- 1 -平成28年2月9日判決言渡し平成27年(行コ)第156号消費税更正処分等取消請求控訴事件(原審・東京地方裁判所平成23年(行ウ)第718号) 主文 本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由 第1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 芝税務署長が平成22年4月28日付けで控訴人に対してした次の各処分を取り消す。 (1) 平成19年1月1日から同年3月31日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額5658万4548円を下回る部分及び還付地方消費税額1414万6137円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定(2) 平成19年4月1日から同年6月30日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額5187万9076円を下回る部分及び還付地方消費税額1296万9769円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定(3) 平成19年7月1日から同年9月30日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額6537万3904円を下回る部分及び還付地方消費税額1634万3476円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定(4) 平成19年10月1日から同年12月31日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額6130万8026円を下回る部分及び還付地方消費税額1532万7006円を下回る部分並びに過少申告加- 2 -算税賦課決定(5) 平成20年1月1日から同年3月31日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額6736万8671円を下回る部分及び還付地方消費税額1684万2167円を下回る部分並びに過少申 平成20年1月1日から同年3月31日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額6736万8671円を下回る部分及び還付地方消費税額1684万2167円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定(6) 平成20年4月1日から同年6月30日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額5507万4586円を下回る部分及び還付地方消費税額1376万8646円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定(7) 平成20年7月1日から同年9月30日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額4832万3129円を下回る部分及び還付地方消費税額1208万0782円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定(8) 平成20年10月1日から同年12月31日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額2988万9895円を下回る部分及び還付地方消費税額747万2473円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定(9) 平成21年1月1日から同年3月31日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額2651万8713円を下回る部分及び還付地方消費税額662万9678円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定(10) 平成21年4月1日から同年6月30日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額2303万8475円を下回る部分及び還付地方消費税額575万9618円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定(11) 平成21年7月1日から同年9月30日までの課税期間分の消費税及び- 3 -地方消費税の更正のうち還付消費税額3432万5278円を下回る部分及び還付地方消費税額858万1319円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定 月30日までの課税期間分の消費税及び- 3 -地方消費税の更正のうち還付消費税額3432万5278円を下回る部分及び還付地方消費税額858万1319円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定 3 訴訟費用は,第1,2審とも被控訴人の負担とする。 