)イの損害額の合計の一部である3億7000万円を請求する。 ウ損害の発生について被告は,徳島県を中心にユニキューブ事業を行っているのに対し,原告は,山口県,福岡県を中心に事業を行っている。 しかしながら,原告は,受注の範囲を特定地域に限定していないため,他の都道府県から受注することも可能であり,現に受注した実績もある。 また,原告は,他都道府県であっても,下請業 に事業を行っている。 しかしながら,原告は,受注の範囲を特定地域に限定していないため,他の都道府県から受注することも可能であり,現に受注した実績もある。 また,原告は,他都道府県であっても,下請業者を利用してユニキューブを施工することも可能である。なお,原告が,徳島県に進出していなかったのは,被告が同県でユニキューブ事業を行っていたことに対する道義的配慮によるものであって,仮に被告が,本件対象物件の工事請負をしていることを知っていれば,本件販売契約を解除し,徳島県にも進出していた。 したがって,原告と被告とは競合関係にあり,原告に損害が生じていることは明らかである。 (2) 本件情報の不正使用による損害 本件情報の不正使用による不正競争防止法違反による損害は以下のとおりである(なお,下記ア,イは選択的な主張である。なお,債務不履行に基づく損害についても同額を主張する。)。 ア不正競争防止法5条2項に基づく損害上記(1)アと同じ。 イ不正競争防止法5条3項2号に基づく損害上記(2)イと同じ。 (3) ユニキューブ事業の信用毀損原告のユニキューブ事業は,1年当たり2億2250万円の売上げがあり,ユニキューブ・パッケージ販売事業は,1年当たり1億2112万2000円の売上げがある。また,原告及び訴外ハイアスは,ユニキューブ事業について,業界紙,自社のウェブサイト,担当社の営業活動などにより,積極的な広告宣伝活動を行っており,原告は,ユニキューブの品質を保持し,模倣商品を阻止するための企業努力を行っている。 これらの事情を考慮すれば,被告の行為によるユニキューブ事業の信用毀損の損害額は3000万円を下らない。 (4) 弁護士費用本 持し,模倣商品を阻止するための企業努力を行っている。 これらの事情を考慮すれば,被告の行為によるユニキューブ事業の信用毀損の損害額は3000万円を下らない。 (4) 弁護士費用本件の弁護士費用相当の損害額は,528万1000円を下らない。 【被告の主張】(1) 原告に営業上の損害が発生したとは認められないことア被告は,徳島県内の建設業者であり,ユニキューブ事業を徳島県内でしか行っていない。これに対し,原告は,徳島県内でユニキューブ事業を行っておらず,原告と被告とは競合関係にはない。 イまた,建物の工事請負は,流通商品のように使用された商標に化体された業務上の信用に基づいてされるなどということはなく,本件商標は,被告が本件対象物件の受注を獲得する上で全く寄与していない。むしろ,被告が,ユニキューブ事業において数々の受注を獲得できたのは、被告の信用力,被告の創意工夫に基づく営業方法、県内企業としてこれまで培ってきた人脈等によるものである。 ウ以上のとおり、原告と被告は競合関係になく、また、本件商標は被告の売上げに全く寄与していない以上、原告に営業上の損害が発生したとは認められない。 (2) 本件商標の不正使用による損害ア原告は,別紙物件リスト記載【原告の主張】のとおり,被告が本件対象物件を建築・販売し,粗利益を得たと主張する。 しかしながら,原告の本件対象物件として主張するものの中には,途中で解約された物件,デコスドライ工法を採用している物件,契約書等に本件商標の表示がない物件も含まれており,これらについては,別紙物件リスト記載【被告の主張】のとおりである。イまた,請負金額についても,別紙物件リスト記載【被告の主張】記載のとおりであって(乙27),原告が主張する金額は まれており,これらについては,別紙物件リスト記載【被告の主張】のとおりである。イまた,請負金額についても,別紙物件リスト記載【被告の主張】記載のとおりであって(乙27),原告が主張する金額は認められない。 なお,原告が原価の根拠とする「標準実行予算書」の記載は,参考価格を提示したものにすぎない。 本件情報の不正使用による損害争う。 信用毀損及び弁護士費用争う。第4 当裁判所の判断 1 争点1,2(本件商標の不正使用についての損害賠償請求)について当裁判所は,以下のとおり,争点1(商標権侵害に基づく請求)について,以下のとおり判断する。