昭和39(あ)1795 道路交通法違反

裁判年月日・裁判所
昭和40年10月27日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 札幌高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      原判決および第一審判決を破棄する。      被告人を罰金二〇〇〇円に処する。      右罰金を完納することができないときは、金二五〇円を一日に換算した 期間被告人を労役場に

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判決文本文2,577 文字)

主文原判決および第一審判決を破棄する。 被告人を罰金二〇〇〇円に処する。 右罰金を完納することができないときは、金二五〇円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。 訴訟費用中、第一審証人Aに支給した分、原審国選弁護人に支給した分の四分の一、当審国選弁護人に支給した分の三分の一は、被告人の負担とする。 本件公訴事実中、第一審判決認定の判示第一の事実につき、被告人は無罪。 理由被告人の上告趣意について。 所論は、違憲をいう点もあるが、その実質は事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、適法な上告理由に当らない。 しかし、上告趣意中、第一審判決判示第一の点につき、所論にかんがみ、職権をもつて調査するに、原判決は、第一審並びに原審の各検証調書、原審証人Bの供述、原審証人Cに対する尋問調書により、本件駐車の場所附近は、本件駐車の日時の三、四年前から車道部分と歩道部分との区画となるべき縁石線又はさくその他これに類する工作物が全く存しなかつたとの事実を認定したうえ、本件道路は、道路交通法にいう歩道と車道との区別のない道路であるといわざるをえないとし、被告人の駐車方法をもつて、道路の左側端に沿い駐車しなかつたものとした第一審判決を肯認したのである。 ところで、本件駐車場所の当時の路面をみると、道路中央の幅員約四米半の舗装部分東端から道路の東端であるD理容店軒下の下水溝に至るまでは幅員約六米の非舗装部分をなしており、同部分は区画となるような何らの工作物のない平坦な路面- 1 -をなしていたことは、前示証拠により明らかなところであるが、本件道路東側について、右駐車の場所の北寄りを見るに、E商会に接して東へ入るまがり角があり、更に、その北寄り約四〇米のところ鶴岡交番 1 -をなしていたことは、前示証拠により明らかなところであるが、本件道路東側について、右駐車の場所の北寄りを見るに、E商会に接して東へ入るまがり角があり、更に、その北寄り約四〇米のところ鶴岡交番において市電通りと交叉点をなしており、また、右駐車の場所の南寄りを見るに、F医院に接して東へ入るまがり角があり、E商会角とF医院角との距離は約六〇米であるところ、本件駐車当時、鶴岡交番角およびF医院角の路面に右交番および医院の建物より約三米前方に歩道と車道とを区画する縁石が見えており、右両縁石を結ぶ直線を想定するならば、ほぼその線に沿い、右交番角とE商会角との間には二本の電柱、E商会角とF医院角との間には、二本の電柱(本件駐車の場所は、このうち一本の電柱に接着している)と一本の公安委員会設置の一時停止標識が立てられてあつたこと、更にまた、本件駐車の場所から、本件道路の右判示部分に対応する西側部分およびF医院より南方の両側部分を望見するに、西に入るまがり角の一部には縁石が見えるところもあるほか、電柱が立ち並んでいる状況は右説示部分の状況とほぼ同様であつたことも、前示証拠のほか第一審および原審判決挙示の諸証拠により認められる。このように、本件駐車の場所から望見しうる範囲の道路の状況によれば、外観上歩道と車道とを区別する何らの工作物も存しなかつたということはできない。結局、本件道路は、本件駐車当時において、市役所の道路台帳添付の実延長調書にその旨記載されているように、歩道と車道の区別があり、外観上その区画線は、前示鶴岡交番角の縁石とこれより南方へ順次ほぼ前示電柱の所在位置に沿つてF医院角の縁石を結ぶ線であると認めるべきである。しかして、証拠によれば、被告人は、普通自動車を運転して本件道路上をD理容店前まで走行し、同店軒下の下水溝の道路中央寄り側縁か 示電柱の所在位置に沿つてF医院角の縁石を結ぶ線であると認めるべきである。しかして、証拠によれば、被告人は、普通自動車を運転して本件道路上をD理容店前まで走行し、同店軒下の下水溝の道路中央寄り側縁から三・八七米ないし四米中央寄りに自動車の左側面が位置するように駐車させたことが認められるのであり(駐車の位置については、司法巡査作成の昭和三八年四月一九日付現認報告書、第一審検証調書等によつて、これを認める。)、右駐車の措置は、- 2 -前示道路の具体的状況上、ほぼ車道左側端の区画線に沿つたものであり、道路交通法四八条一項にいう道路の左側端に沿い、かつ、他の交通の妨害とならないように駐車させたものということができ、他に被告人について同条頂、同法一二〇条一項五号の罪を認めるに足りる証拠はない。したがつて、本件駐車について道路の左側端に沿つて駐車しなかつたと認定した第一審判決には、判決に影響を及ぼす重大な事実の誤認があり、第一審判決並びにこれを是認した原判決を破棄しなければ、著しく正義に反するものといわなければならない。 よつて、刑訴法四一一条三号、四一三条但書に従い、原判決並びに第一審判決を破棄し、原判決の維持した第一審判決判示第二の所為に対し法律を適用すると、被告人の所為は道路交通法(昭和三九年法律第九一号による改正前のもの)四四条四号、一二〇条一項五号に該当するので、所定罰金額の範囲内で被告人を罰金二〇〇〇円に処し、主文第三項掲記のとおり右罰金不完納のときの換刑処分の言渡をなし、訴訟費用は、刑訴法一八一条一項本文に則り主文第四項掲記のとおり被告人に負担させるものとする。 なお、本件公訴事実中、被告人は、法定の除外事由がないのに、昭和三八年四月一九日午後二時四〇分頃函館市a町b番地先道路において、普通自動車を駐車するに際し、その左側端に に負担させるものとする。 なお、本件公訴事実中、被告人は、法定の除外事由がないのに、昭和三八年四月一九日午後二時四〇分頃函館市a町b番地先道路において、普通自動車を駐車するに際し、その左側端に駐車しなかつたとの点については、前段説示のとおり、犯罪の証明なきに帰するので、同法四一四条、四〇四条、三三六条により被告人に対し無罪の言渡をするものとする。 よつて、裁判官全員一致の意見により、主文のとおり判決する。 検察官米田之雄公判出席昭和四〇年一〇月二七日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官田中二郎- 3 -裁判官五鬼上堅磐裁判官横田正俊裁判官柏原語六- 4 -

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