昭和25(あ)1555 強盗、住居侵入

裁判年月日・裁判所
昭和26年4月12日 最高裁判所第一小法廷 判決 破棄差戻 東京高等裁判所
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本件は、被告人の犯行を認定するために提出された盗難被害届の証拠能力が争点となった事件である。原審では、盗難被害届が主要な証拠として利用されたが、証拠調手続が適切に行われていなかったため、原判決は違法であるとされた。具体的には、原審において盗難被害届が読聞けられたり、展示された形跡がなく、証拠としての適正が欠如していた。このため、最高裁は原判決を破棄し、本件を東京高等裁判所に差戻すことを決定した。判決は全裁判官の一致した意見によるもので、証拠調手続の重要性が再確認された。

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判決文本文737 文字)

主文 原判決を破棄し、本件を東京高等裁判所に差戻す。 理由 弁護人村上信金上告趣意第一点について。 原判決が所論A提出の盗難被害届の記載を、原判決挙示の他の証拠と共に綜合して判示被告人の犯行を認定したものであることは所論のとおりである。そして右盗難被害届の記載が本件犯行による被害の事実(殊にその被害内容)を認定するにつき最も有力な直接証拠として援用されたものであることは、他の引用証拠の内容に対比して多言を要しないところである。しかるに原審公判調書によれば、原審においては、ただ「各訊問調書並各聴取書、原審公判調書並判決書、上申書及病気診断書」についてのみ順次読聞け又はその要旨を告げ、次いで押収品並びに記録添付の図面を展示し、意見弁解ありや否やを問うたに止まり、前示A提出の盗難被害届については何等証拠調手続の履践された証跡は存在しないのである(もとより被告人訊問の際においても右被害届が読聞けられ又は展示され、これに関する意見弁解の求められた形跡は認められない)、果して然りとすれば、原審は証拠調を経ない証拠によつて事実を認定した違法あるに帰し、既にこの点において原判決は全部破棄を免れ得ない。従つて所論後段Bに対する司法警察官代理の聴収書に関する所論の当否を判断するまでもなく論旨は理由ありといわなければならない。 よつて上告趣意第二点に対する説明を省略し旧刑訴四四七条四四八条ノ二、一項に従い主文のとおり判決する。 この判決は裁判官全員の一致した意見である。 検察官安平政吉関与昭和二六年四月一二日最高裁判所第一小法廷- 1 -裁判長裁判官岩松三郎裁判官澤田竹治郎 最高裁判所第一小法廷- 1 -裁判長裁判官岩松三郎裁判官澤田竹治郎裁判官齋藤悠輔- 2 -

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