昭和28(オ)123 船舶引渡等請求

裁判年月日・裁判所
昭和30年3月4日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所
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本件は、上告人が売買契約を解除後に被上告人の承諾なく船舶を使用し、運賃収益を得ていたことが争点となった。原判決は、上告人の船舶使用が留置権者の許可を超えた不法行為であると認定し、被上告人の留置権消滅請求を有効とした。上告人は、修繕費の償還請求権を有すると主張したが、相殺の意思表示がなかったため、原判決の判断は妥当とされた。上告理由はすべて却下され、上告は棄却された。判決は、上告人の主張が認められないことを明確にし、原判決の正当性を確認した。

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判決文本文888 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告理由は、末尾に添えた別紙記載のとおりである。 上告理由第一点について。 原判決は、上告人が本件売買契約の解除後も被上告人の承諾なく本件船舶(木造帆船、総屯数四六屯八一、純屯数二九屯九四、昭和八年二月進水のもの)を名古屋、大阪から遠く山口県下方面にまで航行せしめて貨物の運送業務に従事し、運賃収益をえていたとの事実を確定した上、上告人のかかる遠距離にわたる船舶の使用は、よしや契約解除前と同一の使用形態を継続していたものであつたとしても、その航行の危険性等からみて、留置権者に許された留置物の保存に必要な限度を逸脱した不法のものと認むべく、したがつてこのことを理由として被上告人のなした留置権消滅の請求は有効である旨判示したのであつて、右判断は相当と認められる。所論は右と反する独自の見解に立つて原判決の正当な判断を非難するものであつて、採用しえない。 上告理由第三点について。 上告人が被上告人に対し所論の修繕費一六六、八二三円四〇銭の償還請求権を有することは原判決の確定するところであるが、上告人が被上告人に対し右債権を自働債権として相殺の意思表示をなした事実は記録上これをうかがいえないから、原判決が右債権による相殺につき判示するところがなかつたのは当然であつて、所論は理由がない。 その他の所論はすべて「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、- 1 -又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所 - 1 -又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官栗山茂裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官谷村唯一郎裁判官池田克- 2 -

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