- 1 -主文 本件控訴をいずれも棄却する。 控訴費用は控訴人らの負担とする。 事実及び理由 第1当事者の求めた裁判 控訴人ら(1) 原判決を取り消す。 (2) ア被控訴人金沢国税局長が各控訴人に対し,平成13年12月20日付けでした納税者aの滞納国税に係る連帯納付義務者bの第二次納税義務に基づく告知処分をいずれも取り消す。 イ被控訴人金沢国税局長が各控訴人に対し,平成14年2月7日付けでした納税者aの滞納国税に係る連帯納付義務者bの第二次納税義務に基づく督促処分をいずれも取り消す。 ウ被控訴人国は,(ア)控訴人cに対し,6680万2350円及びこれに対する平成14年3月12日から支払済みまで年5分の割合による金員を(イ)控訴人dに対し,4839万5900円及びこれに対する平成14年3月12日から支払済みまで年5分の割合による金員を(ウ)控訴人eに対し,4713万1800円及びこれに対する平成14年3月12日から支払済みまで年5分の割合による金員を(エ)控訴人fに対し,4712万8400円及びこれに対する平成14年3月12日から支払済みまで年5分の割合による金員を(オ)控訴人gに対し,8661万5220円及びこれに対する平成14年3月12日から支払済みまで年5分の割合による金員を(カ)控訴人hに対し,1316万9188円及び内金56万5827円に対する平成14年3月12日から,内金130万0022円に対- 2 -する平成14年3月27日から,内金1130万3339円に対する平成14年4月10日から上記各金員の支払済みまで年5分の割合による金員を(キ)控訴人iに対し,5302万6932円及び内金1014万8242円に対する平成14年3月12日から,内金4287万8690円に対する平成14年6 金員の支払済みまで年5分の割合による金員を(キ)控訴人iに対し,5302万6932円及び内金1014万8242円に対する平成14年3月12日から,内金4287万8690円に対する平成14年6月20日から上記各金員の支払済みまで年5分の割合による金員をそれぞれ支払え。 (3) 被控訴人国は,ア控訴人cに対し,6680万2350円及びこれに対する平成14年3月12日から支払済みまで年5分の割合による金員をイ控訴人dに対し,4839万5900円及びこれに対する平成14年3月12日から支払済みまで年5分の割合による金員をウ控訴人eに対し,4713万1800円及びこれに対する平成14年3月12日から支払済みまで年5分の割合による金員をエ控訴人fに対し,4712万8400円及びこれに対する平成14年3月12日から支払済みまで年5分の割合による金員をオ控訴人gに対し,8661万5220円及びこれに対する平成14年3月12日から支払済みまで年5分の割合による金員をカ控訴人hに対し,1316万9188円及び内金56万5827円に対する平成14年3月12日から,内金130万0022円に対する平成14年3月27日から,内金1130万3339円に対する平成14年4月10日から上記各金員の支払済みまで年5分の割合による金員をキ控訴人iに対し,5302万6932円及び内金1014万8242円に対する平成14年3月12日から,内金4287万8690円に対する平成14年6月20日から上記各金員の支払済みまで年5分の割合による- 3 -金員をそれぞれ支払え。 (4) 上記(2)ウ及び(3)アないしキにつき仮執行宣言 被控訴人ら主文第1項と同旨第2事案の概要 本件は,亡bから財産の贈与を受けた控訴人らが,被控訴人金沢国税局長に れぞれ支払え。 (4) 上記(2)ウ及び(3)アないしキにつき仮執行宣言 被控訴人ら主文第1項と同旨第2事案の概要 本件は,亡bから財産の贈与を受けた控訴人らが,被控訴人金沢国税局長に対し,同被控訴人が平成13年12月20日付けでした納税者aの滞納国税に係る連帯納付義務者bの第二次納税義務に基づく告知処分及び平成14年2月7日付けでした納税者aの滞納国税に係る連帯納付義務者bの第二次納税義務に基づく督促処分はいずれも違法であるとして,その取消しを求め,かつ,被控訴人国に対し,不当利得に基づき,既に差押えにより取り立てられ,又は納付した原判決別紙差押及び納付目録「金額」欄記載の各金員及びこれに対する同目録「差押・納付年月日」欄記載の日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を請求するとともに(金沢地方裁判所平成15年(行ウ)第7号,大野税務署長及び被控訴人金沢国税局長が亡jの相続人で)あるaに対してした原判決別表1及び2記載の相続税の延納許可及び延納条件変更許可がいずれも違法であるとして,被控訴人国に対し,国家賠償法1条1項に基づき,上記各金員の支払を請求した(金沢地方裁判所平成16年(ワ)第452号)事案の控訴審である。 原審は,控訴人らの請求をいずれも棄却したところ,これを不服とする控訴人らが本件控訴を提起した。 なお,略語は,原判決に準ずる。 前提事実次のとおり補正するほかは,原判決の事実及び理由の第2,2に記載のとおりであるから,これを引用する。 - 4 -(原判決の補正)(1) 原判決7頁3行目の「甲47,甲50」を「甲47の1及び2,甲50の1及び2」と改める。 