(1) 争点1-1(被告の行為と本件商標の指定役務とは類似するか)について本件商標の指定役務は,「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価」等である。被告は,本件商標を,本件対象物件の建築工事請負契約書,見積書,見積内訳書,仕様書,図面等に用いており,本件対象物件の建築工事請負について使用しているところ,建築工事請負は,建物の売買と密接な関係があり,これに本件商標が使用された場合,原告の有する本件商標権と誤認混同が生じるといえる。 したがって,被告の行為と本件商標の指定役務は類似する。 (2) 争点1-2(被告の行為は本件販売契約による使用許諾の範囲内か)についてア本件販売契約における文言について上記第2の2 イのとおり,本件販売契約では,本件商標を含む「ユニキューブ」,「UNICUBE」,「unicube」等のユニキューブ建物に関する商標・ロゴ・サービスマーク(登録の有無を問わない。以下「本 2 イのとおり,本件販売契約では,本件商標を含む「ユニキューブ」,「UNICUBE」,「unicube」等のユニキューブ建物に関する商標・ロゴ・サービスマーク(登録の有無を問わない。以下「本件商標等」という。)について,ユニキューブ事業にのみ使用することができるとされ(4条1項),「ユニキューブ」については,「原告が開発した設計・施工ノウハウにより建築される建築物で,キューブ型の外観デザインを持ち,かつ,デコスドライ工法によるセルロースファイバー断熱を標準採用した建物」(同1項)と定義されている。 したがって,本件販売契約上,本件商標は,原告が開発した設計・ノウハウにより建築される建築物で,キューブ型の外観デザインを持ち,かつ,デコスドライ工法によるセルロースファイバー断熱を標準採用した建物に付することを許諾されているといえ,「標準採用」の意義が問題となる。 イそこで検討するに,上記のとおり「ユニキューブ」の定義として,①キューブ型の外観デザインを持つことに加え,②デコスドライ工法によるセルロースファイバー断熱を標準採用した建物であることを必要条件としており,本件商標等の使用をユニキューブ事業に限っていることからすれば,原告としては,本件商標等に,キューブ型の外観デザインであることのみならず,デコスドライ工法の採用も含めた商品価値を化体させようと意図していたものといえるのであって,このことは,本件販売契約を締結する被告にとっても明らかであったといえる。したがって,本件販売契約における本件商標の使用許諾について,デコスドライ工法の採用が全く条件とされていなかったとする被告の主張は採用できない。ウ一方,原告は,本件販売契約における本件商標の使用許諾は,当該建物にデコスドライ工法 用許諾について,デコスドライ工法の採用が全く条件とされていなかったとする被告の主張は採用できない。ウ一方,原告は,本件販売契約における本件商標の使用許諾は,当該建物にデコスドライ工法を採用することを必要条件としたものであると主張する。しかしながら,ユニキューブ事業においても,同事業で建築する建物の標準的な仕様は定められているものの,建物の工事請負という事業の性質からすれば,具体的な施工内容は,施主との交渉によって確定することが当然に予定されているといえる。断熱・防音工法はデコスドライ工法以外にも様々な工法が存在するところ,施主がデコスドライ工法以外の工法を希望する場合には,その後,本件商標を使用することができず,さらにはキューブ型の外観デザインも使用できないことになるのは,当事者の合理的意思とはおよそいい難く,原告がユニキューブ・パッケージ販売契約を締結する際に,被告やその他の加盟店に対し,そのような説明をしていたとも認められない(原告マニュアルにも,ユニキューブの特徴としてデコスドライ工法の採用を記載した箇所はあるが(甲21の2・60,62,65,76,77,79,83頁),施主との交渉の結果,これを採用しない建物について工事請負してはならない旨の記載までは見当たらない。)。なお,訴外ハイアスの取締役は,平成18年6月頃,被告担当者からデコスドライ工法よりも他の設備にお金を回したいという話があった際に,デコスドライ工法は標準採用にしていることから外せない旨伝えているが(甲57),このときも社長の対応待ちとされていることなどからすれば,当該やり取りをもって,本件販売契約の際,原告において,本件商標の使用許諾に当たりデコスドライ工法の採用を必要条件とする旨の方針であったとまではいえず,当該内容 となどからすれば,当該やり取りをもって,本件販売契約の際,原告において,本件商標の使用許諾に当たりデコスドライ工法の採用を必要条件とする旨の方針であったとまではいえず,当該内容の合意があったとまで認めることはできない。