【DRY-RUN】主 文 原判決を破棄する。 本件を名古屋高等裁判所に差戻す。 理 由 上告代理人弁護士岩川勝一の上告理由第一点について。 借家法第一条の二にいわゆ
主文 原判決を破棄する。 本件を名古屋高等裁判所に差戻す。 理由 上告代理人弁護士岩川勝一の上告理由第一点について。 借家法第一条の二にいわゆる「正当事由」の有無を判断するに当つて同法第三条第一項所定の期間経過後の事実の如きは、それが解約申入当時から当然予見され或は存続する等特段の事情の存しない限り、之を当該解約申入につき参酌すべきではないと解するのを相当とする(当裁判所昭和二八年四月九日第一小法廷判決参照)。 ところが、原判決は、本件解約の申入は昭和二三年一一月四日被上告人に到達した書面を以て為されたものであるとの事実を認定した上その正当事由の有無を判定するにあたり、解約申入当時の上告人の生活状態のほか、解約期間後である昭和二五年二月以降の事情を詳細に認定し、之等を綜合して結局右解約申入の正当性を否定し、第一審判決を取消して上告人の本訴請求を棄却して居るのであるが、右判定に際し特に「解約申入当時の事情と現在の事情とは大にその趣を異にしている」等と説示して居ることからすると、原判決は前記解約申入についてはかりに、其の申入当時の状況からして正当事由があるものとしても、其の後の事情変動によつて結局正当性なきに帰したものである旨を判定したものと解するのほかはない。されば原判決は前記法令の解釈を誤り適用したものと謂うべきであつて、此の点に関する論旨は理由があり原判決は破棄を免れない。 よつて、その他の論旨に対する判断を省略し、民訴四〇七条一項に基き本件を原裁判所に差戻すべきものと認め、主文のとおり判決する。 この判決は、裁判官全員一致の意見によるものである。 最高裁判所第二小法廷- 1 -裁判長裁判官霜山精一裁 決する。 この判決は、裁判官全員一致の意見によるものである。 最高裁判所第二小法廷- 1 -裁判長裁判官霜山精一裁判官栗山茂裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官谷村唯一郎- 2 -
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