「」「」。 (2) 原判決7頁25行目の大野税務局長はを大野税務署長はと改める(3) 原判決9頁10,11行目 の「甲47,甲50」を「甲47の1及び2,甲50の1及び2」と改める。 「」「」。 (2) 原判決7頁25行目の大野税務局長はを大野税務署長はと改める(3) 原判決9頁10,11行目を次のとおり改める。 「の言渡しを受け,同控訴審においても,控訴(控訴審における請求拡張部分を含む)を棄却する旨の判決の言渡しを受けた(乙1,8」。 。 )(4) 原判決10頁7行目の「甲5ないし甲7」を「甲5の1の1ないし3,甲5の2の1ないし3,甲5の3の1ないし3,甲5の4の1ないし3,甲5の5の1ないし3,甲5の6の1ないし3,甲5の7の1ないし3,甲6の1ないし7,甲7の1ないし7」と改める。 争点及びこれに関する当事者の主張(1) 次のとおり原判決を補正し,次項において当審における追加主張を加えるほかは,原判決の事実及び理由の第3に記載のとおりであるから,これを引用する。 (原判決の補正)ア原判決12頁18行目の「精解の記載」を「上記のとおり,徴収側の有権解釈である精解の記載」と改める。 「『』」イ原判決15頁17行目の本件における法定納期限の1年前の日はを次のとおり改める。 「本件においては,徴収法39条を明文どおり適用すべきではなく,上記制度の趣旨,目的に照らして,その『法定納期限の1年前の日』は」ウ原判決16頁18行目から同22行目までを次のとおり改める。 「(イ)したがって,上記(ア)のとおり,相続税の連帯納付義務について告知が必要と解した場合『法定納期限』は納付通知書記載の『納付の期,』(,,,限なお告知は納付期限を定めて納付を請求するものであるから- 5 -記載すべき納付期限は当然将来の日となる)と解すべきである」。 。 エ原判決16頁24行目の「法定納期現」を「法定納期限 限なお告知は納付期限を定めて納付を請求するものであるから- 5 -記載すべき納付期限は当然将来の日となる)と解すべきである」。 。 エ原判決16頁24行目の「法定納期現」を「法定納期限」と改める。 オ原判決17頁23行目末尾に次のとおり加える。 「これは,徴収法39条の第二次納税義務者は主たる課税処分を争って不服申立てをする適格を有することを明らかにした最高裁平成18年1月19日第一小法廷判決・民集60巻1号65頁(以下「平成18年最高裁判決」という)によっても裏付けられ,原判決の根拠とした最高裁昭和5。 0年8月27日第二小法廷判決・民集29巻7号1226頁(以下「昭和50年最高裁判決」という)は平成18年最高裁判決により実質的に変。 更されたというべきである」。 カ原判決17頁24行目の「bに対する督促処分に基づき」を「bに対する課税処分に基づく」と,同25行目の「本件告知処分」を「本件告知処分等」と,それぞれ改める。 キ原判決19頁18,19行目の「このようなbに対する督促処分は,不意打ち以外の何ものでもない」を次のとおり改める。 。 「このように,bに対する相続税の連帯納付義務の徴収手続は,不意打防(,)止策履行すべき債務の内容を明確にして予めその履行を請求することを講ずべきであるにもかかわらず講じられていない点で,違法である」。 ク原判決19頁20,21行目の「最高裁判所昭和55年7月1日判決」を「最高裁昭和55年7月1日第三小法廷判決」と改める。 ケ原判決20頁1行目の「告知をすることと」を「告知が必要であると」と改める。 コ原判決21頁22行目の「これは」を次のとおり改める。 「さらに,相続税法40条2項は『税務署長は,その者が当該延納税額に,係る担保につき通則法51条1項(担保の変更等)の規 ると」と改める。 コ原判決21頁22行目の「これは」を次のとおり改める。 「さらに,相続税法40条2項は『税務署長は,その者が当該延納税額に,係る担保につき通則法51条1項(担保の変更等)の規定による命令に応じなかったときは,その許可を取り消すことができる』と定めている。 。 - 6 -これらは」サ原判決21頁末行の「ウ」の次に,次のとおり加える。 「本件において,aについての唯一実効性のある担保はkグループの所有する上場株式及び土地であったから,大野税務署長らは,これらを担保に徴すべきであったし,徴することができた。ところが」,シ原判決22頁4行目を次のとおり改める。 「会社の各株式であった。仮に延納許可がなされず,aが物納を選択していれば,全額徴収できたはずであり,また,相続税法基本通達39-2の適用がなかった平成4年6月19日以前は非上場の株式を担保に徴することは禁止されていたから,aには納付能力がなく,非上場株式以外に担保がないと判断したならば,延納許可をすべきではなかった」。 ス原判決22頁9行目末尾に次のとおり加える。 「このような実際の徴収結果に照らせば,仮に原判決の説示するとおり上記株式の評価が純資産価額方式によるものであったとしても,相続税法38条4項及び通則法基本通達『第50条関係担保の種類』の『9担保の額』,。」を遵守したものとはいえず担保徴求義務に違反したというべきであるセ原判決22頁17行目の「法人税更生処分」を「法人税更正処分」と改める。 ソ原判決22頁18行目の「そして」から同21行目末尾までを次のとおり改める。 