以上を踏まえると,本件販売契約におけるデコスドライ工法の「標準採用」とは,当該建物にデコスドライ工法を採用することを条件とするものであるが,例外を許さない趣旨ではなく,施主に対し,デコスドライ工法を標準仕様として提示しつつ,施主との交渉の結果,デコスドライ工法を採用しないこととなった場合を含むものと解するのが相当である。エなお,このように解することは,原告の本件販売契約後の対応とも整合的であるといえる。すなわち,上記のとおり,平成18年6月頃,被告担当者は,訴外ハイアスの取締役に対し,入居者からデコスドライ工法の支持が強くなく,ウォシュレット等を付けて欲しいという要望があるため,デコスドライ工法から他の設備にお金を回すという内容の話があり(甲57),その後,平成19年4月頃になって,原告に被告がユニキューブ事業にデコスドライ工法を採用していないとの疑惑が報告されたとされるが(弁論の全趣旨),原告は,この時点で,デコスドライ工法の採否について被告に確認するなどの特段の対応を取っておらず,そのことについて合理的な理由も見当たらない。したがって,原告としても,デコスドライ工法の採否について,例外を許さない姿勢ではなかったと認められる。 オ原告は,「標準採用」とは,自動車等広く量産品に使われる用語で,製品の共通製造工程で標準仕様として採用されることをいい,消費者は,その標準仕様にオプションとして新たに仕様・機能を付加することはできても,標準仕様として採用されたものを不採用にすることはで 語で,製品の共通製造工程で標準仕様として採用されることをいい,消費者は,その標準仕様にオプションとして新たに仕様・機能を付加することはできても,標準仕様として採用されたものを不採用にすることはできないと主張するが,本件販売契約がこのような内容であったことについての特段の立証はない上,建築請負と自動車の売買とでは事情が異なるのであって,原告の主張は採用できない。 (3) 小括原告は,ユニキューブ事業の加盟店に対し,本件商標の使用を認めているが,無限定にこれを認めるものではなく,原告が開発したキューブ型の外観デザインを持ち,かつデコスドライ工法を標準採用した建物に関するユニキューブ事業に使用する場合に限り,これを認めるものである。上記認定したところによれば,被告が,施主に対し,本件商標を示して,原告が開発した建物を提示し,同時にデコスドライ工法についても提示したところ,施主の希望により他の施工方法が採用されたような場合,本件商標の出所表示機能,品質保証機能はいずれも害されないということができ,商標権侵害は成立しないと認められる(なお,この場合,被告の債務不履行も成立しない。)。これに対し,被告が,施主に対し,本件商標を示して,原告が開発した建物のみを提示し,断熱工法としてデコスドライ工法以外のものを提示した場合,少なくとも本件商標の品質保証機能は害されるというべきであるから,原告のした許諾の範囲外であるとして,商標権侵害を構成するというべきである。 2 争点3,4(本件情報の不正使用についての損害賠償請求)について当裁判所は,以下のとおり,争点3(債務不履行に基づく請求),争点4(不正競争防止法に基づく請求)についての原告の主張にはいずれも理由がないと判断する。 争点3(債務不履行に基づく 当裁判所は,以下のとおり,争点3(債務不履行に基づく請求),争点4(不正競争防止法に基づく請求)についての原告の主張にはいずれも理由がないと判断する。 争点3(債務不履行に基づく請求)について原告が債務不履行の内容として主張するところは,被告が原告から提供を受けた本件情報を利用してユニキューブ事業を行いつつ,デコスドライ工法を採用しない建物を建築したことと解される。しかしながら,本件販売契約の解釈として,原告が被告にデコスドライ工法の採用を必須のものとして義務付ける趣旨を含まないことは既に認定したとおりであるから,債務不履行の主張に理由がないことは明らかである。 争点4(不正競争防止法に基づく請求)について原告は,本件情報は,営業秘密であると主張するが,具体的な主張立証はなく,これを認めるに足りない。 