平成14(行ウ)46 東海旅客鉄道救済命令取消

裁判年月日・裁判所
平成15年1月20日 東京地方裁判所
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判決文本文16,671 文字)

主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は,補助参加によって生じた費用を含め,原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求被告が中労委平成7年(不再)第47号事件につき平成13年12月13日付けでなした命令のうち,別紙主文記載の第1項及び第2項を取り消す。 第2 事案の概要本件は,被告が,原告新幹線鉄道事業本部東京運転所の科長が,補助参加人に加入する組合員らに対し,組合脱退勧奨等の不当労働行為を行ったとして,原告に対し,別紙主文記載第1,第2項のとおりの救済命令を発したところ,同命令は事実誤認及び労働組合法7条の解釈・適用を誤ったものであるとして,その取消しを求めた事案である。 1 争いのない事実等(証拠等によって認定した事実は,文末に当該証拠等を掲記する)(1) 当事者ア原告は,昭和62年4月1日,日本国有鉄道改革法に基づき,日本国有鉄道(以下「国鉄」という)が経営していた旅客鉄道事業のうち,主として東海地方及び東海道新幹線(以下「新幹線」という)の事業を引き継いで設立された会社であり,平成6年ころの原告従業員数は約2万2600名であった。原告は,名古屋市に本社及び在来線の運行業務を統括する東海鉄道事業本部を,東京都に新幹線の運行業務を統括する新幹線鉄道事業本部(以下「新幹線本部」という)を置いている。そして,新幹線本部には,平成3年8月当時,非現業部門として管理部,運輸営業部,車両部,施設部,電気部が,現業機関として駅,車両所及び運転所(以下「東京運転所」という)等が置かれていた。(甲1,2,弁論の全趣旨)イ補助参加人は,平成3年8月11日,東海旅客鉄道労働組合(以下「東海労組」という)に所属していた組合員ら約1200名が結成した労働組合で,同6年ころの組合員数は約1100名であった。東京運転所 イ補助参加人は,平成3年8月11日,東海旅客鉄道労働組合(以下「東海労組」という)に所属していた組合員ら約1200名が結成した労働組合で,同6年ころの組合員数は約1100名であった。東京運転所所属の補助参加人加入組合員は,同組合の東運分会を結成していたが,東京運転所が平成13年10月1日に会社内の組織改正により,新幹線本部の東京車掌所と統合された上,東京第一運輸所及び東京第二運輸所となったことに伴い,同分会は東京第一運輸所分会及び東京第二運輸所分会となった。 (2) 東京運転所の組織ア東京運転所は,東京駅と新大阪駅間の新幹線の運転及び車掌業務等を行う新幹線本部の現業機関であり,平成3年9月1日当時の人員は,現場長である所長1名のほか,助役21名,事務10名,乗務員432名の合計464名であった。所長は,東京運転所の業務全体の総括管理等を行い,所長を補佐又は代理する助役は,総務科,営業科,運転科,指導科のいずれかに属し,各科にはそれぞれ科長(助役の地位を兼ねる)が1名ずつ置かれていた(甲8)。乗務員は,特定の助役の指揮命令だけを受けるわけではなく,例えば,点呼については運転科の,技術指導については指導科の各助役の指揮命令を受ける関係にある。東京運転所において,労働組合の組合員資格を有しないのは所長のみであった。 イ東京運転所所属の原告従業員の人事・労務管理は,現場長である所長と同運転所を所轄している原告本社運輸営業部部長が作成した案に基づき,適宜原告本社人事部がこれに変更を加えるという形態で行われていた。所長には,個々の社員の能力,適性,日常の勤務状況の把握を行うことが求められていた。(乙9,乙21【109,110頁】,弁論の全趣旨)ウ東京運転所助役は現場管理者とされ,同科長は,各科に所属する助役らの責任者として,必要に応じ ,日常の勤務状況の把握を行うことが求められていた。(乙9,乙21【109,110頁】,弁論の全趣旨)ウ東京運転所助役は現場管理者とされ,同科長は,各科に所属する助役らの責任者として,必要に応じて,他の助役に指示を与える業務を行っていた(甲10,乙16【11ないし13頁】,弁論の全趣旨)。 (3) 組合結成と結成後の経緯ア国鉄の従業員らで組織する労働組合のうち,国鉄動力車労働組合,鉄道労働組合,全国鉄施設労働組合及び真国鉄労働組合は,昭和61年7月18日,国鉄改革労働組合協議会(以下「改革労協」という)を組織し,同62年2月2日,改革労協は,鉄道社員労働組合等の組合を加えて全日本鉄道労働組合総連合会(以下「JR総連」という)に組織変更した。 