「このように,大野税務署長及び被控訴人金沢国税局長は,担保として不適当な担保(kグループの会社の株式)を徴したのみならず,担保として徴すべき担保(kグループ所有の上場株 までを次のとおり改める。 「このように,大野税務署長及び被控訴人金沢国税局長は,担保として不適当な担保(kグループの会社の株式)を徴したのみならず,担保として徴すべき担保(kグループ所有の上場株式及び土地)を徴しなかったのであるから,担保徴求義務及び担保維持義務に違反し,国家賠償法上,違法というべきである。仮に大野税務署長らが財産評価基本通達に従って担保評価をしていたとしても,担保としての目的を全く達成できなかったのであ- 7 -るから,本件における同通達の適用あるいは同通達自体が憲法や法令に違反する」。 タ原判決24頁2行目から同15行目までを次のとおり改める。 「被控訴人国の主張に対する控訴人らの反論)(ア国家賠償法1条1項の責任は,違法な侵害行為により損害が発生すれば成立するものであり,この違法な侵害行為の発生の原因を『公務員が個別の国民に対して負担する職務上の法的義務』の違反に限定したり,『国に対する職務上の法的義務』の違反を除外する必要はない。実質的にも,公務員が遵守すべき法令に違反して権限行使をしたことによって権限行使の相手方のみならず,第三者の法益侵害を生ずることはあり得,。 ることでありこの場合に第三者が国家賠償請求ができない理由はない平成18年最高裁判決でも,第二次納税義務者は,自らの立場で別人である本来的納税者に対する課税処分の適否を争い得るとされている。 したがって,控訴人らが本件告知処分や督促処分の適否を争うについて,自らの第二次納税義務の適否を左右する事由を制限される理由はない。 イ取消訴訟との関係についても,違法な行政行為によって損害を被ったと考える者が当該行政処分の取消しを求め得る通常の場合であれば,国家賠償請求権の成立は当該行政行為の取消訴訟上の違法が必要条件となる。しかし,控訴人らは ついても,違法な行政行為によって損害を被ったと考える者が当該行政処分の取消しを求め得る通常の場合であれば,国家賠償請求権の成立は当該行政行為の取消訴訟上の違法が必要条件となる。しかし,控訴人らは,大野税務署長らがaに対する担保徴求義務及び担保維持義務に違反したことを違法な行政処分と主張しているところ,a及びbが各行政処分の取消しを求めることは考えられないから,上記の違法な行政行為について取消訴訟により取消しを求める方法が存在しないことになる。 仮に被控訴人国主張のとおり,bや控訴人らが自らに対する課税処分の取消訴訟では大野税務署長らの上記違法行為を違法事由として主張で- 8 -きないとすると,控訴人らにとって残された方法は国家賠償請求訴訟しか存在しない。したがって,本件の国家賠償請求の当否を決するに当たり,取消訴訟上の違法を必要条件とすべきではない」。 (2)当審における追加主張について(控訴人らの主張)アbに対する関係での補充性の判断において,b所有のkの株式の評価を本件告知処分時で行うとの理由だけで補充性ありとすることは,相続開始から本件告知処分までの間に生じた下落による不利益をb及び控訴人らだけに一方的に強いるものであって,憲法29条及び31条に違反する。 イまた,原判決は,aに対する担保徴収手続及びbに対する徴収手続の違法が本件告知処分等に承継されないと判断したが,第三者の所有物を没収するには犯罪に関係する場合ですら,第三者に告知,弁解,防御の機会を与えなければ,憲法29条及び31条に違反するのであるから(最高裁昭和37年11月28日大法廷判決・刑集16巻11号1593頁等,b)が同じ相続人から相続をしたという理由で,b及び控訴人らがこれらの機会を奪われて財産を強制徴収されるのは,憲法29条及び31条に違反す 年11月28日大法廷判決・刑集16巻11号1593頁等,b)が同じ相続人から相続をしたという理由で,b及び控訴人らがこれらの機会を奪われて財産を強制徴収されるのは,憲法29条及び31条に違反する。 (被控訴人らの主張)いずれも争う。 第3当裁判所の判断 当裁判所も,控訴人らの請求をいずれも棄却すべきであると判断するが,その理由は,次のとおり原判決を補正し,次項において当審における追加主張に対する判断を加えるほかは,原判決の事実及び理由の第4に記載のとおりであるから,これを引用する。 (原判決の補正)(1) 原判決25頁4行目から同18行目までを次のとおり改める。 - 9 -「(1) 控訴人らは,第二次納税義務の制度趣旨や徴収法39条及び通則法42条の沿革等に照らし,徴収法39条を詐害行為又はこれに準ずる場合に限定して適用されるべきである旨主張する。 確かに,徴収法39条による第二次納税義務制度は,詐害行為の取消しという訴訟手続に代えて,簡易迅速に租税徴収の確保を図るために設けられたものである点で,詐害行為取消制度に類似する性質がないとはいえない。しかし,徴収法39条による第二次納税義務制度は,民法424条を準用する通則法42条とは別に,明文の規定をもって定められたものであるから,その明文の規定する成立要件を満たすにもかかわらず,これを更に詐害行為又はこれに準ずる場合に限定して適用しなければならないとする理由はなく,控訴人らの上記主張は採用できない」。 (2) 原判決25頁23行目の「主張する」を「主張し,被控訴人らも,精解。 による上記内容の一節があることは争っていない」と改め,同26頁1行。 目と同2行目との間に次のとおり加える。 「(3) 控訴人らは,徴収側の有権解釈である精解の記載に反する本件告知処分等は,信義則違反 る上記内容の一節があることは争っていない」と改め,同26頁1行。 目と同2行目との間に次のとおり加える。 「(3) 控訴人らは,徴収側の有権解釈である精解の記載に反する本件告知処分等は,信義則違反,権利濫用として許されないとも主張する。 しかし,精解の記載の意味するところは上記内容にとどまり,税務官庁が納税者に対して信頼の対象となる公的見解を表示したとも,納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したものともいえず,他に本件告知処分等が信義則違反,権利濫用に当たることを基礎付ける事実を認めるに足りる証拠はないから,控訴人らの上記主張は採用できない」。 (3) 原判決26頁19,20行目の「採用できない」を次のとおり改める。 。。 「証拠(乙2,3)及び弁論の全趣旨によれば,被控訴人金沢国税局長が,平成13年11月28日に純資産価額方式によりkの株式を1株当たり807円と評価し,同年12月21日に,端数整理後の1株当たり800円で公売を実施したものの,買受人が現れなかったことが認められ,これによれば,- 10 -控訴人ら主張の評価額を認定するには疑問があり,他にこれを認めるに足りる証拠はないから,控訴人らの上記主張は採用できない」。 (4) 原判決26頁21行目の「aとの関係でも」を「bの相続税納付義務はa,」,,の滞納相続税に係る連帯納付義務であるからaとの関係でもと同2425行目の「であるからであり,そうであれば」を「であるため」と,同末行から27頁1行目にかけての「との原告らの主張は理由のないものではない。しかしながら,仮にそうだとしても」を「と解する余地がないわけではないとしても」と,同3行目の「弁論の全趣旨」を「前記前提事実及び弁論の全趣旨」と,それぞれ改める。 (5) 原判決27頁4行目と同5行目との間に ,仮にそうだとしても」を「と解する余地がないわけではないとしても」と,同3行目の「弁論の全趣旨」を「前記前提事実及び弁論の全趣旨」と,それぞれ改める。 (5) 原判決27頁4行目と同5行目との間に次のとおり加える。 「控訴人らは,aから相続税を徴収できなかったのは,大野税務署長がaに対して延納を許可した際の担保評価及びその後の担保の管理に誤りがあったことが原因であるから,担保からの徴収不可能な状態を自ら招来した被控訴人らが補充性がある旨主張するのは,信義則違反,権利濫用に当たるとも主張するが,後記乙事件争点(1)で説示するとおり,aに対する延納許可等に誤りがあったとはいえず,他に信義則違反,権利濫用を基礎付ける事実を認めるに足りる証拠はないから,控訴人らの上記主張は採用できない」。 (6) 原判決27頁7行目の「連帯納付義務の確定は」から同9行目の「要するものではない」を次のとおり改める。 「相続税法34条1項にいう連帯納付義務は,同法が相続税徴収の確保を図るため,相互に各相続人等に課した特別の責任であって,その義務履行の前提条件をなす連帯納付義務の確定は,各相続人等の固有の相続税の納税義務の確定という事実に照応して,法律上当然に生ずるものであるから,連帯納付義務につき格別の確定手続を要するものではないと解するのが相当である」(7) 原判決27頁20行目から同末行までを次のとおり改める。 - 11 -「しかし,連帯納付義務について格別の確定手続を要しないと解すべきことは上記(1)で説示したとおりであり,連帯納付義務者に対する告知がなければ,その法定納期限が定まらないものではないから,控訴人らの上記主張は採用できない」。 (8) 原判決28頁3行目から同24行目までを次のとおり改める。 「,(1) 徴収法39条所定の第二次納 ば,その法定納期限が定まらないものではないから,控訴人らの上記主張は採用できない」。 (8) 原判決28頁3行目から同24行目までを次のとおり改める。 「,(1) 徴収法39条所定の第二次納税義務の納付告知を受けた者の納税義務は本来の納税義務者の納税義務の存在を前提とするものではあるが,別個のものであるから,本来の納税義務者の納税義務を確定した課税処分等が不存在又は無効でない限り,上記納付告知を受けた第二次納税義務者は,上記納付告知の取消訴訟において,本来の納税義務者の納税義務の存否又は数額を争うことはできないが(昭和50年最高裁判決参照,第二次納税)義務者の納税義務が,本来の納税義務者の納税義務の存在を前提とし,本来の納税義務者に対する課税処分(以下『主たる課税処分』という)に。 よってその基本的な内容が定まる関係にあるため,上記納付告知を受けた第二次納税義務者は,上記納付告知に係る第二次納税義務の存否及び数額に不服がある場合には,主たる課税処分そのものに対して,自ら原告となって,その取消訴訟を提起することができるものというべきである(平成18年最高裁判決参照。 )したがって,仮にbに対する課税処分について取消事由に該当する違法があったとしても,本件告知処分等の取消しを求める本件において,その違法を主張することは許されないというほかない。 (2) 控訴人らは,昭和50年最高裁判決は平成18年最高裁判決により変更され,その結果,徴収法39条所定の第二次納税義務の納付告知を受けた者が,本来の納税義務者の納税義務を確定した課税処分等が不存在又は無効でない限り,上記納付告知の取消訴訟において,本来の納税義務者の納税義務の存否又は数額を争うことはできない旨の原判決の判断は誤りであ- 12 -る旨主張するが,平成18年最高裁判決は 存在又は無効でない限り,上記納付告知の取消訴訟において,本来の納税義務者の納税義務の存否又は数額を争うことはできない旨の原判決の判断は誤りであ- 12 -る旨主張するが,平成18年最高裁判決は,その法廷意見の説示内容に照らし,昭和50年最高裁判決を前提として,徴収法39条所定の第二次納税義務者は,主たる課税処分に対して,自ら原告となって,その不服申立てをすることができる旨判示したものであって,昭和50年最高裁判決を変更したものとは解されない。 もっとも,仮にbに対する課税処分に違法があった場合には,その違法が本件告知処分等に承継され,本件告知処分取消訴訟おいて,その違法を主張して,本件告知処分に係る第二次納税義務の存否及び数額を争うことができるとの見解に従ったとしても,後記甲事件争点(5)につき説示するとおり,bに対する課税処分について本件告知処分等に承継されるべき違法があったとは認めることができない。 ,。」(3) したがって甲事件争点(4)についての控訴人らの主張は採用できない(9) 原判決28頁25行目から29頁2行目までを次のとおり改める。 「5bに対する課税処分の違法性の有無(甲事件争点(5))(1) bに連帯納付義務があるとした違法について控訴人らは,延納許可等がされた場合には相続税法34条は適用できないから,bには連帯納付義務がないにもかかわらず,同義務があるとするbに対する課税処分は違法である旨主張するが,相続税の延納制度は,相続税が遺産取得に対する課税としての性質を有し,一時に納付することが困難である場合を考慮して納期の特別の延長を認めたものにすぎず,また,延納条件変更制度も,延納についての条件を変更するものにすぎないのであって,いずれも相続税法34条1項の連帯納付義務を免れさせる効果を有するものではな て納期の特別の延長を認めたものにすぎず,また,延納条件変更制度も,延納についての条件を変更するものにすぎないのであって,いずれも相続税法34条1項の連帯納付義務を免れさせる効果を有するものではないから,控訴人らの上記主張は採用できない。 (2) 担保徴収手続違反の違法について控訴人らは,大野税務署長及び被控訴人金沢国税局長が延納許可及び- 13 -延納条件変更許可に際して十分な担保を徴すべきであるにもかかわらず,これを怠りながら,bの連帯納付義務を追及することは,信義則違反,徴収権の濫用として許されない旨主張するが,延納許可等があった場合であっても,延納許可を受けた者のその後の資力の変化等により当該許可に係る条件により延納を認めることが適当でないと認める場合にはその許可が取り消される場合があることは相続税法の本来予定するところであり(同法39条7項,結果的に徴求に係る担保から全額の徴)収ができなかったとの一事をもって,担保徴収手続に違反して信義則違反,徴収権の濫用に当たるとはいえず,他にこれを認めるに足りる証拠はないから,控訴人らの上記主張は採用できない。 (3) bが納付すべき税額が不明である違法について控訴人らは,bが納付すべき税額が不明であるから,bに対する課税処分は違法である旨主張し,本件お知らせ(甲26)自体には前記前提事実(2)ウ(ウ)のとおり納付すべき税額の金額的記載はないものの,後記(6)のとおり,bにおいて納付すべき責任限度額を知り得る上,その後,bに対して発付された督促状(甲27の1ないし8,甲28の1及び2)には納付すべき税額が明記されており,bが納付すべき税額が不明であるとはいえないから,控訴人らの上記主張は採用できない。 (4) 確定手続及び納税告知がなされていない違法について控訴人らは,bに対する は納付すべき税額が明記されており,bが納付すべき税額が不明であるとはいえないから,控訴人らの上記主張は採用できない。 (4) 確定手続及び納税告知がなされていない違法について控訴人らは,bに対する連帯納付義務について,確定手続,少なくとも納税の告知が必要であり,これがなされていないbに対する督促処分は違法である旨主張するが,連帯納付義務につき格別の確定手続を要しないことは既に説示したとおりであり,また,納税の告知についても,これを行わなければならない場合は通則法36条1項各号に限定列挙されており,本件はこのいずれの場合にも該当せず,同条項を類推すべき事情もないから,控訴人らの上記主張は採用できない。 - 14 -控訴人らは,bに対する相続税の連帯納付義務の徴収手続が不意打防止策(履行すべき債務の内容を明確にして,予めその履行を請求すること)を講ずべきであるにもかかわらず講じられていない点で違法であるとも主張するが,連帯納付義務の確定は,各相続人等の固有の相続税の納税義務の確定という事実に照応して,法律上当然に生ずるものであって,控訴人ら主張の不意打防止策が必要であるとはいえないから,控訴人らの上記主張は採用できない。 