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主文 原判決を破棄する。被告人A1、同A2及び同A3を各罰金一〇、〇〇〇円に、被告人A4を罰金八、〇〇〇円に処する。右各罰金を完納することができないときは、金五〇〇円を一日に換算した期間当該被告人を労役場に留置する。原審における訴訟費用中証人B(第六回乃至第一二回各公判期日出頭の分)、同C(第一二回及び第一四回各公判期日出頭の分)、同D(第一四回公判期日出頭の分)、同E(第二四回公判期日出頭の分)、同F(第三四回公判期日出頭の分)、同G、同H、同I、同J、同K、同L、同M、同N、同O、同P、同Q、同R、同S及び同Tに支給した分並びに当審における訴訟費用は、被告人らの連帯負担とする。本件公訴事実中監禁の点については、被告人らは、いずれも無罪。理由 本件各控訴の趣意は、末尾に添付した被告人ら共同作成名義の控訴趣意書と題する書面三通に記載しであるとおりであるから、これについて、左のとおり判断する。(一) 公訴の不法受理又は訴訟手続の法令違反並びに審判の対象及び法令の適用に関する過誤の論旨について本件起訴状の公訴事実の記載によれば、その二つの訴因である監禁と暴力行為等処罰ニ関スル法律違反とについて、どの部分が右のいずれの訴因に当るものであるかが明確を欠くものがあつたけれども、記録に顕われた原審における審理の経過に徴すれば、その後公判廷における検察官の釈明により、右二つの訴因が特定され、かつ、この両者は、併合罪の関係において起訴されたものであることが明らかにされたものということができるから、起訴状の記載だけでは訴因の特定が充分ではなかつたからといつて、公訴提起の手続が無効であるというわけにはいかず、従つて、原裁判所が公訴を棄却することなく、実体の審 されたものということができるから、起訴状の記載だけでは訴因の特定が充分ではなかつたからといつて、公訴提起の手続が無効であるというわけにはいかず、従つて、原裁判所が公訴を棄却することなく、実体の審理及び判決をしたことについては、所論のように不法に公訴を受理したもの又に判決に影響を及ぼすことの明らかな訴訟手続上の法令の違反があるものとするわけにはいかない。 、原裁判所が公訴を棄却することなく、実体の審 されたものということができるから、起訴状の記載だけでは訴因の特定が充分ではなかつたからといつて、公訴提起の手続が無効であるというわけにはいかず、従つて、原裁判所が公訴を棄却することなく、実体の審理及び判決をしたことについては、所論のように不法に公訴を受理したもの又に判決に影響を及ぼすことの明らかな訴訟手続上の法令の違反があるものとするわけにはいかない。それゆえ、これらの点に関する論旨は、理由がないものといわなければならない。なお、原判決が右の監禁と暴力行為等処罰ニ関スル法律違反とをともに認定しながら、法令の適用にあたつて、これを一個の行為で二個の罪名に触れるものとして処断したことは、理論的に首肯し得ないものがあるけれども、当裁判所は、後に説示するとおり、右公訴事実中監禁の点については、犯罪の証明がないものとし、判決に影響を及ぼすことの明らかな事実の誤認があることを理由に原判決を破棄し、暴力行為等処罰ニ関スル法律違反の事実だけを認定して有罪の判決をするのであるから、原判決の右のような措置が所論のように審判の請求を受けた事件について判決をせず、審判の請求を受けない事件について判決をし、かつ、法令の適用を誤つたものであるとする論旨に対しては、判断する必要はない。(二) 正当行為、正当防衛、緊急避難及び期待可能性不存在の論旨について労働者の団結権及び団体行動権が基本的人権として憲法上保障されていることは、所論のとおりである。しかしながら、基本的人権といえども、これを濫用することは許されず、公共の福祉に反する場合には法律をもつて制限することができることは、憲法第一二条後段及び第一三条の規定に徴して明らかなところであつて、無制限な保障を与えられているものではない。