平成19(行ウ)775等 青色申告承認取消処分取消等請求事件

裁判年月日・裁判所
平成20年10月31日 東京地方裁判所 租税
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本件は、原告A株式会社及び原告B株式会社が、それぞれの法人税に係る青色申告の承認取消し及び重加算税の賦課決定処分の取消しを求めた事案である。原告Aは平成16年4月1日から平成17年3月31日までの事業年度、原告Bは平成15年7月1日から平成16年6月30日までの事業年度に関して、処分行政庁から青色申告の承認取消し及び重加算税の賦課決定を受けた。主要な争点は、法人税法127条1項3号に該当する事由が存在するか否かであり、裁判所は、原告らの主張を退け、該当事由が存在すると判断した。結果として、原告らの請求は棄却され、訴訟費用は原告らの負担となった。

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判決文本文30,047 文字)

-- 主文 原告らの請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は,原告らの負担とする。 事実 及び理由第1請求 処分行政庁が平成18年7月7日付けで原告A株式会社に対してした平成16年4月1日から平成17年3月31日までの事業年度以後の法人税に係る青色申告の承認の取消処分を取り消す。 処分行政庁が平成18年7月7日付けで原告A株式会社に対してした平成16年4月1日から平成17年3月31日までの事業年度の法人税に係る重加算税の賦課決定処分を取り消す。 処分行政庁が平成18年7月7日付けで原告B株式会社に対してした平成15年7月1日から平成16年6月30日までの事業年度以後の法人税に係る青色申告の承認の取消処分を取り消す。 処分行政庁が平成18年7月7日付けで原告B株式会社に対してした平成15年7月1日から平成16年6月30日までの事業年度の法人税に係る重加算税の賦課決定処分を取り消す。 第2事案の概要 本件は,原告A株式会社(以下「原告A」という)の平成16年4月1日か。 (「」ら平成17年3月31日までの事業年度以下平成17年3月期の事業年度という)の法人税及び原告B株式会社(以下「原告B」という)の平成15。 。 年7月1日から平成16年6月30日までの事業年度(以下「平成16年6月期の事業年度」という)の法人税につき,それぞれ法人税法(平成18年法律。 第10号による改正前のもの。以下同じ)127条1項3号に該当する事由が。 あるとして,平成18年7月7日付けで当該各事業年度以後の法人税に係る青色申告の承認の取消処分及び当該各事業年度の法人税に係る重加算税の賦課決-- 定処分がされたため,原告らが,同号に該当する事由は存しない等として,これらの処分の取消しを求めている事案である。 色申告の承認の取消処分及び当該各事業年度の法人税に係る重加算税の賦課決-- 定処分がされたため,原告らが,同号に該当する事由は存しない等として,これらの処分の取消しを求めている事案である。 関連法令等の定め(1)法人税法127条1項121条第1項(青色申告)の承認を受けた内国法人につき次の各号のいずれかに該当する事実がある場合には,納税地の所轄税務署長は,当該各号に定める事業年度までさかのぼって,その承認を取り消すことができる。この場合において,その取消しがあったときは,当該事業年度開始の日以後その内国法人が提出したその承認に係る青色申告書(納付すべき義務が同日前。),。 に成立した法人税に係るものを除くは青色申告書以外の申告書とみなす一,二(略)三その事業年度に係る帳簿書類に取引の全部又は一部を隠ぺいし又は仮装して記載し又は記録し,その他その記載又は記録をした事項の全体についてその真実性を疑うに足りる相当の理由があること。 当該事業年度四,五(略)(2)法人税法130条2項税務署長は,内国法人の提出した青色申告書又は連結確定申告書等に係る,法人税の課税標準又は欠損金額若しくは連結欠損金額の更正をする場合にはその更正に係る国税通則法28条2項(更正通知書の記載事項)に規定する更正通知書にその更正の理由を付記しなければならない。 (3)国税通則法68条1項65条1項(過少申告加算税)の規定に該当する場合(同条5項の規定の適用がある場合を除く)において,納税者がその国税の課税標準等又は税額。 等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし,又は仮装し,そ,,の隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときは当該納税者に対し,政令で定めるところにより,過少申告加算税の額の計算 なるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし,又は仮装し,そ,,の隠ぺいし又は仮装したところに基づき納税申告書を提出していたときは当該納税者に対し,政令で定めるところにより,過少申告加算税の額の計算-- の基礎となるべき税額(その税額の計算の基礎となるべき事実で隠ぺいし,又は仮装されていないものに基づくことが明らかであるものがあるときは,当該隠ぺいし,又は仮装されていない事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除した税額)に係る過少申告加算税に代え,当該基礎となるべき税額に100分の35の割合を乗じて計算した金額に相当する重加算税を課する。 (4)国税庁長官の策定に係る平成12年7月3日付け「法人税の重加算税の取扱いについて(事務運営指針(甲15。以下「事務運営指針」という))」。 は,国税通則法(下記の引用部分では「通則法」という)68条1項又は2。 項の規定の適用に関し留意すべき事項等を下記のとおり定めている。 記「第1賦課基準(隠ぺい又は仮装に該当する場合) 通則法第68条第1項又は第2項に規定する「国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし,又は仮」,,(「」。)装しとは例えば次に掲げるような事実以下不正事実というがある場合をいう。 (1)(略)(2)次に掲げる事実(以下「帳簿書類の隠匿,虚偽記載等」という)。 があること。 ①帳簿,原始記録,証ひょう書類,貸借対照表,損益計算書,勘定科目内訳明細書,棚卸表その他決算に関係のある書類(以下「帳簿書類」という)を,破棄又は隠匿していること。 ②帳簿書類の改ざん(偽造及び変造を含む。以下同じ,帳簿書類。)への虚偽記載,相手方との通謀による虚偽の証ひょう書類の作成,帳簿書 (以下「帳簿書類」という)を,破棄又は隠匿していること。 ②帳簿書類の改ざん(偽造及び変造を含む。以下同じ,帳簿書類。)への虚偽記載,相手方との通謀による虚偽の証ひょう書類の作成,帳簿書類の意図的な集計違算その他の方法により仮装の経理を行っ-- ていること③帳簿書類の作成又は帳簿書類への記録をせず,売上げその他の収入(営業外の収入を含む)の脱ろう又は棚卸資産の除外をしている。 こと(3)~(6)(略)(使途不明金及び使途秘匿金の取扱い) (略)(帳簿書類の隠匿,虚偽記載等に該当しない場合) 次に掲げる場合で,当該行為が相手方との通謀又は証ひょう書類等の,,,破棄隠匿若しくは改ざんによるもの等でないときは帳簿書類の隠匿虚偽記載等に該当しない。 (1)売上げ等の収入の計上を繰り延べている場合において,その売上げ等の収入が翌事業年度(その事業年度が連結事業年度に該当する場合には,翌連結事業年度。(2)において同じ)の収益に計上されている。 ことが確認されたとき。 (2),(3)(略)(以下略」) 前提事実(争いのない事実,顕著な事実並びに掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)(1)原告Aの法人税の申告に至る経緯ア原告Aは,電気機械器具等の販売及び電気工事の設計施工等を営む同族会社であり,東京都所在の本店のほか,名古屋市,広島市及び富山市に営業所を設置している(甲7)。 イ原告Aの経理についてはC営業所に勤務しているDが担当していた乙,。 (1,2,15)ウDは,平成17年4月,原告AのE営業所から送付された仕訳日計(乙-- 1添付1枚目,乙2別添10)の記載に基づき,平成17年3月分の完成工事収入(以下「本件完成工事収入」という)の金額について,1 平成17年4月,原告AのE営業所から送付された仕訳日計(乙-- 1添付1枚目,乙2別添10)の記載に基づき,平成17年3月分の完成工事収入(以下「本件完成工事収入」という)の金額について,1億14。 94万1180円として同社のパソコンの経理システムに入力し,当該入,()力データに基づき平成17年3月期の事業年度の合計残高試算表乙9の作成をした(甲19,乙1,2,9。 。 )エDは,平成17年5月中旬ころ,原告AのE営業所長であるFから,同年4月以降のE営業所の完成工事収入が減少するため,面倒をみてほしいと頼まれ,同社の代表取締役G(以下,原告Bの代表取締役Gと区別することなく,単に「代表者」という)の賛同を得て,平成17年3月期の事。 業年度に計上する本件完成工事収入を2000万円減額するとともに,当該金額を減収が見込まれていた平成17年4月以降の翌事業年度以下平(「成18年3月期の事業年度」という)の完成工事収入に繰り延べる処理を。 した(甲19,乙1,2,9,11,12)。 オ原告Aは,平成17年5月30日,上記エの金額に基づき,平成17年3月期の事業年度の法人税の確定申告をした(乙3)。 (2)原告Bの法人税の申告に至る経緯ア原告Bは,架線金物及び機械工具の販売並びに輸出入貿易業務等を営む同族会社であり,東京都所在の本店のほか,H営業所を設置している(甲。 14,乙16)(「」。)(「」。)イ株式会社I以下Iというと有限会社J以下J社というは,平成8年3月26日,K航空向けL社製○○型航空機1機のレバレッジド・リース事業を目的とし,Iを出資者,J社を営業者とする匿名組合契約(以下「本件投資契約」という)を締結した(乙2,16)。 。 ウ原告Bは,平成8年6月 向けL社製○○型航空機1機のレバレッジド・リース事業を目的とし,Iを出資者,J社を営業者とする匿名組合契約(以下「本件投資契約」という)を締結した(乙2,16)。 。 ウ原告Bは,平成8年6月25日,I及びJ社との三者契約により,本件,投資契約におけるIの出資者の地位の一部を譲り受ける旨の契約を締結し。 (,)本件投資契約における出資金4000万円の出資者となった乙216-- エ本件投資契約の契約期間は,当初,平成8年3月26日から平成20年3月27日までとされ,事業の計算期間は,毎年1月1日から同年6月末日まで及び毎年7月1日から12月末日まで,ただし,初年度は平成8年3月27日から平成8年6月末日まで,最終年度は平成20年1月1日から同年6月末日までとされていた(乙2,16)。 オところが,本件投資契約は,平成16年1月6日に中途解約となり,これによって,平成16年6月期の事業年度において,平成15年12月31日決算に係る242万2382円及び平成16年6月30日決算に係る。 5777万0842円の合計6019万3224円の投資収益が発生した(甲14,乙2,16)カ原告Bは,上記オの投資収益を分割して,平成16年6月期の事業年度に321万7633円を,翌事業年度(以下「平成17年6月期の事業年度」という)に1203万8644円を,翌々事業年度(以下「平成18。 年6月期の事業年度」という)にその余の残額全額につき各投資収益とし。 て総勘定元帳に計上した(甲14,乙19,25)。 キ原告Bは,平成16年8月24日,上記カの金額に基づき,法人税の確定申告をした(乙17)。 (3)原告Aに対する課税庁の処分等の経緯ア青色申告の承認の取消処分等の経緯処分行政庁が,原告Aに対し,平成18年7月7日付け 4日,上記カの金額に基づき,法人税の確定申告をした(乙17)。 (3)原告Aに対する課税庁の処分等の経緯ア青色申告の承認の取消処分等の経緯処分行政庁が,原告Aに対し,平成18年7月7日付けでした,平成17年3月期の事業年度以後の法人税に係る青色申告の承認の取消処分(以下「原告Aの本件青色申告承認取消処分」という)並びにこれに係る異議。 決定及び審査裁決の経緯は,別表1のとおりである。 イ更正処分並びに過少申告加算税及び重加算税の賦課決定処分等の経緯処分行政庁が,原告Aに対し,平成18年7月7日付けでした,平成17年3月期の事業年度の法人税に係る更正処分,過少申告加算税の賦課決-- 定処分及び重加算税の賦課決定処分(以下「原告Aの本件重加算税賦課決定処分」という)並びにこれらの処分に係る異議決定及び審査裁決の経緯。 は,別表2のとおりである。 ウ処分行政庁は,原告Aに対し,上記アの処分につき「青色申告の承認の取消通知書」を,上記イの各処分につき「法人税額等の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書」を,いずれも平成18年7月7日付けで送付し,これらはいずれも同月10日に原告Aに到達した(甲1,2,弁論の全趣。 旨)(4)原告Bに対する課税庁の処分等の経緯ア青色申告の承認の取消処分等の経緯処分行政庁が,原告Bに対し,平成18年7月7日付けでした,平成16年6月期の事業年度以後の法人税に係る青色申告の承認の取消処分(以下「原告Bの本件青色申告承認取消処分」という)並びにこれに係る異議。 決定及び審査裁決の経緯は,別表3のとおりである。 イ更正処分並びに過少申告加算税及び重加算税の賦課決定処分等の経緯処分行政庁が,原告Bに対し,平成18年7月7日付けでした,平成16年6月期の事業年度の法人税に係る更正処分,過少申告加算 である。 イ更正処分並びに過少申告加算税及び重加算税の賦課決定処分等の経緯処分行政庁が,原告Bに対し,平成18年7月7日付けでした,平成16年6月期の事業年度の法人税に係る更正処分,過少申告加算税の賦課決定処分及び重加算税の賦課決定処分(以下「原告Bの本件重加算税賦課決定処分」という)並びにこれらの処分に係る異議決定及び審査裁決の経緯。 は,別表4のとおりである。 ウ処分行政庁は,原告Bに対し,上記アの処分につき「青色申告の承認の取消通知書」を,上記イの各処分につき「法人税額等の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書」を,いずれも平成18年7月7日付けで送付し,これらはいずれも同月10日に原告Bに到達した(甲8,9,弁論の全趣。 旨)(5)原告らは,平成19年12月26日,本訴を提起した(顕著な事実)。 -- 争点 (1)原告Aの本件青色申告承認取消処分の適法性(2)原告Aの本件重加算税賦課決定処分の適法性(3)原告Bの本件青色申告承認取消処分の適法性(4)原告Bの本件重加算税賦課決定処分の適法性 争点に関する当事者の主張の要旨(1)争点(1)(原告Aの本件青色申告承認取消処分の適法性)について(被告の主張の要旨)ア青色申告承認の取消要件を定める法人税法127条1項3号所定の隠ぺい又は仮装は,重加算税の賦課要件を定める国税通則法68条1項所定の隠ぺい又は仮装と同義と解されている。 そして,重加算税の法的性質については,重加算税を課すべき納税義務,違反が課税要件事実を隠ぺいし又は仮装する方法によって行われた場合に行政機関の行政手続により違反者に課せられるもので,これによって,かかる方法による納税義務違反の発生を防止し,もって徴税の実を挙げようとする行政上の措置と解されているから(最高裁昭和29年(オ 合に行政機関の行政手続により違反者に課せられるもので,これによって,かかる方法による納税義務違反の発生を防止し,もって徴税の実を挙げようとする行政上の措置と解されているから(最高裁昭和29年(オ)第236号同33年4月30日大法廷判決・民集12巻6号938頁,最高裁昭和43年(あ)第712号同45年9月11日第二小法廷判決・刑集24巻10号1333頁,最高裁平成6年(行ツ)第215号同7年4月28日第二小法廷判決・民集49巻4号1193頁(以下「最高裁平成7年4月28日判決」という,重加算税の賦課要件を考える上では,客観的にみて,。))納税者に経済的負担をさせるのが相当であり,真正な納税申告をした者との不公平を是正する必要が生じている場合,すなわち,客観的にみて隠ぺい又は仮装がされ,それに基づき過少申告という納税義務違反の状態を生じていれば足りるものと解され,この点につき,前掲最高裁平成7年4月28日判決は「当初から所得を過少に申告することを意図し,その意図を,-- 外部からもうかがい得る特段の行動をした上,その意図に基づく過少申告をした場合には,重加算税の右賦課要件が満たされるものと解すべきである」と判示している。 。 イ原告Aは,平成17年4月6日にE営業所から売上集計表等の送付を受け,本件完成工事収入を平成17年3月期の事業年度の収益の額に計上すべきとの認識の下に1億1494万1180円として経理システムに入力したにもかかわらず,E営業所長から翌事業年度に収入を繰り延べてほしいとの要望を受けたことや経理担当のDが平成17年3月期の事業年度の税負担に懸念を抱いていたことから,平成17年5月下旬に本件完成工事収入を2000万円減額し,9494万1180円に経理システムのデータを改ざんし,帳簿書類の意図的な集計違算 7年3月期の事業年度の税負担に懸念を抱いていたことから,平成17年5月下旬に本件完成工事収入を2000万円減額し,9494万1180円に経理システムのデータを改ざんし,帳簿書類の意図的な集計違算を行って,かかる経理システムのデータに基づき総勘定元帳及び決算報告書に虚偽記載を行った上,当該決算報告書を添付した法人税の確定申告書を提出したものであり,法人税法127条1項3号及び国税通則法68条1項所定の事実が認められることは明らかである。 