昭和62年4月に設立が予定されていた原告の営業区域には,改革労協の下部組織として東海国鉄改革労働組合協議会が組織されていたが,同協議会は,同年3月7日,東海旅客鉄道労働組合連合会に組織変更し,さらに同連合会は,同年9月13日,単一組合の東海労組に組織変更するとともに,JR総連に加盟した。 イ JR総連は,平成2年6月の定期大会で,外部からの介入や組合否定などの危機に遭遇した場合,労働組合の固有の権利であるストライキ権(以下「スト権」という)を確立し,その行使をも考慮しなければならないとして,スト権の確立とスト指令権のJR総連への委譲について,加盟単組内における討議(以下「スト権論議」という)を深めるよう提起した。JR総連のスト権論議の提起を受けて,東海労組の内部でも討議が重ねられたが,東海労組内では,次第に,スト権を巡るJR総連の運動方針を支持する中央執行委員長a(以下「a委員長」という)のグループ(以下「a派」という)と,これに反対する中央執行副委員長b(以下「b副委員長」という)を中心とし 第に,スト権を巡るJR総連の運動方針を支持する中央執行委員長a(以下「a委員長」という)のグループ(以下「a派」という)と,これに反対する中央執行副委員長b(以下「b副委員長」という)を中心としたグループ(以下「b派」という)との対立が激化するようになった。当時の東海労組の中央執行委員は,a派がa委員長以下3名,b派がb副委員長以下9名であった。 b派の執行委員及び大会代議員は,平成3年7月10日,a委員長らの解任等を議題とする臨時大会の開催を求め,同月25日には,名古屋地方裁判所に対し,臨時大会の開催等を求める仮処分申請を行った。東京運転所に置かれていた東海労組東運分会は,a委員長が同分会出身であったこともあり,a派の組合員が多く,b派の前記行動に対抗して,平成3年7月25日から同年8月4日ころまで,a委員長支持,解任反対の署名活動を行い,同分会員の約9割の署名を集めた。そして,平成3年8月5日,東海労組東運分会の執行委員会は,前日の8月4日にa委員長を中心とする新組合結成の準備委員会が発足したのを受けて,同分会は組織として新組合に加入するという方針を確認したが,その際,執行委員20名中17名が賛成し,3名は態度を保留した。また,東海労組東運分会は,平成3年8月5日ごろから,東海労組脱退,補助参加人への加入の署名活動を行った。 ウ a派は,平成3年8月11日,補助参加人を結成し,同月28日,東京運転所所属の補助参加人加入の組合員283名は,補助参加人東運分会を結成した。この結果,東京運転所の補助参加人以外の組合組織は,東海労組加入の組合員が約100名,国鉄労働組合(以下「国労」という)加入の組合員が約75名となつた。 補助参加人は平成3年9月11日JR総連に加盟し,東海労組は同月15日JR総連を脱退した。東海労組加入の組合員数は, 約100名,国鉄労働組合(以下「国労」という)加入の組合員が約75名となつた。 補助参加人は平成3年9月11日JR総連に加盟し,東海労組は同月15日JR総連を脱退した。東海労組加入の組合員数は,平成3年9月ころ約1万4600名であった。 (4) 補助参加人の申立てと労働委員会の決定ア補助参加人は,平成3年9月12日,原告を被申立人として,原告の現場長や助役が,補助参加人の組合結成に対する妨害及び結成後の組合員に対する脱退勧奨を行ったとし,これが原告の不当労働行為に当たるとして,愛知県地方労働委員会(以下「愛労委」という)に救済申立てをしたところ,愛労委は,平成7年11月6日,補助参加人の救済申立てを棄却した(以下「初審命令」という)。 イ補助参加人は,初審命令を不服として,被告に対し,再審査を申立てたところ,被告は,平成13年12月13日,原告に対し,別紙主文記載第1,第2項のとおり救済命令を発し(以下「本件救済命令」という),同命令書の写しは,同月26日,原告に交付された。 2 争点(1) c科長は補助参加人所属の組合員らに対し,組合脱退勧奨等を行ったか。 【被告・補助参加人の主張】ア原告新幹線本部東京運転所の科長であったc(以下「c科長」という)は,平成3年8月19日,JRα駅北口近くの居酒屋「つぼ八α北口店」において,補助参加人の組合員であるd(以下「d」という)に対し,東京運転所においては補助参加人所属の組合員が過半数を超えていることについて,「何とかフィフティー・フィフティーにならないものか。協力してくれないか」とか,東京運転所の補助参加人所属の組合員に対する会社側の働きかけについて,「会社による誘導をのんでくれ」などと述べ,dがこれを拒否すると,「やばいよ」,「あなたはこの職場にいられなくなる」と述べた。 イ c科 所の補助参加人所属の組合員に対する会社側の働きかけについて,「会社による誘導をのんでくれ」などと述べ,dがこれを拒否すると,「やばいよ」,「あなたはこの職場にいられなくなる」と述べた。 イ c科長は,平成3年8月22日午後1時ころ,補助参加人の組合員であるe(以下「e」という)に対し,電話で,「この間労使協調で会社もよくなってきているので,それをだめにするようなことは残念だ。」