本件は、大麻取締法に基づく大麻の定義に関する上告事件である。被告人は、大麻の定義を限定的に解釈すべきとの主張を展開し、これが憲法第31条に違反すると訴えた。しかし、最高裁は、大麻取締法第1条における「大麻草」はカンナビス属に属する植物全てを含むと解釈し、被告人の主張は前提を欠くものと判断した。さらに、他の主張についても事実誤認や法令違反に過ぎず、刑事訴訟法第405条に基づく上告理由には該当しないとされた。最終的に、最高裁は上告を棄却する決定を下した。
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人玉浦庄太郎、同原田裕介の上告趣意のうち、大麻の定義を限定的に解すべきことを前提として憲法三一条違反をいう点は、大麻取締法一条にいう「大麻草(カンナビス、サテイバ、エル)」とはカンナビス属に属する植物すべてを含む趣旨であると解するのが相当であるから(最高裁昭和五六年(あ)第一九八八号同五七年九月一七日第二小法廷決定)、所論は前提を欠き、その余の点は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。 よつて、同法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。 昭和五七年九月二八日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官鹽野宜慶裁判官木下忠良裁判官大橋進裁判官牧圭次- 1 -
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