ウ原告Aは,事務運営指針第1の3柱書及び同(1)において「相手方との,通謀又は証ひょう書類等の破棄,隠匿もしくは改ざんによるもの等でないとき」は,売上げ等の収入が翌事業年度の収益に計上されていること(以下「翌事業年度への収益計上」という)が確認されれば,同第1の1(2)。 の「帳簿書類の隠匿,虚偽記載等」に該当しない旨規定されているから,本件のように,売上げを繰り延べている場合において,領収証等の証ひょう書類の破棄,隠匿又は改ざんが一切行われていないときは「帳簿書類の,隠匿,虚偽記載等」に該当せず,青色申告承認の取消要件及び重加算税の賦課基準である隠ぺい又は仮装に該当しないと主張する。 しかしながら,平成17年3月期の事業年度においては,経理システムデータの改ざんに基づき,総勘定元帳への虚偽記載を行うことにより,帳-- 簿書類の意図的な集計違算を図り,仮装の経理を行ったことは明らかであり,それは事務運営指針第1の3柱書の「証ひょう書類等の破棄,隠匿もしくは改ざんによるもの等でないとき」に該当しないので,原告Aの主張は理由がない。 (原告Aの主張の要旨)ア事務運営指針第1の3柱書及び同(1)は「証ひょう書類等の破棄,隠匿,もしくは改ざんによるもの等でないとき」に該当し,翌事業年度への いので,原告Aの主張は理由がない。 (原告Aの主張の要旨)ア事務運営指針第1の3柱書及び同(1)は「証ひょう書類等の破棄,隠匿,もしくは改ざんによるもの等でないとき」に該当し,翌事業年度への収益計上が確認されれば,同第1の1(2)の「帳簿書類の隠匿,虚偽記載等」に該当せず,国税通則法68条1項の隠ぺい又は仮装に当たらないことを明らかにしているところ,同第1の3柱書にいう「証ひょう書類」の「証ひょう」とは「取引について企業と外部の相手方との間で取り交わされる,,」,,,。 取引の証拠となる書類をいい注文書納品書領収証等が挙げられる本件では,原告Aは,前記売上げ等の収入の計上を繰り延べるに当たって,相手方との通謀は行っていないし,また,この繰延べをパソコンの経理システムの総勘定元帳に直接入力しただけであって,領収証等の証ひょう書類の破棄,隠匿又は改ざんを一切行うことなく,本件完成工事収入の一部を翌事業年度の4月分として計上し,これに基づき翌事業年度の申告を行っているので,事務運営指針第1の3柱書及び同(1)に該当し「帳簿,,」,,書類の隠匿虚偽記載等に該当しないので隠ぺい又は仮装に当たらず青色申告承認の取消要件及び重加算税の賦課要件を欠いている。 被告は,経理システムのデータの改ざんに基づき,総勘定元帳への虚偽記載,帳簿書類の意図的な集計違算があるので「証ひょう書類等の破棄,,」,隠匿もしくは改ざんによるもの等でないときに当たらないと主張するが証ひょうの意味を誤っており,失当である。 イ前掲最高裁平成7年4月28日判決は,株式の譲渡益収入があるにもかかわらず,これをそもそも収入に全く計上しなかった事案について判示し-- たものである,本件は,当該事業年度に申告しなかった売上げ部分を, 成7年4月28日判決は,株式の譲渡益収入があるにもかかわらず,これをそもそも収入に全く計上しなかった事案について判示し-- たものである,本件は,当該事業年度に申告しなかった売上げ部分を,翌事業年度には申告し,その分の法人税も納付している事案であり,当該収入の申告を全くしていない前記最高裁判例の事案とは根本的に異なっており,本件に当てはめることはできない。 (2)争点(2)(原告Aの本件重加算税賦課決定処分の適法性)について(被告の主張の要旨),()。 ア重加算税の賦課要件については前記(1) 被告の主張の要旨のとおり,,,イ原告Aは原告Aは青色申告法人であり法人税法130条2項により処分行政庁が行った更正処分及び重加算税賦課決定処分に係る「法人税額等の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書(甲2)には,理由が付記さ」れるべきところ,同通知書には理由が付記されていないので,原告Aの本件重加算税賦課決定処分は手続の違法により取り消されるべきである旨主張する。 しかしながら,重加算税の賦課決定処分においては,税務署長に対し,理由付記を義務付ける規定は存しないから,原告の主張は理由がない。 また,原告Aに対する「青色申告の承認の取消通知書(甲1)及び「法」人税額等の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書(甲2)は,いずれも」平成18年7月7日付けで決定された処分に係る通知であり,いずれも同月10日に原告Aに到達しており,かかる場合には青色申告承認取消処分,,が先行したものと取り扱われるので法人税法130条2項の適用はなくかかる点からも後者の通知書に理由を付記する必要はない。 (原告Aの主張の要旨)ア重加算税の賦課要件については,前記(1)(原告Aの主張の要旨)のとおり。 イ処分行政庁の原告Aに対する 用はなくかかる点からも後者の通知書に理由を付記する必要はない。 (原告Aの主張の要旨)ア重加算税の賦課要件については,前記(1)(原告Aの主張の要旨)のとおり。 イ処分行政庁の原告Aに対する「法人税額等の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書(甲2)には,法人税額の更正及び加算税の賦課決定につい」-- ての理由が付記されていない。 原告Aは,青色申告を行っていたのであるから,青色申告法人についての法人税法130条2項により,法人税額等の更正通知書に更正の理由の付記がされていなければならないところ,上記通知書にはその理由の付記が一切ないので,更正処分を前提とする原告Aの本件重加算税賦課決定処分は,手続の違法により取り消されるべきである。 (3)争点(3)(原告Bの本件青色申告承認取消処分の適法性)について(被告の主張の要旨)ア原告Bは,前記前提事実(2)イないしキのとおり,本件投資契約による投資収益を平成16年6月期の事業年度に計上すべきことを認識していたにもかかわらず,当該事業年度において,本件投資契約の中途解約による多額の利益が発生したため,これに伴い生じる多額の税負担に懸念を抱いた経理担当者が,投資収益の一部について意図的な集計違算を行い,これに基づき虚偽の総勘定元帳及び決算報告書を作成するとともに,当該決算報告書を添付した法人税の確定申告書を提出したということができる。そして,このことは,前掲最高裁平成7年4月28日判決にいう「当初から所得を過少に申告することを意図し,その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上,その意図に基づいて過少申告をした」場合に該当するから,平成16年6月期の事業年度の法人税の確定申告において,法人税法127条1項3号及び国税通則法68条1項の隠ぺい又は仮装の事実が認められる 上,その意図に基づいて過少申告をした」場合に該当するから,平成16年6月期の事業年度の法人税の確定申告において,法人税法127条1項3号及び国税通則法68条1項の隠ぺい又は仮装の事実が認められることは明らかである。 イ原告Bは,平成16年6月期の事業年度において一括計上すべき本件投資契約の投資収益について,これを分割して,当該年度,翌事業年度及び翌々事業年度に各収益を計上して,売上げ等の収入の計上を繰り延べており,他方,領収書等の証ひょう書類の破棄,隠匿又は改ざんはなく,通謀もなかったから,事務運営指針第1の3柱書に規定する「証ひょう書類等-- の破棄,隠匿もしくは改ざんによるもの等でないとき」に該当し,かつ,同(1)に規定する翌事業年度への収益計上が確認されたときに該当するので,国税通則法68条1項の隠ぺい又は仮装には当たらないと主張する。 しかしながら,事務運営指針第1の3(1)は「売上げ等の収入が翌事業,年度(括弧内略)の収益に計上されていることが確認されたとき」と規定しているのであって,原告Bが主張するように翌事業年度以降の収益に計上されているとは規定していないのであるから,原告Bの主張には理由がない。 また,事務運営指針第1の3柱書は「証ひょう書類等の破棄,隠匿もし,」,くは改ざんによるもの等でないときであることも要件としているところ平成16年6月期の事業年度においては,総勘定元帳及び決算報告書への虚偽記載を行うことにより,帳簿書類の意図的な集計違算を図り,仮装の経理を行ったことは明らかであり,それは上記「証ひょう書類等の破棄,隠匿もしくは改ざんによるもの等でないとき」に該当しないので,この点からしても,原告Bの主張に理由がないことは明らかである。 (原告Bの主張の要旨)ア原告Bは,本件投資契約の投資収 書類等の破棄,隠匿もしくは改ざんによるもの等でないとき」に該当しないので,この点からしても,原告Bの主張に理由がないことは明らかである。 (原告Bの主張の要旨)ア原告Bは,本件投資契約の投資収益を平成16年6月期の事業年度において一括して計上すべきところ,これを分割して,当該年度,翌事業年度及び翌々事業年度に分割して計上している。