昭和24(れ)2093 強盗、窃盗、銃砲等所持禁止令違反

裁判年月日・裁判所
昭和25年2月2日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所
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本件は、被告人らが上告した刑事事件に関するもので、主要な争点は事実誤認や量刑不当、証拠の取調に関するものであった。裁判所は、被告人Aの上告趣意について、事実誤認や量刑不当は法律審での上告理由として認められないとし、被告人Bの弁護人が主張した証拠調の限度についても、原審が必要ないと認めたため却下したことは違法ではないと判断した。また、被告人C、D、E、Fの弁護人が主張した犯罪の日時や数量に関する論難は、原判決に影響を与えないとし、理由がないとした。最終的に、原判決を支持し、上告を棄却する結論に至った。この判決は、証拠の取調に関する裁判所の裁量や自白の扱いについての重要な指針を示すものである。

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判決文本文2,241 文字)

主文 本件各上告を棄却する。 理由 被告人A上告趣意について。 所論は、事実誤認及び量刑不当を非難するに過ぎないから、法律審である当裁判所に対する上告理由としては許されないところである。 被告人B弁護人柴田勇助上告趣意第一点について。 旧刑訴四一〇条一三号の法意は同法三四二条のように特に明文で公判廷で取調ぶべきことを規定している場合に、裁判所がその取調をしなかつたときを指すのである。証拠調の限度は、事実審裁判所の自由裁量に委されているところであつて、たとい罪体であるピストルの鑑定申請と雖も、事案の審理に必要がないと認めて原審がこれを却下したことは、本件において違法と認むべき何等の事由も存在しない。 論旨を採ることはできぬ。 同第二点、第三点について。 原審において旧刑訴三六〇条二項に当る事由が主張された形跡は、記録のどこにも存在していない。ただ「拳銃の発射機能を有するや否やを鑑定して頂きたい」旨の鑑定申請をしているが(六九九丁)、それだけでは同条二項の主張がなされたとは認めることができない。かりに、本件ピストルは発射機能を有しないという主張が現実になされたとしても、それは目的物に関する犯罪構成要件事実の否認たるに過ぎない性質を有し、従つて同条二項に当る事実上の主張と認めることを得ない。 されば、原判決がこれに関する所論の判断を示さなかつたことは正当である。論旨は、それ故に理由なきものである。 被告人C、同D、同E、同F弁護人河上丈太郎、同美村貞夫上告趣意第一点について。 - 1 -所論は、犯罪の日時の認定について論難するが、犯罪の日時はいわゆる罪となるべき事実には当らないから、これによつて適用法律が異るとか時効の完成に関係があるとかその他特殊の場合を除いては、その認定と、証拠との間にか の日時の認定について論難するが、犯罪の日時はいわゆる罪となるべき事実には当らないから、これによつて適用法律が異るとか時効の完成に関係があるとかその他特殊の場合を除いては、その認定と、証拠との間にかりに所論のような食違いがあるとしても、かかる違法は原判決に影響を及ぼさないことが明らかである。論旨は、それ故上告理由として認めることはできない。 同第二点について。 所論は、原判決認定の第五事実の数量について論難するが、右数量の認定は被告人の原審公判廷における自白を他の証拠と総合認定したものであり、右自白中には明確に認定の数量が供述されているのである。論旨は、だから結局事実誤認又は証拠の取捨を非難するに帰し上告適法の理由とならぬ。次に、当該判決裁判所の公判廷における被告人の自白が、憲法三八条第三項の「本人の自白」中に含まれないことは、すでにしばしば当裁判所の判例の示すところである。この点の論旨も理由がない。 同第三点について。 所論は、原判決認定の第七事実について判示被害物件の所有者、所持者の記載がないことを論難している。しかし、原判決は被告人以外の他人の所有及び占有に属する物件を盗取したことを認め得る程度に事実を認定しているのであるから、論旨は理由なきものである。 同第四点について。 所論は、原判決説示の証拠説明中多数の被害届書を各犯罪事実に対して個別的に明示していないことを論難する。しかし、原判決は「G、H各提出の被害届書中判示関係部分に照応する被害顛末の記載」と表示しているのであるから、判示事実と照らし合わすとおのずから各犯罪別に個別的に証拠が示されているわけである。さらば、原審証拠説明には所論のような違法は存在しない。 - 2 -同第五点について。 所論は、原審において証人Hの喚問申請を却下しながら同証人作成の被害届出の に証拠が示されているわけである。さらば、原審証拠説明には所論のような違法は存在しない。 - 2 -同第五点について。 所論は、原審において証人Hの喚問申請を却下しながら同証人作成の被害届出の記載を証拠に採つたここを論難する。一寸形式的に物を考えるとこれは、刑訴応急措置法一二条に違反しているように見える。しかしながら、具さに本件事案の具体性について考えてみると、原審第二回公判において弁護人は「被害品の価格についてこれを明確にする為に」右Hを証人として申請したに過ぎない。そして、証拠に採られた右Hの被害届出の記載が、原判決認定の第三事実の(二)に関するものであることは、判決文自体及び被害届出書の記載内容そのものに照らし明らかであるが、右判決認定事実の中には被害品の価格の認定は全然なされていない。その上盗犯において被害品の価格のごときは犯罪の内容を特定せしめるに必要欠くべからざる要素であると言うことはできない。(昭和二三年(れ)七九二号、同年一一月一八日一小、集二巻一二号一六一〇頁)さればかかる被害品の価格についての証人申請を却下しながら、価格に何等関係なき事実について同人提出の被害届書の記載を証拠に採つたことは、毫も前記措置法の規定に違反するところはないと言わなければならぬ。論旨は採るを得ない。 よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。 この判決は裁判官全員の一致した意見である。 検察官小幡勇三郎関与昭和二五年二月二日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官真野毅裁判官沢田竹治郎裁判官斎藤悠輔裁判官岩松三郎- 3 - 裁判官 沢田竹治郎 裁判官 斎藤悠輔 裁判官 岩松三郎

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