3 争点5(原告による黙示の許諾が認められるか)について当裁判所は,以下のとおり,争点5(原告による黙示の許諾が認められるか)についての被告の主張には理由がないと判断する。 被告は,原告は,デコス社又は越智産業を通じて,平成19年4月の時点で,被告が本件対象物件を建築,販売していることを把握しており,それにもかかわらず,被告に対し,デコスドライ工法の採用を求めたことはなく,むしろ,販売実績の高かった被告の功績を称え,ユニキューブ事業の宣伝に積極的に利用してきたのであるから,原告は,本件対象物件における本件商標の使用について黙示の許諾をしていたと主張する。 (2) 越智産業は,ユニキューブ事業について,原告マニュアルに記載された「標準実行予算書」(甲5,6,26の3・3~15頁)の価格(700万円)で,ユニキューブ用建材,デコスドライ工法に使用するセルロースファイバー ,ユニキューブ事業について,原告マニュアルに記載された「標準実行予算書」(甲5,6,26の3・3~15頁)の価格(700万円)で,ユニキューブ用建材,デコスドライ工法に使用するセルロースファイバーを納品する業者として,原告から指定を受けており(弁論の全趣旨),被告は,実際に,平成19年1月から3月にかけては,個別の物件を指定した上で,越智産業に対し,ユニキューブ建物に使用するユニキューブ建材及びセルロースファイバー,本件対象物件に使用するユニキューブ建材を発注していたことが認められる(乙24の1~3)。このことからすると,被告は,平成19年4月以降も,越智産業に対し,デコスドライ工法を発注することなくユニキューブ建材を発注していた可能性があり,越智産業は,被告がデコスドライ工法を採用していないことを認識していた可能性がある。しかしながら,仮に,越智産業が上記認識を有していたとしても,原告と越智産業とは別会社であって,原告が直ちにその旨を把握できたということはできない(訴外ハイアスは,越智産業に対し,被告がデコスドライ工法を採用しないように求めた場合には,報告するよう求めているが(甲57),これについての報告がされた旨の立証もない。)。したがって,原告が,平成19年4月の時点で,被告が本件対象物件を建築,販売していることを把握したとまでは認められず,そうである以上,被告が,本件対象物件を積極的に容認していたと評価することはできない。 なお,原告は,平成23年に内容を更新したウェブサイトにおいても,ユニキューブの施工実績として,被告が建築した本件対象物件を紹介していることが認められるが(乙29),このことをもって,直ちに被告が本件対象物件に本件商標を使用することについての黙示の承諾をしたということはで ブの施工実績として,被告が建築した本件対象物件を紹介していることが認められるが(乙29),このことをもって,直ちに被告が本件対象物件に本件商標を使用することについての黙示の承諾をしたということはできない。 以上のとおりであって,争点5(原告による黙示の許諾が認められるか)についての被告の主張には理由がない。 4 争点6(原告の損害額)について 商標法38条に基づく損害ア被告による商標権侵害について上記第2の2(5)及び第4の1(2)の事実並びに証拠によれば,被告は,本件販売契約の締結後,当初はデコストライ工法を採用した建物を施工していたが,施主の希望等により,他の断熱工法による建物も施工するようになったこと,平成18年6月には,デコスドライ工法を外したい旨を原告に打診するなどしたこと,平成19年4月以降は,ユニキューブの施主に対し,デコスドライ工法が標準仕様である旨の説明をしなくなったこと,以上の事実が認められる。 上記検討したところによれば,本件商標を使用しながら,ユニキューブの施主に対し,デコスドライ工法が標準仕様である旨の説明をしなかった場合には,本件商標権の侵害が成立し,したがって,平成19年4月以降 に着工された本件対象物件,すなわち別紙物件リスト15~18,20,21,24,26,27,29,31,32,35,37,38,40~42,44,46~51,54の合計24件78棟については,商標権侵害が認められる(乙27)。イ商標法38条2項に基づく損害ア 商標法38条2項は,侵害者が侵害行為により受けた利益の額を,商標権者の受けた損害の額と推定している。ところで,商標権は,商標それ自体に当然に商品価値が存在するのではなく,商品の出所たる企業 商標法38条2項は,侵害者が侵害行為により受けた利益の額を,商標権者の受けた損害の額と推定している。