この売上げ等の収入を繰り延べて計上するにあたって,原告Bは,相手方と通謀しておらず,また,減額した金額で振替伝票を起こしてパソコンの経理システムに入力し帳簿を作成したのみであり,領収書等の証ひょう書類の破棄,隠匿又は改ざんをしていない。 したがって,事務運営指針第1の3柱書の「証ひょう書類等の破棄,隠匿もしくは改ざんによるもの等でないとき」に該当し,かつ,翌事業年度への収益の計上が確認されたときに該当するので,帳簿書類の隠匿,虚偽-- 記載等に該当せず,国税通則法68条1項の隠ぺい又は仮装に当たらないから,重加算税の賦課要件を満たしておらず,これと同一の解釈によるべき法人税127条1項3号の取消要件である隠ぺい又は仮装にも当たらないので,原告Bの本件青色申告承認取消処分は理由がない。 イ被告は,原告Bについて,その売上げを翌事業年度のみならず翌々事業年度以降にも繰り延べたことをもって隠ぺい又は仮装の事実が認められるとするが,事務運営指針第1の3(1)の「売上げ等の収入が翌事業年度の収」,「」益に計上されていることが確認されたときとは本来の売上げの全額が翌事業年度に確認されたことまで要件とはしておらず,少なくともその一部について翌事業年度に売上げ計上が確認されており,事務運営指針の要件を満たしている。 ,「」「」また事務運営指針第1の3柱書にいう証ひょう書類の証ひょ しておらず,少なくともその一部について翌事業年度に売上げ計上が確認されており,事務運営指針の要件を満たしている。 ,「」「」また事務運営指針第1の3柱書にいう証ひょう書類の証ひょうとは「取引について企業と外部の相手方との間で取り交わされる,取引の,証拠となる書類」を意味することは,前記(1)(原告Aの主張の要旨)アで述べたとおりであり,原告Bは,前記のとおり,証ひょう書類等について破棄,隠匿若しくは改ざんを行っておらず,被告の主張は失当である。 ウ前掲最高裁平成7年4月28日判決は,株式の譲渡益収入があるにもかかわらず,これをそもそも収入に全く計上しなかった事案について判示したものである,本件は,当該事業年度に申告しなかった売上げ部分を,翌事業年度には申告し,その分の法人税も納付している事案であり,当該収入の申告を全くしていない前記最高裁判例の事案とは根本的に異なっており,本件に当てはめることはできない。 (4)争点(4)(原告Bの本件重加算税賦課決定処分の適法性)について(被告の主張の要旨),()。 ア重加算税の賦課要件については前記(3) 被告の主張の要旨のとおり,,,イ原告Bは原告Bは青色申告法人であり法人税法130条2項により-- 処分行政庁が行った更正処分及び重加算税賦課決定処分に係る「法人税額等の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書(甲8)には,理由が付記さ」れるべきところ,同通知書には理由が付記されていないので,原告Bの本件重加算税賦課決定処分は手続の違法により取り消されるべきである旨主張する。 しかしながら,重加算税の賦課決定処分においては,税務署長に対し,理由付記を義務付ける規定は存しないから,原告の主張は理由がない。 また,原告Bに対する「青色申告の承認の取消通 きである旨主張する。 しかしながら,重加算税の賦課決定処分においては,税務署長に対し,理由付記を義務付ける規定は存しないから,原告の主張は理由がない。 また,原告Bに対する「青色申告の承認の取消通知書(甲8)及び「法」人税額等の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書(甲9)は,いずれも」平成18年7月7日付けで決定された処分に係る通知で,いずれも同月10日に原告Bに到達しており,かかる場合には青色申告承認取消処分が先行したものと取り扱われるので,法人税法130条2項の適用はなく,かかる点からも後者の通知書に理由を付記する必要はない。 (原告Bの主張の要旨)ア重加算税の賦課要件については,前記(3)(原告Bの主張の要旨)のとおり。 イ処分行政庁の原告Bに対する「法人税額等の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書(甲9)には,法人税額の更正及び加算税の賦課決定につい」ての理由が付記されていない。 原告Bは,青色申告を行っていたのであるから,青色申告法人についての法人税法130条2項により,法人税額等の更正通知書に更正の理由の付記がされていなければならないところ,上記通知書にはその理由の付記が一切ないので,更正処分を前提とする原告Bの本件重加算税賦課決定処分は,手続の違法により取り消されるべきである。 第3当裁判所の判断 争点(1)(原告Aの本件青色申告承認取消処分の適法性)について-- (1)国税通則法68条1項所定の重加算税の賦課要件である隠ぺい,仮装と,,法人税法127条1項3号所定の青色申告の承認の取消要件としての隠ぺい仮装は,各規定の文言・趣旨等に照らし,同義であると解するのが相当である。 ,,したがって原告Aの平成17年3月期の事業年度の法人税の申告につき国税通則法68条1項所定の重加算税の賦課要件に い仮装は,各規定の文言・趣旨等に照らし,同義であると解するのが相当である。 ,,したがって原告Aの平成17年3月期の事業年度の法人税の申告につき国税通則法68条1項所定の重加算税の賦課要件に該当する行為があれば,法人税法127条1項3号所定の青色申告の承認の取消要件に該当し,原告Aの本件青色申告承認取消処分は理由があることになる。 ,,(2)前記前提事実(1)アないしオ掲記の証拠及び弁論の全趣旨を総合すると次の事実が認められる。 ア原告Aは,電気機械器具等の販売及び電気工事の設計施工等を営む同族会社であり,その本店所在地は,東京都中央区α6番4号であるが,実質的な本社機能は,C営業所(名古屋市β1-407)にある。Dは,原告AのC営業所の従業員であり,同社の経理の総責任者兼社長室の責任者として,経理,秘書などの仕事をしている(甲7,乙1,2,15。 。 )イ原告Aでは,各営業所から,各月の完成工事収入関係資料として「工,(事)仕入・売上台帳「完成工事一覧表,顧客ごとの「売掛・売上・伝」,」票」とその集計表となる「売上集計表,会計上の「振替伝票」とその転記」合計伝票となる「仕訳日計」がC営業所に送付される。Dは,送付された「仕訳日計」を基に,市販の会計ソフトをパソコンに導入して構築した経理システムに数値を入力し,総勘定元帳を作成している(甲7,乙2。 ),,「」(),ウDは平成17年4月6日原告AのE営業所から売上集計表乙7「工事)仕入・売上表(乙8「売掛・売上・伝票(乙2別添9「仕(」),」),訳日計(乙1添付1枚目,乙2別添10「振替伝票(甲18の1)等」),」の送付を受け,上記「仕訳日計」の記載に基づき,本件完成工事収入を平成17年3月期の事業年度の収益の額に計上すべき ),訳日計(乙1添付1枚目,乙2別添10「振替伝票(甲18の1)等」),」の送付を受け,上記「仕訳日計」の記載に基づき,本件完成工事収入を平成17年3月期の事業年度の収益の額に計上すべきとの認識の下に,本件-- 完成工事収入の金額を1億1494万1180円として上記経理システムに入力した上,同年5月17日ころ,当該経理システムに入力されたデータに基づき「合計残高試算表(貸借対照表(乙9)を作成した(甲1,)」。 8の1,同19,乙1,2,7ないし9)エDは,平成17年5月中旬ころ,同年4月以降のE営業所の完成工事収入が減少するため面倒をみてほしいと同営業所長であるFから依頼を受け(乙2,D自身も平成17年3月期の事業年度の税負担が多いことに懸念)を抱いていたことから,代表者の賛同を得て,同年5月25日ころ,本件完成工事収入の金額として当初入力した額から2000万円を減額した9494万1180円を新たに経理システムに入力し「合計残高試算表(貸,借対照表(乙9)の完成工事収入を税抜処理して算出した3億6534)」万9777円から2000万円を減額して,3億4534万9777円とする合計残高試算表【財務諸表形式(乙11)を作成し,さらに,同年】」6月7日ころ作成した「合計残高試算表(貸借対照表(乙12)におい)」て,同年3月31日現在のE営業所の完成工事未収入金につき,税抜金額である1億1494万1180円から2000万円を減額した9494万1180円に消費税額を加えた9968万8239円と記載した(乙1,。 2,9,11,12)オ原告Aは,処分行政庁に対し,平成17年5月30日,上記エの完成工事収入等の金額に基づき,平成17年3月期の事業年度の法人税の確定申告書を提出した(乙3。 。 ) ,。 2,9,11,12)オ原告Aは,処分行政庁に対し,平成17年5月30日,上記エの完成工事収入等の金額に基づき,平成17年3月期の事業年度の法人税の確定申告書を提出した(乙3。 。 )(3)ア以上の事実関係を前提として検討するに,重加算税の制度は,納税者が,,過少申告をするについて隠ぺい仮装という不正手段を用いていた場合に過少申告加算税よりも重い行政上の制裁を科することによって,悪質な納税義務違反の発生を防止し,もって申告納税制度による適正な徴税の実現,,,を確保しようとするものであり過少申告行為そのものとは別に隠ぺい-- 仮装と評価すべき行為が存在し,これに合わせた過少申告がされたことを要するが,上記の重加算税制度の趣旨にかんがみれば,架空名義の利用や資料の隠匿等の積極的な行為が存在したことまで必要であると解するのは相当でなく,納税者が,当初から所得を過少に申告することを意図し,その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上,その意図に基づく過少申告をしたような場合には,重加算税の上記賦課要件が満たされるものと解すべきである(前掲最高裁平成7年4月28日判決参照。 )イこれを本件についてみると,①上記(2)の認定事実によれば,原告Aは,同社のE営業所から送付された売上集計表,仕訳日計等の記載により,同営業所の平成17年3月分の本件完成工事収入が1億1494万1180円であることを認識し,いったんは上記金額を本件完成工事収入として経理システムに入力してデータを作成しながら,平成17年3月期の事業年度の法人税の負担を軽減するため,既に入力したデータから殊更に2000万円を控除し,その改変したデータの金額に基づいて,帳簿書類を作成した上,法人税の確定申告書を提出したものであり,その数額の改変はデ の法人税の負担を軽減するため,既に入力したデータから殊更に2000万円を控除し,その改変したデータの金額に基づいて,帳簿書類を作成した上,法人税の確定申告書を提出したものであり,その数額の改変はデータの改ざんと評価されるべきものであって,②これらの一連の行為は,当初から所得を過少に申告することを意図し,その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上,その意図に基づいて過少申告をしたものということができ,当該事業年度における完成工事収入の発生の事実の一部を隠ぺいし,これを当該事業年度に発生していないものと仮装したものと認められるから,原告Aの平成17年3月期の事業年度の法人税に係る申告は,国税通則法68条1項所定の重加算税の賦課要件(課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の一部の隠ぺい,仮装)に該当するものと認められ,したがって,法人税法127条1項3号所定の青色申告の承認の取消要件に該当するものというべきである。 (4)アこれに対し,原告Aは,同社の上記行為は,事務運営指針第1の3柱書-- 所定の「相手方との通謀又は証ひょう書類等の破棄,隠匿若しくは改ざんによるもの等」でなく,本件完成工事収入のうち平成17年3月期の事業年度に計上しなかった2000万円については,翌事業年度に計上したので,同第1の3(1)所定の「売上げ等の収入の計上を繰り延べている場合において,その売上げ等の収入が翌事業年度(括弧内略)の収益に計上されていることが確認されたとき」に該当し,同第1の1(2)の「帳簿書類の隠匿,虚偽記載等」には該当しない旨主張する。 しかしながら,原告Aの指摘に係る事務運営指針は,平成12年7月3日付けで,国税通則法68条1項又は2項の規定の適用に関して留意すべき事項等を定め,法人税の重加算税の賦課に関する取扱基準 主張する。 しかしながら,原告Aの指摘に係る事務運営指針は,平成12年7月3日付けで,国税通則法68条1項又は2項の規定の適用に関して留意すべき事項等を定め,法人税の重加算税の賦課に関する取扱基準の整備等を図ったものであり(甲15,事柄の性質上,当然に,前掲最高裁平成7年4)月28日判決の示した判断基準を前提とした上で,実務上の取扱いの指針を定めたものと解されるのであり,事務運営指針の各条項も,同最高裁判。 ,決の示した判断基準と整合するように解釈されなければならないそして事務運営指針第1の3(1)において売上げ等の収入の計上の繰延べが一定の限度で帳簿書類の隠匿,虚偽記載等に該当しないとされているのは,あくまでも,同第1の3柱書所定の「証ひょう書類等の破棄,隠匿若しくは改ざんによるもの等でないとき」との要件を満たす場合に限定されており,上記「証ひょう書類等の(中略)改ざんによるもの」に続く「等」には,前掲最高裁平成7年4月28日判決にいう「当初から所得を過少に申告する(中略)意図を外部からもうかがい得る特段の行動」に該当するものはすべて含まれるものと解するのが相当であり,上記(3)イのとおり,本件における原告Aのデータの改ざん及びこれに基づく帳簿書類の作成等の行為が上記「特段の行動」に該当するものと認められる以上,事務運営指針第1の3(1)の定めは,国税通則法68条1項及び法人税法127条1項3号の解釈・適用に関する上記(3)の判断を左右するものではない(なお,同最-- 高裁判決の示した判断基準との整合性の観点からは,事務運営指針第1の3柱書及び同(1)の定めに従い帳簿書類の隠匿,虚偽記載等に該当しないと認められるのは,例えば,売上収益の計上の時期に関する多くの基準のうち一の基準を継続して適用してきた法人が,当該取引の 針第1の3柱書及び同(1)の定めに従い帳簿書類の隠匿,虚偽記載等に該当しないと認められるのは,例えば,売上収益の計上の時期に関する多くの基準のうち一の基準を継続して適用してきた法人が,当該取引の内容等に応じて他の基準を採用し,これにより売上げ計上の時期にずれが生じた結果,当該取引の収益を翌事業年度の収益として処理した場合など,現に発生した収入を当該事業年度の収益に計上しないことに合理的な理由が存する場合であることを要するものと解され,本件のように当該事業年度の法人税の負担を軽減する目的(当初から所得を過少に申告する意図)でデータの改ざん及びこれに基づく帳簿書類の作成等が行われ,これに基づいて一定額の収入が当該事業年度の収益に計上されなかった場合は,これに含まれないというべきである。 。)イなお,原告Aは,前掲最高裁平成7年4月28日判決は,株式の譲渡益収入を全く計上しなかった事案に関するものであり,翌事業年度に売上げを繰り延べた本件とは事案が異なり,本件に当てはめることはできない旨主張するが,同最高裁判決は,本来の納付すべき税額を過少に申告した事案における重加算税の賦課要件について一般的な判断基準を示したものであって,その基準は当然に本件にも適用されるべきものであり,上記主張は理由がない。 (5)以上によれば,原告Aの本件青色申告承認取消処分は,適法であり,その取消しを求める原告Aの請求は,理由がない。 争点(2)(原告Aの本件重加算税賦課決定処分の適法性)について(1)上記1のとおり,原告Aの平成17年3月期の事業年度の法人税の申告に,(,)ついては国税通則法68条1項所定の重加算税の賦課要件隠ぺい仮装に該当する行為の存在が認められる。 (2)原告Aは,処分行政庁が青色申告法人である原告Aに対してした 税の申告に,(,)ついては国税通則法68条1項所定の重加算税の賦課要件隠ぺい仮装に該当する行為の存在が認められる。 (2)原告Aは,処分行政庁が青色申告法人である原告Aに対してした更正処分-- 及び加算税の賦課決定処分に係る「法人税額等の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書(甲2)には,更正の理由の付記がされておらず,法人税法1」30条2項に反しているので,原告Aの本件重加算税賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。 しかしながら,本件では,原告Aに対する青色申告承認取消処分,更正処分及び加算税の賦課決定処分は,いずれも平成18年7月7日付けで決定され「青色申告の承認の取消通知書(甲1)及び「法人税額等の更正通知書,」及び加算税の賦課決定通知書(甲2)は,いずれも同月10日に原告Aに到」達しており(前記前提事実(3)ウ,事柄の性質上,原告Aの青色申告承認取)消処分が更正処分に先行するものと解するのが相当であり,青色申告の承認が取り消されたときは,当該事業年度開始の日以後その内国法人が提出したその承認に係る青色申告書(納付すべき義務が同日前に成立した法人税に係るものを除く)は青色申告書以外の申告書とみなされるので(法人税法12。 7条1項後段,原告Aが平成17年3月期の事業年度の法人税について提出),,,した申告書は青色申告書以外の申告書とみなされることとなりその結果これに対する更正処分は法人税法130条2項の適用を受けなくなり,更正通知書には理由の付記を要しないこととなる。 そもそも,重加算税の賦課決定処分は,それ自体について理由の付記を義務付ける法令の規定はなく,更正処分とは別個の処分であり,更正処分が取り消されていない場合に,仮に更正通知書に更正の理由の付記を欠くとしても,そ 算税の賦課決定処分は,それ自体について理由の付記を義務付ける法令の規定はなく,更正処分とは別個の処分であり,更正処分が取り消されていない場合に,仮に更正通知書に更正の理由の付記を欠くとしても,そのこと自体が重加算税の賦課決定処分の取消事由となり得るものとは解されず,しかも,本件においては,上記のとおり,更正処分につき法人税法130条2項の適用がなく,更正通知書に更正の理由の付記を要しないの,,,であるからいずれにしても原告Aの本件重加算税賦課決定処分について理由の付記を欠くことを理由として取消しを求めることはできないと解するのが相当である。 -- (3)そして,原告Aの平成17年3月期の事業年度の法人税に係る重加算税の賦課の根拠及び計算は,前記前提事実,前記1(2)の認定事実,証拠(甲7,乙1ないし14)及び弁論の全趣旨によれば,別紙「重加算税の賦課の根拠及び計算」記載1のとおりであると認められ,その算定に係る同記載1(8)の重加算税の金額は,原告Aの本件重加算税賦課決定処分に係る別表2記載の重加算税の金額と一致する。 (4)以上によれば,原告Aの本件重加算税賦課決定処分は,適法であり,その取消しを求める原告Aの請求は,理由がない。 争点(3)(原告Bの本件青色申告承認取消処分の適法性)について(1)国税通則法68条1項所定の重加算税の賦課要件である隠ぺい,仮装と,,法人税法127条1項3号所定の青色申告の承認の取消要件としての隠ぺい仮装が,各規定の文言・趣旨等に照らし,同義であることは,前記1(1)で説示したとおりである。 ,,したがって原告Bの平成16年6月期の事業年度の法人税の申告につき国税通則法68条1項所定の重加算税の賦課要件に該当する行為があれば,法人税法127条1項3号所定の青色申告の承 おりである。 ,,したがって原告Bの平成16年6月期の事業年度の法人税の申告につき国税通則法68条1項所定の重加算税の賦課要件に該当する行為があれば,法人税法127条1項3号所定の青色申告の承認の取消要件に該当し,原告Bの本件青色申告承認取消処分は理由があることになる。 ,,(2)前記前提事実(2)アないしキ掲記の証拠及び弁論の全趣旨を総合すると次の事実が認められる。 ア原告Bは,架線金物及び機械工具の販売並びに輸出入貿易業務等を営む同族会社であり,その本店所在地は,東京都中央区α6番4号であるが,実質的な本社機能は,H営業所(名古屋市β1-407)にある。Dは,原告AのC営業所の従業員であり,前記1(2)アのとおり,原告Aの経理の総責任者兼社長室の責任者として,経理,秘書などの仕事をしているが,原告Bについては,従業員がいないので,Dと代表者の両名で原告Bの運営をしている(甲14,乙2,15。 )-- イIとJ社は,平成8年3月25日,Iを出資者,J社を営業者として,K航空向けL社製○○型航空機1機のレバレッジド・リース事業を目的とする匿名組合契約である本件投資契約を締結した(甲14,乙2別添1,。 乙16別添4)ウ原告Bは,平成8年6月25日,I及びJ社との三者契約により,Iの出資金総額16億5677万6250円のうち,4000万円に係る出資,,者の地位を4042万8054円の対価で譲り受ける旨の契約を締結し本件投資契約における出資金4000万円の出資者となった(甲14,乙。 2別添2,乙16別添5)エ本件投資契約の契約期間は,当初,平成8年3月26日から平成20年3月27日までとされ,事業の計算期間は,毎年1月1日から同年6月末日まで及び毎年7月1日から同年12月末日まで,ただし,初年度は平成 件投資契約の契約期間は,当初,平成8年3月26日から平成20年3月27日までとされ,事業の計算期間は,毎年1月1日から同年6月末日まで及び毎年7月1日から同年12月末日まで,ただし,初年度は平成8年3月27日から平成8年6月末日まで,最終年度は平成20年1月1日から同年6月末日とされていた(甲14,乙2別添1,乙16別添4)。 オ本件投資契約は平成16年1月6日に中途解約され,これによって,平成16年6月期の事業年度において,平成15年12月31日決算に係る242万2382円(甲14,乙2別添3,乙16別添8)及び平成16年6月30日決算に係る5777万0842円(乙16別添12)の合計6019万3224円の投資収益が発生し,この金額から,①期首未払金勘定6008万9861円との差額である10万3363円及び②出資金の返戻に伴う地位取得の対価4042万8054円と出資金4000万円との差額42万8054円を控除した残額である5966万1807円の利益が発生した(甲14,乙2,16)。 カレバレッジド・リースの投資契約が中途解約されて収益が発生した場合には,これを解約日の属する事業年度において一括計上しなければならないところ,原告Bにおいては,そのことを認識して,過去に中途解約され-- た他のレバレッジド・リースの投資契約については,その際の会計処理では,その収益を解約日の属する事業年度において一括計上していたが(甲14,乙16,今回の本件投資契約の中途解約に伴い発生した投資収益に)ついては,その全額を収益として一括計上すると,多額の法人税の負担が発生することから,解約前の残存リース期間で按分して収益を分割計上することとし,リース個別台帳には本件投資契約が中途解約された事実をあえて記載せず,予定分配収益のうち残存リー ,多額の法人税の負担が発生することから,解約前の残存リース期間で按分して収益を分割計上することとし,リース個別台帳には本件投資契約が中途解約された事実をあえて記載せず,予定分配収益のうち残存リース期間(5年間)で分割した収益の金額だけを計上することとし,上記エの投資収益を5分割して,総勘定元帳に,平成16年6月期の事業年度に321万7633円を,平成17年6月期の事業年度に1203万8644円をそれぞれ計上し,処分行政庁から一括計上すべき旨の指摘を受けて,平成18年6月期の事業年度に残額の全部を計上した(甲14,19,乙15,16,19,25。 )なお,原告Bが出資者となっているM有限会社(以下「M社」という)。 との匿名組合契約に基づく,原告Bの平成16年6月期の事業年度の損益分配金は,1037万8104円であり(乙22,23,同額を投資収益)として計上すべきところ,原告Bはこれを総勘定元帳に1826万6382円として計上しその差額788万8278円を過大に計上している甲,(14,乙19,22,23。 )キ原告Bは,平成16年8月24日,上記カの投資収益の金額に基づき,法人税の確定申告書を提出した(乙17)。 (3)ア以上の事実関係を前提として検討するに,重加算税の賦課要件の判断基準(前掲最高裁平成7年4月28日判決)については,前記1(3)アに述べたとおりである。 イこれを本件についてみるに,①上記(2)アないしキの認定事実によれば,原告Bは,本件投資契約の中途解約による投資収益を平成16年6月期の事業年度において一括計上すべきことを認識しながら,当該事業年度に収-- 益の全額を一括計上すると多額の法人税の負担が生ずることから,当該事業年度の法人税の負担を軽減するため,リース個別台帳に本件投資契約が中途 上すべきことを認識しながら,当該事業年度に収-- 益の全額を一括計上すると多額の法人税の負担が生ずることから,当該事業年度の法人税の負担を軽減するため,リース個別台帳に本件投資契約が中途解約された事実を殊更に記載せず,同契約が中途解約されていないのと同様に,残存契約年数で按分した収益の額のみを当該事業年度の帳簿書類に分割計上し,これに基づいて当該事業年度の法人税の確定申告書を提出したものであって,②これらの一連の行為は,当初から所得を過少に申告することを意図し,その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上,その意図に基づいて申告をしたものということができ,本件投資契約の中途解約及び投資収益の一括発生の事実を隠ぺいし,本件投資契約の存続及び投資収益の按分発生を仮装したものと認められるから,原告Bの平成16年6月期の事業年度の法人税に係る申告は,国税通則法68条1項所定の重加算税の賦課要件(課税標準等又は税額等の計算の基礎となる,),,べき事実の一部の隠ぺい仮装に該当するものと認められしたがって法人税法127条1項3号所定の青色申告の承認の取消要件に該当するものというべきである。 (4)アこれに対し,原告Bは,原告Bの上記行為は,事務運営指針第1の3柱書所定の「相手方との通謀又は証ひょう書類等の破棄,隠匿若しくは改ざんによるもの等」でなく,本件投資契約の投資利益については,平成17年6月期及び平成18年6月期の事業年度に計上しているので,同第1の3(1)所定の売上げ等の繰延べに該当するから,同第1の1の「帳簿書類の隠匿,虚偽記載等」に該当しない旨主張する。 しかしながら,前記1(4)アで説示したとおり,事務運営指針は,当然に前掲最高裁平成7年4月28日判決の示した判断基準と整合するように解釈されるべきもの 隠匿,虚偽記載等」に該当しない旨主張する。 