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昭和29(オ)930 建物収去土地明渡及び損害賠償請求

裁判所

昭和30年12月1日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所

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479 文字

主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 本件損害賠償の請求が、民法四一六条二項の特別事情によつて生じたものについてなされたことは、所論のとおりである。原審は、被上告人が本件土地を訴外Dに売り渡し、同人から手附金として一八万円を受け取つたことを上告人に告げていた事実を認定した。この認定は原判決のあげている証拠からみて正当である。ところで一般に手附といえば、特約がなければ解約手附とみらるべきものであるから、上告人としてはたとい右売買契約において手附倍戻しの特約がなされていたことを知らされなかつたとしても、上告人が被上告人に対する明渡義務を履行しないため、被上告人が訴外Dに対する売買契約上の義務を履行することができず、やむなく受け取つた手附の倍額を償還して契約を解除するに至るかも知れぬことを当然予見していたものということができる。それ故、論旨は理由がない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官真野毅裁判官斎藤悠輔裁判官岩松三郎裁判官入江俊郎- 1 -

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