なお,控訴人らは,連帯納付義務の確定手続を不要とした最高裁昭和55年7月1日第三小法廷判決は,共同相続人が共同で相続税申告をし,,た事案についてのものであって本件とは事案が異なるとも主張するが連帯納付義務という相続人の負うべき責任の性質等に照らせば,共同相続人が共同で相続税申告をした場合とそれぞれ単独で相続税申告をした場合との間で異なる取扱いをすべき合理的理由はなく,したがって,上記判決は共同相続人がそれぞれ単独で相続税申告をした場合であっても妥当するというべきであるから,控訴人らの上記主張は採用できない。 (5 合との間で異なる取扱いをすべき合理的理由はなく,したがって,上記判決は共同相続人がそれぞれ単独で相続税申告をした場合であっても妥当するというべきであるから,控訴人らの上記主張は採用できない。 (5) 通則法基本通達8条関係4に違反する違法について控訴人らは,bに対する相続税の連帯納付義務の徴収手続が通則法基本通達8条関係4(4)に基づき納税の告知をすべきであるにもかかわらず,これをしていないから,上記通達に違反して違法である旨主張するが,納税の告知を要しないことは上記(4)で説示したとおりであり,仮にそうでないとしても,本件お知らせ(甲26)により連帯納付責任がある旨通知することをもって上記通達の規定する手続を履践したということができるから,控訴人らの上記主張は採用できない。 (6) 過大督促の違法について控訴人らは,bに対する連帯督促処分1及び2はbが本件相続により受けた利益(80億9250万円)を遙かに超えているから,bに対す- 15 -る上記各連帯督促処分は相続税法34条1項に違反して違法である旨主張するが,相続税法34条1項は連帯納付義務者の責任を相続等により受けた利益の価額に限定したにすぎず,連帯納付義務の範囲それ自体を限定したものではなく,また,連帯督促処分1及び2に先立ちbに送付された本件お知らせ(甲26)には相続税法34条1項の規定により相続によって受けた利益の価額を限度として,他の相続人と連帯して納付する責任がある旨明記され,連帯督促処分1(甲27の1ないし8)及び同2(甲28の1及び2)にも『あなたは相続税法第34条1項の規定による連帯納付の義務があります』とわざわざ手書きで付記されており,bはこれらの記載から連帯納付義務者の責任の範囲を知り,その具体的な責任限度額も自ら算定し得るのであって,bが本件相続によ 項の規定による連帯納付の義務があります』とわざわざ手書きで付記されており,bはこれらの記載から連帯納付義務者の責任の範囲を知り,その具体的な責任限度額も自ら算定し得るのであって,bが本件相続により受けた利益を超える金額が記載されたとの一事をもって連帯督促処分1及び2が相続税法34条1項に違反するとはいえないから,控訴人らの上記主張は採用できない」。 「」「()」(10) 原判決29頁16行目の時効が中断されの次に通則法73条1項を加える。 (11) 原判決30頁3行目から36頁5行目までを次のとおり改める。 「7aに対してした延納許可等が国家賠償法上違法か(乙事件争点(1))について(1) 控訴人らは,大野税務署長及び被控訴人金沢国税局長による延納許可及び延納条件変更許可が担保徴求義務(相続税法38条4項,通則法基本通達『第50条関係担保の種類』の『9担保の額)及び担保』(,),維持義務通則法51条1項相続税法40条2項に違反したから国家賠償法1条1項にいう違法である旨主張する。 アしかし,国家賠償法1条1項の「違法」とは,公権力の行使に当たる公務員が個別の国民に対して負担する職務上の法的義務に違背- 16 -することをいうのである。 ,,,イ控訴人らは税務署長等には相続税の延納を許可するに当たり担保徴求義務があり,その後は担保維持義務がある旨主張する。そ,,,,してなるほど税務署長は相続税の延納の許可をする場合にはその延納金額に相当する担保を徴さなければならず(相続税法38条4項,延納の申請者や延納の条件変更の申請者が提供しようと)する担保が適当でないと認めるときは,その変更を求めることができ,当該申請者がその求めに応じなかったときは,その申請を却下することができるか ,延納の申請者や延納の条件変更の申請者が提供しようと)する担保が適当でないと認めるときは,その変更を求めることができ,当該申請者がその求めに応じなかったときは,その申請を却下することができるから(相続税法39条2項ただし書,税務署長)等のこのような権限ないし職責を担保徴求義務ということができないではなく,また,税務署長等は,担保として提供された財産の価額又は保証人の資力の減少その他の理由によりその国税の納付を担保することができないと認めるときは,その担保を提供した者に対し,増担保の提供,保証人の変更その他の担保を確保するため必要な行為をすべきことを命ずることができるから(通則法51条1項,税務署長等のこのような権限ないし職責を担保維持義務とい)うことができないではない。 