第2 事案の概要 1 本件は,旅行業法に基づく旅行業等を目的とする日本法人である控訴人が,外国法人であるAinc.(以下「A社」という。)の主催する訪日旅行についてA社との間で行っている取引(以下「本件取引」という。)が消費税法7条1項により消費税が免除される取引(以下「輸出免税取引」という。)に当たるとして,前記第1の2の各課税期間分の消費税及び地方消費税につき,本件取引に基づいてA社から受領した対価の額を消費税の課税標準額に算入せずに確定申告をしたところ,所轄の芝税務署長から,本件取引が輸出免税取引に該当せず,本件取引の対価の一部が消費税の課税標準額に算入されるとして,前記第1の2の各更正(以下「本件各更正処分」という。)及び過少申告加算税賦課決定(以下「本件各賦課決定処分」という。)を受けたことから,これらの各処分(本件各更正処分についてはいずれも還付金額が確定申告額を下回る部分)の取消しを求めた事案である。 原審は,本件取引は,控訴人が,非居住者であるA社に対し,同社の主催する訪日旅行に参加する外国人旅行客に対して各種サービス提供機関による役務の提供という方法により国内における飲食,宿泊,運送等の役務を提供するという役務を提供するものであり,消費税法施行令17条2項7号ハに掲げる役務の提供(同号イ及びロに掲げるものに準ずるもので,国内において直接便益を享受するもの)に該当し,輸出免税取引から除かれるなどとして本件取引の輸出免税取引該当性を認めず,本件各更正処分及び本件各賦課 務の提供(同号イ及びロに掲げるものに準ずるもので,国内において直接便益を享受するもの)に該当し,輸出免税取引から除かれるなどとして本件取引の輸出免税取引該当性を認めず,本件各更正処分及び本件各賦課決定処分はいずれも適法であるとして,控訴人の請求をいずれも棄却した。 そこで,控訴人がこれを不服として控訴した。 - 4 - 2 関係法令の定め次のとおり補正するほか,原判決別紙1に記載のとおりであるから,これを引用する。 (1) 51頁本文7行目から8行目の「受けること」の次に「(当該他の者が事業として当該資産を譲り渡し,若しくは貸し付け,又は当該役務の提供をしたとした場合に課税資産の譲渡等に該当することとなるもので,法律又は条約の規定により消費税が免除されるもの以外のものに限る。)」を加え,同頁本文10行目の「同条3項」を「消費税法(平成27年法律第9号による改正前のもの)4条3項」に改め,同頁本文14行目の「行うものとする旨」の次に「,同項2号は,資産の譲渡等が役務の提供である場合の上記判定は,当該役務の提供が行われた場所(当該役務の提供が運輸,通信その他国内及び国内以外の地域にわたって行われるものである場合その他の政令で定めるものである場合には,政令で定める場所)が国内にあるかどうかにより行うものとする旨」を,52頁8行目の「28条」の次に「1項」を,同頁9行目の「対価の額」の次に「(課税資産の譲渡等につき課されるべき消費税額及び当該消費税額を課税標準として課されるべき地方消費税額に相当する額を含まないものとする。)」を加える。 (2) 52頁10行目から11行目の「(平成23年政令第198号による改正前のもの。以下同じ。)」を削り,同頁16行目及び23行目の「消費税法施行令」の次に「(平成23年政令第198号による改正前の 2) 52頁10行目から11行目の「(平成23年政令第198号による改正前のもの。以下同じ。)」を削り,同頁16行目及び23行目の「消費税法施行令」の次に「(平成23年政令第198号による改正前のもの)」を,同頁16行目の「消費税法」の次に「(平成27年法律第9号による改正前のもの)」を,同頁22行目の「入漁権(7号)」の次に「とし,同法4条3項1号に規定する政令で定める場所は,上記の各資産につき,それぞれ当該資産の譲渡又は貸付けが行われる時における鉱区若しくは租鉱区又は採石場の所在地(4号),特許権等の登録をした機関の所在地(5号),著作権等の譲渡又は貸付けを行う者の住所地(6号),営業権等に係る事業を行う- 5 -者の住所地(7号)とする旨,同施行令6条2項7号は,同項前各号に掲げる役務の提供以外のもので国内及び国内以外の地域にわたって行われる役務の提供その他の役務の提供が行われた場所が明らかでないものに係る同法4条3項2号に規定する政令で定める場所は,当該役務の提供が行われる際における役務の提供を行う者の役務の提供に係る事務所,事業所その他これらに準ずるものの所在地」を,同頁26行目の「その7号」の次に「(現行の規定と同じ。)」を加える。 (3) 53頁20行目の「次号に掲げる場合」の次に「(郵便物として当該資産を輸出した場合)」を加える。 3 前提事実,争点及び当事者の主張原判決の「事実及び理由」の第2の2から4まで,原判決別紙2及び原判決別表1から3までに記載のとおり(ただし,78頁10行目の「同法」を「国税通則法」に改める。)であるから,これを引用する。 第3 当裁判所の判断 1 当裁判所も,本件取引は輸出免税取引に該当せず,本件各更正処分及び本件各賦課決定処分はいずれも適法であるから,控訴人の請求はいずれも棄 る。)であるから,これを引用する。 第3 当裁判所の判断 1 当裁判所も,本件取引は輸出免税取引に該当せず,本件各更正処分及び本件各賦課決定処分はいずれも適法であるから,控訴人の請求はいずれも棄却すべきものと判断する。その理由は,次のとおり補正するほか,原判決の「事実及び理由」の第3に記載のとおりであるから,これを引用する。 (1) 35頁6行目から7行目及び13行目から14行目の「本件旅行パッケージ商品」を「パッケージ商品」に改める。 (2) 39頁10行目の「確実に提供する」を「これらの役務が各種サービス提供機関によって確実に提供されるよう手配する」に,同行目から同頁11行目の「原告が本件訪日旅行客に対して国内における飲食,宿泊,運送等の役務を確保し,提供した対価」を「控訴人がこれらの役割を果たした対価」に改め,41頁25行目の「行事終了後に」の次に「,控訴人が企画し手配したとおりに」を加え,同頁26行目から42頁1行目の「役務を提供した」- 6 -を「役務が提供された」に改め,42頁3行目から5行目,44頁6行目から7行目,同頁19行目から21行目,46頁15行目から17行目,48頁8行目から10行目及び同頁13行目から15行目の「『本件訪日旅行客に対して各種サービス提供機関による役務の提供という方法により国内における飲食,宿泊,運送等の役務を提供する』」を「『国内における飲食,宿泊,運送等の旅行素材の組合せを企画し各種サービス提供機関を手配することによりこれをA社が確実に利用できるようにする』」に改める。 (3) 44頁3行目の「本件訪日旅行客に対し」を「飲食,宿泊,運送等の役務が各種サービス提供機関によって確実に提供されるよう手配する」に改める。 (4) 45頁23行目の「このことは,」を削り,同頁26行目から46頁 の「本件訪日旅行客に対し」を「飲食,宿泊,運送等の役務が各種サービス提供機関によって確実に提供されるよう手配する」に改める。 (4) 45頁23行目の「このことは,」を削り,同頁26行目から46頁1行目の「ことからも裏付けられる」を「ことや,消費税法施行規則5条1項1号が,消費税法7条1項1号の輸出免税取引に該当することの証明のために整理,保存しておくべき書類を,関税法の規定による税関長の輸出の許可若しくは積込みの承認があったことを証する書類又は当該資産の輸出の事実を税関長が証明した書類と規定していることなどは,上記の法解釈を前提とするものと解される」に改める。 (5) 47頁20行目の「同号ハの範囲を」から同頁23行目末尾までを「同号ハ該当性の判断は上記立法趣旨等を踏まえて行うべきである。」に,48頁2行目の「運送」を「輸送」に改め,同頁6行目から7行目の「又はこれらに類するもの」を削り,同頁16行目から17行目までの「国内において消費されるサービスであるということができるから」を「A社が上記役務の提供により直接享受する便益は,控訴人が企画し手配した国内における飲食,宿泊,運送等の旅行素材の組合せを本件訪日ツアーの催行に際して利用することができることであり,この便益は上記旅行素材が所在する国内においてでなければ享受することができないものであるから,上記役務の提供は,消費税法施行令17条2項7号イ及びロに掲げるものに準ずるもので,国内に- 7 -おいて直接便益を享受するものとして」に改める。 (6) 49頁14目の「本件取引は」の次に「,国内に主たる事務所を有する事業者である控訴人が国内において行った役務の提供(消費税法〔平成27年法律第9号による改正前のもの〕4条3項2号,消費税法施行令〔平成23年政令第198号による改正前 ,国内に主たる事務所を有する事業者である控訴人が国内において行った役務の提供(消費税法〔平成27年法律第9号による改正前のもの〕4条3項2号,消費税法施行令〔平成23年政令第198号による改正前のもの〕6条2項7号)として課税資産の譲渡等に該当し」を加え,同頁17行目の「消費税等」を「消費税」に,同頁24行目から25行目の「各事実が」を「各事実のうちに」に改める。 2 よって,原判決は相当であって,本件控訴は理由がないから棄却することとし,主文のとおり判決する。 東京高等裁判所第7民事部 裁判長裁判官菊池洋一 裁判官古田孝夫 裁判官工藤正
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