労働者の団体行動が多数の団結による威力を伴うことは当然であるが、その威力は、 ることは、憲法第一二条後段及び第一三条の規定に徴して明らかなところであつて、無制限な保障を与えられているものではない。労働者の団体行動が多数の団結による威力を伴うことは当然であるが、その威力は、秩序ある行動によつて示すべきものであつて、無秩序な暴力が許さるべきはずはない。すなわち、多衆の威力を示して他人に暴行あるいは脅迫を加えるがごときは労働組合の正当な行為といえないことは、労働組合法第一条第二項の規定に徴するも明らかなところであつて、これが暴力行為等処罰ニ関スル法律第一条第一項により処罰さるべき場合のあることは、いうまでもない。 多数の団結による威力を伴うことは当然であるが、その威力は、秩序ある行動によつて示すべきものであつて、無秩序な暴力が許さるべきはずはない。すなわち、多衆の威力を示して他人に暴行あるいは脅迫を加えるがごときは労働組合の正当な行為といえないことは、労働組合法第一条第二項の規定に徴するも明らかなところであつて、これが暴力行為等処罰ニ関スル法律第一条第一項により処罰さるべき場合のあることは、いうまでもない。そして、原審における審理の結果及び当審における事実の取調の結果を検討するときは、当時U株式会社W営業所においては、X労働組合と乙労働組合乙支部とがあつて相対立し、右X組合の組合員中から右乙組合乙支部に移る者が次第にその数を増したので、X組合側では、これを防止して組合員の結束を図るため日夜苦慮していれものであつて、被告人A2及び同A4は、それぞれ右X組合の組合長及び副組合長であり、その他の被告人らは、同組合の支援者であつて、Bが右乙組合乙支部の支部長であつたことは、認められるけれども、被告人らのBに対する本件所為については、Bが右X組合又はその組合員に対しいわゆる切崩等による急迫不正の侵害をしたため、この侵害に対し右労働組合の組合員の団結権又はその他の権利を擁護するため、やむを得ずになした行為であるとか、あるいは、右組合や組合員が受けていた現在の危難を避けるためやむを得ずになした行為であるとか、はたまた、通常人であれば、何人が被告人らの立場にあつても、他の適法行為を期待し得ない状況にあつたとかいうがごとき事情にいたつては、到底、これを認むべき跡はない。従つて、被告人らの所為が所論のように正当行為、正当防衛又 ば、何人が被告人らの立場にあつても、他の適法行為を期待し得ない状況にあつたとかいうがごとき事情にいたつては、到底、これを認むべき跡はない。従つて、被告人らの所為が所論のように正当行為、正当防衛又は緊急避難として、あるいは、いわゆる期待可能性がないものとして、違法性あるいは責任性を阻却するものということはできない。それゆえ、これらの点に関する論旨も、理由がないものといわなければならない。(三) 事実誤認の論旨について<要旨>原審における審理の結果及び当審における事実の取調の結果を検討すれば、後記のように、被告人らがBに対し多衆の威力を示して暴行及び脅迫をしたことは、これを認めるに充分であつて、原審における証人B及び同Cの右認定に副う各供述が所論のように措信し得ないものとはみられず、また、被告人らその他の関係者の検察官や司法警察員に対する供述調書に顕われた供述中同人らの公判廷における供述と異る部分が、所論のように捜査官の強制、誘導等による任意性や信憑性を欠くものと解すべきいわれはなく、他に右認定を左右するに足りる証拠はない。 力を示して暴行及び脅迫をしたことは、これを認めるに充分であつて、原審における証人B及び同Cの右認定に副う各供述が所論のように措信し得ないものとはみられず、また、被告人らその他の関係者の検察官や司法警察員に対する供述調書に顕われた供述中同人らの公判廷における供述と異る部分が、所論のように捜査官の強制、誘導等による任意性や信憑性を欠くものと解すべきいわれはなく、他に右認定を左右するに足りる証拠はない。この点に関する所論は、証拠の判断その他に関する独自の見解に基くものであつて、容認することはできない。