本件は、被告人に対する刑罰の適法性と証拠の取り扱いに関する上告事件である。上告人は、証人尋問調書が被告人及び弁護人の同意を得ていないため証拠として採用されなかったことを理由に、検察官による朗読が不適切であると主張した。しかし、裁判所はこの証人尋問調書が証拠として採用されていないことを確認し、上告人の主張は理由がないと判断した。また、憲法第36条に基づく残虐な刑罰の定義についても、被告人に対する刑罰が過重であっても必ずしも残虐とは言えないとの判例を引用し、上告人の主張を退けた。最終的に、最高裁判所は上告を棄却し、原判決を支持する結論に至った。
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人梅山實明上告趣意について。 第一点記録によれば所論の証人尋問調書は、被告人及び弁護人の同意を得なかつたため証拠として提出されなかつたのであり従つて検察官がこれを朗読した旨の記載は存在しない。又判決においても当然これを証拠として採つてはいないのである。論旨は全く理由がない。 第二点憲法三六条にいわゆる残虐な刑罰とは不必要な精神的、肉体的苦痛を内容とする人道上残酷と認められる刑罰を意味するのであつて、被告人の側から見て過重の刑必ずしも残虐な刑罰に当らないことは、判例の示すところである。 論旨は理由がない。 よつて刑訴四〇八条に従い主文のとおり判決する。 この判決は裁判官全員の一致した意見である。 昭和二六年三月八日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官眞野毅裁判官澤田竹治郎裁判官齋藤悠輔裁判官岩松三郎- 1 -
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