しかし,これらの義務は,相続税を確実に徴収するために税務署長等に課せられた国に対する職務上の義務と解すべきであって,これが連帯納付義務者に対して負担する法的な義務であるとは直ちには解し難い。 もっとも,本来的に相続税を納付すべき義務者(本来的納税義務者)が負担する当該相続税の連帯納付義務者としては,税務署長等が本来的納税義務者に対して不十分な担保で相続税の延納を許可したために,その後の担保価値の下落等により,延納を許可しないで速やかに本来的納税義務者に対する滞納処分を行った場合よりも,- 17 -事実上多額の負担を被ることがあるから,税務署長等による担保徴求義務及び担保維持義務の履践の有無及び程度が,連帯納付義務者やその第二次納税義務者にとって,あるいは利益に作用し,あるいは不利益に作用することがあるが,そのような利益あるいは不利益は,当該税務署長等が国に対して負担する担保徴求義務及び担保維持義務の履践いかんによる反射的な利益であり,そのようなことが 用し,あるいは不利益に作用することがあるが,そのような利益あるいは不利益は,当該税務署長等が国に対して負担する担保徴求義務及び担保維持義務の履践いかんによる反射的な利益であり,そのようなことがあるからといって,税務署長等の上記担保徴求義務及び担保維持義務が当該納税義務に係る連帯納付義務者やその第二次納税義務者に対する関係でも職務上の法的義務となるものとまでは解されない。 ウそして,仮に税務署長等の上記担保徴求義務及び担保維持義務が当該納税義務に係る連帯納付義務者やその第二次納税義務者に対する関係でも職務上の法的義務となるとしても,税務署長等による延納許可及び延納条件変更許可の際に徴求した担保が結果的に延納税額を全額満足させるに足りるものではなく,結果的に不足が生じたとしても,そのことから直ちに当該税務署長等について,上記担保徴求義務及び担保維持義務に違反して,国家賠償法1条1項にいう違法があったとの評価を受けるものではなく,当該税務署長等が延納許可又は延納条件変更許可の要件を認定,判断する上において,職務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく漫然とこれを行ったと認め得るような事情がある場合に限り,上記違法の評価を受けるものと解するのが相当である。 控訴人らは,本件において,aから徴した担保がその負担する相続税の納付義務の担保としての目的を全く達成できなかったことから,国家賠償法1条1項にいう違法(仮に大野税務署長らが財産評価基本通達に従って担保評価をしていたとしても,本件における同通達の適用あるいは同通達自体が憲法や法令に違反する旨の主張を- 18 -含む)がある旨主張するが,上記説示に照らして採用できない。 。 (2) 上記(1)ウの観点から,本件を更に検討するに,証拠(甲67の1ないし9,乙6,7)及び弁論の全趣旨によ の主張を- 18 -含む)がある旨主張するが,上記説示に照らして採用できない。 。 (2) 上記(1)ウの観点から,本件を更に検討するに,証拠(甲67の1ないし9,乙6,7)及び弁論の全趣旨によれば,大野税務署長による延納許可及び延納条件変更許可の際に徴求した担保は別紙『aの提供した延納担保の状況』に,延納許可及び延納条件変更許可後の実際の納付状況は別紙『aの納付状況』に,各記載のとおりであったこと,(,()が認められるところその提供に係る担保なお 証拠 後記各証拠及び弁論の全趣旨によれば,別紙『aの提供した延納担保の状況』の提供された担保欄のA株式会社及びE株式会社はk株式会社と甲『』(8,B株式会社はl株式会社と(甲9,C株式会社及びF株式会))社は株式会社mと(甲12,D株式会社はn株式会社と(甲11,))G株式会社はo株式会社と(甲10,それぞれ認められる)や実)。 際の回収状況等(別紙『aの納付状況』に加え,弁論の全趣旨によれば,人的担保である保証人から少なくとも4億0612万4449円。),,を回収したことが認められるを併せ考慮すると大野税務署長はaからの延納許可申請及び延納条件変更許可申請の当否を審査するに当たり,その相続税額が極めて多額であって,その一時の納付には相当の困難を伴うことのほか,延納担保物がいわゆる非上場株式であったり,法人保証であったり,その評価には高度な専門的知識を必要とする等の本件の特殊性にも十分に配慮した上で,その要件充足性を判断したものと推認され,その評価の具体的な算出過程は必ずしも明らかでないものの,大野税務署長が延納許可をするに際し,aから提供を受けた担保について可能な限り適正評価をし,これによる担保が延納税額を充足することを確認し,延納条件変更 体的な算出過程は必ずしも明らかでないものの,大野税務署長が延納許可をするに際し,aから提供を受けた担保について可能な限り適正評価をし,これによる担保が延納税額を充足することを確認し,延納条件変更許可の際も,必要に応じて,既に徴求した担保の評価を見直し,担保不足があると判断した場合には増担保を要求することにより,延納の継続を認めてきたこと- 19 -が窺われるのであって(なお,担保物が非上場株式であることは,一般的にはその換価困難性,評価困難性等の観点から徴求すべき担保としての当否に慎重な検討を要するものの,そのような検討が尽くされた以上,担保物が非上場株式であるとの一事をもって違法であるとはいえない。