,「これからは若くて優秀な人に職場で頑張ってほしい。」,「情や雰囲気に流されないでよく考えてほしい。」,「残ったとしても決して1人ではありません。皆がついています。大丈夫です。」,「25日までに返事がほしい。窓口は指導のfになっています。fがいなければだれでも良いです。科長,助役は全員そうですので。良い返事を待ってます。」などと述べた。 ウ c科長は,平成3年8月22日,東京運転所の指導・懇談コーナーにおいて,補助参加人の組合員であるg(以下「g」という)に対し,「このままだったらK(国労を指す)のように見えない差が将来必ずついてくるよ。」,「早く抜けるのと遅く抜けるのとでは差がつくよ。」,「このまま運転士をやっていける保証はない。だんだん差がついていく。何か希望があればおれが責任を持つけど。」などと述べ,補助参加人から脱退するよう勧奨した。 【原告の主張】被告・補助参加人の主張アないしウはいずれも否認する。 c科長のd,e及びgに対する各言動(以下「c科長の本件各行為」という)についての被告の事実認定は,適切な証拠に基づかないものであり,誤りである。 (2) c科長の本件各行為は原告の不当労働行為といえるか。 【被告・補助参加人の主張】c科長の本件各行為は,自らの職制上の地位を利用した行為と評価すべきであって,その行為の責任は,以下述べる点に照らし,原告に の本件各行為は原告の不当労働行為といえるか。 【被告・補助参加人の主張】c科長の本件各行為は,自らの職制上の地位を利用した行為と評価すべきであって,その行為の責任は,以下述べる点に照らし,原告に帰責されるものである。 ア c科長の権限等c科長は,その権限,職務内容からすると,補助参加人所属の組合員に対し,一定の人事・労務管理権限を有し,これに対する大きな影響力を発揮していた。 東京運転所は,平成3年9月1日当時,所属人員は464名,うち乗務員432名であったが,現場長である所長は1名だけであり,所長を補佐する助役は21名であった。助役は,総務科,営業科,運転科,指導科のいずれかに属し,各課には科長(助役の地位を兼ねる)が1名置かれていた。このような状況下で,所長を補佐する助役の役割及び業務範囲は大きく,とりわけ,各業務の総括等を担う立場である科長は,所長に次ぐ立場の者として他の助役よりも大きな権限と責任を有していた。そして,c科長は,東京運転所の指導科長として,運転諸規定の改定,乗務員の技術指導,運転士業務の監督等を行い,かつ複数の助役の運転指導業務を統括する地位にあったものである。 c科長の以上のような職務内容からすると,同人は,形式上は人事上の権限がなくても,実質的には所長が行う人事上の措置につき,これを補佐する科長として大きな影響力を有していた。 イ c科長の本件各行為の内容,時期c科長の本件各行為は,その時期からして,上記アの権限,影響力を利用して行ったものである。すなわち,c科長の本件各行為が行われた時期は,スト権論議を契機とした東海労組の分裂後,少数組合である補助参加人の組合結成直後であった。東京運転所では,過半数を超える従業員が,スト権論議を深めようとするJR総連の運動方針に賛同した補助参加人に加入する状況であっ とした東海労組の分裂後,少数組合である補助参加人の組合結成直後であった。東京運転所では,過半数を超える従業員が,スト権論議を深めようとするJR総連の運動方針に賛同した補助参加人に加入する状況であった。原告は,平成2年8月,「争議権(ストライキ権)論議について」と題する文書(以下「争議権論議について」という)を一部管理者に配布したが,同文書は,原告としては争議行為のみならず,スト権に関する論議自体も好ましいものではないとの考えを示したものであり,同文書は,東京運転所の現場長,助役ら管理者に影響を与えた。 ウ c科長の本件各行為の内容c科長は東海労組の組合員であったが,日頃取り立てて組合活動はしておらず,さらに,d,e及びgに対する発言内容は,いずれも人事上の措置に関連づけて補助参加人の組合運営に介入するものであり,到底一組合員としての立場としての言動とはいえない。仮に,c科長の前記言動が組合分裂直後に行われたものであることを考慮するとしても,c科長は科長という職制上の地位にあり,dらの上司という立場にある以上,その言動は慎重でなければならないはずである。 エ以上によれば,c科長の本件各行為は,東京運転所所属の過半数を超える従業員がJR総連の運動方針を支持していた状況を懸念し,補助参加人のスト権確立,ストライキを回避したいとの原告の組合対策に資するべく,原告の利益を実現するために行ったものであり,労働組合法7条3号の支配介入として会社の不当労働行為に該当する。 【原告の主張】c科長の本件各行為は,以下述べる点に照らし,原告の不当労働行為ということはできない。 ア原告は,c科長に対し,本件各行為をするについて,指示を出していないし,また,c科長も原告の意を受けて本件各行為に及んだという事実もない。 