しかし、原判決援用の証拠をその他の原審における審理の結果及び当審における事実の取調の結果と照らし合わせて検討するときは、本件当時Bが被告人らやその他の者に取り囲まれて脱出不能の状態にあつたとは、認め難いので、被告人がか当時原判示のように他の組合員や支援団体員らと共謀してBを取り囲んでその自由を拘束し、同人の脱出を不能ならしめてこれを不法に監禁した旨認定した原判決は、この点において事実の誤認をおかしたものといわなければならない。そして、この誤認は、判決に影響を及ぼすことが明らかなものということができる。従つて、この めてこれを不法に監禁した旨認定した原判決は、この点において事実の誤認をおかしたものといわなければならない。そして、この誤認は、判決に影響を及ぼすことが明らかなものということができる。従つて、この点において、論旨は、理由があつて、原判決は、破棄を免れない。そこで、刑事訴訟法第三九七条第一項により、原判決を破棄し、同法第四〇〇条但書により、当審において更に左のとおり判決をする。(罪となるべき事実)被告人A1は、栃木県第二区から選出された衆議院議員で、昭和三〇年二月施行の衆議院議員選挙の際も同選挙区から立候補して当選した者であつで、Z党に属する者、被告人A2は、昭和二五年一月頃から宇都宮市に本社を有するU株式会社のW営業所に同営業部所属自動車運転手として勤務し、昭和二九年一二月中旬同営業所の従業員によつて結成されたX労働組合の組合長であつた者、被告人A4は、昭和二二年九月頃から同会社同営業所に同営業所所属自動車運転手として勤務し、右X組合の副組合長であつた者、被告人A3は、昭和三〇年一月頃Y株式会社なる電気器具の販売を目的とする会社を設立してその社長となり、その業務をつかさどるかたわら、Z党甲支部副支部長をしていた者である。 所属自動車運転手として勤務し、昭和二九年一二月中旬同営業所の従業員によつて結成されたX労働組合の組合長であつた者、被告人A4は、昭和二二年九月頃から同会社同営業所に同営業所所属自動車運転手として勤務し、右X組合の副組合長であつた者、被告人A3は、昭和三〇年一月頃Y株式会社なる電気器具の販売を目的とする会社を設立してその社長となり、その業務をつかさどるかたわら、Z党甲支部副支部長をしていた者である。ところで、右U株式会社においては、右W営業所にX組合が結成された後、他の営業所の従業員によつて、昭和三〇年一月W営業所における右X組合の組合員を除く同会社の全従業員を対象として乙労働組合が結成され、次いで、同年二月二五日右W営業所においても乙労働組合乙支部が結成され、同営業所丙出張所に勤務する事務員Bがその支部長となつた。かくして、右W営業所においては、二つの労働組合が相対立するに至つたが、X組合の組合員の中で同組合から脱退して乙組合乙支部に移る者が次第にその数を増して行つたので、X組合側では、その対策の一つ た。かくして、右W営業所においては、二つの労働組合が相対立するに至つたが、X組合の組合員の中で同組合から脱退して乙組合乙支部に移る者が次第にその数を増して行つたので、X組合側では、その対策の一つとして、組合員の家族の結束を図るため、同年三月二九日夜足利市a町所在戊屋において足利市在住の組合員家族の懇談会を開いたが、その懇談会には、被告人らも出席し、X組合の組合員や家族のほか、栃木県丁労働組合協議会会長己ら外部支援団体員数名も出席した。これよりさき、同日夕刻頃、右W営業所に勤務するX組合の組合員である女子車掌庚が、同日の勤務を終つて右会社のバスで佐野市から居住地の足利市に帰り、同営業所丙出張所に立ち寄つたところ、同出張所に勤務していた乙組合乙支部長である前記Bが、あらかじめ右懇談会の開催されることを知つていて、同女に対し、「乙から誰か乗つて来なかつたか、今日地区労や県労の奴らが来るわけだ、おれは地区労や県労の奴らが押しかけて来るのを待つているんだ。」