【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人岡本繁四郎の上告趣意(後記)第一点について。 所論は、第一審判決摘示の第二の事実について、Aは判示の如く虚偽の証
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人岡本繁四郎の上告趣意(後記)第一点について。 所論は、第一審判決摘示の第二の事実について、Aは判示の如く虚偽の証言をして偽証したのではないから、被告人の偽証教唆罪は成立しないと前提して、原判決の憲法違反を主張するのであるが、右事案に関し、第一審判決に掲げる諸証拠を仔細に検討するに、これらの証拠により、Aが被告人の教唆に基き、ことさらに判示の如き内容虚偽の証言をして偽証をなした事実を肯認することができる。この点に関する原判示は正当であるから、被告人が右の如き偽証教唆罪の責任を負うべきは当然である。所論は従つてその前提を欠き、採用するを得ない。 同第二点について。 記録に基き第一審判決に掲げる諸証拠を仔細に検討するに、証人B、同A等の第一審公判廷における供述その他の証拠に照し、右両名が同判決に判示する如く、被告人の教唆に基き、ことさらに内容虚偽の証言をなして偽証した事実を首肯することができる。従つて被告人が偽証教唆罪の責任を負うべきは当然であつて、右偽証をした両証人が偽証罪で起訴されているかどうかは、右被告人の罪責の有無にかゝわりのないことである。しかも第一審裁判所は、前記の如く右両証人を同審の公判廷において尋問し、その供述や他の諸証拠を綜合して、適法に、これらの証人が被告人の教唆に基き偽証した事実を認定しているのであつて、所論の如く、検察官による右両名の偽証罪の認定を無批判的に容認したものでないことは明白である。所論は独自の見解に過ぎない。論旨はまた刑訴二四八条の憲法違反を云為するのであるが、それは右の如き独自の見解に立脚するものであり、しかもそのことは結局において、原判決の適否に何等の影響もないことであるから、論旨は総て採用するこ- 1 -とはで 条の憲法違反を云為するのであるが、それは右の如き独自の見解に立脚するものであり、しかもそのことは結局において、原判決の適否に何等の影響もないことであるから、論旨は総て採用するこ- 1 -とはできない。 また記録を精査しても同四一一条を適用すべきものとは認められない。 よつて同四〇八条により主文のとおり判決する。 この判決は、裁判官全員一致の意見である。 昭和二八年五月一九日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 2 -
▼ クリックして全文を表示