イ c科長は,東京運転所の現業機関の ことはできない。 ア原告は,c科長に対し,本件各行為をするについて,指示を出していないし,また,c科長も原告の意を受けて本件各行為に及んだという事実もない。 イ c科長は,東京運転所の現業機関の末端管理者にすぎない。 科長の業務は自らも作業に携わりつつ各課の業務のとりまとめを行うものであり,原告の就業規則上も科長が助役の上位に位置づけられている事実はなく,科長も助役にすぎない。そのため,科長であっても,労働基準法41条の規定等に該当しない者として超過勤務手当の支給対象となっていたり,労働組合法2条1号に規定する利益代表者には該当しないとして,組合員資格を有していたのである。 ウ 「争議権論議について」は,原告の管理者に影響を与えていない。 「争議権論議について」は,原告が,東海労組がスト権論議を始めていたことに鑑み,労使共同宣言締結の一方当事者として,スト権に関する原告の考え方をまとめ,共同宣言のもう一方の当事者である東海労組及び原告の非現業の主要な幹部に明らかにすることが重要と考え,作成交付したものである。原告は,東海労組の委員長であったa委員長に対し,「争議権論議について」を示したところ,同人は一定の理解を示した。 原告がスト権論議を好ましくないものと考えたとする被告の主張は著しく事実に反する。 エ c科長は東海労組の組合員であり,東海労組と補助参加人とのいわゆる労,労対立の中,東海労組の組合員として,同労組の拡大を図って本件各行為に及んだにすぎない。 オ仮に,被告・補助参加人主張のc科長のdに対する言動が真実であったとしても,それは個人的な言動であり,不当労働行為には当たらない。なぜなら,c科長とdは,かつては同じ組合の組合員であり,かつ岩倉高校の同窓生であり,よく酒を酌み交わした仲であったからである。 第3 判断 1 争点 個人的な言動であり,不当労働行為には当たらない。なぜなら,c科長とdは,かつては同じ組合の組合員であり,かつ岩倉高校の同窓生であり,よく酒を酌み交わした仲であったからである。 第3 判断 1 争点(1)(c科長の本件各行為の存否)について(1) c科長のdに対する言動ア証拠(乙2,4,8,11,13,15,20,丙5)によれば,次の事実が認められる。 東京運転所における東海労組から補助参加人への加入状況は,平成3年8月19日ころには確定しつつあったものの,未だ流動的なところもあり,態度を明らかにしていない従業員もいた。このようななか,c科長は,平成3年8月19日,東京運転所に勤務していた補助参加人の組合員であるh(以下「h」という)及びdを呼び出し,3人は,同日午後6時ころから同8時ころまでの間,JRα駅北口近くの居酒屋「つぼ八α北口店」において,飲食を共にした。c科長は,その際,dから,補助参加人の運動方針,特にストライキをするか否かを聞いたが,dは,補助参加人の運動方針については答える必要がないと返答した。また,c科長は,dに対し,東京運転所内の東海労組と補助参加人との組合員数につき「東京運転所はa委員長の出身職場なので,十分組織のことは分かるが,何とかフィフティー・フィフティーにならないものか。協力してくれないか。」とか,東京運転所の補助参加人加入組合員に対する会社の働きかけについて,「会社があたることにとやかくいわないでくれ。」,「会社による誘導をのんでくれ。」などと述べた。そして,dがこれを拒否すると,c科長は,dに対し,「やばいよ」,「もしそういうことだったら,あなたは本当に職場にいられなくなるよ」などと発言した。(乙2,4,8,乙11【69ないし75頁】,乙13【16ないし28頁】,乙15【68ないし80頁】,乙2 いよ」,「もしそういうことだったら,あなたは本当に職場にいられなくなるよ」などと発言した。(乙2,4,8,乙11【69ないし75頁】,乙13【16ないし28頁】,乙15【68ないし80頁】,乙20【32頁】,丙5)。 イ上記認定に対し,原告は,dの愛労委における証言が転々としているなどとしてその証言に信用性はないと主張する。しかし,dは,愛労委における第7,第8,第10回審問期日尋問において前記認定事実記載のcの発言があったことを証言しており,その証言内容に変遷,矛盾等はみられず,その信用性に問題はなく,原告の主張は採用することができない。 (2) c科長のeに対する言動ア証拠(乙7,丙4)及び弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。)c科長は,平成3年8月22日,乗務明けで待機室で休んでいたeに対し,昼過ぎに電話すると告げた。c科長は,同日午後1時ころ,電話でeに対し,当該電話をかけることは越権行為なのは十分承知の上としながら,労使協調で会社もよくなってきているのでそれをだめにするようなことは残念だなどとして,「これからは若くて優秀な人に職場で頑張ってほしい」,「情や雰囲気に流されないでよく考えてほしい」,「残ったとしても決して1人ではありません,皆がついています」,「25日までに返事が欲しい」,「科長,助役はみんなそうですので,よい返事を待っています」等と発言した。 