と言つて、同女をからかつたので、同夜右懇談会に出席した同女が参会者にこのことを話したところ、これを直接又は間接に聞いた参会者の多くが、Bが真実X組合の支援団体員らとの面会を希望して待つている旨述べたかのように誤解するに至り、かねがねX組合側においては、X組合の組合員が乙組合乙支部に移るのは、主として乙組合乙支部長Bの切崩工作によるものとして、憤激していたおりであつたので、参会者らは、この機会を利用してBを詰問攻撃し、X組合に有利な確約をさせるため、大挙して同人方に赴くことに決し、右懇談会の終了後、これに出席していた被告人A2、同A4をはじめX組合員約一〇名並びに被告人A1、同A3及び前記栃木県丁労働組合協議会会長己その他の外部支援団員数名は、同日午後一一時過頃右Bの居住する足利市b町c番 て乙組合乙支部長Bの切崩工作によるものとして、憤激していたおりであつたので、参会者らは、この機会を利用してBを詰問攻撃し、X組合に有利な確約をさせるため、大挙して同人方に赴くことに決し、右懇談会の終了後、これに出席していた被告人A2、同A4をはじめX組合員約一〇名並びに被告人A1、同A3及び前記栃木県丁労働組合協議会会長己その他の外部支援団員数名は、同日午後一一時過頃右Bの居住する足利市b町c番 これに出席していた被告人A2、同A4をはじめX組合員約一〇名並びに被告人A1、同A3及び前記栃木県丁労働組合協議会会長己その他の外部支援団員数名は、同日午後一一時過頃右Bの居住する足利市b町c番地U株式会社W営業所丙出張所に到り、就寝中のBに面会を求めた。そこで、Bは、夜遅くの訪問者に不審の念を抱きながら、同出張所の階下事務室に現われ、右の者らとの面会に応じたところ、右参集者らは、主として被告人A2においてBにX組合に対する切崩工作を止めるように要求するとともに、同被告人をはじめ他の参集者中数名も、乙組合側の行動を非難する発言をし、同組合乙支部長としてのBの責任を鋭く追求した。これに対し、Bは、右切崩工作なるものは無根のことであるとしてこれを否定するとともに、参集者らの非礼を怒つてその退去を求め、階上の自己の居室へ引き上げようとした。ここにおいて、被告人ら及びその他の参集者らは、この際BからX組合に有利な確約を得るには、同人を屋外に連れ出して同様の追求を続けるほかはないと考え、同人の態度如何によつては同人に対し多衆の威力を示して暴行又は脅迫をするような事態となるべきことも認識しながら、これにより所期の目的を達成しようとの意思を相互に相通じ、直ちにBを取り囲んで同人を屋外に連れ出し、右出張所から東方へ約三〇メートル離れた同市b町d番地辛旅館前道路上に来た際、Bの強硬な態度に憤激した同人を取り囲んだ右参集者の一人がBの腰部を背後から突き、同人が転倒するや、参集者の他の一人が、Bの左足を蹴つた上、靴でこれを踏み付け、同人が起き上がつた後も、約二〇分間にわたつて同人に対し前同様の追求を繰り返した後、Bを促して、ともにそこから東北方へ約二四〇メートル離れた壬川南側堤防上に赴き、ここでもBを囲んで約一時間三〇分の間同人に同様の追求を繰り返すとと 間にわたつて同人に対し前同様の追求を繰り返した後、Bを促して、ともにそこから東北方へ約二四〇メートル離れた壬川南側堤防上に赴き、ここでもBを囲んで約一時間三〇分の間同人に同様の追求を繰り返すとともにX組合から乙組合乙支部へ移つた者の加入者名簿の引渡を求めたが、その間において、Bがこれに応ずる気配がないのを見るや、同人を取り囲んでいた右参集者の一人は、Bの腰部附近を革靴をはいた足で蹴り、被告人A3は、Bの左腕を捻じ上け、更に、「こんなずるい奴は川に押し飛ばして冷やしてやれ。 東北方へ約二四〇メートル離れた壬川南側堤防上に赴き、ここでもBを囲んで約一時間三〇分の間同人に同様の追求を繰り返すとともにX組合から乙組合乙支部へ移つた者の加入者名簿の引渡を求めたが、その間において、Bがこれに応ずる気配がないのを見るや、同人を取り囲んでいた右参集者の一人は、Bの腰部附近を革靴をはいた足で蹴り、被告人A3は、Bの左腕を捻じ上け、更に、「こんなずるい奴は川に押し飛ばして冷やしてやれ。」