しかしながら,前記1(4)アで説示したとおり,事務運営指針は,当然に前掲最高裁平成7年4月28日判決の示した判断基準と整合するように解釈されるべきものであるから,事務運営指針第1の3柱書所定の「証ひょう書類等の(中略)破棄,隠匿若しくは改ざんによるもの」に続く「等」には,同最高裁判決にいう「当初から所得を過少に申告する(中略)意図-- を外部からもうかがい得る特段の行動」に該当するものはすべて含まれるものと解されるところ,上記(3)イのとおり,本件における原告Bのリース個別台帳への中途解約の事実の不登載及びこれに基づく帳簿書類の作成等の行為が上記「特段の行動」に該当するものと認められる以上,事務運営指針第1の3(1)の定めは,国税通則法68条1項及び法人税法127条1(,項3号の解釈・適用に関する上記(3)の判断を左右するものではないなお前記1(4)アで説示したとおり,同最高裁判決の示した判断基準との整合性の観点からは,事務運営指針第1の3柱書及び同(1)の定めに従い帳簿書類の隠匿,虚偽記載等に該当しないと認められるのは,売上収益の計上の時期に関する当該取引の内容等に応じた従前と異なる基準の採用等の合理的な理由が存する場合であることを要するものと解され,本件のように当該事業年度の法人税の負担を軽減する目的(当初から所得を過少に申告する意図)で台帳への事実の不登載及びこれに基づく帳簿書類の作成等が行われ,これに基づいて一定額の収入が当該事業年度の収益に計上されなかった場合は,これに含まれないというべきである。 。)イなお,前掲最高裁平成7年4月28日判決は,本来の納付すべき税額を過少に申告した事案における重加算税の賦課要件について一般的な判断基準を示したものであって,その れないというべきである。 。)イなお,前掲最高裁平成7年4月28日判決は,本来の納付すべき税額を過少に申告した事案における重加算税の賦課要件について一般的な判断基準を示したものであって,その基準は当然に本件にも適用されるべきものであることは,前記1(4)イで説示したとおりであり,事案が異なるので本件には適用されないとする原告Bの主張は理由がない。 (5)以上によれば,原告Bの本件青色申告承認取消処分は,適法であり,その取消しを求める原告Bの請求は,理由がない。 争点(4)(原告Bの本件重加算税賦課決定処分の適法性)について(1)上記3のとおり,原告Bの平成16年6月期の事業年度の法人税の申告に,(,)ついては国税通則法68条1項所定の重加算税の賦課要件隠ぺい仮装に該当する行為の存在が認められる。 -- (2)原告Bは,処分行政庁が青色申告法人である原告Bに対してした更正処分及び加算税の賦課決定処分に係る「法人税額等の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書(甲9)には,更正の理由の付記がされておらず,法人税法1」30条2項に反しているので,原告Bの本件重加算税賦課決定処分は取り消されるべきである旨主張する。 しかしながら,前記2(2)と同様に,①本件では,原告Bに対する青色申告承認取消処分,更正処分及び加算税の賦課決定処分は,いずれも平成18年7月7日付けで決定され「青色申告の承認の取消通知書(甲8)及び「法,」人税額等の更正通知書及び加算税の賦課決定通知書(甲9)は,いずれも同」月10日に原告Bに到達しており(前記前提事実(4)ウ,事柄の性質上,更),正処分に先行して青色申告の承認が取り消されたものと解されることにより原告Bが平成16年6月期の事業年度の法人税について提出した申告書は,青色 ており(前記前提事実(4)ウ,事柄の性質上,更),正処分に先行して青色申告の承認が取り消されたものと解されることにより原告Bが平成16年6月期の事業年度の法人税について提出した申告書は,青色申告書以外の申告書とみなされることとなり(法人税法127条1項後段,その結果,これに対する更正処分は法人税法130条2項の適用を受け)なくなり,更正通知書には理由の付記を要しないこと,②そもそも,重加算税の賦課決定処分は,それ自体について理由の付記を義務付ける法令の規定はなく,更正処分とは別個の処分であり,更正処分が取り消されていない場合に,仮に更正通知書に更正の理由の付記を欠くとしても,そのこと自体が重加算税の賦課決定処分の取消事由となり得るものとは解されず,しかも,本件においては,上記①のとおり,更正処分につき法人税法130条2項の適用がなく,更正通知書に更正の理由の付記を要しないことからすると,いずれにしても,原告Bの本件重加算税賦課決定処分について,理由の付記を欠くことを理由として取消しを求めることはできないと解するのが相当である。 (3)そして,原告Bの平成16年6月期の事業年度の法人税に係る重加算税の,,,(,賦課の根拠及び計算は前記前提事実前記3(2)の認定事実 証拠 甲14-- 乙15ないし25)及び弁論の全趣旨によれば,別紙「重加算税の賦課の根拠及び計算」記載2のとおりであると認められ,その算定に係る同記載2(8)の重加算税の金額は,原告Bの本件重加算税賦課決定処分に係る別表4記載の重加算税の金額と一致する。 (4)以上によれば,本件原告Bの重加算税賦課決定処分は,適法であり,その取消しを求める原告Bの請求は,理由がない。 第4 結論 よって,原告らの請求は,いずれも理由がないから棄却することとし, 。 (4)以上によれば,本件原告Bの重加算税賦課決定処分は,適法であり,その取消しを求める原告Bの請求は,理由がない。 第4 結論 よって,原告らの請求は,いずれも理由がないから棄却することとし,訴訟費用の負担について,行政事件訴訟法7条,民事訴訟法61条,65条1項本文を適用して,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第2部岩井伸晃裁判長裁判官本間健裕裁判官倉澤守春裁判官-- (別紙)重加算税の賦課の根拠及び計算 原告Aに対する重加算税の賦課の根拠及び計算(1)課税所得金額3917万2742円次のアの金額にイないしクの金額を加算し,ケの金額を控除した金額ア申告所得金額1547万3987円イ完成工事収入の計上漏れ2000万0000円ウ益金の額に算入される退職給与引当金の額180万2900円法人税法等の一部を改正する法律(平成14年法律第79号)附則8条2項の規定により算出された益金の額に算人される退職給与引当金の額エ役員賞与の損金不算入額100万0000円原告Aが,代表者に対し,平成16年7月16日及び同年12月20日にそれぞれ50万円を賞与として支給し,平成17年3月期の事業年度の損金の額に算入した金額の合計額であり,法人税法35条1項の規定により,平成17年3月期の事業年度の損金の額に算入されない金額オ益金の額に算入される雑収入の額41万2808円原告Aの平成16年4月1日から平成17年3月31日までの課税期間(以下「原告Aの本件課税期間」という)の消費税及び地方消費税(以下。 「消費税等」という)の計算上,原告Aが課税取引としていた平成17年。 3月期の事業年度の家賃収入の額788万9546円及び雑収入の額36万6610円が,それぞれ非課税取引又は不 方消費税(以下。 「消費税等」という)の計算上,原告Aが課税取引としていた平成17年。 3月期の事業年度の家賃収入の額788万9546円及び雑収入の額36万6610円が,それぞれ非課税取引又は不課税取引となる金額であることから,前記各金額に係る仮受消費税等相当額の合計額について,平成17年3月期の事業年度の益金の額に算入される額カ租税公課の損金不算入額5万2400円平成17年3月期の事業年度の損金の額に算入した消費税等に係る過少-- 申告加算税及び延滞税の合計額であり,法人税法38条2項2号の規定により,平成17年3月期の事業年度の損金の額に算入されない額キ交際費等の損金不算入額1万6871円後記ケで述べる交際費の額28万9874円(税込)に係る仮払消費税の額1万3803円及び教育研修費の額50万8300円のうち15万4900円が,いずれも租税特別措置法61条の4(平成18年法律第10号改正前)第3項に規定する交際費等の額に該当することから,同条1項の規定に基づき計算された平成17年3月期の事業年度の損金不算入額ク益金の額に算入される雑益の額45万7868円原告Aの本件課税期間の消費税等を再計算した後の仮受消費税等と仮払消費税等の差額605万3568円から,原告Aの本件課税期間の消費税等に係る更正処分後の納付すべき税額559万5700円を差し引いた金額であり,平成17年3月期の事業年度の益金の額に算入される金額ケ損金の額に算入される仮払消費税等の額4万4092円原告Aの本件課税期間の消費税等の計算上,課税仕入れとした福利厚生費の額12万3000円(税込,交際費の額28万9874円(税込,))通信費の額4776円(税込)及び教育研修費の額50万8300円(税込)が,いずれも課税仕入れに該当しないこと とした福利厚生費の額12万3000円(税込,交際費の額28万9874円(税込,))通信費の額4776円(税込)及び教育研修費の額50万8300円(税込)が,いずれも課税仕入れに該当しないことから,前記各金額に係る仮払消費税等相当額の合計額について,平成17年3月期の事業年度の損金の額に算入される金額(2)課税所得金額に対する法人税額1111万1600円前記(1)の所得金額(国税通則法118条1項の規定に基づき1000円未満の端数を切り捨てた後のもの。