ところで,商標権は,商標それ自体に当然に商品価値が存在するのではなく,商品の出所たる企業等の営業上の信用等と結び付くことによってはじめて一定の価値が生ずる性質を有する点で,特許権,実用新案権及び意匠権などの他の工業所有権とは異なる。商標権侵害があった場合,侵害品と商標権者の商品との間には,必ずしも性能や効用において同一性が存在するとは限らないから,侵害品と商標権者の商品との間には,市場において,当然には相互補完関係(需要者が侵害品を購入しなかった場合に商標権者の商品を購入するであろうという関係)が存在するということはできない。したがって,上記相互補完関係を認めるのが困難な事情がある場合には,商標法38条2項によって損害額を推定するのは相当でないというべきであって,このような事情の有無については,商標権者が侵害品と同一の商品を販売(第三者に実施させる場合も含む。)をしているか否か,販売している場合、その販売の態様はどのようなものであったか,当該商標と商品の出所たる企業の営業上の信用等とどの程度結びついていたか等を総合的に勘案して判断すべきである。 (イ) 本件において,被告は,徳島県内でユニキューブ事業を行っており,上記商標権侵害に係る本件対象物件の請負契約もいずれも徳島県で締結されているところ,これに対し,原告がユニキューブ事業を行っているのは福岡県及び山口県が中心であって,商圏が競合しているとはいえない。また,原告は,全国規模でユニキューブ・パッケージの販売事業を行っており,平成19年7月当時,徳島県内にも2社が確認できるが(乙41),これらの2社は,被告とは商圏を異にしており,被告に代わってこれら ,原告は,全国規模でユニキューブ・パッケージの販売事業を行っており,平成19年7月当時,徳島県内にも2社が確認できるが(乙41),これらの2社は,被告とは商圏を異にしており,被告に代わってこれらの2社が受注したということもできない。原告において他の加盟店を獲得できたような事情も見当たらない。さらに,被告がユニキューブ物件ではなく,デコスドライ工法を採用しない本件対象物件の工事請負を行うようになった当初,施主から,デコスドライ工法を希望する度合いは強くなく,一方で,他の設備を付けて欲しいとの要望があったことも踏まえると(甲57),施主が,被告による本件対象物件の工事請負がなければ,被告以外にユニキューブ物件を発注したであろうという関係も,直ちには認められない。原告は,被告が本件販売契約に違反していたことからすれば,被告が同契約に基づき徳島県でユニキューブ事業を行っていた事情を考慮すべきではないと主張するが,原告は,上記のとおり被告の施工実績を積極的に広告宣伝するなどしており,被告が原告の事業に貢献していたといえることからすれば,本件において被告のユニキューブ事業をなかったものと仮定するのは相当ではない。ウ 以上によれば,本件においては,商標法38条2項により,被告の利益を原告の損害と推定するのはことを困難とする事情が存するというべきである。イ商標法38条3項に基づく損害ア 被告は,原告に損害は発生していないと主張して,商標法38条3項に基づく損害も認められないと主張する。しかしながら,ユニキューブ事業についてのこれまでの実績(乙38)を踏まえると,本件商標に顧客吸引力が全くまったくなく,本件対象物件の売上げに全く寄与していないとまでいうことはできず,また,上記1の 事業についてのこれまでの実績(乙38)を踏まえると,本件商標に顧客吸引力が全くまったくなく,本件対象物件の売上げに全く寄与していないとまでいうことはできず,また,上記1のとおり,原告は,本件販売契約において,キューブ型の外観デザインに加え,デコスドライ工法の採用も含めた商品の価値を,本件商標を含む「ユニキューブ」,「UNICUBE」,「unicube」等のユニキューブ建物に関する商標・ロゴ・サービスマーク(登録の有無を問わない)化体させようとしたものといえるところ,被告の行為は,原告が確立しようとしたこのような商標の価値を損なうものということができる。したがって,原告に損害が発生していないということはできない。イ そこで,その使用料相当額を検討するに,土地を提供し,多額の建築資金を投入して行う戸建賃貸事業において,施主が被告と契約を締結するに至るか否かは,被告が提示する事業計画の内容が施主側の希望や経済的条件に合致するか否かによるというべきであり,本件商標が有する顧客吸引力のみで契約締結に至るものではないと解される。