イ上記認定に対し,原告は,乙7号証に「確実なキ憶ではないかもしれ」ないと記載されていることから,乙7号証は信用性が弱いなどとして乙7号証及び丙4号証はいずれも信用性がないと主張する。しかし,原告が主張する乙7号証の記載部分は,特に乙7号証の記載内容を信用性のないものにするような記載ではなく,丙4号証にあるとおり,「本当はまだ何か言われた様な気もしますが思い 性がないと主張する。しかし,原告が主張する乙7号証の記載部分は,特に乙7号証の記載内容を信用性のないものにするような記載ではなく,丙4号証にあるとおり,「本当はまだ何か言われた様な気もしますが思い出せません」という記載と同趣旨か,せいぜい,一言一句に至るまでは正確ではないという程度の記載にすぎないと解するのが相当である。また,丙4号証に記載されたeが当法廷に出廷して証言したくない理由についても,不自然であると断定することは困難であり,当法廷でeが証言しないことをもって丙4号証の信用性がなくなるとまで解することは困難である。 かえって,乙7号証及び丙4号証に記載されているc科長の発言内容は,関係証拠と照らし,特に不自然な内容のものではなく,愛労委におけるd証言(乙11【63ないし65頁】),中労委におけるi証言(乙20【31頁】)と一致するものであって,その信用性は高いものがあるというべきである。そして,本件全証拠を検討するも,前記アの認定を覆すに足りる的確な証拠は存在しない。 以上の検討結果から明らかなとおり,原告の主張は採用することができない。 (3) c科長のgに対する言動c科長のgに対する言動を証する証拠として乙第6号証が提出されている。乙第6号証には,被告が主張するc科長のgに対する発言内容が記載されているところ,被告は,同証拠はg本人が作成したものであると主張し,dは愛労委において,iは中労委においてこれに沿う証言をし,さらにiの陳述書(丙5)も提出されている。 しかし,乙6号証はワープロ打ちの文書で所々手書きで乱雑に直されている部分があるにもかかわらず,訂正印もなく,しかも作成名義人の記載もないところ,g自身乙6号証の作成を否定し,また,c科長から被告主張の発言をされたこともないと陳述している(甲5)本件にあっては, る部分があるにもかかわらず,訂正印もなく,しかも作成名義人の記載もないところ,g自身乙6号証の作成を否定し,また,c科長から被告主張の発言をされたこともないと陳述している(甲5)本件にあっては,乙第6号証から直ちに被告・補助参加人主張のc科長のgに対する言動を認定することは困難である。そして,本件全証拠を検討するも,他にc科長がgに対し補助参加人から脱退するよう勧奨した等の事実を認めるに足りる証拠は見当たらない。そうだとすると,結局のところ,c科長がgに対し補助参加人から脱退するよう勧奨した等の事実を認めるに足りる証拠はないということになる。 (4) 小括以上によれば,c科長の本件各行為のうち,d及びeに対しては前記(1)ア,(2)ア記載のとおりの言動があったことが認められるが,gに対しては補助参加人から脱退するよう勧奨した等の被告・補助参加人主張のとおりの言動があったと認めるに足りる証拠は存在しない。 2 争点(2)(c科長のd,eに対する言動が原告の不当労働行為といえるか否か)について(1) c科長のdに対する前記1(1)で認定した言動も,東京運転所において補助参加人が東海労組よりも多数の組合員を擁することになることが確実だった状況下において,補助参加人東運分会の書記長を務めることになるdに対し,「フィフティー・フィフティーにならないか」などと要請するものであり,補助参加人の組合員あるいは組合員となろうとする者に対して,一定の働きかけをすることを要請あるいはc科長らが働きかけることを容認することを求めるものであって,これは,補助参加人の組合運営に介入するものといえる。 また,c科長のeに対する前記1(2)で認定した言動も,eに対し,補助参加人から脱退すること勧奨するものであり,補助参加人の組合運営に対する介入に当たる。 ( 人の組合運営に介入するものといえる。 また,c科長のeに対する前記1(2)で認定した言動も,eに対し,補助参加人から脱退すること勧奨するものであり,補助参加人の組合運営に対する介入に当たる。 (2) そこで,次に問題になるのは,c科長のd及びeに対する前記認定の言動を使用者である原告の行為とみなすことができるか,換言すれば,c科長の前記言動を使用者に帰責することができるか否かという点である。もちろん,原告がc科長の行為について直接関与(指示,通謀,示唆,容認)したのであれば,当然に原告の行為ということができる。