-1-平成21年7月17日判決言渡東京簡易裁判所平成21年(ハ)第60809号貸金請求事件口頭弁論終結日平成21年6月19日判決主文 被告は,原告に対し,8万6425円及び内金7万9020円に対する平成21年2月21日から支払済みまで年26.28パーセントの割合による金員を支払え。 訴訟費用は被告の負担とする。 この判決は仮に執行することができる。 事実及び理由 第1請求主文1項と同旨第2事案の概要 請求の原因,,,,(1)原告と被告は平成15年3月28日原告を貸主被告を借主として(「」。)。 以下の内容の借入限度基本契約を締結した以下本件契約1というア借入限度額50万円イ返済方式借入金額スライドリボルビング方式借入金額10万円以下の場合4000円以上借入金額20万円以下の場合8000円以上借入金額30万円以下の場合1万2000円以上借入金額40万円以下の場合1万6000円以上借入金額50万円以下の場合2万円以上ウ利息,遅延損害金とも年29.2パーセント(閏年29.28パーセン-2-ト)エ返済方法原告の営業所への持参,郵送,ATMあるいは銀行振込オ約定返済日毎月26日までカ契約期間契約から5年間,ただし契約満了までに当事者から何らの申出がない場合には,更に5年間自動継続をし,以後も同様とする。 キ特約支払日までに上記分割金の支払いがないときには,当然に期限の利益を失い,残元金及びこれに対する支払期の翌日から完済に至るまでの遅延損害金を支払う。 (2)本件契約1に基づき,平成15年3月28日から平成16年10月8日まで,別紙計算書2のとおり「取引日」欄記載の年月日に,原告は,被告,に対し「貸付金」欄記載の金員を貸付け,被 金を支払う。 (2)本件契約1に基づき,平成15年3月28日から平成16年10月8日まで,別紙計算書2のとおり「取引日」欄記載の年月日に,原告は,被告,に対し「貸付金」欄記載の金員を貸付け,被告は,原告に対し「入金額」,,欄記載の金員を弁済した。 ,,,,(3)原告と被告は平成16年10月8日原告を貸主被告を借主として借入限度額を100万円に引き上げて,その余については本件契約1と同様な内容の借入限度基本契約を結び,本件契約1を更新した(以下「本件契約2」という。 。)(4)本件契約2に基づき,平成16年10月8日から平成20年10月6日まで,別紙計算書2のとおり「取引日」欄記載の年月日に,原告は,被告,に対し「貸付金」欄記載の金員を貸付け,被告は,原告に対し「入金額」,,欄記載の金員を弁済した。 争点 本件契約2の利息契約における利息制限法上の制限利率(原告)原告は,被告に対し,平成16年10月8日,別紙計算書のとおり100万円を貸付けても,当時の融資残額は93万5859円であるので,同日以降も利息は,利息制限法上,年18パーセントの制限利率によるべきである。 -3-(被告)原告は,被告に対し,平成16年10月8日,100万円の貸付けをしているところ,同日以降の利息については,利息制限法上,年15パーセントに制限されるべきである。 原告が被告に100万円を貸付け,融資残高が100万円を下回ったとして,,も本件契約1及び同2のような継続的消費貸借契約による取引においては過払金に対する充当の合意が認められるが,その効果は過払金を減ずる効果を生ずるものでしかなく,貸付元金額を貸付時に遡って減額させるものではない。それによると,本件での取引の残金は別紙計算書1のとおり,被告の,。 原告に対 認められるが,その効果は過払金を減ずる効果を生ずるものでしかなく,貸付元金額を貸付時に遡って減額させるものではない。それによると,本件での取引の残金は別紙計算書1のとおり,被告の,。 原告に対する1万7441円の過払いとなるので原告の請求は理由がない第3争点等に対する判断 請求原因事実中,(1)については当事者双方に争いはなく,その余の事実については,証拠及び弁論の全趣旨によれば,すべて認めることができる。 争点(本件契約2の利息契約における利息制限法上の制限利率)について金銭を目的とする消費貸借契約の利息の契約について,利息制限法1条の制限利率(以下「制限利率」という)については,貸付け時における貸主から。 借主に交付された現実の元本額を基準とするものと解されるが,基本契約で借入限度額が定められ,継続的に貸付け及び返済が繰り返される金銭消費貸借契,,約の利息の契約では同契約の法的性質及び利息制限法2条の趣旨からすると同法による充当計算をした後の貸付元本額を基準元本として,制限利率の適用されるものと解される。これを本件についてみると,原告・被告間の本件契約1,同2による取引は継続的な金銭消費貸借契約に基づく取引であって,別紙計算書2のとおり,本件契約1に基づく取引が終了した平成16年10月8日に,原告は,被告に対し,本件契約2に基づき100万円を貸付けているところ,本件契約1に基づく取引を利息制限法により引き直し計算すると,同日,被告の原告に対する6万4141円の過払いとなっていて,それを上記100-4-万円の元金債務に充当すると,93万5859円となり,同金額が本件契約2の基準元本となるものと解され,それによれば,本件契約2の利息の契約の制限利率は年18パーセントとなる。被告は,継続的な消費貸借契約における過払 当すると,93万5859円となり,同金額が本件契約2の基準元本となるものと解され,それによれば,本件契約2の利息の契約の制限利率は年18パーセントとなる。被告は,継続的な消費貸借契約における過払金に関する充当の合意は過払金を減ずる効果を生ずるものでしかなく,貸付元金額を貸付け時に遡って,減額させるものではないので,100万円の貸付額を基準に同貸付け時の利息契約の制限利率を年15パーセントである旨主張するが,①本件契約2は,借入限度額を増額するため,本件契約1が更新されたものであり,平成16年10月8日,本件契約1の取引につき,被告から原告に44万7313円の弁済がなされ,本件契約1の取引が終了し,同日,原告から被告に本件契約2に基づいて100万円の貸付けがなされているので,その貸付けは借換え方式による貸付であって,同日,原告から被告に現実に100万円の交付があったとは認められないこと,②本件契約1と同2に基づく取引は一連の継続した取引であって,本件契約1の取引を利息制限法により引き直し計算すると過払金が発生し,その過払金は弁済当時存在する借入金債務に充当すると解するのが相当であり(平成19年6月7日最高裁平成18年(受)第1887号判決,それによれば,本件契約2の契約時の貸付け元本額)が100万円に満たないことなどからすると,被告の主張は失当である。 以上により,一連の取引である本件契約1及び同2の取引を利息制限法に引き直し計算すると,別紙計算書2とおりであって,原告の請求は理由があるので,主文のとおりの判決をする。 東京簡易裁判所民事第3室裁判官芹澤薫 第3室 裁判官 芹澤薫
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