主文 被告人を懲役6月に処する。 この裁判確定の日から3年間,上記刑の執行を猶予する。 訴訟費用は全部被告人の負担とする。 理由 (罪となるべき事実)被告人は,平成14年8月20日,当庁により,配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律第10条に基づき,同日から起算して6か月間,被告人の配偶者であるB(当時34歳)の住居その他の場所において同人の身辺につきまとい,又は同人の住居,勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならないことを内容とする保護命令を受けていたが,同年9月15日午前8時30分ころから同日午前8時35分ころまでの間,同人が身を寄せていた青森県三沢市a町b丁目c番d号所在のe号室C方の付近をはいかいし,もって,同保護命令に違反した。 (証拠の標目)記載省略(法令の適用)罰条配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律29条,10条1号刑種の選択懲役刑執行猶予刑法25条1項訴訟費用刑事訴訟法181条1項本文(量刑の理由)被告人は,配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律に基づき保護命令を受けながら,あえて本件犯行に及んでおり,妻に与えた不安は相当のものがあると認められるから,その刑事責任を見過ごすことはできない。被告人は,妻がいる場所に行った動機として,妻とよりを戻したかったし子供に会いたかったと供述するが,そうであったとしても,妻の意思に反して面会し子供との面会を要求することは法的に認められないのであり,本件犯行が正当化されるとはいえない。しかも,被告人には,傷害等の複数の前科があり,法を守る意識が欠けているということができる。 しかしながら,被告人は,当公判廷において反省する旨述べている。前科も,罰金に処せられ るとはいえない。しかも,被告人には,傷害等の複数の前科があり,法を守る意識が欠けているということができる。 しかしながら,被告人は,当公判廷において反省する旨述べている。前科も,罰金に処せられたのみであり,しかも1件を除き古い。また,被告人は,約2か月勾留されている。そして,被告人は,これまで職業を有しおおむね問題なく働いてきたと認められる。被告人の父親は,被告人と同居し監督する旨証言している。 以上の事実に照らし,今回は刑の執行を猶予することとし,主文のとおり判決する。 青森地方裁判所八戸支部裁判官久留島群一
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