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昭和38(オ)62 買収無効登記抹消請求

裁判所

昭和40年12月23日 最高裁判所第一小法廷 判決 その他 東京高等裁判所 昭和37(ネ)1916

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1,488 文字

主文 原判決を破棄し、第一審判決を取り消す。本件を長野地方裁判所に差し戻す。理由 上告人の上告状記載の上告理由および上告理由書記載の上告理由について。本件買収無効確認の訴が行政事件訴訟法施行の際現に係属していたことは記録上明らかであるから、その訴の利益の有無は、従前の例によつて判定すべきである(同法附則八条一項参照)。ところで、旧行政事件訴訟特例法の下においては、行政処分の無効確認訴訟は、処分が表見的に有効視されることから生ずる原告の権利関係ないし法的地位の不安、危険を排除、解消することを目的として、処分が当然無効であり、これによつて原告の法的地位に何らの変動をも来たさないことを確定する趣旨の独立の訴訟型態として是認されるべきこと、当裁判所の判例とするところである(昭和三九年一〇月二〇日第三小法廷判決、民集一八巻八号一七四〇頁参照)。従つて、行政処分無効確認訴訟の訴訟物は、当該処分の適否そのものであつて、処分によつて生じた現在の法律関係の存否ではなく、また、その訴訟手続については、行政事件に関する民事訴訟法の特例として定められた旧行政事件訴訟特例法の規定が適用されるもの、と解すべきである。それ故、行政処分無効確認訴訟が、当該処分につき同一被告を相手方とし処分の無効を前提とする私法上の法律関係に関する訴訟の係属中に提起された場合においても、後訴をもつて前訴と二重訴訟の関係にあるものとなし得ないのはもとより、訴の利益を欠くものとみることも許されない、といわなければならない。しかるに、第一審判決が、本訴は本件農地につき上告人(原告)から国に対し買収処分の無効を前提とする所有権確認訴訟(東京地方裁判所昭和三二年(ワ)第四- 1 -一八四号事件)の係属中に提起されたものであると 、第一審判決が、本訴は本件農地につき上告人(原告)から国に対し買収処分の無効を前提とする所有権確認訴訟(東京地方裁判所昭和三二年(ワ)第四- 1 -一八四号事件)の係属中に提起されたものであると認定したうえで、もともと行政処分は単なる法律事実であつてそれ自体としては確認訴訟の対象となり得ず、また、行政処分無効確認訴訟の被告である都道府県知事は、権利義務の主体たる国の機関として特に当事者能力を認められたに過ぎないものであるから、本訴は、結局、前記土地所有権確認訴訟と訴訟物および当事者を同じくするものであつて、民訴法二三一条にいう二重起訴に該当するとの理由で、これを却下し、原判決がまた右第一審判決を是認して上告人(控訴人)の控訴を棄却したことは、いずれも法令の解釈適用を誤つたものである、といわなければならない。 訟の被告である都道府県知事は、権利義務の主体たる国の機関として特に当事者能力を認められたに過ぎないものであるから、本訴は、結局、前記土地所有権確認訴訟と訴訟物および当事者を同じくするものであつて、民訴法二三一条にいう二重起訴に該当するとの理由で、これを却下し、原判決がまた右第一審判決を是認して上告人(控訴人)の控訴を棄却したことは、いずれも法令の解釈適用を誤つたものである、といわなければならない。されば、論旨は、理由あるに帰し、第一、二審判決は、この点においてすでに破棄または取消を免かれない。よつて、その余の論旨に対する判断を省略し、本案について審理をなさしめるため、民訴法四〇八条、三九六条、三八六条、三八八条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官松田二郎裁判官入江俊郎裁判官長部謹吾裁判官岩田誠- 2 -

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