と言つて同人を脅迫し、その後、小雨が降つて来たことと堤防上の喧騒に驚いて出て来た附近に居住するGに誘われたのを機に、翌三〇日午前一時三〇分頃被告人らを含む参集者合計一〇余名は、Bとともに附近の東南方堤防下の右G方に赴き、同人方屋内において、約一時間にわたつてBに前同様の要求をしたほか、X組合及び乙組合乙支部の合同大会を開くことを要求したが、Bが確答をしなかつたので、同日午前二時三〇分頃またBとともに前記堤防上に戻り、更に約三〇分間同人を取り囲んで同様の要求を繰り返したが、その際、同人が依然確答をしないことを憤慨した被告人A3が、「こんなずるい奴はどうしても川の中に入れなければならない。」と言つてBを脅迫するとともに、同人の両腕を後から捻し上げ、もつて、被告人らは、右Bに対し、多衆の威力を示して暴行及び脅迫をしたものである。(証拠説明省略)(併合罪となる前科の罪)被告人A2は、昭和三二年五月一六日足利簡易裁判所において道路交通取締法違反罪で略式命令により科料五〇〇円に処せられ、この裁判は、同年六月一日確定し、また、被告人A3は、昭和三四年一一月二八日宇都宮地方裁判所足利支部において公文書毀棄、傷害、有価証券偽造、同行使、詐欺の罪で懲役一年二月、四年間執行 円に処せられ、この裁判は、同年六月一日確定し、また、被告人A3は、昭和三四年一一月二八日宇都宮地方裁判所足利支部において公文書毀棄、傷害、有価証券偽造、同行使、詐欺の罪で懲役一年二月、四年間執行猶予の判決を言い渡され、この裁判は、同年一二日一三日確定したものであつて、右各事実は、それぞれ検察事務官行成の被告人A2に対する昭和三三年一二月一五日付前科調書及び被告人A3に対する昭和三六年一月三一日付前科調書の各記載によつて、これを認める。(法令の適用)被告人らの所為は、いずれも暴力行為等処罰ニ関スル法律第一条第一項、罰金等臨時措置法第二条第一項、第三条第一項第二号に該当するが、被告人A2及び同A3については、それぞれ前示のような前科の罪があつて、これと本件の罪とは、刑法第四五条後段の併合罪であるから、同法第五〇条により、未だ裁判を経ない本件の罪について更に処断することとし、被告人らについて、いずれも所定刑中罰金刑を選択し、その金額の範囲内で被告人A1、同A2及び同A3を各罰金一〇、〇〇〇円に、被告人A4を罰金八、〇〇〇円に処し、右各罰金を完納することができないときは、同法第一八条第一項により、金五〇〇円を一日に換算した期間当該被告人を労役場に留置し、訴訟費用については、刑事訴訟法第一八一条第一項本文、第一八二条により、主文第四項掲記のとおりこれを被告人らに連帯して負担させることとする。 ずれも所定刑中罰金刑を選択し、その金額の範囲内で被告人A1、同A2及び同A3を各罰金一〇、〇〇〇円に、被告人A4を罰金八、〇〇〇円に処し、右各罰金を完納することができないときは、同法第一八条第一項により、金五〇〇円を一日に換算した期間当該被告人を労役場に留置し、訴訟費用については、刑事訴訟法第一八一条第一項本文、第一八二条により、主文第四項掲記のとおりこれを被告人らに連帯して負担させることとする。本件公訴事実中、被告人らか他の前記X組合の組合員や外部支援団体員と共謀の上、昭和三〇年三月二九日午後一一時過頃Bを前記U株式会社W営業所丙出張所から強いて連れ出し、それ以来、順次前記辛旅館前道路上、壬川南側堤防上、G方屋内を経て、再度右堤防上に戻り、翌三〇日午前三時頃に至るまでの間、Bを取り囲んでその自由を拘束し、同人の脱出を不能ならしめてこれを て連れ出し、それ以来、順次前記辛旅館前道路上、壬川南側堤防上、G方屋内を経て、再度右堤防上に戻り、翌三〇日午前三時頃に至るまでの間、Bを取り囲んでその自由を拘束し、同人の脱出を不能ならしめてこれを不法に監禁したとの点については、さきに判断したとおり犯罪の証明がないから、刑事訴訟法第四〇四条、第三三六条後段により、被告人らに対し、いずれも無罪の言渡をすべきものである。よつて、主文のとおり判決する。(裁判長判事尾後貫荘太郎判事堀真道判事堀義次)
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