また,原告の直接の関与は認定できなくても,c科長の行為が使用者である原告の意を体して行われたものであることが認定できる場合には,当該c科長の行為は使用者である原告の行為とみなしうるので原告に帰責させることができると解するのが相当である。そして,c科長の行為が原告の意を体したものであるか否かを判断するに当たっては,補助参加人に対する原告のそれまでの態度,c科長の権限,c科長の言動内容等を総合的に考慮し,判断するのが相当である。 (3) これを本件についてみるに,本件全証拠を検討するも,原告がc科長のd及びeに対する言動内容について直接関与したと認めるに足りる証拠は存在しない。そこで,以下,c科長のd及びeに対する言動内容が,使用者である原告の意を体して行われたものであるか否かについて検討を進めていくことにする。 ア原告の態度前記争いのない事実等(3)及び証拠(甲1,2,6,乙1,4)並びに弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。 (ア) JR総連が平成2年6月の定期大会でスト権の確立等について加盟単組内でスト権論議を深めるよう提起したことに伴い,これを契機に東海労組内では,スト権の確立等を肯定するJR総連の運動方針を支持す (ア) JR総連が平成2年6月の定期大会でスト権の確立等について加盟単組内でスト権論議を深めるよう提起したことに伴い,これを契機に東海労組内では,スト権の確立等を肯定するJR総連の運動方針を支持するa派と,これに反対するb派との対立が激化していった(甲1,2,弁論の全趣旨)。 (イ) このような中,原告は,平成2年8月,「争議権論議について」を作成し,これをa委員長に交付し,その後,非現業の管理者にも交付した。「争議権論議について」は,スト権論議に対する原告の見解を記載したものだった。その記載内容は,「各労働組合に正当な争議権(ストライキ権)の行使が保障されていることは言うまでもありません」と断りを入れながらも,「争議権(ストライキ権)は行使すれば大変なことになるというのが我社の実態」であるとし,原告設立後,労使間で締結された第一次及び第二次共同宣言をふまえ,争議権について議論する場合,争議権を確立する条件とか行使する条件という観点から議論すべきではなく,争議権の行使を必要とするような労使紛争を発生させないようにするという観点から議論すべきとするものであった。また,「争議権論議について」の中で,原告は,争議権について前記第一次及び第二次共同宣言と切り離して観念的に議論をすると,会社と東海労組の進む方向が違っているのではないかとの懸念を持たせることになり,東海労組の求心力が弱まるのではないかと憂慮しているとの見解及びスト権の確立と行使とは別であるという考え方は,前記各共同宣言の趣旨と全く相容れないとの見解を示し,スト権論議を深めようとする東海労組内のa派の動向を暗に批判する内容であった。(甲2,6,乙1,4,弁論の全趣旨)(ウ) スト権について原告の前記(イ)の考え方と反対の立場をとり,JR総連の運動方針を支持するa派は,東海労組から脱 内のa派の動向を暗に批判する内容であった。(甲2,6,乙1,4,弁論の全趣旨)(ウ) スト権について原告の前記(イ)の考え方と反対の立場をとり,JR総連の運動方針を支持するa派は,東海労組から脱退し,新たな組合を結成する行動に出た。東京運転所内の組織である東海労組東運分会は,a委員長の出身母体であることもあって,a派の組合員が多く,平成3年7月25日から同年8月4日ころまで,a委員長支持,解任反対の署名活動を行い,同分会会員の約9割の署名を集めた。また,東海労組東運分会は,平成3年8月5日ころから,東海労組脱退,補助参加人の組合に加入する旨の署名活動を行った。こうして,平成3年8月11日,JR総連の運動方針を支持する補助参加人の組合が結成された。(甲1,2,弁論の全趣旨)イ c科長のとった行動等前記認定事実1(1)ア,(2)アに証拠(甲1,2,乙11,15,17,丙1,2)及び弁論の全趣旨を併せ考慮すると,次の事実が認められる。 (ア) c科長は,平成3年8月当時東京運転所の指導科長の地位にあったが,スト権論議がおき,東海労組から補助参加人が分裂するという事態が発生するまで組合活動に積極的に参加した実績はなく,組合の運動方針その他を組合役員に聞くなどすることはなかった(乙11【17,18,77頁】)。 (イ) ところが,c科長は,東海労組分裂の直前の平成3年8月上旬,東海労組東運分会の組合員宅に,c科長ら12名の名前で,「東京の運転・車両所を明るい職場にしよう!そしてJR東海を守ろう!」と題する文書を送付した。 当該文書の内容は「私たちのJR東海労組(東海労組を指す,以下同じ)は,労使は運命共同体との認識の下で,会社の発展と組合員・家族の幸せに向けて努力を重ねてきました。その結果,給与や福利厚生などの面で,大きな成果と前進が図ら JR東海労組(東海労組を指す,以下同じ)は,労使は運命共同体との認識の下で,会社の発展と組合員・家族の幸せに向けて努力を重ねてきました。