また,証拠(乙1)及び弁論の全趣旨によれば,昭和53年当時から非上場株式を延納の担保として認める取扱いがなされていたことが認められ,本件の延納許可及び延納条件変更許可についてのみ従前の取扱いと異にしなければならないとする事情はないから,控訴人ら主張の相続税法基本通達39-2の適用前であるとしても直ちに違法になると評価すべきものではない,大野税務署長が延納許。)可又は延納条件変更許可の要件を認定,判断する上において,職務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく漫然とこれを行ったと認め得るような事情があるとはいえないから,国家賠償法1条1項にいう違法があったとはいえず,他にこれを認めるに足りる証拠はない。 控訴人らは,被控訴人金沢国税局長についても大野税務署長と同様の違法事由を主張し,証拠(乙6)によれば,上記延納許可及び延納条件変更許可についての指導又は検討という形式で金沢国税局による関与があったことが認められるものの,大野税務署長につき国家賠償法1条1項にいう違法があったとはいえない以上,被控訴人金沢国税局長についても同違法 についての指導又は検討という形式で金沢国税局による関与があったことが認められるものの,大野税務署長につき国家賠償法1条1項にいう違法があったとはいえない以上,被控訴人金沢国税局長についても同違法があるとはいえないというべきである。 (3) したがって,国家賠償法1条1項にいう違法に関する控訴人らの主張は採用できない(なお,上記説示に照らせば,上記延納許可又は延納条件変更許可について,大野税務署長及び被控訴人金沢国税局長に故意過失があったといえないことも明らかである」。)。 当審における追加主張に対する判断(1) 控訴人らは,bに対する関係での補充性の判断において,b所有のkの株- 20 -式の評価を本件告知処分時で行うとの理由だけで補充性ありとすることは,相続開始から本件告知処分までの間に生じた下落による不利益をb及び控訴人らだけに一方的に強いるものであって,憲法29条及び31条に違反する旨主張するが,b及び控訴人らの財産権に対する制約は納税の義務(憲法30条)に基づくものであり,公共の福祉(憲法29条2項)による制約としてb及び控訴人らが当然受忍すべきものであって,憲法29条に違反するとはいえない。また,行政手続について憲法31条による保障が及ぶと解すべき場合であっても,一般に,行政手続は,刑事手続とその性質においておのずから差異があり,また,行政目的に応じて多種多様であるから,行政処分の相手方に事前の告知,弁解,防御の機会を与えるかどうかは,行政処分により制限を受ける権利利益の内容,性質,制限の程度,行政処分により達成しようとする公益の内容,程度,緊急性等を総合較量して決定されるべきものであって,常に必ずそのような機会を与えることを必要とするものではないと解するのが相当であるところ(最高裁平成4年7月1日大法廷判決・民 する公益の内容,程度,緊急性等を総合較量して決定されるべきものであって,常に必ずそのような機会を与えることを必要とするものではないと解するのが相当であるところ(最高裁平成4年7月1日大法廷判決・民集46巻5号437頁,既に説示した連帯納付義務の性質,第二次納税義)務の制度趣旨,その負担すべき責任限度額等に照らせば,本件において,b及び控訴人らに対して事前に告知,弁解,防御の機会を与える旨の規定がなくても,憲法31条に違反するとはいえない。したがって,控訴人らの上記主張は採用できない。 (2) 控訴人らは,原判決がaに対する担保徴収手続及びbに対する徴収手続の違法が本件告知処分等に承継されないと判断したのに対して,第三者の所有物を没収するには犯罪に関係する場合ですら,第三者に告知,弁解,防御の機会を与えなければ,憲法29条及び31条に違反するのであるから(最高裁昭和37年11月28日大法廷判決・刑集16巻11号1593頁等,)bが同じ相続人から相続をしたという理由で,b及び控訴人らがこれらの機会を全く奪われて財産を強制徴収されるのは,憲法29条及び31条に違反- 21 -する旨主張するが,既に説示したとおり,aに対する担保徴収手続及びbに対する徴収手続について承継されるべき違法があるとはいえないから,控訴人らの上記主張は採用できない。 結論 よって,控訴人らの請求をいずれも棄却した原判決は相当であり,本件控訴はいずれも理由がないからこれを棄却することとして,主文のとおり判決する(なお,控訴人らは,平成18年4月14日付け第4準備書面を提出して口頭弁論の再開を申し立てたが,上記準備書面の内容を検討しても,口頭弁論の再開の必要は認められないので,これをしない。 。)名古屋高等裁判所金沢支部第1部裁判長裁判官長門栄吉 提出して口頭弁論の再開を申し立てたが,上記準備書面の内容を検討しても,口頭弁論の再開の必要は認められないので,これをしない。 。)名古屋高等裁判所金沢支部第1部裁判長裁判官長門栄吉裁判官田中秀幸裁判官渡邉和義はてん補のため署名押印することができない。 裁判長裁判官長門栄吉
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