昭和56(オ)225 労働契約存在確認等

裁判年月日・裁判所
昭和61年12月4日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所 昭和52(ネ)178
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人石井正二、同河本和子、同柴田睦夫、同鈴木守、同関静夫、同山田安 太郎

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判決文本文3,696 文字)

主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人石井正二、同河本和子、同柴田睦夫、同鈴木守、同関静夫、同山田安 太郎、同白井幸男、同高橋勲、同田村徹、同田中三男、同塙悟、同坂本修の上告理 由第三の一について  上告人と被上告人との間の当初締結の労働契約は昭和四五年一二月二〇日までの 期間の定めのある契約であるという上告人の自白が真実に合致しないものとは認め られず、右自白の取消は許されないとした原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関 係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨 は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するか、 又は原審の裁量に属する審理上の措置の不当をいうものにすぎず、採用することが できない。  同第三の二及び三について  本件労働契約について、原判決が認定する事実関係は、次のとおりである。  (1) 上告人は、昭和四五年一二月一日から同月二〇日までの期間を定めて被上 告人のP工場に雇用され、同月二一日以降、期間二か月の本件労働契約が五回更新 されて昭和四六年一〇月二〇日に至つた臨時員である。(2) P工場の臨時員制度 は、景気変動に伴う受注の変動に応じて雇用量の調整を図る目的で設けられたもの であり、臨時員の採用に当たつては、学科試験とか技能試験とかは行わず、面接に おいて健康状態、経歴、趣味、家族構成などを尋ねるのみで採用を決定するという 簡易な方法をとつている。(3) 被上告人が昭和四五年八月から一二月までの間に 採用したP工場の臨時員九〇名のうち、翌四六年一〇月二〇日まで雇用関係が継続 - 1 - した者は、本工採用者を除けば、上告人を含む一四名である。(4) P工場におい ては、臨時員に対し、例外はあるものの 用したP工場の臨時員九〇名のうち、翌四六年一〇月二〇日まで雇用関係が継続 - 1 - した者は、本工採用者を除けば、上告人を含む一四名である。(4) P工場におい ては、臨時員に対し、例外はあるものの、一般的には前作業的要素の作業、単純な 作業、精度がさほど重要視されていない作業に従事させる方針をとつており、上告 人も比較的簡易な作業に従事していた。(5) 被上告人は、臨時員の契約更新に当 たつては、更新期間の約一週間前に本人の意思を確認し、当初作成の労働契約書の 「4雇用期間」欄に順次雇用期間を記入し、臨時員の印を押捺せしめていた(もつ とも、上告人が属する機械組においては、本人の意思が確認されたときは、給料の 受領のために預かつてある印章を庶務係が本人に代わつて押捺していた。)もので あり、上告人と被上告人との間の五回にわたる本件労働契約の更新は、いずれも期 間満了の都度新たな契約を締結する旨を合意することによつてされてきたものであ る。  以上の認定は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として肯認することができ、 その過程に所論の違法はない。  原審の確定した右事実関係の下においては、本件労働契約の期間の定めを民法九 〇条に違反するものということはできず、また、五回にわたる契約の更新によつて、 本件労働契約が期間の定めのない契約に転化したり、あるいは上告人と被上告人と の間に期間の定めのない労働契約が存在する場合と実質的に異ならない関係が生じ たということもできないというべきである。これと同旨の原審の判断は、正当とし て是認することができ、原判決に所論の違法はない。所論引用の判例は、事案を異 にし、本件に適切でない。論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判 断、事実の認定を非難するか、又は原審の認定にそわない事実を前提として原判決 を論難するものにすぎず、採 用の判例は、事案を異 にし、本件に適切でない。論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判 断、事実の認定を非難するか、又は原審の認定にそわない事実を前提として原判決 を論難するものにすぎず、採用することができない。  同第四ないし第八について  原判決は、本件雇止めの効力を判断するに当たつて、次のとおり判示している。 - 2 -  (1) P工場の臨時員は、季節的労務や特定物の製作のような臨時的作業のため に雇用されるものではなく、その雇用関係はある程度の継続が期待されていたもの であり、上告人との間においても五回にわたり契約が更新されているのであるから、 このような労働者を契約期間満了によつて雇止めにするに当たつては、解雇に関す る法理が類推され、解雇であれば解雇権の濫用、信義則違反又は不当労働行為など に該当して解雇無効とされるような事実関係の下に使用者が新契約を締結しなかつ たとするならば、期間満了後における使用者と労働者間の法律関係は従前の労働契 約が更新されたのと同様の法律関係となるものと解せられる。(2) しかし、右臨 時員の雇用関係は比較的簡易な採用手続で締結された短期的有期契約を前提とする ものである以上、雇止めの効力を判断すべき基準は、いわゆる終身雇用の期待の下 に期間の定めのない労働契約を締結しているいわゆる本工を解雇する場合とはおの ずから合理的な差異があるべきである。(3) したがつて、後記のとおり独立採算 制がとられている被上告人のP工場において、事業上やむを得ない理由により人員 削減をする必要があり、その余剰人員を他の事業部門へ配置転換する余地もなく、 臨時員全員の雇止めが必要であると判断される場合には、これに先立ち、期間の定 めなく雇用されている従業員につき希望退職者募集の方法による人員削減を図らな かつたとしても、それをもつて不当・不 地もなく、 臨時員全員の雇止めが必要であると判断される場合には、これに先立ち、期間の定 めなく雇用されている従業員につき希望退職者募集の方法による人員削減を図らな かつたとしても、それをもつて不当・不合理であるということはできず、右希望退 職者の募集に先立ち臨時員の雇止めが行われてもやむを得ないというべきである。  原判決の右判断は、本件労働契約に関する前示の事実関係の下において正当とし て是認することができ、原判決に所論の違法はない。所論引用の判例が本件に適切 なものでないことは、前述のとおりである。  そして、原審は、次のように認定判断している。すなわち、被上告人においては P工場を一つの事業部門として独立採算制をとつていたことが認められるから、同 工場を経営上の単位として人員削減の要否を判断することが不合理とはいえず、本 - 3 - 件雇止めが行われた昭和四六年一〇月の時点において、P工場における臨時員の雇 止めを事業上やむを得ないとした被上告人の判断に合理性に欠ける点は見当たらず、 右判断に基づき上告人に対してされた本件雇止めについては、当時の被上告人の上 告人に対する対応等を考慮に入れても、これを権利の濫用、信義則違反と断ずるこ とができないし、また、当時のP工場の状況は同工場の臨時員就業規則七四条二項 にいう「業務上の都合がある場合」に該当する。  右原審の認定判断も、原判決挙示の証拠関係及びその説示に照らしていずれも肯 認することができ、その過程に所論の違法はない。  以上と異なる事実関係及び法律解釈に立つ所論違憲の主張は、その前提を欠く。 論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難する か、又は独自の見解に基づき若しくは原審の認定にそわない事実を前提として原判 決を論難するものにすぎず、採用することができない。  同第九について 審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難する か、又は独自の見解に基づき若しくは原審の認定にそわない事実を前提として原判 決を論難するものにすぎず、採用することができない。  同第九について  所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係及びその説示に照ら し、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、採用 することができない。  その余の上告理由(第一、第二及び第一〇)について  論旨は、原判決の不当をいう限りにおいて、採用することができない。  よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主 文のとおり判決する。      最高裁判所第一小法廷          裁判長裁判官    高   島   益   郎             裁判官    谷   口   正   孝             裁判官    角   田   禮 次 郎 - 4 -             裁判官    大   内   恒   夫             裁判官    佐   藤   哲   郎 - 5 -

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