昭和28(し)40 覚せい剤取締法違反被告事件につきなした異議申立棄却決定に対する特別抗告

裁判年月日・裁判所
昭和28年8月18日 最高裁判所第三小法廷 決定 棄却 福岡高等裁判所
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本件は、被告人が控訴趣意書を法定期間内に提出しなかったことに関する抗告事件である。原裁判所は、被告人に適法な通知が行われたにもかかわらず、控訴趣意書が提出期限を過ぎて提出されたため、控訴を棄却する決定を下した。主要な争点は、控訴趣意書提出の遅延がやむを得ない事情に該当するかどうかであり、裁判所はこの点について、控訴裁判所の裁量に属すると判断した。したがって、原裁判所の決定は正当であり、抗告は理由がないとされた。判決は、原決定の適法性を認め、抗告を棄却するものであった。

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判決文本文743 文字)

主文 本件抗告を棄却する。 理由 本件抗告の趣意は末尾添附別紙記載のとおりである。 一件記録によれば、原決定の説示するごとく「本件控訴趣意書提出期間の最終日は昭和二八年二月二七日と定められ被告人に対しては適法な通知書が昭和二八年一月三〇日なされているのに拘らず被告人は右期間を漫然徒過し同年三月一六日に至り控訴趣意書を提出していること」が肯認できるのである。従つて原裁判所第三刑事部が同年三月二六日被告人が期間内に控訴趣意書を差し出さないことを理由として刑訴三八六条一項一号に従い控訴棄却の決定をし、同じく同裁判所第四刑事部がこれを容認したのは正当というべきである。 所論の刑訴規則二三八条の規定は控訴趣意書提出の遅延がやむを得ない事情に基くものと認め期間内に差出されたものとして審判するか否かは控訴裁判所の裁量に属するところと解すべきであるから、原裁判所が被告人の控訴趣意書について期間内に提出したものとして審判をしなかつたからといつて、これを違法ということはできないのである。(昭和二五年(あ)一六六五号、同二六年三月二二日第一小法廷決定参照)。しかるに、本件抗告は刑訴三八六条一項一号及び刑訴規則二三八条の解釈を誤り、訴訟手続には違法があることを前提として原決定は憲法三二条に違反することを主張するものであるから、その立論はすでに根基を欠くものといわねばならない。 よつて抗告は理由がないから刑訴四三四条、四二六条一項により主文のとおり決定する。 右は全裁判官一致の意見である。 昭和二八年八月一八日- 1 -最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官井上登裁判官島保裁判 1 -最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 2 -

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