以下同じ)に法人税法66条(ただし,経。 済社会の変化等に対応して早急に講ずべき所得税及び法人税の負担軽減措置に関する法律16条l項を適用した後のもの)に規定する税率を乗じて計算した金額-- (3)課税留保金額に対する税額4万5100円平成17年3月期の事業年度の確定申告書に記載された留保所得金額576万7534円に,前記(1)のイ,ウ,オ及びクの各金額を加算し,ケの金額を減算して算出した2839万7018円が原告Aの留保所得金額となり,当該金額につき法人税法67条及び国税通則法118条1項の各規定に基づき算出した課税留保金額45万1000円に対し,法人税法67条1項に規定する税率を乗じて計算した金額(4)法人税額から控除される所得税額46万6225円法人税法68条1項に規定する法人税額から控除される所得税額であり,平成17年3月期の事業年度の確定申告書に記載した金額と同額(5)納付すべき法人税額1069万0400円前記(2)及び(3)の各金額の合計金額から前記(4)の金額を控除した金額(国税通則法119条1項の規定に基づき100円未満の端数金額を切り捨てた後のもの。以下同じ)。 (6)確定申告に係る法人税額353万5600円原告Aが平成17年 記(4)の金額を控除した金額(国税通則法119条1項の規定に基づき100円未満の端数金額を切り捨てた後のもの。以下同じ)。 (6)確定申告に係る法人税額353万5600円原告Aが平成17年3月期の事業年度の確定申告書に記載した納付すべき法人税額と同額(7)差引納付すべき法人税額715万4800円前記(5)の金額から前記(6)の金額を控除した金額(8)重加算税の金額211万4000円前記(7)に記載した715万4800円のうち,国税通則法68条1項の規定に基づき,隠ぺい又は仮装されていない事実に基づき計算した税額を控除した後の残額604万円(国税通則法118条3項の規定に基づき1万円未満の端数金額を切り捨てた後のもの)に100分の35の割合を乗じて算定した金額 原告Bに対する重加算税の賦課の根拠及び計算-- (1)課税所得金額7693万6331円次のアの金額にイないしキの金額を加算し,ク及びケの金額を控除した金額ア申告所得金額2463万3353円イ益金の額に算入される投資収益の計上漏れ4855万5896円次の(ア)から(イ)を控除した金額であり,平成16年6月期の事業年度の益金の額に算入される金額(ア)本件投資契約に係る投資収益の計上漏れ5644万4174円原告Bが出資者となっていた本件投資契約に基づく平成15年12月31日決算に係る242万2382円及び平成16年6月30日決算に係る5777万0842円の投資収益について,益金の額に算入すべきところ,帳簿書類から除外され,計上されていなかった金額から,原告の平成14年7月1日から同15年6月30日までの事業年度以下平(「成15年6月期の事業年度」という)の収益となる同契約の平成15年。 6月30日決算に係る収益及び原告が平成1 た金額から,原告の平成14年7月1日から同15年6月30日までの事業年度以下平(「成15年6月期の事業年度」という)の収益となる同契約の平成15年。 6月30日決算に係る収益及び原告が平成16年6月期の事業年度内に同契約を解約したことにより発生した償還差損の金額等を控除した金額であり,平成16年6月期の事業年度の益金の額に算入される金額(イ)投資収益の過大計上額788万8278円原告Bが出資者となっていたM社との匿名組合契約に基づき,原告Bが平成16年6月期の事業年度期間中に対応するM社からの損益分配金1037万8104円として投資収益に計上すべきところ,1826万6382円と計上されていた差額であり,平成16年6月期の事業年度の益金の額に算入されない金額ウ役員賞与の損金不算入額103万0000円原告Bが,代表者に対し,平成15年7月15日及び同年12月18日にそれぞれ50万円を賞与として支給し,また,取締役であるNに対し,同年-- 7月15日に3万円を賞与として支給して,平成16年6月期の事業年度の損金の額に算入した金額の合計額。当該金額は,法人税法35条1項の規定により,平成16年6月期の事業年度の損金の額に算入されない金額エ益金の額に算入される雑収入の額285万7143円原告Bが,O株式会社に対する業務管理料収入300万円(税込)を,同社に対して貸し付けていた金銭の返済として経理処理していたため,同金額から消費税等相当額14万2857円を差し引いた金額について,平成16年6月期の事業年度の益金の額に算入される金額オ仮払税金償却の損金不算入額83万3700円原告Bの平成15年6月期において,同事業年度に係る法人税の中間納付額を仮払税金として納付したものについて,平成16年6月期の事業年度にお れる金額オ仮払税金償却の損金不算入額83万3700円原告Bの平成15年6月期において,同事業年度に係る法人税の中間納付額を仮払税金として納付したものについて,平成16年6月期の事業年度において,法人税等充当金を取り崩すことにより償却したものであり,平成16年6月期の事業年度の損金の額に算入されない金額カ受取配当金等の益金不算人額過大計上額6万5056円平成16年6月期の事業年度の受取配当等の益金不算入額が31万6821円となるところ,平成16年6月期の事業年度の確定申告書に記載された金額38万1877円との差額であり,平成16年6月期の事業年度の益金の額に算入される金額キ益金の額に算入される雑益の額116円原告Bの平成15年7月1日から平成16年6月30日までの課税期間以(下「原告Bの本件課税期間」という)の消費税等を再計算した後の仮受消費。 税等と仮払消費税等との差額51万5316円から,原告Bの本件課税期間の消費税等に係る更正処分後の納付すべき税額51万5200円を差し引いた金額であり,平成16年6月期の事業年度の益金の額に算入される金額ク益金の額に算入されない雑収入の額37万2333円平成16年6月期の事業年度において雑収入勘定に計上した取引に係る正-- 当に算出される消費税等の金額が110万8749円であるところ,73万6416円のみを消費税等の額として経理処理したことによる差引金額であり,益金の額に算入されない金額ケ所得金額から減算すべき仮払金の額66万6600円原告Bが仮払経理により納付して所得金額に加算した平成16年6月期の事業年度に係る法人税の中間納付額48万4500円及び道府県民税の中間納付額18万2100円の合計額であり,所得金額から減算される金額(2)課税所得金額に対す 所得金額に加算した平成16年6月期の事業年度に係る法人税の中間納付額48万4500円及び道府県民税の中間納付額18万2100円の合計額であり,所得金額から減算される金額(2)課税所得金額に対する法人税額2244万0800円前記1の所得金額(国税通則法118条1項の規定に基づき1000円未満の端数を切り捨てた後のもの)に法人税法66条(ただし,経済社会の変化等に対応して早急に講ずべき所得税及び法人税の負担軽減措置に関する法律16条l項を適用した後のもの)に規定する税率を乗じて計算した金額(3)課税留保金額に対する税額174万5300円平成16年6月期の事業年度の確定申告書に記載された留保金額2114万5165円から仮払税金の減算金額83万3700円を差し引いた金額に,前記1のイ,エ,オ及びキの各金額を加算し,ク及びケの金額を減算して算出した7151万9387円が原告Bの留保所得金額となり,当該金額につき法人税法67条及び国税通則法118条1項の各規定に基づき算出した課税留保金額1745万3000円に対し,法人税法67条1項に規定する税率を乗じて計算した金額(4)法人税額から控除される所得税額5万9145円法人税法68条1項に規定する法人税額から控除される所得税額であり,平成16年6月期の事業年度の確定申告書に記載した金額と同額(5)納付すべき法人税額2412万6900円前記(2)及び(3)の各金額の合計金額から前記(4)の金額を控した金額(国税通則法119条1項の規定に基づき100円未満の端数金額を切り捨てた後のも-- の。以下同じ)。 (6)確定申告に係る法人税額669万0700円原告Bが平成16年6月期の事業年度の確定申告書に記載した付すべき法人税額と同額(7)差引納付すべき法人税額 の。以下同じ)。 (6)確定申告に係る法人税額669万0700円原告Bが平成16年6月期の事業年度の確定申告書に記載した付すべき法人税額と同額(7)差引納付すべき法人税額1743万6200円前記(5)の金額から前記(6)の金額を控除した金額(8)重加算税の金額570万5000円前記(7)に記載した1743万3000円のうち,国税通則法68条1項の規定に基づき,隠ぺい又は仮装されていない事実に基づき計算した税額を控除した後の残額1630万円(国税通則法118条3項の規定に基づき1万円未満の端数金額を切り捨てた後のもの)に100分の35の割合を乗じて算定した金額となる。

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