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主文 本件控訴を棄却する。当審における未決勾留日数中参拾日を原判決の本刑のに参入する。理由 本件控訴の趣意は弁護人若林清作成名義の控訴趣意書に記載されたとおりであるから、ここにこれを引用し、次のように判断する。論旨の一について原判決が法令適用の部において原判示第一ないし第四の各行為を刑法第四十五条前段の併合罪と認め、同法第四十七条第十条により原判示第四の窃盗の罪で犯情最も重いものとして法定の加重をしていることは所論の<要旨>とおりである。而して刑法第十条第三項にいわゆる犯情とは、当該犯罪の性質、犯行の手口、被害の程度その</要旨>他一切の情状を指称するものと解すべく、従つて財産罪における犯情の軽重も、所論のように実質的な被害額の多寡のみを基準として決定せらるべきものではないから、たとえ原判示第一ないし第三の各被害額のうち所論の如く同第四のそれよりも実質的に多額であると認むべきものがあるとしてもこれのみを以て前者の犯情が後者のそれよりも重いとは断定し難く、却つて記録に現われた原判示各犯行の手口等を比照すれば、原判示第四の所為を以て犯情最も重いとした原審の判定が強ち不当であるとは解されない。それゆえ原判決に所論のような違法はなく、論旨は理由がない。(その余の判決理由は省略する。)(裁判長判事谷中董判事坂間孝司判事荒川省三)
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