また,被告は,本件販売契約により,個別の対価を支払わずに本件商標をユニキューブ事業に使うことの許諾は得ているのであり,デコスドライ工法が標準であることの説明をせず,本件対象物件の建築をすることが,許諾の範囲外となるにすぎないのであるから,第三者が全く無許諾で,本件商標を使用する場合と同視することはできない。以上の点に加え,ユニキューブ物件の1棟当たりの標準価格が700万円又は740万円とされていたことを考慮すれば(甲5,6,26の3・3~15頁),本件事案において,デコスドライ工法が標準であることの説明をせず,本件商標を本件対象物件に使用する際の使用料相当額は,1棟当たり 万円とされていたことを考慮すれば(甲5,6,26の3・3~15頁),本件事案において,デコスドライ工法が標準であることの説明をせず,本件商標を本件対象物件に使用する際の使用料相当額は,1棟当たり10万円が相当と認められる。ウ したがって,被告による商標権侵害による原告の損害は,760万円と認められる。 信用毀損による損害原告は,被告の行為により,原告に信用毀損が生じていると主張するが,具体的に信用が毀損されている事情は見当たらず(このことは,原告自身が,自己のウェブサイトで,本件対象物件の施工実績を紹介していることからも明らかである。),当該損害は認められない。 弁護士費用本件の弁護士費用相当の損害額としては,76万円が相当である。 小括以上のとおりであって,本件の損害額としては,836万円である。 5 書類の提出命令の申立てについて原告は,平成23年7月1日付けで,証明すべき事実を,別紙物件リスト記載の物件についての被告の粗利益とした上で,被告の商業帳簿の一部若しくはその補助資料又は管理会計資料について,書類の提出命令の申立てをする。しかしながら,本件において,商標法38条2項,不正競争防止法5条2項に基づく損害について審理する必要が認められないのは上記のとおりであり,上記各文書については,証拠調べの必要性が認められない。 6 結語以上のとおり,原告の請求は,主文の限度で理由があるから一部認容し,その余については棄却することとして,主文のとおり判決する。 大阪地方裁判所第21民事部 裁判長裁判官谷有恒 裁判官松川充康 裁判官 ,主文のとおり判決する。 大阪地方裁判所第21民事部 裁判長裁判官谷有恒 裁判官松川充康 裁判官網田圭亮(別紙)商標目録登録番号第 号出願年月日平成 年月 日登録年月日平成 年 月 日登録商標ユニキューブunicube商品の区分第類指定商品建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,中古自動車の評価,企業の信用に関する調査,慈善のための募金,クレジットカード・デビットカード又は電子マネー利用者に代わってする支払い代金の清算又は決済,クレジットカード・デビットカードの会員の募集及び会員管理,クレジットカード・デビットカード・ICカード方式による電子マネーの発行の取り次ぎ又は斡旋,クレジッカード・デビットカード・ICカード方式による電子マネーの発行に関する情報の提供,資金の貸付け及び手形の割引,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借 関する情報の提供,資金の貸付け及び手形の割引,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,株式市況に関する情報の提供,商品市場における先物取引の受託以上(別紙)本件情報別紙図面①又は②をベーシックプランとする概ね以下のような特徴を有する2階建居住用建物を,木造の従来工法を採用して設計,施工することをいう。 (建物外観に関する特徴)⑴ 平面図のうち外壁は,概ね6,895mm~7,325mm×6,370mm で,長辺(概ね6,895mm~7,325mm)に対する短辺(概ね6,370mm)の割合が85%を下回らない全体として正方形に近い四角形(別紙平面略図の四角形Q)から,一つの長辺の一方の角から概ね2,275mm(長辺上)×2,730mm(短辺上)の長方形(別紙平面略図のア部分) と,その他方の角から概ね980mm ~1,410mm( 長辺上) ×2,730mm(短辺上)の長方形(別紙平面略図のイ部分)をそれぞれ切り抜くことにより,切り抜き後の上記長辺を一辺とする概ね3,640mm×2,730mm の長方形部分(別紙平面略図のB部分)と概ね6,895mm~7,325mm×3,640mm の長方形部分(別紙平面略図のA部分)からなる八角形をしており,いずれの角も直角で構成されている。 ⑵ 立面図のうち最高高さは,概ね6,046mm~6,074mm で,平面図における四角形Qの一辺の長さに対し,85%~115%の割合の範囲内であり,建物が全体として立方体に近い形におさまっている。 ⑶ 建物の1 高さは,概ね6,046mm~6,074mm で,平面図における四角形Qの一辺の長さに対し,85%~115%の割合の範囲内であり,建物が全体として立方体に近い形におさまっている。 ⑶ 建物の1階部分と2階部分の水平投影図・床面積が同じ,いわゆる総二階建てである。 ⑷ 平面図のうちア部分にテラスを,イ部分に玄関アプローチをそれぞれ配置し,イ部分の短い辺(別紙平面略図の辺Aイ)又は長い辺(別紙平面略図の辺Bイ)の1階部分に玄関ドアを,ア部分の二辺(別紙平面略図の辺Aア及び辺Bア)双方の1階部分にテラスと一体感のある引違い掃出し窓(テラス窓)2面を,2階部分に引違い腰高窓2面をそれぞれ設置している。 ⑸ 建物の外壁は,出窓等の凹凸がない。 ⑹ 屋根は,いわゆる片流れで,玄関面からテラス面に向かって下方に流れ,屋根勾配は半寸(5/100)程度に抑えている。 ⑺ テラスに面する1階掃出し窓(テラス窓)2面の高さをいずれも概ね2,030mm とし,2,000mm を超えるいわゆるハイ・サッシを採用している。 ⑻ 玄関上部に上吊り式の金属製庇を,テラスに面する引違い窓に小庇をそれぞれ設置するほかに,外壁に軒,庇などの突出部がない。 ⑼ 外装材は,二つの異なる素材を外壁面ごとに張り分けており,1階部分と2階部分の上下に張り分けはしない。 ⑽ 外装材は,ガルバニウム鋼板,サイディングなど金属製素材と窯業系素材を採用し,タイルやモルタルなどの素材を採用しない。 ⑾ 玄関ドアも外装材に合わせて,アルミなど金属製素材を採用している。 (建物間取りに関する特徴)建物間取りは,以下の<標準プラン>又は<1階リビングプラン>の特徴を有している。 <標準プラン>⑴ 玄関ドアからの進入口( ど金属製素材を採用している。 (建物間取りに関する特徴)建物間取りは,以下の<標準プラン>又は<1階リビングプラン>の特徴を有している。 <標準プラン>⑴ 玄関ドアからの進入口(辺Aイ)に接して概ね980mm×890mm の玄関フロアが,その真上の2階部分が概ね980mm×890mm の階段降り口がそれぞれ配置され,A部分の玄関側の短い辺(別紙平面略図の辺AS1)に接して概ね幅980mm×長さ2,750mm の階段が,A部分の長い辺(別紙平面略図の辺AL)に向かって降下し,A部分の隅(辺AS1と辺ALの接点)に接して階段1段目(踊り場)となるように配置されている。 ⑵ 玄関フロアからB部分に接してA部分のテラス側の短い辺(別紙平面略図の辺AS2)に向かう概ね幅890mm×長さ2,730mm の廊下部分(以下「廊下①」という。)が,廊下①から直角に曲がり,階段部分に接して辺ALに向かう概ね幅910mm×長さ2,750mm の廊下部分(以下「廊下②」という。)がそれぞれ配置され,階段下スペースを利用して倉庫ないし下足箱が設置されている。 ⑶ A部分1階は,辺AS2側に洋室2(約5.0~6.2 帖)が配置され,ア部分と面して(別紙平面略図の辺Aアに)引違い掃出し窓(概ね幅1,690mm)が,廊下①からの進入口に片引き吊り戸(概ね幅900mm)がそれぞれ設置されている。 ⑷ A部分1階の中央部分(洋室2と廊下①・廊下②に囲まれ,辺ALに接した部分)に,洗面・脱衣所,浴室及びトイレからなるいわゆる水回りスペースが配置されている。トイレは,廊下②からの進入口に片引き吊り戸(概ね幅625mm)が,辺ALにルーバーサッシ窓(概ね幅405mm)が,洗面・脱衣所は,廊下②からの進入口に片引き吊り戸(概ね幅625mm) 置されている。トイレは,廊下②からの進入口に片引き吊り戸(概ね幅625mm)が,辺ALにルーバーサッシ窓(概ね幅405mm)が,洗面・脱衣所は,廊下②からの進入口に片引き吊り戸(概ね幅625mm)が,浴室は,辺ALにルーバーサッシ窓(概ね幅405mm)がそれぞれ設置されている。 ⑸ B部分1階は,洋室1(約5.0~5.4 帖)が配置され,廊下①からの進入口に片引き吊り戸(概ね幅900mm)が,ア部分と面して(辺Bアに)引違い掃出し窓(概ね幅1,640mm),辺Bイ面に引違い吊り戸のあるクローゼットがそれぞれ設置されている。 ⑹ A部分2階は,階段部分及び降り口部分を除き,リビング・ダイニング・キッチンが配置され,ア部分と面して(辺Aアに)引違い腰高窓(概ね幅1,690mm)が,辺ALにルーバーサッシ窓(概ね幅405mm)が,辺Aイに縦滑出しサッシ窓(概ね幅406mm)がそれぞれ設置されている。 ⑺ B部分2階は,洋室3(約5.0~5.4 帖)が配置され,A部分からの進入口に引違い戸(概ね幅2,380mm)が,ア部分と面して(別紙平面略図の辺Bアに)引違い腰高窓(概ね幅1,640mm)が,辺Bイ側に引違い吊り戸(概ね幅2,570mm)のあるクローゼットがそれぞれ設置されている。 <1階リビングプラン>⑴ 玄関ドアからの進入口(辺Bイ)に接して概ね910mm×910mm の玄関フロアが,玄関フロアに接して辺BL側に下足箱が,辺ALに向かう概ね幅850mm×2,290mm の廊下部分がそれぞれ配置されている。 ⑵ 辺Aイと辺AS1に接して洗面・脱衣所が,辺ALの一部と辺AS1に接して浴室が,辺ALの一部と浴室に接してトイレがそれぞれ配置されている。 廊下部分から洗面・脱衣所への進入口に片引き吊 る。 ⑵ 辺Aイと辺AS1に接して洗面・脱衣所が,辺ALの一部と辺AS1に接して浴室が,辺ALの一部と浴室に接してトイレがそれぞれ配置されている。 廊下部分から洗面・脱衣所への進入口に片引き吊り戸(概ね幅780mm)が,トイレへの進入口に片開き戸(概ね幅650mm)がそれぞれ設置され,いわゆる水回りスペースを玄関から短い廊下でつなげている。浴室及びトイレには,辺ALにルーバーサッシ窓(概ね幅405mm)がそれぞれ設置されている。 ⑶ A部分1 階は,トイレと辺ALの中央部に接してキッチンが配置され,辺AL上にルーバーサッシ窓(概ね幅405mm)が設置されている。キッチンの前面壁(A部分中央部の辺ALに平行な壁)に接して廊下部分から辺AS2に向かって上昇する概ね幅890mm×長さ2,735mm の階段が設置され,昇り終わりが右側(辺BL側)に直角に曲がったスペースが階段降り口になっている。階段下部分には収納が,キッチンの前面壁には開口部(概ね幅450mm)が設けられている。また,辺AS2側にダイニングが配置され,ア部分と面して(辺Aアに)引違い掃出し窓(概ね幅1,690mm)が設置されている。 ⑷ B部分1 階は,辺Bイ側の玄関フロア及び下足箱部分を除く部分に収納が配置され,片引き吊り戸(概ね幅1,180mm)が設置されている。その余のB部分は,リビングが配置され,ア部分と面して(辺Bアに)引違い掃出し窓(概ね幅1,640mm)が設置されている。リビングスペースは,扉・壁等で仕切らずに,A部分の廊下部分・階段下スペース・ダイニングと連続している。 ⑸ A部分2階は,辺AS1側に洋室3(約5 帖)が,辺AS2側に洋室2(約5~6 帖)がそれぞれ配置されている。A部分中央部(洋室3と洋室2の間)には,辺ALに接して,洋室2 連続している。 ⑸ A部分2階は,辺AS1側に洋室3(約5 帖)が,辺AS2側に洋室2(約5~6 帖)がそれぞれ配置されている。A部分中央部(洋室3と洋室2の間)には,辺ALに接して,洋室2から進入するウォークインクローゼットと洋室3との間に引違い吊り戸(概ね幅1,750mm)が設置されている収納がそれぞれ配置されており,その余は,階段部分と廊下部分である。洋室3は,廊下部分か らの進入口に片引き吊り戸(概ね幅800mm)が,辺AS1に引違い窓(概ね幅1,690mm)が,辺Aイに縦滑出し窓(概ね幅405mm)が,洋室2は,廊下部分からの進入口に片引き吊り戸(概ね幅800mm)が,辺Aアに引違い腰高窓(概ね幅1,690mm)がそれぞれ設置されている。 ⑹ B部分2階は,洋室1(約4.37~4.76 帖)と辺Bイ側の収納からなる。収納は,辺BL側から,引違い吊り戸(概ね幅2,053mm)が設置されたハンガーパイプ付収納(概ね幅1,100mm)と中段のある押入(概ね幅1,070mm),片開き戸(概ね幅496mm)が設置された中段のある押入(概ね幅560mm)が配置されている。また,洋室1は,廊下部分からの進入口に片引き吊り戸(概ね幅800mm)が,辺Bアに面して引違い腰高窓(概ね幅1,640mm)が設置されている。 (別紙)図面①(省略) (別紙)図面②(省略) (別紙)平面略図(省略) (別紙)物件リスト(省略)(別紙)原価表(省略) 原価表(省略)
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