その結果,給与や福利厚生などの面で,大きな成果と前進が図られました。」とし,労働時間の短縮や諸問題の解決,将来にわたって組合員の雇用を守り,労働条件と生活の安定・向上を図るための経営基盤の確立など,JR東海労組が果たすべき役割は大きいものがあるとしたうえで,組合内は路線問題をめぐって対立しているが,「大切なことは,諸問題の解決にあたって会社と『敵対』でなく『話し合い』で行うべきであり,またそれは可能なことであると思います。」,「私たちは,これまで積み重ねてきたJR東海労組の運動を支持するものであります。そのためにJR東海労組を守り,引き続き皆で団結し,東京地区の運転・車両職場環境がより明るい職場となるように心を一つにして頑張ろうではありませんか。」というものであった。(甲1,2,乙11【26ないし28頁】,弁論の全趣旨)(ウ) c科長は,平成3年8月上旬ころにも,東海労組東運分会の組合員宅に,c科長ら12名の名前で,「東京の運転・車両所を明るい職場にしよう!そしてJR東海を守ろう!」と題する文書を送付した。 当該文書の内容も,前記(イ)と同様,新組合(補助参加人)に加入するのではなく東海労組に残り,労使共同宣言の下,心を一つにして頑張ろうではないかという内容のものであった。(甲1,2,弁論の全趣旨)(エ) さらに,c科長は,平成3年8月8日ころにも,東海労組東運分会の組合員宅に,東京運転所の他の科長,助役ら6名の名前で,「東海労組の組合員の皆さんに訴えます」と題する文書を送付した。 当該文書の内容も,前記(イ),(ウ)と同様,東海労組が分裂することに反対し,東海労組に結集して頑張っていこうという ら6名の名前で,「東海労組の組合員の皆さんに訴えます」と題する文書を送付した。 当該文書の内容も,前記(イ),(ウ)と同様,東海労組が分裂することに反対し,東海労組に結集して頑張っていこうという内容のものであった。 (甲1,2,弁論の全趣旨)(オ) c科長は,決して暇ではない時期である平成3年8月6日から9日までの間,東京運転所の他の三科長及び新幹線本部運輸営業部のj指令長らと同時に一斉に年次休暇をとり,同人らとともに,東海労組東運分会の組合員宅に電話をかけ,前記(イ)ないし(エ)の文章を読んだかどうか,補助参加人に加入するのか否かなどを尋ねた。(甲1,2,乙11【45,53ないし58頁】,乙15【21ないし24頁】,乙17【57頁】,弁論の全趣旨)(カ) そして,c科長は,補助参加人が新組合を結成した直後である平成3年8月19日,同月22日に,補助参加人に加入していたd及びeに対し,前記(1)で認定したとおりの補助参加人の組合運営に介入する言動に及んだものである(前記認定事実1(1)ア,1(2)ア)。 (キ) 原告は,c科長の前記(イ)ないし(カ)の行為を制止した形跡は全くなく,かえって,平成4年5月1日ころには,c科長を熱海駅の駅長に昇進させている(乙11【17頁】,丙1,2,弁論の全趣旨)。 ウ c科長の地位ないし権限次に,d及びeに対し前記言動に及んだc科長の原告内における地位ないし権限について検討することにする。 前記争いのない事実(2)及び証拠(乙3,16【18頁】,17【17,18頁】)並びに弁論の全趣旨によれば,次の事実が認められる。 助役は,原告において,組合員資格を有しているが,原告の前身である国鉄においては,助役は公共企業体等労働関係法の規定により非組合員とされていた。また,助役は,原告においても,現場管理 認められる。 助役は,原告において,組合員資格を有しているが,原告の前身である国鉄においては,助役は公共企業体等労働関係法の規定により非組合員とされていた。また,助役は,原告においても,現場管理者とされていたが,科長はこの助役の責任者として,助役の上位のものとして,これと区別して扱われていた。そして,平成3年9月現在で,東京運転所は,現場長である所長1名以下,助役21名,乗務員432名及び事務員10名が勤務していたが,所長は,原告の人事権行使のため,職員の能力その他を把握することが求められていたところ,これを所長が自ら行うことは同運転所の規模からして事実上不可能であって,これを補佐する助役,とりわけ,それぞれの業務分野での責任者である科長が,所長への報告等を通じ,事実上の影響力を有していた。 以上によれば,c科長は,東京運転所において,少なくとも上位の現場管理者としての権限を持ち,同所で勤務する従業員に対する人事について事実上の影響力を及ぼすことのできる地位を有していたと認めるのが相当であり,この認定を覆すに足りる証拠は存在しない。 エ小括以上アないしウによれば,c科長は,スト権論議を推進するa派が結成した労働組合である補助参加人に対し批判的であった原告の意を体して,補助参加人の組合員であるd及びeに対し,不当労働行為に該当する行為を行ったものということができ,c科長の前記行為は原告に帰責させるのが相当である。 (4) 原告の反論アところで,原告は,c科長が前記行為を東海労組の一組合員として行ったと主張する。しかし,前記1(1)アで認定したとおり,c科長は,dに対し,人事上の制裁をも示唆しているのであって,東海労組と補助参加人の路線が異なり,さらに東京運転所における補助参加人の勢力が東海労組よりも強かったという事情を考慮し 認定したとおり,c科長は,dに対し,人事上の制裁をも示唆しているのであって,東海労組と補助参加人の路線が異なり,さらに東京運転所における補助参加人の勢力が東海労組よりも強かったという事情を考慮したとしても,c科長のdに対する言動は一組合員としての立場を超えているといわざるを得ない。また,前記1(2)アで認定したとおり,c科長は,eに対し,「労使協調で会社もよくなってきているのでそれをだめにするようなことは残念だ」,「これからは若い人に職場で頑張ってほしい」などと会社の経営,人事に関する発言をしており,当該言動は一組合員の立場というより会社の職制としての立場での言動と解するのが相当である。 以上によれば,原告の前記主張は理由がないということになる。 イ次に,原告は,c科長のdに対する言動は,岩倉高校の先輩としての個人的行動であったと主張する。確かに,c科長がdの岩倉高校における先輩であったことは証拠(乙14【52頁】)上明らかであるが,そもそも,c科長とdが個人的に親しいとまで認めるに足りる証拠は存在しない。また,前記1(1)アで認定したとおり,c科長が平成3年8月19日にdを呼び出したのはhを介してであり,hも同席していること,dに対する話の内容も専ら補助参加人の動向についてのことだったことからすれば,c科長のdに対する言動が個人的なものであったと解することはできず,この判断を覆すに足りる証拠は存在しない。 ウ以上によれば,原告の反論はいずれも理由がないということになる。 3 結論以上によれば,被告が不当労働行為であると認定したc科長の行為のうち,平成3年8月19日にdに対して行った言動,同日22日にeに対して行った言動は,いずれも原告の不当労働行為と評価でき,理由があるが,同日22日にgに対して行ったとされる言動はこれを認める 為のうち,平成3年8月19日にdに対して行った言動,同日22日にeに対して行った言動は,いずれも原告の不当労働行為と評価でき,理由があるが,同日22日にgに対して行ったとされる言動はこれを認めるに足りる証拠がなく,不当労働行為と評価することができない。そうだとすると,本来,gに対する言動を不当労働行為として救済命令を命じた部分は取り消すべきであるが,被告は,平成3年8月22日の不当労働行為について,eに対するものとgに対するものとを区別することなく,「同月22日に組合からの脱退を勧奨したことは,中央労働委員会によって,労働組合法第7条第3号に該当する不当労働行為であると認定されましたので,今後このような行為を繰り返さないようにします。」との内容を掲示すべきことを命じている(主文第2項)ので,eに対する不当労働行為の認められる本件にあっては,被告の救済命令を取り消す必要はないということになる。 したがって,原告の本訴請求は,結局のところ理由がないので,これを棄却することにする。 東京地方裁判所民事第36部裁判長裁判官難波孝一裁判官三浦隆志裁判官笹川ユキコ(別紙) 主文 1 再審査被申立人は,再審査申立人のジェイアール東海労働組合新幹線地方本部東京第一運輸所分会及び同東京第二運輸所分会の組合員に対し,再審査申立人からの脱退勧奨を行うことにより,同組合の運営に支配介入してはならない。 2 再審査被申立人は,本命令交付後速やかに,会社の本社正面玄関,新幹線鉄道事業本部,東京第一運輸所及び東京第二運輸所の従業員の見やすい場所に,縦50センチメートル,横80センチメートルの白紙に,下記の内容を楷書で明瞭に墨書した文書を10日間掲示しなければならない。 記年月日ジェイアール東海労働組合中央執行 所に,縦50センチメートル,横80センチメートルの白紙に,下記の内容を楷書で明瞭に墨書した文書を10日間掲示しなければならない。 記年月日ジェイアール東海労働組合中央執行委員長 k 殿東海旅客鉄道株式会社代表取締役社長 l当会社新幹線鉄道事業本部東京運転所の科長が,ジェイアール東海労働組合の組合員に対し,平成3年8月19日に組合員に対する会社の働き掛けを容認するように求め,同月22日に組合からの脱退を勧奨したことは,中央労働委員会によって,労働組合法第7条第3号に該当する不当労働行為であると認定されましたので,今後このような行為を繰り返さないようにします。 (注)本主文第1,第2項記載のうち,「再審査被申立人」は,本訴原告のことであり,「再審査申立人」は,本訴補助参加人のことである。

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